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第二章 バレた後
11.
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苦い顔をしてぼそりとつぶやく。
「やっぱり悪いことはできないな。始めにちゃんと言えばよかった。変な夢を見たのは俺のせいで、出て来たやつも俺だったって」
そこまで言うと、ふっきれたように雄基はあらためて視線を上げた。
「俺の話はこれで終わりだ。どうだ、信じられるか?」
「信じられるかもなにも……」
みのりは長々とため息をついた。ずっと手に持っていたせいで温まってしまったボトルを置く。
今まで聞いた話の中で突っ込みたい点は多々あるが、少なくとも矛盾点はない。内容は突拍子もないけれど、後は自分が本当に彼を信じるか信じないかだ。そして、それなりに長いつきあいから、雄基がこんな超ド級のホラを吹くとは思えない。大体自分だって体感したのだ。実にリアルな影とのセックスを、毎晩毎晩夢の中で。
「あー……もう嫁に行けないわ。リアルじゃまだ何も経験ないのに」
思わず天井をあおいでなげくと、雄基が頬を上気させた。その唇をとがらせる。
「だから、俺でよければちゃんと責任取るって言ってるだろ。リアルじゃまだ何もしてないけど」
「……え?」
口を半開きにしたみのりに、雄基が拳を握りしめた。ヤケを起こしたように叫ぶ。
「だから! 最初から言ってるように、俺はお前が好きなんだ‼ つきあいたいって話だよ‼」
そこまで言って、がっくりと首を折る。
「何回言えばわかるんだ。告白なんて羞恥プレイ、なんでこんなに何度も何度も──俺、そんな趣味ないぞ。むしろ罰かよ、やったことへの。……とにかく俺は言うことは言った。後は一ノ瀬しだいってことだ」
「やっぱり悪いことはできないな。始めにちゃんと言えばよかった。変な夢を見たのは俺のせいで、出て来たやつも俺だったって」
そこまで言うと、ふっきれたように雄基はあらためて視線を上げた。
「俺の話はこれで終わりだ。どうだ、信じられるか?」
「信じられるかもなにも……」
みのりは長々とため息をついた。ずっと手に持っていたせいで温まってしまったボトルを置く。
今まで聞いた話の中で突っ込みたい点は多々あるが、少なくとも矛盾点はない。内容は突拍子もないけれど、後は自分が本当に彼を信じるか信じないかだ。そして、それなりに長いつきあいから、雄基がこんな超ド級のホラを吹くとは思えない。大体自分だって体感したのだ。実にリアルな影とのセックスを、毎晩毎晩夢の中で。
「あー……もう嫁に行けないわ。リアルじゃまだ何も経験ないのに」
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「……え?」
口を半開きにしたみのりに、雄基が拳を握りしめた。ヤケを起こしたように叫ぶ。
「だから! 最初から言ってるように、俺はお前が好きなんだ‼ つきあいたいって話だよ‼」
そこまで言って、がっくりと首を折る。
「何回言えばわかるんだ。告白なんて羞恥プレイ、なんでこんなに何度も何度も──俺、そんな趣味ないぞ。むしろ罰かよ、やったことへの。……とにかく俺は言うことは言った。後は一ノ瀬しだいってことだ」
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