ブルガリブラックに濡れる〜恋人の元・セフレ(攻)を優しくじっくりメス堕ちさせる話〜

松原 慎

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タチカレが友達のタチカレに寝取られたので子羊の逆襲を決行します(玲児×出雲)→(加賀見×隼人)③

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「ン、あッ……! れいじくん、だめ」

 後ろへ手を回し、尻の割れ目を上から下になぞっていけば、すぐに使い込んで膨れた縁にぶつかった。
 これは……すごいな。
 自分のモノとも違う感触だ。入口が捲れ上がって、もう戻らないのだろう。表面に触れただけで蠢いて、とぷっ、と中に仕込んだローションが溢れ出していく。

「俺を襲うと言いながら準備はしていたのか」
「もし……玲児くんに触れられたら、汚れたままでは失礼かと思いまして。念のため、です。あ、あっ、玲児くん、くちゅくちゅ、だめ……です。入口、だめぇ……」
「だめなら準備をするな、たわけ」
「だってぇ……や、ぁ……」

 ダメと言いながら準備をして、嫌と言いながら股を開いて腰を落として。
 入口を浅く出し入れしているだけなのにまた先っぽから我慢汁が糸を引く。もどかしさに揺れる腰の動きに合わせてその雫は前後左右に揺れ、あまりにみっともない。
 しかしそんな下品なものに誘われて、またそこを口に含む。ちゅぱちゅぱと音を立てて吸いながら、さらに奥まで指を中に押し込む。
 ああ、あった。柔らかな膨らみ。人差し指で少し撫でてやると、中がきゅうっと吸い付いてくる。

「あっ、あっ……?! れいじ、く、だめ、きもちくなっちゃうの、だめ、だめ、あっ、しょこだめぇっ!」

 ピンッと背を反らして俺の頭を掴む出雲にドキドキする。
 そうだよな、ここは気持ちが良いよな。堪らないよな。
 出雲の今感じている快感が容易に想像できて、自分自身の身体の芯が一緒にキュンと反応するのがわかる。
 こういう触り方、気持ちがいいだろう?
 前立腺の上のくぼみは優しいのと強いのどちらが好きだ?
 自分で慰める時や、隼人にされて、気持ちいいことをしてやる。反応する出雲を見て体の奥を疼かせる。
 そうして次第に奉仕の気持ちは羨ましさに変わっていく。
 後ろが……尻の割れ目の奥が、疼いてたまらない。でもこの、咥えるのではなく、ちゅうちゅうとしゃぶれる、しゃぶれば好きなだけ我慢汁くれる可愛い男性器から口を離したくない。
 しゃぶりながら自分で中を掻き回したくてたまらない。

「あ……あぁー……れいじくん……おなか、女の子になっちゃいます……きもちいの、きもちい。はぁ、あっ、あぁ、あ……もっとぉ、もっとくちゅくちゅ欲しくなっちゃうぅ……」
「……してやるから。欲しくなればいいだろう」
「あ、んん……でも」
「ンっ」

 目を閉じて、口内に広がる雄の匂いと指を締め付ける柔らかい肉を深く味わっていたら、突然耳の縁の裏を指先が撫でていった。親指がくいっと耳の中を擦るザワザワという音が、頭の中にこだまするたび、首筋にぞわぞわと悪寒が走る。

「う、ぁっ……やめ……」
「れいじくんも、とっても欲しそうな顔してらっしゃいます……」

 咥えていたモノが口から滑り落ち、顔が上を向いてしまう。薄く開いた目で見上げた出雲の顔は、頬を火照らせ肌を汗で湿らせながらも微笑んでいて、それがあまりに妖艶だった。

「ちがうッ……やめてくれ、いや、だ……」
「ねぇ、玲児くん……押し出されて精液が漏れちゃうとこ、見たいですか?」
「せいえき……?」
「俺の精液、玲児くんの指でほじくって押し出してください。玲児くんの好きな加減で、精液飲んじゃうの……すっごくえっちじゃないですか?」
「それ、は……」

 喉を突かれるのではなくて、蛇口を捻って水を求めるように本能のまま俺の好きに精飲しろと?
 俺が指で押して、それを直接味わう。
 想像しただけで口が開く……舌が出る。

「ほ、ほしい……出雲、ほしい、ほしい……っ!」
「精液だけ……ですか?」

 華奢な手が頭を撫でる。子を慈しむ母のような優しさで。

「床にお尻擦り付けてますよ? ふふ、上手に飲めたら、玲児くんのお尻もほじほじしましょう? ね、してほしいでしょう? 一緒に気持ちよくなりましょう?」
「あ……」

 してほしい。してほしいけれど、言葉に出すのは目に涙が滲むほどに恥ずかしくて、舌を垂らしたまま頷くので精一杯だった。
 その包み込むようなやさしさで、疼く身体をたくさん甘やかしてほしい。
 襲われるなんてとんでもない。いつの間にかこんなにも自ら求めてしまっている。
 垂らした舌に濡れた先っぽが乗せられる。皮が戻ってしまったそれをちゅうっと吸って、皮の中へ舌を入れて中をほじくった。

「あ、あ……すごく、えっちです……きもちいい……」

 亀頭と皮に挟まれた舌が、中でぬるぬると亀頭刺激するとまたどんどん溢れてくる……指を入れたままの穴も同時に刺激すると、とろぉっと大量に苦味の強い精子の混ざった我慢汁が口内を満たす。

「ん、はぁっ……いずも、ここか……? 苦いのが……精子が出てる……っ。ん、ンちゅ……もっと、ほしい」
「そう、です、そこっ……あぁ、あっ、あっ、や、しょんな、きゅうにぃ……っ。急にいっぱい、グリグリしちゃ、やぁぁあっ」

 前立腺の上をぐるりぐるりと強めに刺激すると、肉襞が震えて吐息が漏れる。快感に耐えるためか出雲が強く後ろ髪を掴んでくる……皮膚が引っ張られる感覚が気持ち良くて、もう我慢できなくて。勃起して出雲に負けないほど濡らした自身を扱き快感を得た。
 俺の口から、俺の先端から、出雲の尻から、水音が響いて重なる。
 ちゅぱちゅぱ、くちゅくちゅ、ぬぽぬぽ。異なってはいるが、粘液が皮膚に絡む音。
 そこにさらに、出雲の甘い嬌声と俺の荒い息遣いが重なる。
 出雲は何度か膝を強ばらせ、ガクガクと足を小刻みに震わせ軽くイッているようだったがまだ精液が吐き出されることはない。
 しかしその時はなんの前触れもなく、突然どろりとやってきた。

「はぁ、はっ、あ……っ! これは……」

 先程まで出ていたものとは明らかに違う。粘り気が強くて、独特のカルキ臭い味が鼻に抜ける。

「出雲、出てるぞ……自分で、わからないのか……?」
「え、あっ……」

 口を開けて、口内を見せる。出雲の視線を感じながらも、舌の上に性器を乗せたまま、溢れ出るままに白濁とした液体を受け止めた。

「あぁぁ、あぁ、出てる、出ちゃいましたぁ……れいじくんの、お口に……あ、押さないで、やだ、止まらないぃ……っ」

 勢いはなく、ぽたりぽたりと本当に“押し出された”と形容するのが正しい形で吐精されていく。

「れいじくん……ねぇ、おいしい? おいしいですか、俺の精液……」
「すごいぞ……すごく濃いんだ。もっと……出るか? もっとたくさん……」
「ふふ、だめですよ。玲児くんも気持ちよくならなくちゃ。どうぞお隣に来てください」

 身体的快楽は得ていないのに興奮でのぼせながら、出雲の手に引っ張られて隣へと腰を落とす。
 二人で横向きに向かい合って座り、背もたれに頬をつけるほどだらりと全身を任せて。「お口の中見せてください」と言われたのでまだ飲み込んでいなかったモノを舌の上に乗せて見せる。
 出雲は頬を赤らめてじっと俺の口内を見つめていると思えば、ぺろりと舌を伸ばしてきた。

「本当。濃いですね。お恥ずかしい……俺が責任持っていただきます」
「むっ、やめろ……そんなことしなくても」
「じゃあ飲んでくださるんですか?」

 何が恥ずかしいかって、こういうことをいちいち聞いてくるのが恥ずかしい。でも出雲も照れたように目線を床へやったり、俺を見たりと泳がしながら聞いてくる。恥ずかしさを楽しんでいる。

「む……飲みたい……」 

 出雲に惹き付けられるように眉間にぎゅうっと力を入れてそんな言葉を吐けば、すぐに唇が押し付けられて精液を喉へ押し込むように小さな舌が俺の舌の上を滑った。
 そのまま舌を絡ませて、特に合図もなく自然とお互いの股ぐらに手を伸ばす。
 自分はなにをやっているんだろうか。完全に出雲のペースに乗せられてしまっている。
 隼人の強引さとは違う。そっと寄り添い囁きかけ、催眠術でもかけられているかの如く誘いこまれる。

「玲児くんのお尻のあな、ひくひくしてます……入口固めで、うぶで可愛いですね。あっ、そこ、きもちい……」
「ここ、か? あぁ、あっ、う、うぅ、ンッ……! 待て、俺もしたい、のに……っ」
「ふふ、ちゃぁんと、気持ちいいですよぉ……? はぁ、あ、あ……いっしょにたくさん、くちゅくちゅしましょ……」
「ん……」

 キスをしながら尻の穴をいじり合う……こんないやらしい俺たちを見たら、隼人はなんて言うだろう。
 悲しむだろうか、怒るだろうか。嫉妬深い奴だ、出雲はまた殴られてしまうだろうか。案外混ざりたがったりしてな。
 浮気を容認しているとはいえ、目の前で他の者を抱いてる隼人を見たくはないけれど。
 ほんの少しの罪悪感が浮かぶと、あいつが怒れる立場なのかとバレた訳でもないのにイラだった。
 出雲を慰めるため、出雲の仕返しに協力するため。
 いいや、俺だって仕返ししたっていいではないか。

「いずも……この中に、俺のをっ……挿れてもいいか……?」

 唇が離れた時、自然とそう口から出た。
 あいつの知らないところで童貞なんて捨ててやろう。
 浮気を容認している? そんなわけないだろうが、たわけ。



 ※※※※※



「ほら、頑張れ」
「うう、うー……きっつぅー……きつい、入んねぇぇ……」

 ホテルに入って二時間近く経って、やっと挿入だ。
 ベッドに座る加賀見の肩に掴まりガニ股になって、亀頭の途中まで押し込んだがなかなかそれ以上抜けない。
 あーふらふらする。足に力入んねぇ。
 一時間たっぷりケツ舐められたせいで全身の力が抜けてとろけきってる。こんな状態で自分で挿れろとか。鬼かよ。

「あーくっそ、無理! なぁー、ちょっとは手伝えよ」
「やだ」
「はぁ?」
「だから……自分で、挿れられないなら……今夜はクンニだけ」
「だからじゃねぇんだよ、そっから意味わかんねぇんだよ! お前そんなことしても何の得もねぇじゃん!」

 自分が気持ちよくなるわけでもねーのに。なんだって好き好んでそんな奉仕みたいなこと。恋人でもない俺にすることじゃない。
 しかし加賀見は首を傾げて、ケツではなく耳の穴に舌を這わす。

「ひァッ」
「なんで? ひたすら舐めたいよ? 何時間でも。諦めて、僕の顔に跨りな」
「や、や、やだっつーのッ……! この変態がっ! 妖怪ケツ舐めじじいぃぃ! う、うーっ、耳舐めんなっ」
「口が、悪い」

 めっ、と耳元で叱られて、頭のてっぺん引っ張られたみたいに体が仰け反る。あぁーもーやだコイツ。

「さっきまで……ケツ舐めなんて、言ってなかった。もうヤダ、もうおまんこ舐めちゃヤダヤダって、泣いてたくせに」
「泣いてねぇよ!」
「泣いてた。可愛かったよ? またおしっこ漏らしちゃうからヤダ、許してって。トイレ行かせてって。それで、その後トイレに……」

 つい十数分前の記憶が蘇る。泣いてない、泣いてはいないはず。でも確かに色々と限界で、なんか色々言わされたりとかした、けど。全部こいつのせいじゃん!
 イライラと羞恥心がマックスになってそれを発散するべく怒鳴りつける。

「あーあーあー! うっせぇなぁ! トイレでしただろ! トイレで! なーにが問題あるんだよ?! 言ってみろ」
「声、うるさ……」
「何がダメか言ってみろっつってんだよ!」
「うん……? そうだな。気持ちよくなると、おしっこしたくなる癖がついちゃった……とこ?」
「酒飲みすぎただけ!」
「ふぅん? じゃあ、自分で挿れられないとこがだめ、かな? 早くしないと押し倒すよ?」
「あー、くっそ……!」

 なんだよこれ、どんだけ怒鳴ったって負け犬の遠吠えって気分だ。
 ムカつく、すっげぇムカつく。別に自分でできるっつーの。したことあるっつーの。
 耳元でうろちょろうるさい加賀見の顔を手で払い、ぐっと足を踏ん張る。滑んないように手で加賀見のちんこ押さえて、入口に。

「う……ふぅ、ふぅ、う、うぅ……」

 もう何回もしてるのに、毎回挿入すんのマジで怖い。こいつ俺がビビってんのわかっててやらすんだ。ムカつく。
 額に浮かぶ冷や汗は手の甲で拭って、唾を飲み込んで。腰を落とせばケツの穴がこじ開けられてく。
 メリメリいってる。でっけぇ、絶対裂ける。
 怖いから、怖いからこそ、一気に。自分だと一気にしか挿入できねぇのが嫌なんだよ。

「ん、ンン、う……このっ、おらぁぁぁあっ!」
「おお」

 ずぶんっ、と力任せに自分にぶちこむ。
 やばいやばい、異物感ハンパねぇって、なんだこれ。あーずっとケツになんか挟まってる。前立腺の少し奥くらい、まだちんこ半分入ったかどうかくらいなのに。
 息が上手くできなくて、苦しくて加賀見の背に腕を回しぎゅっとしがみつく。

「威勢がいいね」

 頭撫でられてる。気持ちいい。

「うぅ、はぁ……ううぅぅー……まだ、動くんじゃ、ねぇぞぉ……」
「動かないよ。君が、動くんだから」

 ああ、そういう話だったっけ。それならもう少し休もう。
 頭を撫でる手の動きに身を委ねるように、目を瞑る。苦しくて吸ってばかりだった息が、加賀見の撫でる手によってゆっくり吐き出されていく。

「上手にできたね。いいこ」
「……だろぉ?」

 頭を撫でていた手が、頬をさする。その手に俺は擦り寄った。

「へへ……褒めていーよ。いっぱい褒めろ」

 加賀見の口が開く気配がする。散々コケにされた後だ、何言ってくれるかなと期待していた……のに。
 ベッドボードに乗せていた加賀見のスマホがピロピロと鳴り始めた。



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