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3.ミカちゃんと私
12.結局、どういうことなの
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ミカちゃんはなんだか変わった……気がする。
ちょっと怖いと感じてた、あのギラギラする感じが無くなったというか。
「律子さん、先に夕食をどうぞ」
「え? ……あ、うん。ええと、顔だけ洗うね」
「はい」
いつもならお風呂を先に済ませて夕食なのに、今日の順番は逆だった。
なんでかなとは思ったけれど、家事の都合かなとあまり深く考えずに頷いて、夕食を済ませた。
食器を下げて洗うのを手伝って、いい加減汗も気持ち悪いしと風呂場へ向かおうとする私に、ミカちゃんは笑顔で言った。
「背中を流しますよ」
順番変えたの、このためだったのか。
「へ? いやそのあの、急に、なんで?」
「たまにはいいでしょう?」
絶対これ、今日から毎日そうしますねという顔だ。たまにはいいという顔じゃない。
ミカちゃんは、「ね?」とか言いつつ脱衣所までついてきて、私を背中から抱き竦める。ひんやりとしたミカちゃんの体温が気持ちよくて、なんかもう抵抗するのも面倒だし、いいかな……なんて思ってしまう。
ブラウスのボタンを外しにかかるミカちゃんは、絶対最初からこうすることに決めていたんだろう。
……だけど、ちゅっと首にキスをされ、慌てて「ちょっ、汗、汗臭いから」と止めた。昼間、いかに頑張って汗拭きシートを使ってたといっても、絶対汗臭い。臭くないと言われたって絶対嫌だ。
それにしても、ミカちゃんはどんだけ首が好きなんだ。
「だから、お風呂に入るのでしょう?」
「いやそうだけどね、そうじゃなくてね」
「ちゃんと洗ってあげますから」
「へ? いやだから、そうじゃなくて」
「遠慮なさらずに」
ミカちゃんはにっこりと微笑んで「さあ」と私を促す。
うわ、わかってやってる。わかっててやってるよこの人!
前言撤回。やっぱりギラギラしている。前と違う意味でギラギラしている。
「遠慮とかじゃなくてね」
にっこり首を傾げるミカちゃんは、どうにも引く気はないらしい。
この前の私の“結構好き”という発言に、このビッグウェーブに乗らなければという勢いで食い付いてきている気がする。もしかして、これは自業自得というものなんだろうか。
ちらっと見上げると、ミカちゃんはまたにっこりと微笑んだ。
「……よろしく、お願いします」
ミカちゃんが、ふっと笑ってキスをした。そのまま脱がされて抱き上げられて運び込まれる。
さすが、百戦錬磨だ。動きに無駄がない。
キスをしたまま頭からシャワーをかけられて思わず目を瞑るけれど、やっぱりキスは止めない。隙間からお湯が少し入って、ぴちゃぴちゃという水音が大きくなる。
「ん……」
口を離し、私を自分に寄りかからせたまま、ミカちゃんは少し屈んでシャンプーを取る。目に入らないようになのか、私の顔を上向かせてゆっくりと髪を泡立て始める。
頭皮をマッサージするように擦る、ミカちゃんの指がとても気持ちいい。
ふと目を開けると、ミカちゃんがいつもの3割増しくらい蕩けそうな顔になって、私を見下ろしていた。
目が合うと、また笑みを浮かべてキスをしてくる。
……すごくダダ甘い気がするんだけど。なんだろう、別なスイッチが入ってしまったんだろうか。
頭の泡を流されて、身体中洗われて、また流されて、その間中キスをされながら、身体にはほんのちょっと触れるだけで……なのに、だんだん熱くなってきてたまらなくなる。
いつの間にか、私はミカちゃんにしっかりと抱きついて、それだけじゃ嫌だとでも言うかのように身体を擦り寄せていた。
ミカちゃんがくすくすと笑いながら、頬から首へと撫で下ろす。
「少し、温まらないと」
そう言って、私を抱えて湯船に入る。縁いっぱいまで水面が上がって、ちょっと動いただけでざばっとお湯が溢れそうだ。
私はミカちゃんと向かい合って跨ぐ形で、お湯に浸かっていた。この体勢はちょっとどころではなく恥ずかしい。
思わず身じろぎすると、ミカちゃんはまたくすりと笑って私の口を塞いだ。音を立てて舌を滑り込ませ、私の口の中を蹂躙する。
「んっ……ん、う」
抱きついて身体を擦り寄せると、すっかり立ち上がったものが脚の間にあたる。その刺激でまた声をあげる私と、吐息を漏らすミカちゃん。
私を抱える腕が少し下に降りて、脚の間へと入り込んだ。ぬるりと指が滑って、私はびくりと震える。
ミカちゃんの首に回していた私の腕もゆっくりと下がり、お湯の中へと潜り込んで、立ち上がったミカちゃんの先端に触れる。
わずかにミカちゃんの眉が動いて、はあ、とまた息を吐く。
合わせていた唇が、少しだけ離れる。
「ここは、狭いですから」
「ん……」
鼻と鼻がくっつきそうな距離の、吐息だけの囁きに頷く私を抱え、ミカちゃんが立ち上がった。タオルをぐるぐる巻いて、手早く水分を拭き取って、ふたりとも無言のまま、キスだけを交わしながら部屋へと向かう。
はあはあと、ふたりの荒い息遣いだけが聞こえる。
ベッドに横たえられて、貪るように舌を絡めて、はあ、とまた息を吐いた。
「……ミカちゃん」
ミカちゃんが、問うように目を細めて私を見下ろす。
「あのね、私、今、すごくミカちゃんが欲しい」
わずかに目を見開いて、ミカちゃんが驚いた表情になる。
この前から、私はミカちゃんを驚かせてばかりのような気がする。
すぐにミカちゃんはにっこりと微笑んで、耳を食みながら「私もです」と囁いた。脚を抱え、膝を割り入れ、すっかり潤って準備のできた入口に猛るミカちゃんがあてがわれる。
「……あっ、あ……っは!」
「く……」
押し入られる感覚に仰け反り、びくびくと腰が跳ねる。ミカちゃんの手が膨らみを捏ねて先端を摘む。
いつも冷静に私を翻弄するばかりだったミカちゃんが、飢えた獣みたいに目を眇め、私を食い尽くそうとするように興奮している。
血を吸うわけでもないのに、目の色が赤くなっている。
「あ、ミカちゃん……そこ、いい……っ」
呻く私を、は、は、と浅く息を吐きながらミカちゃんが抱き締めて、うっとりとキスをする。
どんどん下へと下がっていって、胸を啄むように吸う。時々ちりっと痛みが走るのは、痕を付けられているんじゃないだろうか。牙の掠る痛みとは違う痛みだ。
背を丸め、奥を突きながら胸の先を舐るミカちゃんの頭を、私は掻き回す。もう、はあはあと喘ぐことしかできない。頭を掻き回して、手の届くところを無意味にぺたぺた触りまくりながら、ひたすらに喘ぐ。
いっぱいにミカちゃんを感じて、でも足りなくて。
「あ、あ、もっと……」
ひくひくと蠢かせながら、私はもっと激しくして欲しいとねだる。
ミカちゃんが、ふふ、と笑って口を塞ぎ、強く抉るように奥を穿つ。
「は、あ、も、だめ……あっ、ミカちゃん……だめっ、あっ」
唇を離して、は、は、と息を吐くミカちゃんにしがみつく。内側がもっと奥へ呑み込みたいと、痙攣を始める。
「っは、律子さん……」
ミカちゃんの動きが速くなり、目が爛々と輝き始める。私の期待も高まって、ますます息が荒くなる。
「う、あ、いく……ミカちゃん、いっちゃう……あっ!」
ミカちゃんが首筋をぺろりと舐める。
「あ、ミカちゃん、あっ、おねが……あぅ」
ミカちゃんが嬉しそうに笑んで、ずぶりと牙を突き立てた。
とたんに脳髄を焼かれるような快楽が背を走り抜けて、びくびくと身体が跳ねる。
「ぁ、ぁ、ぁ……」
ひくひくと痙攣して、ひゅうひゅうと喉が鳴る。
「っ、は、あっ……」
ミカちゃんがすぐに牙を抜いて、呻くように震える。どくどくと脈打つのを感じて、また私がびくりと跳ねる。
「は、あっ……ミカちゃん、キスして……あ、はっ、キス……」
しがみ付いてねだる私にミカちゃんがしっかり唇を重ねた。
汗に塗れて滑る身体をぎゅっと抱き締めて、そのまま、息と心臓が落ち着くまで、ずっとくちくちと舌を絡め合う。
気の済むまでそうやって、じっと抱き締めて。
思えばずっと、ミカちゃんに抱き締められて眠ることは嫌じゃなかったのだ。よく考えてみれば、さすがに好きでもなんでもない男に抱き締められて、安眠なんかできるわけないのだ。
「ねえ、ミカちゃんは、私のどこをいいって思ったの?」
もう一度汗を流した後、ごろごろとベッドに転がりつつひっつきながら、なんとなく気になって尋ねてみた。
ミカちゃんは少しだけ考えるように目を伏せる。
「……律子さんは、私を怖いと思いますか?」
「ん……? 別に、怖くないよ。だって、ミカちゃんだし」
「律子さんの、そういうところです」
とたんにミカちゃんはふっと笑って、私の髪に顔を埋める。
「……律子さんは、なぜ?」
質問を返されて、私も考える。ま、答えなんてひとつしかないのだけど。
「うん、よくわかんないんだけど、考えてみたら最初にミカちゃん見つけたときからだったのかなって」
ミカちゃんは驚いたように顔を上げて、それからくすくすと、肩を震わせて笑いだした。
「あんなにごねて引っ張っておいて、結局それですか」
「ええ? ……だってわからなかったんだから、しょうがないでしょ」
ミカちゃんは眉を顰める私にひとしきり笑って、それから「とても律子さんらしいですね」とキスをした。
ちょっと怖いと感じてた、あのギラギラする感じが無くなったというか。
「律子さん、先に夕食をどうぞ」
「え? ……あ、うん。ええと、顔だけ洗うね」
「はい」
いつもならお風呂を先に済ませて夕食なのに、今日の順番は逆だった。
なんでかなとは思ったけれど、家事の都合かなとあまり深く考えずに頷いて、夕食を済ませた。
食器を下げて洗うのを手伝って、いい加減汗も気持ち悪いしと風呂場へ向かおうとする私に、ミカちゃんは笑顔で言った。
「背中を流しますよ」
順番変えたの、このためだったのか。
「へ? いやそのあの、急に、なんで?」
「たまにはいいでしょう?」
絶対これ、今日から毎日そうしますねという顔だ。たまにはいいという顔じゃない。
ミカちゃんは、「ね?」とか言いつつ脱衣所までついてきて、私を背中から抱き竦める。ひんやりとしたミカちゃんの体温が気持ちよくて、なんかもう抵抗するのも面倒だし、いいかな……なんて思ってしまう。
ブラウスのボタンを外しにかかるミカちゃんは、絶対最初からこうすることに決めていたんだろう。
……だけど、ちゅっと首にキスをされ、慌てて「ちょっ、汗、汗臭いから」と止めた。昼間、いかに頑張って汗拭きシートを使ってたといっても、絶対汗臭い。臭くないと言われたって絶対嫌だ。
それにしても、ミカちゃんはどんだけ首が好きなんだ。
「だから、お風呂に入るのでしょう?」
「いやそうだけどね、そうじゃなくてね」
「ちゃんと洗ってあげますから」
「へ? いやだから、そうじゃなくて」
「遠慮なさらずに」
ミカちゃんはにっこりと微笑んで「さあ」と私を促す。
うわ、わかってやってる。わかっててやってるよこの人!
前言撤回。やっぱりギラギラしている。前と違う意味でギラギラしている。
「遠慮とかじゃなくてね」
にっこり首を傾げるミカちゃんは、どうにも引く気はないらしい。
この前の私の“結構好き”という発言に、このビッグウェーブに乗らなければという勢いで食い付いてきている気がする。もしかして、これは自業自得というものなんだろうか。
ちらっと見上げると、ミカちゃんはまたにっこりと微笑んだ。
「……よろしく、お願いします」
ミカちゃんが、ふっと笑ってキスをした。そのまま脱がされて抱き上げられて運び込まれる。
さすが、百戦錬磨だ。動きに無駄がない。
キスをしたまま頭からシャワーをかけられて思わず目を瞑るけれど、やっぱりキスは止めない。隙間からお湯が少し入って、ぴちゃぴちゃという水音が大きくなる。
「ん……」
口を離し、私を自分に寄りかからせたまま、ミカちゃんは少し屈んでシャンプーを取る。目に入らないようになのか、私の顔を上向かせてゆっくりと髪を泡立て始める。
頭皮をマッサージするように擦る、ミカちゃんの指がとても気持ちいい。
ふと目を開けると、ミカちゃんがいつもの3割増しくらい蕩けそうな顔になって、私を見下ろしていた。
目が合うと、また笑みを浮かべてキスをしてくる。
……すごくダダ甘い気がするんだけど。なんだろう、別なスイッチが入ってしまったんだろうか。
頭の泡を流されて、身体中洗われて、また流されて、その間中キスをされながら、身体にはほんのちょっと触れるだけで……なのに、だんだん熱くなってきてたまらなくなる。
いつの間にか、私はミカちゃんにしっかりと抱きついて、それだけじゃ嫌だとでも言うかのように身体を擦り寄せていた。
ミカちゃんがくすくすと笑いながら、頬から首へと撫で下ろす。
「少し、温まらないと」
そう言って、私を抱えて湯船に入る。縁いっぱいまで水面が上がって、ちょっと動いただけでざばっとお湯が溢れそうだ。
私はミカちゃんと向かい合って跨ぐ形で、お湯に浸かっていた。この体勢はちょっとどころではなく恥ずかしい。
思わず身じろぎすると、ミカちゃんはまたくすりと笑って私の口を塞いだ。音を立てて舌を滑り込ませ、私の口の中を蹂躙する。
「んっ……ん、う」
抱きついて身体を擦り寄せると、すっかり立ち上がったものが脚の間にあたる。その刺激でまた声をあげる私と、吐息を漏らすミカちゃん。
私を抱える腕が少し下に降りて、脚の間へと入り込んだ。ぬるりと指が滑って、私はびくりと震える。
ミカちゃんの首に回していた私の腕もゆっくりと下がり、お湯の中へと潜り込んで、立ち上がったミカちゃんの先端に触れる。
わずかにミカちゃんの眉が動いて、はあ、とまた息を吐く。
合わせていた唇が、少しだけ離れる。
「ここは、狭いですから」
「ん……」
鼻と鼻がくっつきそうな距離の、吐息だけの囁きに頷く私を抱え、ミカちゃんが立ち上がった。タオルをぐるぐる巻いて、手早く水分を拭き取って、ふたりとも無言のまま、キスだけを交わしながら部屋へと向かう。
はあはあと、ふたりの荒い息遣いだけが聞こえる。
ベッドに横たえられて、貪るように舌を絡めて、はあ、とまた息を吐いた。
「……ミカちゃん」
ミカちゃんが、問うように目を細めて私を見下ろす。
「あのね、私、今、すごくミカちゃんが欲しい」
わずかに目を見開いて、ミカちゃんが驚いた表情になる。
この前から、私はミカちゃんを驚かせてばかりのような気がする。
すぐにミカちゃんはにっこりと微笑んで、耳を食みながら「私もです」と囁いた。脚を抱え、膝を割り入れ、すっかり潤って準備のできた入口に猛るミカちゃんがあてがわれる。
「……あっ、あ……っは!」
「く……」
押し入られる感覚に仰け反り、びくびくと腰が跳ねる。ミカちゃんの手が膨らみを捏ねて先端を摘む。
いつも冷静に私を翻弄するばかりだったミカちゃんが、飢えた獣みたいに目を眇め、私を食い尽くそうとするように興奮している。
血を吸うわけでもないのに、目の色が赤くなっている。
「あ、ミカちゃん……そこ、いい……っ」
呻く私を、は、は、と浅く息を吐きながらミカちゃんが抱き締めて、うっとりとキスをする。
どんどん下へと下がっていって、胸を啄むように吸う。時々ちりっと痛みが走るのは、痕を付けられているんじゃないだろうか。牙の掠る痛みとは違う痛みだ。
背を丸め、奥を突きながら胸の先を舐るミカちゃんの頭を、私は掻き回す。もう、はあはあと喘ぐことしかできない。頭を掻き回して、手の届くところを無意味にぺたぺた触りまくりながら、ひたすらに喘ぐ。
いっぱいにミカちゃんを感じて、でも足りなくて。
「あ、あ、もっと……」
ひくひくと蠢かせながら、私はもっと激しくして欲しいとねだる。
ミカちゃんが、ふふ、と笑って口を塞ぎ、強く抉るように奥を穿つ。
「は、あ、も、だめ……あっ、ミカちゃん……だめっ、あっ」
唇を離して、は、は、と息を吐くミカちゃんにしがみつく。内側がもっと奥へ呑み込みたいと、痙攣を始める。
「っは、律子さん……」
ミカちゃんの動きが速くなり、目が爛々と輝き始める。私の期待も高まって、ますます息が荒くなる。
「う、あ、いく……ミカちゃん、いっちゃう……あっ!」
ミカちゃんが首筋をぺろりと舐める。
「あ、ミカちゃん、あっ、おねが……あぅ」
ミカちゃんが嬉しそうに笑んで、ずぶりと牙を突き立てた。
とたんに脳髄を焼かれるような快楽が背を走り抜けて、びくびくと身体が跳ねる。
「ぁ、ぁ、ぁ……」
ひくひくと痙攣して、ひゅうひゅうと喉が鳴る。
「っ、は、あっ……」
ミカちゃんがすぐに牙を抜いて、呻くように震える。どくどくと脈打つのを感じて、また私がびくりと跳ねる。
「は、あっ……ミカちゃん、キスして……あ、はっ、キス……」
しがみ付いてねだる私にミカちゃんがしっかり唇を重ねた。
汗に塗れて滑る身体をぎゅっと抱き締めて、そのまま、息と心臓が落ち着くまで、ずっとくちくちと舌を絡め合う。
気の済むまでそうやって、じっと抱き締めて。
思えばずっと、ミカちゃんに抱き締められて眠ることは嫌じゃなかったのだ。よく考えてみれば、さすがに好きでもなんでもない男に抱き締められて、安眠なんかできるわけないのだ。
「ねえ、ミカちゃんは、私のどこをいいって思ったの?」
もう一度汗を流した後、ごろごろとベッドに転がりつつひっつきながら、なんとなく気になって尋ねてみた。
ミカちゃんは少しだけ考えるように目を伏せる。
「……律子さんは、私を怖いと思いますか?」
「ん……? 別に、怖くないよ。だって、ミカちゃんだし」
「律子さんの、そういうところです」
とたんにミカちゃんはふっと笑って、私の髪に顔を埋める。
「……律子さんは、なぜ?」
質問を返されて、私も考える。ま、答えなんてひとつしかないのだけど。
「うん、よくわかんないんだけど、考えてみたら最初にミカちゃん見つけたときからだったのかなって」
ミカちゃんは驚いたように顔を上げて、それからくすくすと、肩を震わせて笑いだした。
「あんなにごねて引っ張っておいて、結局それですか」
「ええ? ……だってわからなかったんだから、しょうがないでしょ」
ミカちゃんは眉を顰める私にひとしきり笑って、それから「とても律子さんらしいですね」とキスをした。
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