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後日談

9.終局 3

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「──きもちいい……きもちいいの」

 答えながらも、そのはしたなさになおさら中が収縮した。しかし言葉で表さないとより大変なことになる。快楽を素直に口に出すようしつこく教え込まれたのだ。

 満足したようにグラタスが再びミラを抱きよせた。背面座位で交わりながら、ゆったりと腰を使って来る。深くつながった部分がこすれて新たな快感を生み出す。串刺しにされた体をよじり、ミラは喜悦の波に耐えた。
 グラタスが奥をえぐりつつ、ミラの感じる場所をさぐる。円を描いて動く杭が容赦なくミラの中を打った。弱いところを直接責められ、鮮烈な感覚が突き上げる。夫に押さえつけられながら腰が卑猥に浮いて行く。

「あ……もう……んっ……んっ──、いやああ……!」

 強い愉悦に振り回される恍惚感に酔っていると、不意にグラタスが下方から胸のふくらみをつかみ上げた。自分の物であるかのように突起をいじりまわしてくる。
 突如与えられた鋭い刺激にミラの体がびくっと震えた。左右の頂を同時にひねられ、そのまま受け入れている奥を先端で執拗にこねられて、快楽の階段を一段上った。

「ひっ、あああ、──もう、もう──‼」

 ミラが叫ぶと、グラタスが荒い息を吐きながら答えた。

「いいですよ、ミラ、とても──ああ、締まる──いきますよ、ミラ……‼」

 ふくらみ切った先端がミラの最深部を穿つ。大きく腰を打ちつけて、うなるようにグラタスが行為の最後を告げて来る。

「──う──……! もう、一緒に──‼」

 獣じみたうめき声を上げ、グラタスが勢いよく放った。

「あ、──っああああ‼」

 最奥でほとばしる熱いものに中を勢いよく叩かれる。夫のものを受け止めて、ミラは再び絶頂にのぼった。すでに今までの経験で、どくどくと種を注がれる愉悦を焼きつけられている。埋め込まれたままの剛直が大きく震える余韻に耐えた。
 こうして注がれ続けた子種はいずれ実を結ぶことだろう。実は子供好きな夫がそれを心待ちにしているのも知っている。

 激しい絶頂から一気に気が抜け、ミラはがくんと力を抜いた。はずみで机に腕が落ち、机を大きく揺らしてしまう。ふたが開いたままになっているインク壷がぐらついた。

「あ──……あぶな」
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