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本編
◇ 第五夜
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その夜も扉はゆっくり三回叩かれた。もうすっかりあたりまえになってしまったサーシャの来訪。コンスタンツェは扉を開けた。
コンスタンツェの表情を見て、サーシャは優しく問いかける。
「不安ですか?」
「……はい」
「今日はコニーが安心できるようにいたしましょう」
サーシャはそっとコンスタンツェを抱きしめた。初めての抱擁。予想外に厚いサーシャの胸板に、コンスタンツェはどきどきした。サーシャはしばらくコンスタンツェの背中をそっと撫で続けてくれた。家族から優しく慈しまれているようで、コンスタンツェは確かに安心感を覚えた。
いつものように抱き上げるのではなく、サーシャはコンスタンツェの手をつかみ、指を絡めてつなぎ、一緒に寝台へ向かった。彼はコンスタンツェの手を離す時、手首にそっとキスをした。
寝台に入るとサーシャは再びコンスタンツェを優しく抱きしめた。抱擁を解く時、サーシャは彼女の頬に軽くくちづけ、そのまま押し倒した。首筋をなぞられ、二の腕をそっとさすられ、夜着の上から優しく胸を揉まれ、コンスタンツェは思う。ああ、今日も始まってしまった。
サーシャから微笑まれると、つられて口角が自然と上がってしまうのがわかった。サーシャは奴隷で、命令されてこの部屋に訪れているだけだ。でも、ああ、これではまるで、恋人同士か夫婦の睦み合いではないだろうか、とコンスタンツェは感じてしまう。
サーシャはゆっくりコンスタンツェの夜着を脱がせた。甘い気分は彼女の身体を弛緩させ、秘所の蜜を溢れさせた。下着がしとどに濡れていて、もはや用をなしておらず、恥ずかしくてたまらなかった。
「もっと楽にしてくださいね」
今日のサーシャの花芽の扱いはいつもよりも繊細で、コンスタンツェは啜り泣きながら感じた。サーシャから我慢しないでくださいと耳元で囁かれたので、コンスタンツェは素直に従う。
「んっ! んっ! あぁん! それ……ああ、それ気持ちいい……!」
「ここ、お好きですよね」
「だって……気持ちいい……気持ちいいんだもの……」
「いいんですよ、それで」
「あぁっ! ああぁ……! いっちゃ……いっちゃう……サーシャ!」
サーシャの指使いが的確で、コンスタンツェはずいぶん早く達してしまった。サーシャの指が慈しむように彼女の性器にふれたままだったので、コンスタンツェは甘い余韻をひそかに楽しんだ。
「今日のコニーは素直でとっても可愛らしいです」
サーシャから耳元で囁かれ、コンスタンツェの心は多幸感で満ちた。コンスタンツェが身も心も緩んだのを見計らい、サーシャは容赦なく彼女の膣に指を挿れる。ここでコンスタンツェはすっと冷静になったが、もう抵抗する気は起きなかった。一度受け入れてしまったのだから、二度も三度も同じ。罪を犯すというのはそういうことなのだ。
気持ちはこんなにも抵抗があるのに、身体は簡単に堕ちていて、快楽を求めてやまない。差し込まれるサーシャの指が増えるたびに快感を得て、それがだんだん幸福感へとつながっているようで、コンスタンツェは怖かった。
「ずいぶん慣れてきましたね」
「……はい」
「もっと力を抜いて、委ねてくださればいいのです。気持ちよく感じるのは、とてもよいことなのですから」
サーシャが三本の指を抽挿する。ずいぶん動きが速い。身体が慣れて、潤って、擦ってほしがって、焦れて、快楽を得たくて、愛されたくて、離れたくない。
「コニー」
サーシャの優しい声を聞き、コンスタンツェは弾けるように果てた。
「本当に、そんなに不安がることはないのですよ。コニー」
サーシャはコンスタンツェに優しく微笑みかけて言った。達した後にこんな笑顔を見てしまうと、自分の相手が誰なのかわからなくなってしまう。この時間だけならば、錯覚し続けてもよいのだろうか。意識がぼんやりしてきたところで、サーシャが続けた。
「アレクサンドル陛下にお任せすればいいのですから」
コンスタンツェの胸がどくんと鳴った。
コンスタンツェの表情を見て、サーシャは優しく問いかける。
「不安ですか?」
「……はい」
「今日はコニーが安心できるようにいたしましょう」
サーシャはそっとコンスタンツェを抱きしめた。初めての抱擁。予想外に厚いサーシャの胸板に、コンスタンツェはどきどきした。サーシャはしばらくコンスタンツェの背中をそっと撫で続けてくれた。家族から優しく慈しまれているようで、コンスタンツェは確かに安心感を覚えた。
いつものように抱き上げるのではなく、サーシャはコンスタンツェの手をつかみ、指を絡めてつなぎ、一緒に寝台へ向かった。彼はコンスタンツェの手を離す時、手首にそっとキスをした。
寝台に入るとサーシャは再びコンスタンツェを優しく抱きしめた。抱擁を解く時、サーシャは彼女の頬に軽くくちづけ、そのまま押し倒した。首筋をなぞられ、二の腕をそっとさすられ、夜着の上から優しく胸を揉まれ、コンスタンツェは思う。ああ、今日も始まってしまった。
サーシャから微笑まれると、つられて口角が自然と上がってしまうのがわかった。サーシャは奴隷で、命令されてこの部屋に訪れているだけだ。でも、ああ、これではまるで、恋人同士か夫婦の睦み合いではないだろうか、とコンスタンツェは感じてしまう。
サーシャはゆっくりコンスタンツェの夜着を脱がせた。甘い気分は彼女の身体を弛緩させ、秘所の蜜を溢れさせた。下着がしとどに濡れていて、もはや用をなしておらず、恥ずかしくてたまらなかった。
「もっと楽にしてくださいね」
今日のサーシャの花芽の扱いはいつもよりも繊細で、コンスタンツェは啜り泣きながら感じた。サーシャから我慢しないでくださいと耳元で囁かれたので、コンスタンツェは素直に従う。
「んっ! んっ! あぁん! それ……ああ、それ気持ちいい……!」
「ここ、お好きですよね」
「だって……気持ちいい……気持ちいいんだもの……」
「いいんですよ、それで」
「あぁっ! ああぁ……! いっちゃ……いっちゃう……サーシャ!」
サーシャの指使いが的確で、コンスタンツェはずいぶん早く達してしまった。サーシャの指が慈しむように彼女の性器にふれたままだったので、コンスタンツェは甘い余韻をひそかに楽しんだ。
「今日のコニーは素直でとっても可愛らしいです」
サーシャから耳元で囁かれ、コンスタンツェの心は多幸感で満ちた。コンスタンツェが身も心も緩んだのを見計らい、サーシャは容赦なく彼女の膣に指を挿れる。ここでコンスタンツェはすっと冷静になったが、もう抵抗する気は起きなかった。一度受け入れてしまったのだから、二度も三度も同じ。罪を犯すというのはそういうことなのだ。
気持ちはこんなにも抵抗があるのに、身体は簡単に堕ちていて、快楽を求めてやまない。差し込まれるサーシャの指が増えるたびに快感を得て、それがだんだん幸福感へとつながっているようで、コンスタンツェは怖かった。
「ずいぶん慣れてきましたね」
「……はい」
「もっと力を抜いて、委ねてくださればいいのです。気持ちよく感じるのは、とてもよいことなのですから」
サーシャが三本の指を抽挿する。ずいぶん動きが速い。身体が慣れて、潤って、擦ってほしがって、焦れて、快楽を得たくて、愛されたくて、離れたくない。
「コニー」
サーシャの優しい声を聞き、コンスタンツェは弾けるように果てた。
「本当に、そんなに不安がることはないのですよ。コニー」
サーシャはコンスタンツェに優しく微笑みかけて言った。達した後にこんな笑顔を見てしまうと、自分の相手が誰なのかわからなくなってしまう。この時間だけならば、錯覚し続けてもよいのだろうか。意識がぼんやりしてきたところで、サーシャが続けた。
「アレクサンドル陛下にお任せすればいいのですから」
コンスタンツェの胸がどくんと鳴った。
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