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本編
◇ 第二夜
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その日の夜も、コンスタンツェの部屋の扉はゆっくり三回叩かれた。コンスタンツェが扉を開けると、サーシャは再び彼女の前で跪き、手の甲にくちづけた。
「毎回、こうなさるおつもりですか?」
「いけませんか?」
「……緊張、します」
「緊張?」
「ええ。ですから、明日からは省略していただければ、と」
サーシャはくすりと笑って、わかりましたと言い、コンスタンツェを軽々と抱き上げて寝台へそっと横たえた。
「本日もお身体を直接拝見することはありませんから、ご安心ください」
確かに身体を見られることには抵抗があったので、サーシャの言葉にコンスタンツェは安心した。力を抜いてぼんやり天井を見上げ、ああ、美しい天蓋の寝台だ、とコンスタンツェは思う。繊細に編まれたレースと光沢のある生地が贅沢に使われている。昨夜はそんなものを見る余裕も、美しさを感じる余裕も、全くなかった。
その時、コンスタンツェの脛に何かがふれた。視線を落とすと、サーシャはそのまま足の甲に、最後に爪先にくちづけた。彼女は驚愕して叫んだ。
「えっ、そんなところを……!」
外に声が聞こえないとわかったのもあり、コンスタンツェはもう遠慮をしなかった。
「コニーの足はとても美しいですし」
そのままサーシャはコンスタンツェの足の指をぺろりと舐めた。コンスタンツェは思わず声を上げる。
「きゃっ!」
「気持ちがよい、ですよね」
サーシャはコンスタンツェに微笑みかけると、再び足の指とその間を丹念に舐め続けた。コンスタンツェは身体の中心が熱を持つのを感じ始めていた。
「足の指の感覚がどこに近いか、ご存じですか?」
「……いいえ、存じません」
サーシャはゆっくりコンスタンツェに覆いかぶさった。混乱するコンスタンツェを無視し、そのままサーシャはそっとコンスタンツェの夜着の裾に手を入れ、ふくらはぎから腿をゆっくりなぞっていく。下着に指を掛けてそっと腿まで下ろし、下生えを掻き分け、サーシャの指が辿り着いたのは、まだ誰にもふれられたことのない秘められた場所。
「ここです。きちんと快感を拾って、しっとり潤っていますね」
サーシャはそのまま指を入口になじませて蜜を塗し、コンスタンツェの花芽にふれた。
「んんっ!」
「そのまま、たくさん感じてくださいね」
サーシャは優しく花芽を弄り、秘所の入口をなぞった。これまでとは違う決定的な快感に、コンスタンツェは身をよじりながら翻弄される。
「あぁん! やぁ、それ……! んぅっ!」
サーシャの指使いはさほど変わらず、優しさを保っていたにもかかわらず、発する水音はどんどん大きさを増し、ぐちゅぐちゅと響きも濁っていった。アレクサンドルにしか許してはいけないと信じていた場所を、奴隷のサーシャにさわられている背徳感から、コンスタンツェがたっぷり蜜をこぼしていたからだ。あやふやになった意識の中でコンスタンツェ自身もそのことに気づき、羞恥心を覚えた。更に蜜が溢れてしまっただけであったが。
サーシャの指に翻弄されていくうちに、コンスタンツェは己の身体の内部が明確に変わろうとしていることに気づいた。きゅんきゅんと締まり、ぴくりとする蠕動が止まらず、何かがやってくる気配がする。
「……い、いや……こわい……」
コンスタンツェは思わず恐怖を訴えてしまい、我に返る。自分は今、閨教育を受けている最中なのだから、きちんと責務を全うしなければならない。
「申し訳、ございません……」
「コニー、身体の訴えをそのまま受け入れてくださればよいのですよ。怖いことは何もありません。力を抜いて、私に委ねてください。私はあなたの奴隷ですから、お気遣いの必要はないのです」
コンスタンツェは素直に力を抜き、サーシャに身を委ねた。サーシャの左手はコンスタンツェの胸を優しくまさぐり、右手は花芽と秘所の入口を技巧的に翻弄する。左右の対応の不均衡にコンスタンツェは乱されて、身体が再び高まっていく。サーシャがそっと花芽を摘まんだ時、雷に撃たれたような快感が走り、目の前が真っ白になった。
「この感覚を覚えてくださいませ」
次に目を開いた時、サーシャから優しく微笑まれながらそう言われたため、コンスタンツェは自分の身体が絶頂を味わったのだと悟った。
「毎回、こうなさるおつもりですか?」
「いけませんか?」
「……緊張、します」
「緊張?」
「ええ。ですから、明日からは省略していただければ、と」
サーシャはくすりと笑って、わかりましたと言い、コンスタンツェを軽々と抱き上げて寝台へそっと横たえた。
「本日もお身体を直接拝見することはありませんから、ご安心ください」
確かに身体を見られることには抵抗があったので、サーシャの言葉にコンスタンツェは安心した。力を抜いてぼんやり天井を見上げ、ああ、美しい天蓋の寝台だ、とコンスタンツェは思う。繊細に編まれたレースと光沢のある生地が贅沢に使われている。昨夜はそんなものを見る余裕も、美しさを感じる余裕も、全くなかった。
その時、コンスタンツェの脛に何かがふれた。視線を落とすと、サーシャはそのまま足の甲に、最後に爪先にくちづけた。彼女は驚愕して叫んだ。
「えっ、そんなところを……!」
外に声が聞こえないとわかったのもあり、コンスタンツェはもう遠慮をしなかった。
「コニーの足はとても美しいですし」
そのままサーシャはコンスタンツェの足の指をぺろりと舐めた。コンスタンツェは思わず声を上げる。
「きゃっ!」
「気持ちがよい、ですよね」
サーシャはコンスタンツェに微笑みかけると、再び足の指とその間を丹念に舐め続けた。コンスタンツェは身体の中心が熱を持つのを感じ始めていた。
「足の指の感覚がどこに近いか、ご存じですか?」
「……いいえ、存じません」
サーシャはゆっくりコンスタンツェに覆いかぶさった。混乱するコンスタンツェを無視し、そのままサーシャはそっとコンスタンツェの夜着の裾に手を入れ、ふくらはぎから腿をゆっくりなぞっていく。下着に指を掛けてそっと腿まで下ろし、下生えを掻き分け、サーシャの指が辿り着いたのは、まだ誰にもふれられたことのない秘められた場所。
「ここです。きちんと快感を拾って、しっとり潤っていますね」
サーシャはそのまま指を入口になじませて蜜を塗し、コンスタンツェの花芽にふれた。
「んんっ!」
「そのまま、たくさん感じてくださいね」
サーシャは優しく花芽を弄り、秘所の入口をなぞった。これまでとは違う決定的な快感に、コンスタンツェは身をよじりながら翻弄される。
「あぁん! やぁ、それ……! んぅっ!」
サーシャの指使いはさほど変わらず、優しさを保っていたにもかかわらず、発する水音はどんどん大きさを増し、ぐちゅぐちゅと響きも濁っていった。アレクサンドルにしか許してはいけないと信じていた場所を、奴隷のサーシャにさわられている背徳感から、コンスタンツェがたっぷり蜜をこぼしていたからだ。あやふやになった意識の中でコンスタンツェ自身もそのことに気づき、羞恥心を覚えた。更に蜜が溢れてしまっただけであったが。
サーシャの指に翻弄されていくうちに、コンスタンツェは己の身体の内部が明確に変わろうとしていることに気づいた。きゅんきゅんと締まり、ぴくりとする蠕動が止まらず、何かがやってくる気配がする。
「……い、いや……こわい……」
コンスタンツェは思わず恐怖を訴えてしまい、我に返る。自分は今、閨教育を受けている最中なのだから、きちんと責務を全うしなければならない。
「申し訳、ございません……」
「コニー、身体の訴えをそのまま受け入れてくださればよいのですよ。怖いことは何もありません。力を抜いて、私に委ねてください。私はあなたの奴隷ですから、お気遣いの必要はないのです」
コンスタンツェは素直に力を抜き、サーシャに身を委ねた。サーシャの左手はコンスタンツェの胸を優しくまさぐり、右手は花芽と秘所の入口を技巧的に翻弄する。左右の対応の不均衡にコンスタンツェは乱されて、身体が再び高まっていく。サーシャがそっと花芽を摘まんだ時、雷に撃たれたような快感が走り、目の前が真っ白になった。
「この感覚を覚えてくださいませ」
次に目を開いた時、サーシャから優しく微笑まれながらそう言われたため、コンスタンツェは自分の身体が絶頂を味わったのだと悟った。
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