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後日譚・取り違えたその後の二人
138 ぶらり二人旅 ⑮ (一回休み・その2)
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食事を終えると、リカルドがそっと私の横に移動してくる。
「睡眠とごはんは偉大だなー」
「うん? そうね?」
「すごく満たされたし、いろいろ回復した」
「そうね」
「ええと……」
リカルドがそっと私の唇を奪った。
「しつこいって怒る?」
「ううん。私も回復したし、三大欲求のもう一つを満たすのに異存はないわ」
「ジュリエッタ、話が早くて、大好き」
リカルドはもう一度キスを仕掛けてきた。くちづけを深めながら、私の胸元に手を入れ、優しくなでてくる。
「今になってみると、リカルド、最初はすごく我慢してたんだなあって、よくわかるわ」
「すっかり甘やかされてしまって、好き放題しちゃってるね、俺」
「リカルドから求められるの、すごく嬉しいよ。言ったでしょ、リカルドを甘えさせられるのは私だけの特権だって」
「特権階級」
「そう、特権階級」
リカルドにそっと抱えられて、ベッドに降ろされた。夜着を少しずつ剥がされ、直に愛撫される。秘所は既に潤っていて、触れられると水音が響く。やだ。
「なんか、すっかり感じやすくなっちゃって、ほんと、恥ずかしい……」
「言ったでしょ、ジュリエッタをエッチにしちゃった責任は喜んでとりますって」
リカルドはにっこり笑う。
「うう、じゃ、責任とって、気持ちよく、して、ね?」
「……ほんと、甘やかされてるよね、俺」
リカルドは私の身体に優しくキスを落とし始める。全身くまなく、といった感じに、とても丁寧に。リカルドがキスした場所が、ほんのり熱を持つような気がした。
「んっ……!」
「可愛い声」
思わず声を上げると、リカルドがくすくす笑いながら言う。
「ジュリエッタ、いつもは落ち着いた声だけど、してる時は少し高くなるよね。いつも隠してる部分を、俺が引き出してるみたいで、どきどきする」
「だあって……勝手に、出ちゃうん、だもの……」
「うん。この声、俺しか知らないんだなと思うと、すごく嬉しい。独占欲、満たされる」
自分でも知らない私が暴かれるみたいで、なんだか少し心許なかったりするけど。
「私だって! こういう、少しいじわるなリカルドは、私しか知らないんだから……!」
ちょっぴり悔しくなって対抗してみるけど、身体が夢中で、思考が全然まとまらない。
「うん。俺もこんな俺がいるなんて、知らなかったよ」
リカルドが不意に耳を舐めた。舌の温かさと、吐息と、耳元で立てられるぴちゃぴちゃという水音と、ふれるかふれないかのもどかしさに、背筋がぞくぞくして、思わず身をよじってしまう。
「だ、だめ……それぇ……」
「ジュリエッタ、嘘つき」
リカルドの指が私の中をさぐる。思わぬ水音の二重奏に、蜜壺がどんどん弛緩するのがわかる。
「す、すごく、恥ずかしいよう……」
「恥ずかしいの、とってもよさそうだよ。ほんと可愛い……」
いつの間にかにじんでいた涙を舐めとられ、余計いたたまれない気持ちになった。
すっかり開いてしまった身体に、リカルドが有無を言わさず入ってくる。
最近してる時のリカルドは、ちょっぴり強引だ。いつもどうしたら人が喜ぶのかばかり考えて動いているリカルドが、私としてる時は遠慮せずに甘えてくれるようになったみたいで、なんだか嬉しい。
「んんっ……やっぱり、気持ちい……」
「俺も……」
回数を重ねるごとに、お互いの凹凸がよりなじんでいっている気がする。一年と数か月前には、お互いの存在すら知らなかったのに。今ではもう、リカルドがいないことなんか考えられない。考えたくもない。
夢中で、リカルドの背中に爪を立て、脚をリカルドの身体に絡ませる。
「ずいぶん、熱烈だね」
「だって……リカルドを、ちょっとでも奥に感じたいんだもの……」
私自身でさえ知らない、私の最奥を知るのはあなただけ。そんな思いを込めて、リカルドを見つめる。
「うん……。俺もジュリエッタの一番奥まで入りたい」
「睡眠とごはんは偉大だなー」
「うん? そうね?」
「すごく満たされたし、いろいろ回復した」
「そうね」
「ええと……」
リカルドがそっと私の唇を奪った。
「しつこいって怒る?」
「ううん。私も回復したし、三大欲求のもう一つを満たすのに異存はないわ」
「ジュリエッタ、話が早くて、大好き」
リカルドはもう一度キスを仕掛けてきた。くちづけを深めながら、私の胸元に手を入れ、優しくなでてくる。
「今になってみると、リカルド、最初はすごく我慢してたんだなあって、よくわかるわ」
「すっかり甘やかされてしまって、好き放題しちゃってるね、俺」
「リカルドから求められるの、すごく嬉しいよ。言ったでしょ、リカルドを甘えさせられるのは私だけの特権だって」
「特権階級」
「そう、特権階級」
リカルドにそっと抱えられて、ベッドに降ろされた。夜着を少しずつ剥がされ、直に愛撫される。秘所は既に潤っていて、触れられると水音が響く。やだ。
「なんか、すっかり感じやすくなっちゃって、ほんと、恥ずかしい……」
「言ったでしょ、ジュリエッタをエッチにしちゃった責任は喜んでとりますって」
リカルドはにっこり笑う。
「うう、じゃ、責任とって、気持ちよく、して、ね?」
「……ほんと、甘やかされてるよね、俺」
リカルドは私の身体に優しくキスを落とし始める。全身くまなく、といった感じに、とても丁寧に。リカルドがキスした場所が、ほんのり熱を持つような気がした。
「んっ……!」
「可愛い声」
思わず声を上げると、リカルドがくすくす笑いながら言う。
「ジュリエッタ、いつもは落ち着いた声だけど、してる時は少し高くなるよね。いつも隠してる部分を、俺が引き出してるみたいで、どきどきする」
「だあって……勝手に、出ちゃうん、だもの……」
「うん。この声、俺しか知らないんだなと思うと、すごく嬉しい。独占欲、満たされる」
自分でも知らない私が暴かれるみたいで、なんだか少し心許なかったりするけど。
「私だって! こういう、少しいじわるなリカルドは、私しか知らないんだから……!」
ちょっぴり悔しくなって対抗してみるけど、身体が夢中で、思考が全然まとまらない。
「うん。俺もこんな俺がいるなんて、知らなかったよ」
リカルドが不意に耳を舐めた。舌の温かさと、吐息と、耳元で立てられるぴちゃぴちゃという水音と、ふれるかふれないかのもどかしさに、背筋がぞくぞくして、思わず身をよじってしまう。
「だ、だめ……それぇ……」
「ジュリエッタ、嘘つき」
リカルドの指が私の中をさぐる。思わぬ水音の二重奏に、蜜壺がどんどん弛緩するのがわかる。
「す、すごく、恥ずかしいよう……」
「恥ずかしいの、とってもよさそうだよ。ほんと可愛い……」
いつの間にかにじんでいた涙を舐めとられ、余計いたたまれない気持ちになった。
すっかり開いてしまった身体に、リカルドが有無を言わさず入ってくる。
最近してる時のリカルドは、ちょっぴり強引だ。いつもどうしたら人が喜ぶのかばかり考えて動いているリカルドが、私としてる時は遠慮せずに甘えてくれるようになったみたいで、なんだか嬉しい。
「んんっ……やっぱり、気持ちい……」
「俺も……」
回数を重ねるごとに、お互いの凹凸がよりなじんでいっている気がする。一年と数か月前には、お互いの存在すら知らなかったのに。今ではもう、リカルドがいないことなんか考えられない。考えたくもない。
夢中で、リカルドの背中に爪を立て、脚をリカルドの身体に絡ませる。
「ずいぶん、熱烈だね」
「だって……リカルドを、ちょっとでも奥に感じたいんだもの……」
私自身でさえ知らない、私の最奥を知るのはあなただけ。そんな思いを込めて、リカルドを見つめる。
「うん……。俺もジュリエッタの一番奥まで入りたい」
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