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本編・取り違えと運命の人
054 お誕生日おめでとう ⑩
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「とうちゃーく! やっぱり歩くと結構あるねー」
「うん。でもすごく楽しかった!」
家に入り、ドアを閉め、軽く息を吐いて呼びかけた。
「リカルド」
「なに?」
振り向いたリカルドにそっと抱きついて、長い長いくちづけを交わす。
「今日、とっても嬉しかった。最高の誕生日をありがとう」
「ジュリエッタに喜んでもらえたなら、ほんと、よかった」
もう一度抱きつくと、リカルドは優しく抱きしめ返してくれて、なんだか気持ちがあふれてしまう気がした。
「……寝室行く?」
ぼそりとリカルドが問いかけてくる。
「うん……。リカルドにもっとふれたい」
「……俺も」
もう一度軽くくちづけを交わして、場所を移すことにした。
「あ、お風呂……」
リカルドは私をベッドに押し倒した後で、はっと思い出したのか、そんなことを言う。
「ばか……。もうそんなのどうだっていいから」
「でも、俺、今日、仕事で汗まみれになったし……」
「今、リカルドにふれたいの。ここで待たされるなんて、いや……」
「……うん、ほんとは俺も」
リカルドが動きを再開する。キスを落としながらワンピースのファスナーを下ろしてくれたので、お返しにネクタイをほどく。リカルドは片手でワンピースを脱がせ終えると、今度は自分の服をまどろっこしそうに脱ぎはじめたので、その間に首飾りと腕輪を外し、サイドボードに置く。
お風呂に入っていないからか、いつもよりリカルドの匂いが濃密で、なんだかひどく興奮する。そして、リカルドの誕生祝いのことが頭をよぎり、原初的な欲求が込み上げてきた。
「ねえ、リカルド」
「なに?」
「一つ、わがまま言っていい?」
「もちろん」
「舐めたい」
「え?」
リカルドはなにか言いかけていたけれど、かまわず局部にそっと口をつける。
「ジュ、ジュ、ジュ、ジュリエッタ?! 俺、今日、ほんと、汗だくで!!」
リカルドがとんでもなくあわてた口調で訴えてくる。
「だって……興奮しちゃったんだもの……」
「え、ええと……」
「いや?」
そっと見上げると、リカルド、真っ赤になってる。
「も、ほんと、今日、誰のお祝いなんだか……」
「私のお祝いでしょ? だから、好きにさせてよ」
「……うう」
「気持ちいいとこ、教えて。お願い」
わからないなりに舐めたり咥えたりしてみてるけど、リカルドのほんとに好きなところが知りたいし、気持ちよくしてあげたいんだもの。
「……その……先っぽと、裏スジ……ジュリエッタ側の、なんかこう継ぎ目っぽい部分を、舌で攻めていただけると……大変いいです……」
観念したのか、リカルドがぼそりとそう言った。
「うん。でもすごく楽しかった!」
家に入り、ドアを閉め、軽く息を吐いて呼びかけた。
「リカルド」
「なに?」
振り向いたリカルドにそっと抱きついて、長い長いくちづけを交わす。
「今日、とっても嬉しかった。最高の誕生日をありがとう」
「ジュリエッタに喜んでもらえたなら、ほんと、よかった」
もう一度抱きつくと、リカルドは優しく抱きしめ返してくれて、なんだか気持ちがあふれてしまう気がした。
「……寝室行く?」
ぼそりとリカルドが問いかけてくる。
「うん……。リカルドにもっとふれたい」
「……俺も」
もう一度軽くくちづけを交わして、場所を移すことにした。
「あ、お風呂……」
リカルドは私をベッドに押し倒した後で、はっと思い出したのか、そんなことを言う。
「ばか……。もうそんなのどうだっていいから」
「でも、俺、今日、仕事で汗まみれになったし……」
「今、リカルドにふれたいの。ここで待たされるなんて、いや……」
「……うん、ほんとは俺も」
リカルドが動きを再開する。キスを落としながらワンピースのファスナーを下ろしてくれたので、お返しにネクタイをほどく。リカルドは片手でワンピースを脱がせ終えると、今度は自分の服をまどろっこしそうに脱ぎはじめたので、その間に首飾りと腕輪を外し、サイドボードに置く。
お風呂に入っていないからか、いつもよりリカルドの匂いが濃密で、なんだかひどく興奮する。そして、リカルドの誕生祝いのことが頭をよぎり、原初的な欲求が込み上げてきた。
「ねえ、リカルド」
「なに?」
「一つ、わがまま言っていい?」
「もちろん」
「舐めたい」
「え?」
リカルドはなにか言いかけていたけれど、かまわず局部にそっと口をつける。
「ジュ、ジュ、ジュ、ジュリエッタ?! 俺、今日、ほんと、汗だくで!!」
リカルドがとんでもなくあわてた口調で訴えてくる。
「だって……興奮しちゃったんだもの……」
「え、ええと……」
「いや?」
そっと見上げると、リカルド、真っ赤になってる。
「も、ほんと、今日、誰のお祝いなんだか……」
「私のお祝いでしょ? だから、好きにさせてよ」
「……うう」
「気持ちいいとこ、教えて。お願い」
わからないなりに舐めたり咥えたりしてみてるけど、リカルドのほんとに好きなところが知りたいし、気持ちよくしてあげたいんだもの。
「……その……先っぽと、裏スジ……ジュリエッタ側の、なんかこう継ぎ目っぽい部分を、舌で攻めていただけると……大変いいです……」
観念したのか、リカルドがぼそりとそう言った。
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