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続編 第四章 ヌーディストビーチで告白 (龍之介side)
続45.怜一郎さんの気持ち☆
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後ろを振り返らずに怜一郎さんは僕の手を引いて走った。砂浜の上は走りにくいけど、海風を受けながら丸裸で何もかもを振り乱してダッシュするのは気持ちよかった。
浜辺から続く林のような場所へ逃げ込んだ。地上へ根をむき出しにしたマングローブの木やいかにも南の島っぽい熱帯植物、太いツタが生い茂っていて、そこはジャングルみたいだった。
林の奥へ進み、僕たちは大木の陰に隠れて息をひそめた。どうやら誰も追いかけて来ていないみたいだった。怜一郎さんはほっとした様子で安堵のため息をついた。
きっと怒っているだろう。サンオイルを塗るのだと騙して大勢の人の前で性感マッサージを受けさせたのだから。太陽の下で後ろを愛撫されて派手にメスイキして、彼のプライドはひどく傷ついたに違いない。
怜一郎さんの手が僕の方へ伸びた。殴られる、と思ったけど、彼は僕の首もとにかかったままのハイビスカスの首飾りを掴んで、僕の顔を自分の方へ引き寄せた。
怜一郎さんのきれいな黒い瞳が僕を捉えた。僕の胸はドキッと高鳴った。
「バカだなぁ、お前は……」
怜一郎さんの唇が僕の唇へゆっくりと重なった。むちゅっと柔らかな感触に僕の頭は震え上がった。
信じられない。怜一郎さんの方からキスされるなんて、初めてのことだった。あまりの幸せに脳みそがとろけそう……。
体ごと密着しているので、硬く反りかえった二本の肉棒も触れ合った。ひどく興奮していて敏感な裏筋同士がぬるりとこすれ合い、僕は肩を震わせた。
「……っんふ……」
「……はあっ、……はぁっ、……っ」
唇が離れると怜一郎さんは甘ったるい視線で僕を見つめながら熱い息を吐いていた。
「誰でもいいわけないだろうっ……。お前以外の人間に挿れられると思ったら、ゾッとした……」
「でも……、怜一郎さんは染川さんに抱かれて、喜んでいたじゃないですか」
怜一郎さんは目を丸くして僕を見つめた。
「……お前、どうして……?」
あのプールパーティーを僕がⅤⅠPルームに隠れて見ていたことを怜一郎さんは今まで知らなかったのだ。僕はあのとき京都へ行っていたことになっていたのだから。
自分から仕掛けたことなのに、僕は怜一郎さんを問いたださずにはいられなくなった。
「染川さんは怜一郎さんの初恋の人なんですよね? 本当は今でも染川さんのことが……?」
「それは違う……。確かに天真さんは長年の俺の憧れの人物だったけど、あのとき俺はとんでもなく自暴自棄になっていただけなんだ。……それはお前がエリカと子供の元へ行ってしまうと思ったから。天真さんが海外の大学へ行くために俺のピアノ講師のアルバイトを辞めると知ったときもそれなりにショックだったけど、取り乱すことはなかった。俺がこんなふうになってしまう相手は、お前だけなんだ……」
「怜一郎さん……」
怜一郎さんにとってそんなに僕は特別なんだ……。
こんなふうに怜一郎さんから本音を聞いたのは初めてのことだった。
目元を赤くして彼は恥ずかしそうに視線を逸らせた。
浜辺から続く林のような場所へ逃げ込んだ。地上へ根をむき出しにしたマングローブの木やいかにも南の島っぽい熱帯植物、太いツタが生い茂っていて、そこはジャングルみたいだった。
林の奥へ進み、僕たちは大木の陰に隠れて息をひそめた。どうやら誰も追いかけて来ていないみたいだった。怜一郎さんはほっとした様子で安堵のため息をついた。
きっと怒っているだろう。サンオイルを塗るのだと騙して大勢の人の前で性感マッサージを受けさせたのだから。太陽の下で後ろを愛撫されて派手にメスイキして、彼のプライドはひどく傷ついたに違いない。
怜一郎さんの手が僕の方へ伸びた。殴られる、と思ったけど、彼は僕の首もとにかかったままのハイビスカスの首飾りを掴んで、僕の顔を自分の方へ引き寄せた。
怜一郎さんのきれいな黒い瞳が僕を捉えた。僕の胸はドキッと高鳴った。
「バカだなぁ、お前は……」
怜一郎さんの唇が僕の唇へゆっくりと重なった。むちゅっと柔らかな感触に僕の頭は震え上がった。
信じられない。怜一郎さんの方からキスされるなんて、初めてのことだった。あまりの幸せに脳みそがとろけそう……。
体ごと密着しているので、硬く反りかえった二本の肉棒も触れ合った。ひどく興奮していて敏感な裏筋同士がぬるりとこすれ合い、僕は肩を震わせた。
「……っんふ……」
「……はあっ、……はぁっ、……っ」
唇が離れると怜一郎さんは甘ったるい視線で僕を見つめながら熱い息を吐いていた。
「誰でもいいわけないだろうっ……。お前以外の人間に挿れられると思ったら、ゾッとした……」
「でも……、怜一郎さんは染川さんに抱かれて、喜んでいたじゃないですか」
怜一郎さんは目を丸くして僕を見つめた。
「……お前、どうして……?」
あのプールパーティーを僕がⅤⅠPルームに隠れて見ていたことを怜一郎さんは今まで知らなかったのだ。僕はあのとき京都へ行っていたことになっていたのだから。
自分から仕掛けたことなのに、僕は怜一郎さんを問いたださずにはいられなくなった。
「染川さんは怜一郎さんの初恋の人なんですよね? 本当は今でも染川さんのことが……?」
「それは違う……。確かに天真さんは長年の俺の憧れの人物だったけど、あのとき俺はとんでもなく自暴自棄になっていただけなんだ。……それはお前がエリカと子供の元へ行ってしまうと思ったから。天真さんが海外の大学へ行くために俺のピアノ講師のアルバイトを辞めると知ったときもそれなりにショックだったけど、取り乱すことはなかった。俺がこんなふうになってしまう相手は、お前だけなんだ……」
「怜一郎さん……」
怜一郎さんにとってそんなに僕は特別なんだ……。
こんなふうに怜一郎さんから本音を聞いたのは初めてのことだった。
目元を赤くして彼は恥ずかしそうに視線を逸らせた。
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