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本編・きっかけはどうでも
39 Play ③
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結局、先生の家に行くことになった。普通のマンションのはずなのに、厳選された本当に好きなものだけ集められている、そんな感じのする部屋。
「ごめん。もう我慢できない」
部屋に入ると、先生は私を抱きしめ、キスをした。舌で歯列をなぞり、私の舌に絡め、唾液を味わわれた。研究室とは全く違う深いくちづけに、頭がぼうっとなってしまう。先生が上着を脱ぎ、ネクタイをゆるめる姿になんだかどきりとする。
「寝室、移動しよう」
その言葉に、小さくこくりと頷いた。
寝室に入るなり、ベッドに押し倒された。普段とは違う性急な動きに、鼓動がどんどん速まるのを感じる。
「あ、シャワー……」
「そんなの待てない」
先生は私をベッドに縫い付けるように圧し掛かって、何度も何度もキスの雨を降らせる。何か囁こうとしたのだろう。先生が耳元に口を近づけてきた時、息から体温を感じ、びくりと身体を振るわせてしまった。
先生はゆっくり身を離し、何か考えているようだったけれど、もう一度近づき、今度はそっと私の耳を舐めた。予想外の行動に思わず身を固くするけれど、先生は舐めるのをやめない。舌の温かさとぴちゃぴちゃという音にひどく感じてしまって、とまどう。
「みみ、だめ……」
「どうして駄目なの?」
「だって、だめだもん……」
「なんか口調、幼い」
「そんなふうにされたら、どうしていいかわかんなくなる……」
「気持ちよさそうなのになあ」
先生は嬉しそうにくすくす笑う。
「僕、職業柄、口と舌使うのは結構得意だよ」
先生はもう一度私にキスをした。宣言通り、舌で舐めつくすような、官能的なキス。唇が離れると、私を見つめながら左手だけで器用に服を剥ぎ取り始める。
「あ……やだ……」
「嫌?」
脱がされかけてようやく気づく。こんなことになるなんて思ってもみなかったから、今日の下着はレースの付いていないシンプルなベージュのものだ。それに私は胸もない。見られるのがたまらなく恥ずかしい。
「したくない?」
先生が少しだけ不安げな表情を浮かべる。
「私、全然色気ないから……。下着も、身体も……」
正直にそう言うと、先生はくすりと笑い、軽いキスを落とす。
「僕は、今、最高にどきどきしてる」
先生は私のトップスをあっさり剥ぎ取り、ズボンのボタンとファスナーを外してずり下げ、抜き取った。私を下着姿にすると、先生は自ら纏っているものをてきぱきと脱いでいく。シャツも、ベルトも、スラックスも。そしてもう一度私に向き直り、ブラジャーのホックをすんなり外し、取り去る。
「可愛い」
私の身体を先生はとても愛おしそうに眺め、ゆっくりと左胸にふれた。
「んんっ!」
自然に漏れ出た女の声にびっくりする。最中の声は、がんばって上げるものだと思っていたのに。
「敏感だね、律さん」
「そんな、こと……」
「嬉しいよ」
先生はやわらかく私の胸を揉む。あんまり優しすぎて、逆に変な気持ちになる。
「あっ……あっ……もっと……」
思わずそう言ってしまい、自分にびっくりする。
「もっと? たくさんさわってほしい? それとも……もっと強い方がいい?」
先生は私の耳に口を寄せ、囁く。
「律さんはもっと身体の声を聞いて。すべきことじゃなくて、したいことをしよう」
裸で密着して気づいた。匂いがいつもと違う。石鹸の香りに先生自身の体臭や汗の匂いが混じっているのだろう、本能を感じさせる魅惑的な香り。たまらなくどきどきする。
「両方……」
「ん?」
「もっといっぱい、しっかりさわって……」
「わかった」
先生が胸をもみしだく。乳首もつままれて、思わず嬌声が漏れてしまう。
「あぁ……!」
「声も、我慢しないで」
すべきことじゃなくて、したいことを。
「ごめん。もう我慢できない」
部屋に入ると、先生は私を抱きしめ、キスをした。舌で歯列をなぞり、私の舌に絡め、唾液を味わわれた。研究室とは全く違う深いくちづけに、頭がぼうっとなってしまう。先生が上着を脱ぎ、ネクタイをゆるめる姿になんだかどきりとする。
「寝室、移動しよう」
その言葉に、小さくこくりと頷いた。
寝室に入るなり、ベッドに押し倒された。普段とは違う性急な動きに、鼓動がどんどん速まるのを感じる。
「あ、シャワー……」
「そんなの待てない」
先生は私をベッドに縫い付けるように圧し掛かって、何度も何度もキスの雨を降らせる。何か囁こうとしたのだろう。先生が耳元に口を近づけてきた時、息から体温を感じ、びくりと身体を振るわせてしまった。
先生はゆっくり身を離し、何か考えているようだったけれど、もう一度近づき、今度はそっと私の耳を舐めた。予想外の行動に思わず身を固くするけれど、先生は舐めるのをやめない。舌の温かさとぴちゃぴちゃという音にひどく感じてしまって、とまどう。
「みみ、だめ……」
「どうして駄目なの?」
「だって、だめだもん……」
「なんか口調、幼い」
「そんなふうにされたら、どうしていいかわかんなくなる……」
「気持ちよさそうなのになあ」
先生は嬉しそうにくすくす笑う。
「僕、職業柄、口と舌使うのは結構得意だよ」
先生はもう一度私にキスをした。宣言通り、舌で舐めつくすような、官能的なキス。唇が離れると、私を見つめながら左手だけで器用に服を剥ぎ取り始める。
「あ……やだ……」
「嫌?」
脱がされかけてようやく気づく。こんなことになるなんて思ってもみなかったから、今日の下着はレースの付いていないシンプルなベージュのものだ。それに私は胸もない。見られるのがたまらなく恥ずかしい。
「したくない?」
先生が少しだけ不安げな表情を浮かべる。
「私、全然色気ないから……。下着も、身体も……」
正直にそう言うと、先生はくすりと笑い、軽いキスを落とす。
「僕は、今、最高にどきどきしてる」
先生は私のトップスをあっさり剥ぎ取り、ズボンのボタンとファスナーを外してずり下げ、抜き取った。私を下着姿にすると、先生は自ら纏っているものをてきぱきと脱いでいく。シャツも、ベルトも、スラックスも。そしてもう一度私に向き直り、ブラジャーのホックをすんなり外し、取り去る。
「可愛い」
私の身体を先生はとても愛おしそうに眺め、ゆっくりと左胸にふれた。
「んんっ!」
自然に漏れ出た女の声にびっくりする。最中の声は、がんばって上げるものだと思っていたのに。
「敏感だね、律さん」
「そんな、こと……」
「嬉しいよ」
先生はやわらかく私の胸を揉む。あんまり優しすぎて、逆に変な気持ちになる。
「あっ……あっ……もっと……」
思わずそう言ってしまい、自分にびっくりする。
「もっと? たくさんさわってほしい? それとも……もっと強い方がいい?」
先生は私の耳に口を寄せ、囁く。
「律さんはもっと身体の声を聞いて。すべきことじゃなくて、したいことをしよう」
裸で密着して気づいた。匂いがいつもと違う。石鹸の香りに先生自身の体臭や汗の匂いが混じっているのだろう、本能を感じさせる魅惑的な香り。たまらなくどきどきする。
「両方……」
「ん?」
「もっといっぱい、しっかりさわって……」
「わかった」
先生が胸をもみしだく。乳首もつままれて、思わず嬌声が漏れてしまう。
「あぁ……!」
「声も、我慢しないで」
すべきことじゃなくて、したいことを。
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