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後日譚・取り違えたその後の二人
136 ぶらり二人旅 ⑬ (二人だけの時間・その2)
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少し動きを止めて、リカルドが私を抱きしめる。リカルドの動きが止まると、私の中が勝手に蠢いていることが如実になり、いたたまれない気持ちになる。
「……ほんと、今日、どうしちゃったんだろう…………。もうやだぁ……」
「すごく可愛いよ。ジュリエッタのこと、もっともっと、大好きになった。大好きだから、めちゃくちゃにしてしまいたいなんて、俺、ひどく悪いやつだね」
浮かべた笑みがなんだかいつもと違って見え、どきりとする。リカルドは私の最奥を強く穿ち始めた。
「あ……だめ! そんな……んっ! 感じすぎちゃう……!」
「いいって」
今日のリカルドは容赦なく攻めてくる。逃げ道なんて、全然与えてくれない。追いつめて追いつめて、私がいかに乱れているかを思い知らせてくる。
「はぁん……あっ、あっ、んんっ、おかし、く……なっ、ちゃ……ああぁ!」
もう身体が止められない。勝手に腰が動くし、中が収縮して熱を増す。思わずリカルドの背中に爪を立て、脚を絡みつけてしまう。このまま、どこかに飛ばされてしまいそうで、こわい。
「やだ、やだ、や……あああああっ!!」
リカルドにしがみついたまま、強烈な快感を与えられ、私はしばらく気を失ってしまった。
意識が戻り、リカルドに目を向けると、起きてはいるもののなんだかぼんやりした様子だった。
「今日、ものすごかった……」
いつもだったら、大丈夫? とか私を気づかってくるのに、その気力もないみたい。
「ん……。私も、ものすごかった……」
「新しい世界の扉が、開かれてしまった……」
「うん……」
無言でくちづけを交わす。二人ともそのまま力尽きて、再度眠りに落ちた。
次に目を覚ますと、いつものリカルドに戻っていた。少しだけ、バツが悪そうだったけど。
「大丈夫?」
「うん」
「ジュリエッタがあんまり可愛くて、つい、いじわるしてしまった」
「うん。リカルド、ちょっといじわるだった」
「いじわるな俺が、なんか求められてた」
「うん。ちょっといじわるなリカルドを、求めちゃった」
「気持ちよかった?」
「もはや気持ちいいとかいう、レベルじゃなかった」
「俺も」
なんだか会話になってない。
「あー、頭ぼんやりする」
「私も」
「今日は外でデートしようと思って、バッチリいろいろ計画立ててたんだけど、すっかり頭から抜けてる」
「いいんじゃない? 帰るのは明日の午後だし、今日はゆっくりしても」
リカルドはやっぱりバツが悪そうに私を見る。
「今日は、外に出ないで、ここでゆっくり過ごそうよ。せっかくいろいろ考えてくれてたのに、申し訳ないな、とは思うけど」
思い切って提案してみると、リカルドは眉を下げて苦笑した。
「……お言葉に甘えて」
リカルドはそっとベッドを抜け出して、受付に連絡を取り、廊下側のドアノブに「就寝中につき清掃不要」の札を下げた。
「……ほんと、今日、どうしちゃったんだろう…………。もうやだぁ……」
「すごく可愛いよ。ジュリエッタのこと、もっともっと、大好きになった。大好きだから、めちゃくちゃにしてしまいたいなんて、俺、ひどく悪いやつだね」
浮かべた笑みがなんだかいつもと違って見え、どきりとする。リカルドは私の最奥を強く穿ち始めた。
「あ……だめ! そんな……んっ! 感じすぎちゃう……!」
「いいって」
今日のリカルドは容赦なく攻めてくる。逃げ道なんて、全然与えてくれない。追いつめて追いつめて、私がいかに乱れているかを思い知らせてくる。
「はぁん……あっ、あっ、んんっ、おかし、く……なっ、ちゃ……ああぁ!」
もう身体が止められない。勝手に腰が動くし、中が収縮して熱を増す。思わずリカルドの背中に爪を立て、脚を絡みつけてしまう。このまま、どこかに飛ばされてしまいそうで、こわい。
「やだ、やだ、や……あああああっ!!」
リカルドにしがみついたまま、強烈な快感を与えられ、私はしばらく気を失ってしまった。
意識が戻り、リカルドに目を向けると、起きてはいるもののなんだかぼんやりした様子だった。
「今日、ものすごかった……」
いつもだったら、大丈夫? とか私を気づかってくるのに、その気力もないみたい。
「ん……。私も、ものすごかった……」
「新しい世界の扉が、開かれてしまった……」
「うん……」
無言でくちづけを交わす。二人ともそのまま力尽きて、再度眠りに落ちた。
次に目を覚ますと、いつものリカルドに戻っていた。少しだけ、バツが悪そうだったけど。
「大丈夫?」
「うん」
「ジュリエッタがあんまり可愛くて、つい、いじわるしてしまった」
「うん。リカルド、ちょっといじわるだった」
「いじわるな俺が、なんか求められてた」
「うん。ちょっといじわるなリカルドを、求めちゃった」
「気持ちよかった?」
「もはや気持ちいいとかいう、レベルじゃなかった」
「俺も」
なんだか会話になってない。
「あー、頭ぼんやりする」
「私も」
「今日は外でデートしようと思って、バッチリいろいろ計画立ててたんだけど、すっかり頭から抜けてる」
「いいんじゃない? 帰るのは明日の午後だし、今日はゆっくりしても」
リカルドはやっぱりバツが悪そうに私を見る。
「今日は、外に出ないで、ここでゆっくり過ごそうよ。せっかくいろいろ考えてくれてたのに、申し訳ないな、とは思うけど」
思い切って提案してみると、リカルドは眉を下げて苦笑した。
「……お言葉に甘えて」
リカルドはそっとベッドを抜け出して、受付に連絡を取り、廊下側のドアノブに「就寝中につき清掃不要」の札を下げた。
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