23 / 125
第三章 淫らな船上パーティー (怜一郎side)
23.ハレンチな衣装☆
しおりを挟む
どれほど眠っていたのだろう、客室のダブルベッドで俺は目を覚ました。
「お目覚めですか、義兄さん」
ベッドのすぐそばの椅子に座って本を読んでいた龍之介が俺を見た。
寝ている間に凝り固まった体を伸ばそうとしたが、両手が動かない。どうやら背後で拘束されているようだ。
「んっ……、なんか手が……」
「え、どうしましたか?」
龍之介が俺の体の上にかかっていた布団をめくってくれた。
すると自分がとんでもない格好をしていることがわかった。
「な、なんだよ……、これっ……!」
俺はへその少し下の位置に女性ものの黒いレースのガーターベルトを装着させられていた。
それも股間を覆う下着はなく、縮こまった男性器が丸出しだ。
胸元にはブラジャーを模した三角のフレームだけの黒いレースが取り付けられていた。
乳首を覆う布のないそれは何の役にも立っていない。
「どうです、素敵でしょう?」
俺は絶句してただ自分の体を見つめていた。
それにしても下腹部の様子がなんだかいつもと違うと思えば、俺のペニスの上に生えていたはずの陰毛が一本残らずなくなっていた。
「お前、毛まで……っ」
「はい、僕が剃り上げておきました」
毛がないせいで、余計にペニスが弱弱しく見えるし、全て丸出しだ。
正直、こんな変態趣味の格好は裸よりも恥ずかしい。
「なんで、こんなこと……」
「黒い体毛がない方が、黒いレースのガーターベルトがより引き立ちますから。……ふふ、義兄さんは足が細くて長いからストッキングが似合いますね」
俺の両足には薄い黒のニーハイのストッキングが穿かされ、ガーターベルトの留め具で固定されている。
「お前、頭おかしいだろっ! とりあえず手を自由にしてくれ」
俺は後ろ手を解放できないかと、思い切り引っ張った。しかしカチャ……と金属の感触と音がするだけで手を拘束しているものは外れそうにない。
「暴れても無駄ですよ、手には手錠がかかっています。残念ながら今は手を自由にしてあげることはできません。……というのも今夜、この船でランジェリーのファッションショーが行われるんです。義兄さんにもモデルとしてその格好でランウェイを歩いてもらいます」
「はあっ? こんな格好で人前に出ろだとっ!? ふざけるなよ、承諾するわけないだろう。俺はモデルなんて絶対やらないっ」
「出演はもう決まったことです。下着なしはデザイナーからの強い要望です。今更の変更はできません。いいじゃないですか、義兄さんの美しい体が引き立てるこの素敵なデザインのガーターベルトを多くの観客に見てもらうのです」
「そんなの冗談じゃないっ!」
「嬉しい、の間違いでしょう? だってあなたは恥ずかしいことをすると興奮してしまうのだから」
「そんなわけないっ、勝手なこと言うなっ!」
龍之介は俺をベッドから起こそうとした。
「やめろ、触るなっ」
「大人しくファッションショーに出た方がいいですよ。ショーの間も仮面をつけていますのでプライバシーは保たれます。でも途中で出場を放棄したり、主催者側に従わなかったりすると、写真入りの名刺を会場のスクリーンで公開される契約になっていますから」
「なんだとっ……!?」
この船がゲイのための船ということは、この船に乗っていることがバレるだけでまずい。
「ゲイとしてこの船に紛れ込んでいる各界の大御所や週刊誌のライターも今回のメインイベントであるファッションショーを観覧しますので、そんな騒ぎになればむこうは義兄さんに気付くでしょうね。特に記者にとっては大スクープになりますよ、宝条ホールディングスの跡取りのイケメン御曹司として有名な義兄さんがゲイで、おまけにランジェリーファッションショーのモデルをするなんて。最悪の形でご両親にゲイバレすることになりますね」
「お目覚めですか、義兄さん」
ベッドのすぐそばの椅子に座って本を読んでいた龍之介が俺を見た。
寝ている間に凝り固まった体を伸ばそうとしたが、両手が動かない。どうやら背後で拘束されているようだ。
「んっ……、なんか手が……」
「え、どうしましたか?」
龍之介が俺の体の上にかかっていた布団をめくってくれた。
すると自分がとんでもない格好をしていることがわかった。
「な、なんだよ……、これっ……!」
俺はへその少し下の位置に女性ものの黒いレースのガーターベルトを装着させられていた。
それも股間を覆う下着はなく、縮こまった男性器が丸出しだ。
胸元にはブラジャーを模した三角のフレームだけの黒いレースが取り付けられていた。
乳首を覆う布のないそれは何の役にも立っていない。
「どうです、素敵でしょう?」
俺は絶句してただ自分の体を見つめていた。
それにしても下腹部の様子がなんだかいつもと違うと思えば、俺のペニスの上に生えていたはずの陰毛が一本残らずなくなっていた。
「お前、毛まで……っ」
「はい、僕が剃り上げておきました」
毛がないせいで、余計にペニスが弱弱しく見えるし、全て丸出しだ。
正直、こんな変態趣味の格好は裸よりも恥ずかしい。
「なんで、こんなこと……」
「黒い体毛がない方が、黒いレースのガーターベルトがより引き立ちますから。……ふふ、義兄さんは足が細くて長いからストッキングが似合いますね」
俺の両足には薄い黒のニーハイのストッキングが穿かされ、ガーターベルトの留め具で固定されている。
「お前、頭おかしいだろっ! とりあえず手を自由にしてくれ」
俺は後ろ手を解放できないかと、思い切り引っ張った。しかしカチャ……と金属の感触と音がするだけで手を拘束しているものは外れそうにない。
「暴れても無駄ですよ、手には手錠がかかっています。残念ながら今は手を自由にしてあげることはできません。……というのも今夜、この船でランジェリーのファッションショーが行われるんです。義兄さんにもモデルとしてその格好でランウェイを歩いてもらいます」
「はあっ? こんな格好で人前に出ろだとっ!? ふざけるなよ、承諾するわけないだろう。俺はモデルなんて絶対やらないっ」
「出演はもう決まったことです。下着なしはデザイナーからの強い要望です。今更の変更はできません。いいじゃないですか、義兄さんの美しい体が引き立てるこの素敵なデザインのガーターベルトを多くの観客に見てもらうのです」
「そんなの冗談じゃないっ!」
「嬉しい、の間違いでしょう? だってあなたは恥ずかしいことをすると興奮してしまうのだから」
「そんなわけないっ、勝手なこと言うなっ!」
龍之介は俺をベッドから起こそうとした。
「やめろ、触るなっ」
「大人しくファッションショーに出た方がいいですよ。ショーの間も仮面をつけていますのでプライバシーは保たれます。でも途中で出場を放棄したり、主催者側に従わなかったりすると、写真入りの名刺を会場のスクリーンで公開される契約になっていますから」
「なんだとっ……!?」
この船がゲイのための船ということは、この船に乗っていることがバレるだけでまずい。
「ゲイとしてこの船に紛れ込んでいる各界の大御所や週刊誌のライターも今回のメインイベントであるファッションショーを観覧しますので、そんな騒ぎになればむこうは義兄さんに気付くでしょうね。特に記者にとっては大スクープになりますよ、宝条ホールディングスの跡取りのイケメン御曹司として有名な義兄さんがゲイで、おまけにランジェリーファッションショーのモデルをするなんて。最悪の形でご両親にゲイバレすることになりますね」
16
お気に入りに追加
269
あなたにおすすめの小説
くまさんのマッサージ♡
はやしかわともえ
BL
ほのぼの日常。ちょっとえっちめ。
2024.03.06
閲覧、お気に入りありがとうございます。
m(_ _)m
もう一本書く予定です。時間が掛かりそうなのでお気に入りして頂けると便利かと思います。よろしくお願い致します。
2024.03.10
完結しました!読んで頂きありがとうございます。m(_ _)m
今月25日(3/25)のピクトスクエア様のwebイベントにてこの作品のスピンオフを頒布致します。詳細はまたお知らせ致します。
2024.03.19
https://pictsquare.net/skaojqhx7lcbwqxp8i5ul7eqkorx4foy
イベントページになります。
25日0時より開始です!
※補足
サークルスペースが確定いたしました。
一次創作2: え5
にて出展させていただいてます!
2024.10.28
11/1から開催されるwebイベントにて、新作スピンオフを書いています。改めてお知らせいたします。
2024.11.01
https://pictsquare.net/4g1gw20b5ptpi85w5fmm3rsw729ifyn2
本日22時より、イベントが開催されます。
よろしければ遊びに来てください。
変態村♂〜俺、やられます!〜
ゆきみまんじゅう
BL
地図から消えた村。
そこに肝試しに行った翔馬たち男3人。
暗闇から聞こえる不気味な足音、遠くから聞こえる笑い声。
必死に逃げる翔馬たちを救った村人に案内され、ある村へたどり着く。
その村は男しかおらず、翔馬たちが異変に気づく頃には、すでに囚われの身になってしまう。
果たして翔馬たちは、抱かれてしまう前に、村から脱出できるのだろうか?
童貞が建設会社に就職したらメスにされちゃった
なる
BL
主人公の高梨優(男)は18歳で高校卒業後、小さな建設会社に就職した。しかし、そこはおじさんばかりの職場だった。
ストレスや性欲が溜まったおじさん達は、優にエッチな視線を浴びせ…
淫らに壊れる颯太の日常~オフィス調教の性的刺激は蜜の味~
あいだ啓壱(渡辺河童)
BL
~癖になる刺激~の一部として掲載しておりましたが、癖になる刺激の純(痴漢)を今後連載していこうと思うので、別枠として掲載しました。
※R-18作品です。
モブ攻め/快楽堕ち/乳首責め/陰嚢責め/陰茎責め/アナル責め/言葉責め/鈴口責め/3P、等の表現がございます。ご注意ください。
男の子たちの変態的な日常
M
BL
主人公の男の子が変態的な目に遭ったり、凌辱されたり、攻められたりするお話です。とにかくHな話が読みたい方向け。
※この作品はムーンライトノベルズにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる