ブルガリブラックに濡れる〜恋人の元・セフレ(攻)を優しくじっくりメス堕ちさせる話〜

松原 慎

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メス堕ちどころか完堕ちさせたい可愛い元バリタチへの優しく丁寧なアフターケア④

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「なんで……舐めるのより、指がよかったの?」

 キスの合間に問いかける。

「ン、ン……ぁ、はぁっ……」
「ねぇ……?」
「んっ……こうやってキス、したかったから。お前の唇が俺のケツにあったらできねぇだろ?」

 合わさった唇の中で、唾液と吐息が混ざっては溶ける。
 息が荒くなっていくほど、僕の口内は自分よりも隼人の発した吐息や声でいっぱいになった。
 ふと薄目を開ければ、少し遅れて開いた瞼と目が合って。濡れた瞳が愛らしく、唇を離して代わりに額を擦り寄せながら見つめ合う。

「そういえば……さっきまで君のお尻舐めてた口だけど、キスしてよかったの?」
「風呂入ったばっかだし。そのあとクソもしてねぇし屁もこいてねぇよ。つかお前クソ穴直接舐めてんのにそんな気遣いすんの? ぶっ、ウケる」

 これはひどい、あまりに色気がない。くつくつと肩を震わせ噛み締めるみたいに笑う隼人に、触れてた額をコツンとぶつける。

「いてっ」 

 下品な言葉は可愛くてやらしい淫語だけにしてほしい、という抗議だ。

「まぁ……確かに。今日も石けんの匂い、少しした」
「だろ? ケツから薔薇の匂いでもするかもな。あ、これがマジモンのアナルローズってやつ? 俺のケツそこまで酷くなってねぇよな?」
「君ねぇ……そんな綺麗な唇から次から次へと……」

 ――……もしも彼の容貌を完璧に仕上げた芸術の神が存在するならば(信心深くない僕でも彼の美しさを前にすると遺伝子の掛け合わせによる偶然の産物だとは思えないのだ)、怒りと嘆きに震えているだろう。
 入口を拡げるようにくちくちと遊んで、悦い声のあがる近くまで指を進める。しかしあともう少しというところで指を止め、的はずれなところをぐるりと撫でた。
 あんまりふざけてるのでちょっとした意地悪である。

「あっ……なぁ、おい、ちがうぅ……」

 腰が、くいっくいっと上がる。可哀想に自分から当てようと頑張って。

「ん、ん、アッ、うぅ……おしいん、だけどぉ……ちがう、ちがうぅ、くそっ、もぉなんだよぉっ」

 至近距離で潤んだ瞳で縋るように見つめられたが首を傾げて知らぬふりをした。
 つま先立ちになったり、腰を左右に揺すってみたり。しかし僕の指は意志を持って逃げるので、必死で可愛いお尻がふりふり揺れるのがただ可愛いだけで快楽は拾えない。
 可愛い姿にいい気味だと思った。少しは反省してほしい。そういう君も嫌いじゃないけど、そんな君を可愛らしく彩るのが僕は好きだ。もっと必死になればいい。
 しかし口元がニヤけるのを感じた直後、大鳥は大きく舌を鳴らして頭を持ち上げる。
 そうして濡れたまま眼光の鋭くなった瞳に射抜かれた直後、先程まで愛撫を繰り返していた唇に痛みが走った。
 驚いて反射的に一歩引いて、唇を押さえる。触れた指先を確認するが、血は出てない。まさか本当に飼い猫に噛みつかれるなんて。
 そしてやはりというべきか、上気した頬で睨む顔のなんて美しいことか。

「君は“待て”ができないね。人には、させるのに」
「待てねぇもん……早く触れよ。それとも俺の身体のこと全然わかってねぇんだ?」
「……誰よりも、わかってるけど?」
「あぁッ……!」

 聞き捨てならない挑発に乗せられ、焦らしていた場所に触れる。二本の指を使って、第二関節をゆるく曲げてくりくりくりくりと捏ね回す。

「あ、そこっ、そこぉっ……! あッあッ、こねこねしゅき、まんこ捏ねられるの好きぃ、すきぃっ……」
「うんうん、君の身体が悦ぶことはちゃんとわかってるよ」
「うん、ぅんッ、知ってる……っ! みなわ、俺のからだぜんぶ知ってるっ、て、ことぉ……しゅげぇのぉ、アッアッ、しょこぉ、しょこぉっ!」

 前立腺を撫でるとビクビクと中が震え上がる。三本の指を使い、つまむように、包むように、押しては撫でる。
 後ろから見ていると項垂れて、かと思えば髪でも引っ張られているかのようにビクンッと仰け反って。
 開きっぱなしの口から舌先が飛びてて、先っぽから涎が垂れて糸を引いてる。
 かわいい。あー本当に可愛い。可愛い可愛い可愛い。
 ずっとそこ好きって気持ちいいって、繰り返し教えてくれてる。だから、知ってるって。可愛いな、本当に。

「うん、うん、そうだね。ここ、好きだねぇ? いっぱい気持ちいいね? おまんこくちゅくちゅ気持ちいい、気持ちいい、ね? ほら、汚いことばっかり言う悪いお口で、今度は可愛く“気持ちいい”ってたくさん言おうね」
「アッ、あーっ、みなわぁ、みなわぁ……! まんこきもちぃ、きもちいいよぉ、あっ、んんっ、もっと、もっとぉ……! おれっ、みなわの好きにメスイキ、しゅるからぁ…………あ、しょこ、すげぇのぉ……もっとまんこ弄り回して、ほしっ……」
「どうしようかな。もうあんまり汚いこと言わない?」
「はぁぁ……? 知らねぇ、けど…………とにかく、めいっぱい俺に奉仕しろよぉ? みなわだけ知ってる、俺のいいとこっ……ぜんぶ気持ちよくしろよぉ。あ、それとも……ホントはわかんねぇーんだぁ?」
「……あー。全く。煽るの、うまいねぇ……」

 可愛くてやらしいおねだり。同じ下品ならやっぱりこれがいい。ちょっと生意気なのも堪らない。可愛がりたい気持ちだけでなく、加虐心までチクリと刺激してくる。
 いくらでも気持ちよくしてあげるから。とろとろになった舌っ足らずなその声で、たくさん君らしく甘えて、信じられないくらい可愛く鳴いてほしい。

「ここも、好きだね?」

 前立腺より少し奥をぐるりと押す。ぴゅるっと汁を吹き出しながら隼人の体がビクンッと跳ねる。

「おッ、あッ、ぐりぐり、急にしょこっ、あっ、おまんこぐりぐりヤバいっ、お、アッやばいいぃっ」
「ふふ、おまんこいい子だねぇ? ぴゅっぴゅってお潮漏らしちゃってるよ?」
「あッあッ、ぅ、うゔン、しょこ出ちゃぅうっ、あ、あ、出る、出ちゃぅ、んっ、んんっ、やら、あぁああっ」
「僕の指に合わせて、たくさん出していいんだよ? おまんこいい子にするんだもんね?」
「ん、んぅ、いい子しゅるぅ……言うこと、ちゃんと聞くぅっ、あっ、潮、でて、いぃぃ……あー、あー、まんこきもちいよぉ、しおでるの、ちんぽきもちいぃよぉぉ……っ」

 斜め後ろから耳やこめかみにたくさんキスをして、ちゃんと気持ちよくしてあげて、ちょっと優しい声をかければこんなに素直になる。おまんこだけじゃなくて本人もチョロい。
 興奮してきてしまい、本人に気づかれない程度に隼人の腰に下半身を擦り付ける。相変わらず柔らかさのない身体だけれど、それは仕方ない。

「……隼人。本当に僕の言うことちゃんと聞ける?」
「へぁぁっ……? ぅんっ、きく、聞く、はぁ、あっ」
「じゃあ……今、イッて?」
「アッ、アッ、あぁぁーッ!」

 ローションも使っていないのに、昨日の性行為で緩んだ穴と唾液でぐちゅぐちゅと粘着質な音が狭いキッチンに響き渡る。指三本を使って前立腺を捏ねて、掻き乱すように揺すると、ぐぽっと空気の出入りする音も混ざる。

「あー、これひっどいな。ゆるゆるのとろとろで、本当にドスケベな穴だね。おまんこ掻き回されるのが大好きな穴だ」
「や、アッ、しゅけべまんこやらっ、あーっあーっ、まんこイクッ、イクイクイクッ、まんこイクぅ、おまんこあくめきちゃう、イッちゃぅ、イク、イクぅ……っ」

 腰をガクガクさせて、つま先立ちでお尻を突き出して、膝を擦り合わせた内股になって……はしたない格好だ。ピッタリとくっついた太ももからぷるんと飛び出してる無駄に大きな男性器が汁を撒き散らしてるのもまた情けない。
 キッチン台にほぼ上半身を倒しているのに、顔だけは顎を反らして天を向いて。ぐちゃぐちゃに喘いだあと、最後に弱々しく“イク”と言って全身が強ばった。
 きゅうきゅうと指を飲み込もうと痙攣を繰り返す中があまりに美味しそうで舌舐めずりしてしまう。
 一気に脱力していく身体は、完全に上半身はキッチン台にもたれかかり、内ももだったのががに股に広がって、その姿勢を保っているのがやっとのようだった。
 とろりと力の抜けた穴に余韻を残すように、ゆっくりゆっくり指を引き抜いて、入れて、またゆっくり引き抜く行為を繰り返す。抜ける時にヒクヒク震えるのがまた美味しそうで、我慢できずに真っ赤になった耳を舐める。

「ひゃっ……あっ……あっ……ひぁ」
「隼人、上手にイケたねぇ……偉いね。いい子だね」
「ん……ったりめぇ、だろぉ……」
「うん、いい子いい子」
「やめろ、て……ん……へへっ……」

 ぽろぽろ涙のつぶをつけて、目を細めて笑う。
 あーもう可愛いなぁー。どうにかして僕のものにできないのかな。出雲も隼人も囲いたい。ほしい、どうしてもほしい。
 まだ瞼閉じて睫毛震わせてひくんひくんしてるし。綺麗な顔だな、どういうことなんだよ君は本当に。

「みなわぁ……?」
「うん?」
「ちんぽも、イかせてくれんじゃねぇのぉ……?」
「あぁ……そうだね、そうだった。ちゃんとご褒美あげないと」
「おれ、どんな格好したらいぃ……?」
「そうだな…………ん?」

 空を漂う雲みたいにぽわぽわした隼人の声に、ブブブブと振動音が重なっている。ふと目をやればキッチン台に身体を預けている隼人の傍らにはスマートフォンが置かれており、画面にはさっきまでやり取りしていた例の美人マネージャーの写真が映し出されていた。

「みなわぁ?」

 ぽやぽや隼人は着信にまるで気が付いていないようだった。そんな隼人に向かって「しぃっ」と人差し指を口に当て、不思議そうに僕を見つめる彼の顔の横までスマートフォンを滑らせる。
 ゆっくり瞬きを一度してハッと大きく目が開く。それに僕はにっこりと笑って見せて、画面をタップして着信に応答した。
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