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第27話 四回戦に向け
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翌日。
カイルが勢い良く玄関の扉を開けると、外から眩い日差しが差し込んでくる。
雲一つない晴天で絶好の試合日和だ。
「さあ、行こう!」
『おう!』
『ああ』
『はいっ!』
俺達は気を引き締め、家の外へと一歩踏み出す。
その瞬間――
「わっ!!」
『『『わっ!!』』』
「ひいっ!」
『ぎゃあっ!』
『きゃっ!』
両脇から大きな声が聞こえ、思わず叫んでしまった。
「リ、リリ……?」
「おはよう、カイル! それにアイズ君達も!」
『何だい、フィルは全く驚いていないじゃないか。つまらないねぇ』
『おはよう、三匹とも!』
『おはよう……』
何だ、リリ達か。一瞬心臓が止まるかと……。
「お、おはよう。どうしたの? 家の前で待ってたりして」
「カイル達の応援に来たの! せっかくだし、一緒に会場へ行こうと思って!」
「応援? って、ことはもしかして……」
「うん、三回戦で負けちゃったっ!」
『えっ、そうなの?』
従魔達に尋ねてみると、三匹とも頭を縦に振った。
「そんな……ピピ達が負けるなんて」
「相手はボンベイルからの参加者だったんだけど、ビックリするくらい強くてね。この子達もかなり善戦したんだけど、判定で負けちゃって」
「そっか……」
「あっ、ごめんね。気を遣わせちゃって。私達は全然落ち込んでないから気にしないで! カイルは自分のことだけを考えて!」
「……うん。分かった!」
「それで良し! じゃあ、行きましょ!」
俺達はリリ達と一緒に会場へ向かって歩き出した。
その道中、
『まさかモモ達が負けるなんてな』
『いやー、もう少しだったんだけどねぇ』
『惜しかった……』
『ねー。本当はアイズたちと決勝で戦いたかったんだけど』
『だな、本当に残念だ……。よし、じゃあ俺達はポポ達の分まで頑張るよ! なっ、エリノア、フィル!』
『はい、もちろんです!』
『まあ、そういうことにしておこう』
『ええ。あたし達もそのために応援に来たんだから!』
『この美人のお姉さんが見守っていてあげるんだ。負けたら承知しないよっ!』
『美人……? お姉さん……?』
『あん? ポポ、何か言いたそうだね?』
モモはポポを睨みつけながら、冗談交じりにそう言った。
それに対し、ポポは頭を横にぶんぶんと振り、ピピはやれやれといった様子でため息交じりに首を振る。
相変わらずだな。
なんかピピ達のお陰で緊張も薄れてきた。
……俺達が四回戦まで進めたのも、元はと言えばモモ達が俺を鍛えてくれたり、ポポがカイルの代わりに働いてくれたりしたお陰だ。
この感謝の気持ちは試合の結果で示さないとな。
そのまま話しながら歩き続けること数十分、俺達は会場に着いた。
昨日もかなりの人が周りに集まっていたけど、それとは比べ物にならないほど多くの人だかりが出来ている。
「じゃあ、お父さんやカイルのご両親も待っているだろうし、私達はもう観客席のほうに行くね。頑張って、カイル!」
「うん、父さんや母さんの分までチケットを用意してくれてありがとね! 絶対に勝つよ!」
『それじゃあね。あたし達もしっかりと応援しているから、頑張って!』
『大丈夫、あんた達なら優勝出来るさ。アタシ達が保証するから、とにかく思いっきり暴れてきな』
『頑張れ……頑張れ……』
『おう! みんなありがとう!』
『絶対に勝ってみせます!』
『任せておけ。貴様らの骨は拾ってやる』
リリ一行は手を振りながら人混みの中へ消えていった。
「さて、じゃあ僕達も控室に行こうか」
俺達は会場の中に入り、昨日と同じ部屋で試合が始まるのを待つ。
出来たらトーナメント表を確認したかったけど、見当たらなかったし仕方ない。
まあ、誰が相手だとしても俺達は勝つだけだ。
『いいか? 分かっていると思うが、今日は四回戦と準々決勝で二回戦うことになる。故に四回戦は出来る限り力を温存しておきたいものだが、相手もここまで勝ち上がってきている以上、簡単には勝たせてくれないだろう。最初から全力を出すつもりでいくぞ』
『ああ、分かった!』
『はい!』
それから数分が経った頃、運営委員の男性が俺達を呼びに来た。
早速か。
この早さからして、どうやら第一試合みたいだな。
俺達は控室を抜け、通路まで移動して名前を呼ばれるのを待つ。
「みんなが頑張ってくれたお陰で、ここまで来ることが出来たよ。本当にありがとう! 後、もう少しだけ頑張って!」
『もちろんだ!』
『ああ』
『カイルさんのためにも絶対勝ちますよっ!』
それぞれが気合いを込めた返事をしてからすぐ、通路の先に見えるスーツ姿の男性がマイクを握った。
「皆様っ! 大変長らくお待たせ致しました! これより、第三十八回リバラルティア最優秀テイマー決定戦の四回戦を始めさせていただきますっ!」
「「「うおおおおおおっ!」」」
その挨拶が聞こえた直後、地響きのような歓声が沸き起こる。
「それでは早速参りましょうっ! 北側から登場するのは、見事第一グループを勝ち抜いた――カイル・ルースター選手っ!」
「行こう、みんな!」
カイルの後を追って通路を抜けると、再び大きな歓声が聞こえてきた。
顔を上げると、観客席は人と従魔で全ての席が埋まっている。まさに壮観だ。
そのまま中央まで歩いていくと、
「カイル―っ!」
『『『アイズーっ! エリノアーっ! フィルーっ!』』』
リリとモモ、ピピ、ポポの声。
「みんなーっ、頑張れー!」
「ねじ伏せてやれーっ!」
「カイル―っ! しっかりやれよーっ!」
加えて、カイルの両親とリリの親父さん。
「カイル、負けたら承知しねーぞっ!」
「お兄さーん、ファイトだよーっ!」
「少年っ! 良い勝負を期待しているぞーっ!」
さらにボンズと二回戦で戦った美少女、警護団の女騎士の声援が耳に届く。
「みんなー、ありがとうーっ!」
カイルはみんなの声援に笑顔で応えた。
その姿を見ていると、何だか心がぽっと暖かくなる。
本当に良かったな、カイル。
「皆様っ! ここで驚愕の事実をお伝えします! 何と、このカイル選手、契約の魔法を使えないそうですっ! 聞くところ、懐きテイムで三匹の魔物を従えたとのこと!」
ひとしきり盛り上がって歓声が落ち着いてきたところで、司会の男性が思わぬことを口にした。
「……おい、聞いたか?」
「ああ……」
「マジかよ……」
それにより、客席中からざわざわと話し声が聞こえる。
もしやこれ、カイルが叩かれる流れなんじゃ……。
「すげーっ! 契約の魔法を使えなくても、ここまで勝ち上がれるのかよ!」
「俺も魔力が少ないせいでテイマーになるのはとっくに諦めてたけど、もしかしたら……」
「ほら、パパっ! 契約の魔法を使えなくても、一人前のテイマーになれるのよ! だからお願い、私もテイマー養成学院に通わせて!」
「そうだな。実際にあの男の子が証明して見せたんだ。よし、トーナメントを見終わったら学院へ話を聞きに行こう」
なんだ、どうやら杞憂だったみたいだな。
「お分かり頂けたでしょうかっ! 契約の魔法を使えなくても、彼のように一人前のテイマーになることは可能なのですっ! 可能性を決めるのは自分自身! 皆様っ、ぜひテイマー養成学院への入学を心待ちにしておりますっ!」
「「「うおおおおおおっ!」」」
司会がそう口にすると、再び会場にどよめきが起きた。
これって良いことを言ってはいるものの、ただの学院の宣伝だよな……。
あの司会、学院の関係者だったのか。
まあ、これでカイルが落ちこぼれではないことをみんなに知ってもらえたんだ、良かったと思おう。
「そんなカイル選手に対しますのは、我らが純白のプリンス――レパルド・リバラルティア選手っ!」
カイルが勢い良く玄関の扉を開けると、外から眩い日差しが差し込んでくる。
雲一つない晴天で絶好の試合日和だ。
「さあ、行こう!」
『おう!』
『ああ』
『はいっ!』
俺達は気を引き締め、家の外へと一歩踏み出す。
その瞬間――
「わっ!!」
『『『わっ!!』』』
「ひいっ!」
『ぎゃあっ!』
『きゃっ!』
両脇から大きな声が聞こえ、思わず叫んでしまった。
「リ、リリ……?」
「おはよう、カイル! それにアイズ君達も!」
『何だい、フィルは全く驚いていないじゃないか。つまらないねぇ』
『おはよう、三匹とも!』
『おはよう……』
何だ、リリ達か。一瞬心臓が止まるかと……。
「お、おはよう。どうしたの? 家の前で待ってたりして」
「カイル達の応援に来たの! せっかくだし、一緒に会場へ行こうと思って!」
「応援? って、ことはもしかして……」
「うん、三回戦で負けちゃったっ!」
『えっ、そうなの?』
従魔達に尋ねてみると、三匹とも頭を縦に振った。
「そんな……ピピ達が負けるなんて」
「相手はボンベイルからの参加者だったんだけど、ビックリするくらい強くてね。この子達もかなり善戦したんだけど、判定で負けちゃって」
「そっか……」
「あっ、ごめんね。気を遣わせちゃって。私達は全然落ち込んでないから気にしないで! カイルは自分のことだけを考えて!」
「……うん。分かった!」
「それで良し! じゃあ、行きましょ!」
俺達はリリ達と一緒に会場へ向かって歩き出した。
その道中、
『まさかモモ達が負けるなんてな』
『いやー、もう少しだったんだけどねぇ』
『惜しかった……』
『ねー。本当はアイズたちと決勝で戦いたかったんだけど』
『だな、本当に残念だ……。よし、じゃあ俺達はポポ達の分まで頑張るよ! なっ、エリノア、フィル!』
『はい、もちろんです!』
『まあ、そういうことにしておこう』
『ええ。あたし達もそのために応援に来たんだから!』
『この美人のお姉さんが見守っていてあげるんだ。負けたら承知しないよっ!』
『美人……? お姉さん……?』
『あん? ポポ、何か言いたそうだね?』
モモはポポを睨みつけながら、冗談交じりにそう言った。
それに対し、ポポは頭を横にぶんぶんと振り、ピピはやれやれといった様子でため息交じりに首を振る。
相変わらずだな。
なんかピピ達のお陰で緊張も薄れてきた。
……俺達が四回戦まで進めたのも、元はと言えばモモ達が俺を鍛えてくれたり、ポポがカイルの代わりに働いてくれたりしたお陰だ。
この感謝の気持ちは試合の結果で示さないとな。
そのまま話しながら歩き続けること数十分、俺達は会場に着いた。
昨日もかなりの人が周りに集まっていたけど、それとは比べ物にならないほど多くの人だかりが出来ている。
「じゃあ、お父さんやカイルのご両親も待っているだろうし、私達はもう観客席のほうに行くね。頑張って、カイル!」
「うん、父さんや母さんの分までチケットを用意してくれてありがとね! 絶対に勝つよ!」
『それじゃあね。あたし達もしっかりと応援しているから、頑張って!』
『大丈夫、あんた達なら優勝出来るさ。アタシ達が保証するから、とにかく思いっきり暴れてきな』
『頑張れ……頑張れ……』
『おう! みんなありがとう!』
『絶対に勝ってみせます!』
『任せておけ。貴様らの骨は拾ってやる』
リリ一行は手を振りながら人混みの中へ消えていった。
「さて、じゃあ僕達も控室に行こうか」
俺達は会場の中に入り、昨日と同じ部屋で試合が始まるのを待つ。
出来たらトーナメント表を確認したかったけど、見当たらなかったし仕方ない。
まあ、誰が相手だとしても俺達は勝つだけだ。
『いいか? 分かっていると思うが、今日は四回戦と準々決勝で二回戦うことになる。故に四回戦は出来る限り力を温存しておきたいものだが、相手もここまで勝ち上がってきている以上、簡単には勝たせてくれないだろう。最初から全力を出すつもりでいくぞ』
『ああ、分かった!』
『はい!』
それから数分が経った頃、運営委員の男性が俺達を呼びに来た。
早速か。
この早さからして、どうやら第一試合みたいだな。
俺達は控室を抜け、通路まで移動して名前を呼ばれるのを待つ。
「みんなが頑張ってくれたお陰で、ここまで来ることが出来たよ。本当にありがとう! 後、もう少しだけ頑張って!」
『もちろんだ!』
『ああ』
『カイルさんのためにも絶対勝ちますよっ!』
それぞれが気合いを込めた返事をしてからすぐ、通路の先に見えるスーツ姿の男性がマイクを握った。
「皆様っ! 大変長らくお待たせ致しました! これより、第三十八回リバラルティア最優秀テイマー決定戦の四回戦を始めさせていただきますっ!」
「「「うおおおおおおっ!」」」
その挨拶が聞こえた直後、地響きのような歓声が沸き起こる。
「それでは早速参りましょうっ! 北側から登場するのは、見事第一グループを勝ち抜いた――カイル・ルースター選手っ!」
「行こう、みんな!」
カイルの後を追って通路を抜けると、再び大きな歓声が聞こえてきた。
顔を上げると、観客席は人と従魔で全ての席が埋まっている。まさに壮観だ。
そのまま中央まで歩いていくと、
「カイル―っ!」
『『『アイズーっ! エリノアーっ! フィルーっ!』』』
リリとモモ、ピピ、ポポの声。
「みんなーっ、頑張れー!」
「ねじ伏せてやれーっ!」
「カイル―っ! しっかりやれよーっ!」
加えて、カイルの両親とリリの親父さん。
「カイル、負けたら承知しねーぞっ!」
「お兄さーん、ファイトだよーっ!」
「少年っ! 良い勝負を期待しているぞーっ!」
さらにボンズと二回戦で戦った美少女、警護団の女騎士の声援が耳に届く。
「みんなー、ありがとうーっ!」
カイルはみんなの声援に笑顔で応えた。
その姿を見ていると、何だか心がぽっと暖かくなる。
本当に良かったな、カイル。
「皆様っ! ここで驚愕の事実をお伝えします! 何と、このカイル選手、契約の魔法を使えないそうですっ! 聞くところ、懐きテイムで三匹の魔物を従えたとのこと!」
ひとしきり盛り上がって歓声が落ち着いてきたところで、司会の男性が思わぬことを口にした。
「……おい、聞いたか?」
「ああ……」
「マジかよ……」
それにより、客席中からざわざわと話し声が聞こえる。
もしやこれ、カイルが叩かれる流れなんじゃ……。
「すげーっ! 契約の魔法を使えなくても、ここまで勝ち上がれるのかよ!」
「俺も魔力が少ないせいでテイマーになるのはとっくに諦めてたけど、もしかしたら……」
「ほら、パパっ! 契約の魔法を使えなくても、一人前のテイマーになれるのよ! だからお願い、私もテイマー養成学院に通わせて!」
「そうだな。実際にあの男の子が証明して見せたんだ。よし、トーナメントを見終わったら学院へ話を聞きに行こう」
なんだ、どうやら杞憂だったみたいだな。
「お分かり頂けたでしょうかっ! 契約の魔法を使えなくても、彼のように一人前のテイマーになることは可能なのですっ! 可能性を決めるのは自分自身! 皆様っ、ぜひテイマー養成学院への入学を心待ちにしておりますっ!」
「「「うおおおおおおっ!」」」
司会がそう口にすると、再び会場にどよめきが起きた。
これって良いことを言ってはいるものの、ただの学院の宣伝だよな……。
あの司会、学院の関係者だったのか。
まあ、これでカイルが落ちこぼれではないことをみんなに知ってもらえたんだ、良かったと思おう。
「そんなカイル選手に対しますのは、我らが純白のプリンス――レパルド・リバラルティア選手っ!」
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