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第九章 青天にいかずちが落ちる
237 素敵な靴は素敵な場所へ ③
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当日待ち合わせ場所の駅ビルの大きい本屋さんへ行くと、理奈ちゃんは既に来ていた。
「若葉ちゃん! 今日はよろしくお願いします!」
「こちらこそよろしくね!」
買い物に行く前に、理奈ちゃんに予算を訊ねる。どれくらいお金を使えるかで行き先は変わるから。理奈ちゃんが告げた金額を聞いてびっくりした。ちょっといいアクセサリーが買えちゃうような金額。
「え! そんなに使えるの?」
「綺麗になれるなら、投資していいと思って!」
私を本気で信頼してくれているんだ。それは嬉しいけれど、お兄ちゃんが以前言っていた「面接の交通費や宿泊費、スーツや靴、たくさんお金がかかるから、バイト代貯めとけ」という言葉を思い出す。理奈ちゃんも一般企業狙いなら、これからお金が掛かるはず。何を優先すべきか少し考えて、答を出した。
「わかった! それならまず下着を買いに行こう!」
「え……下着……?」
理奈ちゃんが顔を真っ赤にするので、あわてて説明する。
「いやらしい意味じゃなくて! いい下着を着けると服が断然映えるようになるし、見えないところにも気を配っている人はやっぱり素敵だと思うの。それに綺麗な下着を纏うのはとっても楽しいよ!」
「そんな風に考えたことなかった。私にとって下着は、ただの生活必需品だったから……」
私は理奈ちゃんを行きつけの下着屋さんに案内した。まずいろいろ見てもらって、理奈ちゃんの好みの色柄を把握する。その上で二系統のデザインをひたすら試着してもらった。高さが出るタイプと丸く綺麗に収まるタイプ。シャツを着る時に高さが出るタイプを、ニットやカットソーを着る時に丸く綺麗に収まるタイプを使ってもらったらいいと思ったから。理奈ちゃんは二セットの下着を選び、購入してくれた。
「若葉ちゃん、下着ってすごいね!」
お店を出るなり、理奈ちゃんが興奮した様子で話し掛けてくる。
「正直、最初値札を見た時は『ちょっと高いなあ』と思ったんだけど。違うね! 高くないね!」
「でしょう?」
「うん! 試着した下着を外す前に今日の服を上から着てみたんだけど、シルエットが全然違ってびっくりした! フィッティングしてもらって正しいサイズもわかったし、なによりすっごく綺麗! 着けるの楽しみ!」
理奈ちゃんが本気で喜んでくれているのがひしひしと伝わってくる。とても嬉しい。
「若葉ちゃん! 今日はよろしくお願いします!」
「こちらこそよろしくね!」
買い物に行く前に、理奈ちゃんに予算を訊ねる。どれくらいお金を使えるかで行き先は変わるから。理奈ちゃんが告げた金額を聞いてびっくりした。ちょっといいアクセサリーが買えちゃうような金額。
「え! そんなに使えるの?」
「綺麗になれるなら、投資していいと思って!」
私を本気で信頼してくれているんだ。それは嬉しいけれど、お兄ちゃんが以前言っていた「面接の交通費や宿泊費、スーツや靴、たくさんお金がかかるから、バイト代貯めとけ」という言葉を思い出す。理奈ちゃんも一般企業狙いなら、これからお金が掛かるはず。何を優先すべきか少し考えて、答を出した。
「わかった! それならまず下着を買いに行こう!」
「え……下着……?」
理奈ちゃんが顔を真っ赤にするので、あわてて説明する。
「いやらしい意味じゃなくて! いい下着を着けると服が断然映えるようになるし、見えないところにも気を配っている人はやっぱり素敵だと思うの。それに綺麗な下着を纏うのはとっても楽しいよ!」
「そんな風に考えたことなかった。私にとって下着は、ただの生活必需品だったから……」
私は理奈ちゃんを行きつけの下着屋さんに案内した。まずいろいろ見てもらって、理奈ちゃんの好みの色柄を把握する。その上で二系統のデザインをひたすら試着してもらった。高さが出るタイプと丸く綺麗に収まるタイプ。シャツを着る時に高さが出るタイプを、ニットやカットソーを着る時に丸く綺麗に収まるタイプを使ってもらったらいいと思ったから。理奈ちゃんは二セットの下着を選び、購入してくれた。
「若葉ちゃん、下着ってすごいね!」
お店を出るなり、理奈ちゃんが興奮した様子で話し掛けてくる。
「正直、最初値札を見た時は『ちょっと高いなあ』と思ったんだけど。違うね! 高くないね!」
「でしょう?」
「うん! 試着した下着を外す前に今日の服を上から着てみたんだけど、シルエットが全然違ってびっくりした! フィッティングしてもらって正しいサイズもわかったし、なによりすっごく綺麗! 着けるの楽しみ!」
理奈ちゃんが本気で喜んでくれているのがひしひしと伝わってくる。とても嬉しい。
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