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第一章 異世界転生
2.踏みにじられた僕の乙女心
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「ぷはははははっ!」
「あっはは! 傑作だ、こりゃ……」
倉庫の陰からバスケ部の人たちが大笑いしながら出てきた。よほど面白かったのか、お腹を抱えて地面に転がる人までいた。
「あー。笑いすぎて腹痛ぇ」
「えっ……?」
これはどういうこと? みんなで隠れて見ていたの!?
「え、じゃねえよ、ブタ野郎が!」
「まさかお前、マジで桜庭からコクられたと思ってんのか!?」
ブハハハハッ……、ゲラゲラゲラ、と再び大笑いが巻き起こった。
「えっ……」
だって僕、たった今先輩に告白されたじゃないか……? 君のことが好きなんだ。俺と付き合ってほしいって、確かにそう言われたけど……?
状況が理解できずに固まっていると、桜庭先輩が頭を下げた。
「ごめん。今日の練習、顧問がいなかったもんだから、チーム作ってミニゲームしようってなって。どうせなら負けたチームのリーダーが誰かに告白しようって流れになっちゃって……」
まさか……、それって……。
頭から一気に血の気が引くのを感じた。
「ごめんね、罰ゲームだったんだ。なんか君がいつも俺のこと見てるの部内では有名だったから……。男同士だしそんなことないだろうって思って告白したんだけど、なんかごめん。本当に俺に気があるなんて思ってなくて……」
「そんな……」
「女の子に告白してその後で罰ゲームだってカミングアウトしたらなんか泣かれそうだし、男同士なら笑い話で済むと思って……」
ぼ、僕だって……、泣いちゃうよ……。
いくら僕がデブでどんくさいいじめられっ子だからって、こんなふうに気持ちを弄ぶなんて。
「僕ずっと先輩のことが……。だってさ、ウハハハ……」
僕の真似をして腹を抱えるバスケ部の人たちに怒りが込み上げて来た。
「ひ、ひどい……、こんなのあんまりです。ぼ、僕の気持ちを、何だと思って……」
勇気を振り絞って、涙と鼻水でぐしょぐしょの顔で訴えた。
「あ? なんだと? お前の気持ちだあ?」
「じゃあお前も桜庭の気持ちを考えてみろよ。お前みたいな気持ちの悪い奴にストーカーされて毎日こそこそ見られているなんて、どんだけ迷惑だと思ってんだよ」
ストーカーだなんて……。そんな風に言われると返す言葉なんてない。
「行こうぜ」
バスケ部の人たちは部室へ向かって歩いて行った。桜庭先輩は眉をひそめて僕を一瞥して彼らについて行った。
「あんなブタみたい奴が桜庭に本気で惚れてたなんてな」
「ゲイとか、マジできもっ!」
「なあ、動画撮ってたんだろ? 俺にも送ってくれ」
「あっはは! 傑作だ、こりゃ……」
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「あー。笑いすぎて腹痛ぇ」
「えっ……?」
これはどういうこと? みんなで隠れて見ていたの!?
「え、じゃねえよ、ブタ野郎が!」
「まさかお前、マジで桜庭からコクられたと思ってんのか!?」
ブハハハハッ……、ゲラゲラゲラ、と再び大笑いが巻き起こった。
「えっ……」
だって僕、たった今先輩に告白されたじゃないか……? 君のことが好きなんだ。俺と付き合ってほしいって、確かにそう言われたけど……?
状況が理解できずに固まっていると、桜庭先輩が頭を下げた。
「ごめん。今日の練習、顧問がいなかったもんだから、チーム作ってミニゲームしようってなって。どうせなら負けたチームのリーダーが誰かに告白しようって流れになっちゃって……」
まさか……、それって……。
頭から一気に血の気が引くのを感じた。
「ごめんね、罰ゲームだったんだ。なんか君がいつも俺のこと見てるの部内では有名だったから……。男同士だしそんなことないだろうって思って告白したんだけど、なんかごめん。本当に俺に気があるなんて思ってなくて……」
「そんな……」
「女の子に告白してその後で罰ゲームだってカミングアウトしたらなんか泣かれそうだし、男同士なら笑い話で済むと思って……」
ぼ、僕だって……、泣いちゃうよ……。
いくら僕がデブでどんくさいいじめられっ子だからって、こんなふうに気持ちを弄ぶなんて。
「僕ずっと先輩のことが……。だってさ、ウハハハ……」
僕の真似をして腹を抱えるバスケ部の人たちに怒りが込み上げて来た。
「ひ、ひどい……、こんなのあんまりです。ぼ、僕の気持ちを、何だと思って……」
勇気を振り絞って、涙と鼻水でぐしょぐしょの顔で訴えた。
「あ? なんだと? お前の気持ちだあ?」
「じゃあお前も桜庭の気持ちを考えてみろよ。お前みたいな気持ちの悪い奴にストーカーされて毎日こそこそ見られているなんて、どんだけ迷惑だと思ってんだよ」
ストーカーだなんて……。そんな風に言われると返す言葉なんてない。
「行こうぜ」
バスケ部の人たちは部室へ向かって歩いて行った。桜庭先輩は眉をひそめて僕を一瞥して彼らについて行った。
「あんなブタみたい奴が桜庭に本気で惚れてたなんてな」
「ゲイとか、マジできもっ!」
「なあ、動画撮ってたんだろ? 俺にも送ってくれ」
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