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第1話 追放
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「ディリス。悪いが今日をもって、<慈愛の剣>から抜けてくれ」
「……えっ?」
「聞こえなかったか? 今日でお前はクビだ」
リーダーであるファインからの突然の宣告に、ディリスは耳を疑った。
「クビ……? えっと、ルーナ、これは一体どういう……?」
言葉の意味が全く理解できないディリスは、魔術師のルーナにその意味を尋ねる。
「だからクビだって言ってんのよ。これからはあたし達だけでやっていくから」
「……ララ。う、嘘だよね?」
「…………」
次に僧侶であるララに聞くと彼女は何も言わず、ただ顔を逸らした。
否定しない――それはつまり事実であるということだ。
「え、みんな何を言ってるの? 僕たちこれまでずっと一緒に……。それにこの間、妹の病気を直すために協力してくれるって……」
ディリスが所属する<慈愛の剣>は、孤児院で共に育った四人で構成されるBランクの冒険者パーティー。
先日、妹が病に冒されたと告げた時、ファイン・ルーナ・ララの三人は薬を手に入れるために協力すると二つ返事で言ってくれた。
その在り処を手分けして調べようと、別れたのが一週間前。
故に今日の呼び出しは、薬が見つかったという朗報であるとディリスは思い込んでいた。
そんな中、告げられたのはパーティーからのクビ宣告。
「だから、それがうざいんだよ。エリーゼちゃんの病気は俺達に関係ないだろ。お前が一人で何とかしろ」
「そうそう。あたし達だって自分のことで精一杯だし」
「……ファインとララの言う通りです。私達まで巻き込まないでください」
家族同然の仲間達からの心ない言葉。
ディリスは希望から絶望へと一気に叩き落とされた。
「……そっか。そんな風に思ってたんだ。僕はみんなのこと、信じて……たのに……」
ディリスは目に涙を浮かべながら会議室を飛び出し、その勢いのまま冒険者ギルドを後にした。
「……えっ?」
「聞こえなかったか? 今日でお前はクビだ」
リーダーであるファインからの突然の宣告に、ディリスは耳を疑った。
「クビ……? えっと、ルーナ、これは一体どういう……?」
言葉の意味が全く理解できないディリスは、魔術師のルーナにその意味を尋ねる。
「だからクビだって言ってんのよ。これからはあたし達だけでやっていくから」
「……ララ。う、嘘だよね?」
「…………」
次に僧侶であるララに聞くと彼女は何も言わず、ただ顔を逸らした。
否定しない――それはつまり事実であるということだ。
「え、みんな何を言ってるの? 僕たちこれまでずっと一緒に……。それにこの間、妹の病気を直すために協力してくれるって……」
ディリスが所属する<慈愛の剣>は、孤児院で共に育った四人で構成されるBランクの冒険者パーティー。
先日、妹が病に冒されたと告げた時、ファイン・ルーナ・ララの三人は薬を手に入れるために協力すると二つ返事で言ってくれた。
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そんな中、告げられたのはパーティーからのクビ宣告。
「だから、それがうざいんだよ。エリーゼちゃんの病気は俺達に関係ないだろ。お前が一人で何とかしろ」
「そうそう。あたし達だって自分のことで精一杯だし」
「……ファインとララの言う通りです。私達まで巻き込まないでください」
家族同然の仲間達からの心ない言葉。
ディリスは希望から絶望へと一気に叩き落とされた。
「……そっか。そんな風に思ってたんだ。僕はみんなのこと、信じて……たのに……」
ディリスは目に涙を浮かべながら会議室を飛び出し、その勢いのまま冒険者ギルドを後にした。
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