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第六章 ありのままに生きる (龍之介side)

51.公開採精※

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「そうでした、怜一郎さんにプレゼントがあります」
 僕は自分の羽織っているカーディガンのポケットから二つのアクセサリーを取り出した。
 小さなクリップの先に飾りがついているそれを見て、
「い、いやだっ」
 と怜一郎さんは拒絶した。

「痛くはないはずです。むしろ気持ちいいと思います」
 僕は彼の乳首をクリップで挟んだ。
「んんぅ……」
 細いチェーンの先についているしずく型のダイヤが重りになってクリップは軽く引っ張られている。
「どうです? 見た目ほど痛くないでしょう?」
 彼がコクッと頷くと同時に屹立の先からぴゅるっと蜜が噴き出した。
 あの怜一郎さんが胸にこんな恥ずかしい飾りをつけて興奮している……その事実だけで僕のモノは彼のナカでドクンと脈打って大きさを増した。
 我慢できずゆるゆると腰を振ってみるが、横向きに寝た状態では思うような刺激は得られず、僕は彼を抱き起しベッドから降り床へ立たせた。

 立った状態で後ろからガンガンと腰を振り始めたとき、ガチャッとドアが開いた。
「うわあっ、見ないでくれっ……!」
 怜一郎さんはクリップの挟まった両乳首と、腹に着きそうなほど反り返っている先のピンクのペニスを隠そうとした。
 部屋へ入って来たのはエリカさんと菜々美さんだった。
 打ち合わせ通りだ……と僕は思った。

 彼が必死に体を隠そうとしている両手を僕は左右の手で掴み、ヌチュヌチュと腰を振った。
 彼の乳首も性器も二人に丸見えだ。
「龍之介っ、やめっ、あいつらが見てっ」
 怜一郎さんは軽いパニックになっていた。
「ふふ、お兄様ったらいつも胸にそんな飾りをつけていらっしゃるの?」
 僕の律動に合わせて揺れるしずく型のダイヤをエリカさんは見て言った。
「ち、違うっ、これはっ」
 菜々美さんはちょっと気まずそうに頬を赤らめている。
 怜一郎さんの勃起した男性器が僕に体を突かれるたびに上下へプルプル動いているのだから、目のやり場に困って当然だろう。

 エリカさんは自分のお腹を撫でながら、ニヤニヤと楽しそうに一周して回り、
「じゃあ、これ」
 と透明な筒を僕に手渡した。
「な、なんだよ、それ……?」
 怜一郎さんは不安そうに僕に尋ねた。
「採精器付きオナホールです」
「さ、採精器……付き、オナホール? なんでそんなもの……?」
 じれったくなったのか、エリカさんが説明を始めた。
「お兄様は菜々美さんと結婚したのだから早いところ子供を作らないとお母様がまた騒ぎ出すでしょう? ……菜々美さんは私が体内へ入れることを条件にお兄様の子を妊娠することに承諾してくれてるの」

「間違いがあってはならないから、怜一郎さんの精液を採取するときに彼女たちから同席したいと頼まれたんです」
 そう言いながら僕は彼の猛りに透明な性具を宛がい、ぬぷぷ……と挿入した。
「ッあはぁあっ……!」
 彼はガクガクと全身を震わせた。
 自分の手で作った輪で上下に扱いてオナニーすることはあっても、セックスで入れる側をしたこともなければ、オナホールを使うのは初めてのようだった。
 ただでさえ刺激に弱い彼の肉棒にとって、きつくてヌルヌルの性具は刺激が強すぎたかもしれない。
 僕が彼の肉壺を性器で突きながら、オナホでズポズポとペニスを虐めてやると、エリカさんと菜々美さんの存在も忘れ、
「んっ、はあっ……、ああっ……、んあっ」
 と舌を突き出して生理的な涙と唾液を垂らし、宙を見ながら喘いだ。

 身内にこんな姿を晒させるなんて僕はひどい男だろうか。
 でも凛々しい怜一郎さんのこんなメスっぽい姿を菜々美さんに見せておくことで、戸籍上夫婦となった怜一郎さんと菜々美さんの間に変な感情、いや、本来あるべき感情が発生しないように予防しておこうというエリカさんの提案に僕は賛成したまでだった。
 さっき僕が怜一郎さんにした説明は後から考えたものだ。

 これは不確かなことだが、僕が思うにエリカさんは怜一郎さんに根深い恨みを持っている。
 それはたぶん両親が怜一郎さんにだけ期待を寄せて育ててきたことをつまらないと感じているのだ。
 怜一郎さんからすれば本当は大好きだったピアノを続けたくて、宝条ホールディングスのことなど心配せずにプロのヴァイオリニストになったエリカさんが羨ましかっただろうけど、エリカさんからすれば会社の跡取り息子として常に期待されている兄が羨ましくて仕方なかったことだろう。
 だからこれはきっと彼女にとって、満たさせることのない感情の清算でもあるのだ。
 霧島貿易の五男として生まれた僕にはエリカさんの気持ちが簡単に想像できる。

 ジュコジュコと僕が上下する透明なオナホールの中で、怜一郎さんのペニスがビクビク震えているのが見える。
「もう、イキそうですね……」
 僕はオナホを持ってない方の手で彼の両胸のクリップへ繋がっているしずく型のダイヤを左右まとめて掴んだ。引っ張られた彼のピンクの弱々しい乳首が伸びている。
「だ、だめっ」
 彼の声を無視してさらに強く引くと、限界まで伸びていた乳首の先からクリップがぱちっと音を立てて外れた。
「あひいいっ! ……ッあはああぁっ!」
 僕が最奥をグリッと突くと、彼は体を硬直させて性具の先に取り付けてある透明な容器にびゅっ、どびゅううう
、びゅびゅっ……! と白い体液を注いだ。
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