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本編

11 ひとりでできるもん! ①

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 一人で、自分でって、つまりソロプレイってことだよね……? 日本語はぼかした表現が多様な言語だなあ、などと現実逃避したくなる。

「恥ずかしいです……」
「うん。愛佳まなかちゃんの恥ずかしがってるとこが見たい。やってみて?」
「……そんなに見たいんですか?」
「うん。見たい。すごく」

 オナニーしてることはバレてるし、もういいやと思った。寝っ転がったまま、右手を下げ、局部へ近づける。

「え、ちょ……」

 宮西みやにしさんは私の行動に少しだけあわてた様子だった。自分で見たいって言ったのに。真面目か。

「……愛佳ちゃん、仰向けでするんだ」
「実況しないでくださいよ……」
「でも、嫌じゃないよね?」

 結構鋭いな。確かにそこまで抵抗はない。だってエロいことに興味あるってバレてるし、エロいことをしてって持ち掛けたくらいだし、もうエロいことに喜んでる姿は見られた。

「やっぱりクリ好きなんだ」
「……はい……」

 人差し指でふれるかふれないか微妙な強さでクリトリスをいじる。まだ濡れてないから、最初はそっと。軽く電流が走った気がして、思わずのけぞる。宮西さんに見られてると思ったら、いつもより体が敏感に反応してる気がする。
 でも、もう少し刺激が欲しいから、左手で乳首をいじる。

『慣れてるよね』

 宮西さんに乳首をつままれながらそう言われたことを思い出す。すごく恥ずかしくて、とても興奮した。どっと愛液が溢れたから、クリトリスに塗り込むようにする。ああ、気持ちよさががぜん増した。

「やらしい表情になってきたね。愛佳ちゃん、気持ちいいんだ」
「……は、い……」
「もっと気持ちよくなってるところ、見せて」

 ずいぶん膣が潤ってきたから、ちょっとだけ指を入れる。入口の、クリトリスの裏らへんを内側からいじるのが、気持ちよくて好き。

「声出していいんだよ。それとも、声、我慢する方が、好き? どっちが感じる?」
「ん……無理に出すんじゃなくて……ちょっと我慢して、我慢しきれなくなった時に、声、出ちゃうのが、すき……」
「そうなんだ。いいね、愛佳ちゃん、貪欲で」

 素っ裸で、好きな人にくすくす笑われながら、自分で慰めているところを見られる。ものすごく恥ずかしいし、シチュエーションに興奮する。

「あっ……」
「気持ちいいんだ?」
「んっ……んっ……きもちい……あぁっ……!」

 鋭い快感が走り抜けた。いつもよりずっと早く、気持ちよく達してしまった気がする。

「よくできました」

 イってしまって少しぼんやりしてる時に、優しく頭をなでられて。なんだかすごく幸せな気分だ。私たぶん今、あの顔になってる。アヘ顔ダブルピース。

「もういっか……合意だし」

 ぼそりと宮西さんがつぶやく。

「愛佳ちゃんが自分でイクとこ、ものすごくやらしくて、俺、めちゃくちゃ興奮した」
「そう……ですか……」
「イッちゃって脱力した今の表情は、なんだかとても可愛い」

 理由はどうあれ、宮西さんに可愛いと言われるのは、やっぱり嬉しい。思わず笑みが漏れる。

「……愛佳ちゃんが少し落ち着いたら、挿れてもいい?」

 そう言われたから、宮西さんの服の裾をそっとひっぱる。

「ん? どうしたの?」
「もう、だいじょぶ……」
「大丈夫なの?」
「ん……」

 私の言葉を聞くと、宮西さんはさくさく服を脱ぎ捨てた。下着まで。早い。
 そっとベッドに上がり、私の隣に並ぶと、キスをしてくれた。嬉しい。宮西さんの優しい表情に、思わずときめいてしまう。
 そのまま宮西さんは私の後ろに回り、抱きしめるようにして、クリトリスにふれた。二人羽織みたいに。

「ここ、すごく気持ちよさそうだった」
「ん……」

 宮西さんがさわっていると思うと、自分で扱うのとは段違いに感じてしまう。後ろからだから、自分でさわるのと似た角度で、快感も得やすい。

「あ……あっ!」
「痛い?」
「そ……じゃ、なく……て……」

 宮西さんは私の顔を後ろからそっと覗き込むと、またにっこり笑んで、キスを落としてくれた。

「愛佳ちゃん、ほんと感じやすい」
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