ブルガリブラックに濡れる〜恋人の元・セフレ(攻)を優しくじっくりメス堕ちさせる話〜

松原 慎

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メス堕ち済みなのに頑張ってタチしてるセフレをたっぷり甘やかす⑥

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 大鳥のしっかりと弾力のある強い指先が、意外なほどに優しく僕の頬に触れる。触れているのはほんの指先だけ。
 唇を離してどんな顔をしてこんなに繊細に触れてきているのか見てやりたかったが、その前に大鳥が顎を反らして唇が押し付けられる。
 体温の高い大鳥の唇はやっぱり熱くて、チクリと熱が僕の唇や皮膚を刺してくるようだ。
 それがこんなに心地いいことだなんて、思いもよらなかった。
 そしてお互いが舌を差し出したのは、コンマ一秒の狂いもなく同じタイミングだった。
 舌先が触れて……引っ張りあげるように舌を裏からすくい上げる。じゅうじゅうと唾液ごと吸えば大鳥の甘い声が鼻から抜け、中の感触が変わるのを感じた。
 鼻から強く息が出ていくのを感じる。呼吸が苦しいのか、腹に力が入って中が……開く。

「ひゅっ……! 待っ……!」

 腰を掴み直した僕になにか察した大鳥の静止など無視して、グッと中に押し入る。
 すると、ぐぼぉっと狭くぎちぎちの曲がり角へ、無理矢理に押し込む形ではあるが亀頭が引っかかった。

「あぇっ、まっ、まっへぇ、あ、あ、あぁぁぁッ……!」

 S字結腸到達……根元まで、ぜんぶ大鳥の中に飲み込まれた。
 唇を重ねたまま、舌も吸われたままの大鳥の中が激しく痙攣する。
 ああ、やばい。
 根元から先端まで……ぜんぶが気持ちいい。
 男性器があまりにサイズオーバーだと全部入らないどころかそもそも挿入ができない、無理に入れても痛いなど、欠点のほうが多い。しかしこうして全部受け入れてもらえれば、感じる面積が広いぶんだけの快楽を味わうことができる。
 熱くて、中で溶けてしまいそうだ。
 快感から逃れたがっている姿は見慣れたものだが、自分がそうしなければと腰を引くことはそうそうない。イクのを我慢している時くらいか。

「おおと、り……だめだ、僕も、ちょっと待っ……」

 あまりに良くて抜こうと……抜こうと、思ったのだが。
 ず、と腰を引いたその時、大鳥の体がビクッと大きく跳ね、痙攣とはまた違う締め上げるような動きで中が反応をはじめた。
 結腸の入口に引っかかったままのカリ首が強い刺激を受け、抜こうと思っていたのに動けなくなる。

「うっ」
「待っへ、あ、ナニ、コレぇぇ……っ、うご、うご、かな、ひでぇ、あ、らめ、あっあっあっ」
「あ、んん……ちが、う、君が、なか……っ」
「おま、ちんこ、ちんこびくびく、しゅんなぁぁぁっ、あひ、ひ、いぐ、いぐ、イッ、あ」
「あ、おおとり、出ちゃ……あーイクッ……!」

 キツい締め上げにビクビクと痙攣する中には完全降伏するしかなく、激しく腰を動かしたいところをゆるく腰を動かしながらなんとも情けないイキ方をしてしまった。
 熱に浮かされてぼんやりとした頭で、尿道を自分の中の熱が擦り上げていくのだけを鋭利に脳が感じている。すごい量だ。ゾクゾクときて首の後ろに変な力が入る。
 子宮に直接流し込んでるよ、とか。
 こんな奥まで種付けされちゃったね、とか。
 そんなようなことを出雲に普段囁いてるのにそんな余裕なくて、ぐらりとくる視界に大鳥の上に崩れ落ちそうになるのを、必死で耐える。大鳥の顔のすぐ横に手をついて、ああ、こんな状態なのに腰が止まらない。
 激しくはないが、ずっとぐぼ、ぐぼ、とS字を揺するのを止められない。

「あ、あ、あ、しぇーえき……やべ、あ、しきゅうにしぇーえきィ……ああぁッ、きもちい、きもちいいい、まんこぉまんこきもちいぃよぉ、あーっ、あーっ、なか、中じぇんぶ、めくれっあ、アッ」

 いつもよりハッキリとしない視界のまま、大鳥になんとか目を向ける。高く上げて肩と腕で支えている彼の足がずっしりと重い。力が入らないのだろう。
 顔を見ても、表情筋が弛緩しきっているのがわかる。口は開いて今にも涎が垂れてしまいそうだし、眉も目もどろどろに下がってしまって……目つきの鋭い凛々しい顔が可愛らしくなったもんだ。一気にあどけなくなった顔にそういえばまだ二十一歳だったのだと思い出す。
「大鳥……すごいね、頑張ったね。ちゃんと、入ったね。このまま挿れっぱなしで、何回もイッていい……? 僕の中が、空っぽになるまで」

「あ、あ、うん、うん、はいった、はいってるぅぅ……かがみ、かがみっ、きんたまからっぽにしてぇ、じぇんぶ俺んにゃかだしてぇぇ? いずもは、だめぇ」
「君を抱いたあとに、出雲とするの……やだった?」
「やらぁ、おれにぜんぶっ、ちょーだいぃ、あ、あっ、ほんきのたねじゅけ、してぇ、きもちー、しゅっげぇ、きもちーっ、あぁ、あぁっ……おれ、がんばったからぁ……おれに、ちょーだい……」

 割に喋ってはいるが、舌が回ってないし目線もふらふらであやしい。
 でもヤキモチ妬いてたのをはっきり認めているのが可愛くて、また何度も何度もキスをした。その度に、ん、ん、と声を漏らしながらちゃんと舌を伸ばしてくるのがまたいじらしい。
 粘膜接触、してしまったな。
 キスはだめだとずっと思っていたのに。

「はやと……」

 愛しさが、出てしまう。

「僕とのセックスが、いちばん気持ちいい?」
「へあっ、あっ、え、ああ、きもちい、ああっ、あんっ」
「はやと。ちゃんと言って? 認めて? 瑞生より、僕とセックスするほうが気持ちいいね? おまんこ使って僕とセックスするのが一番好きだね? 僕の普通じゃない大きさのおちんちんハメられるのが一番好きだね?」
「あ、まっ、まっへ、はげしっ……! アッ、まんこごわれッ……! きもち、けっちょ、あ、あ、きもちいよぉぉっ! まんこいぐ、いくぅ、う、う」

 昂る感情にピストンが激しくなると、またビクビクと大鳥が痙攣して、腹の下が熱くなってふわっとする。あ、だめだこれ、僕もまた出る。もっと長くピストンしたいのに。
 せめてガン突きしてやる、と奥をさらにグリグリとしたあと、腰を掴んで激しく奥を突き上げ掘る。その度にぐぼぉ、くぼぉ、とカリが引っかかるのが信じられないほど気持ち良かった。

「あー……搾られる……ほんとにエロまんこだね、隼人は……ほらっ、出すよ? イッてるまんこもっとぐぼぐぼして、出すよ? 隼人の、僕のおちんちん大好きなスケベまんこに、子宮の中に、種付けする……っ」
「あ、あ、あ、しゅき、あ、かがみのちんこぉしゅきぃぃ……っ、またイッちゃ、ああぁ……っ」

 これでもかと腰を押し寄せながら、限界まで奥に射精した。びゅくびゅくと、呆れるほど早漏で、二度目だとは思えない量が出る。
 大鳥は身を震わしたあと、恍惚の表情で幸せそうに呟いた。

「あっ……あっ……あつい……はら、あつい……かがみのたくさん……」

 ハー、ハー、と呼吸と共に肩が上下する。汗だくだし、顔に張り付いた髪がうざったい。髪をかけあげながら「煙草吸いたい」なんてセックスの最中には適さないだろう言葉が思わず漏れた。
 いつもならこんなことを言えば大鳥から文句が飛んでくるところだがさすがに静かだった。額の汗を手の甲で拭って視線を落とすと、いつもぱんぱんに張り詰めて上下に揺れてる大鳥の性器がだらんと萎えていることに気がつく。
 勃起しなくなったら責任とらないと駄目だろうかなんて冗談混じりで考えていたら、大鳥の「あ」と短く漏れた声と共に……先端からしょろしょろと液体が漏れ始めた。
 潮じゃない。当然精液でもない。
 興奮に息が短く荒くなる。目が離せない。

「かがみぃ……」

 本人は気付いてないのか、力の入らない腕を重たそうにして僕の首の後ろへ手を伸ばし絡めた。

「おまえとぉ、せっくすすんの、いちばんきもちいぃ……おまんこセックス、きもちいぃ……もっとぉ、なぁ、もっとしてぇ……れいじとするより、きもちいからぁ……おれの子宮、たぷたぷに犯し、て……」
「僕とエッチするのが、一番……気持ちいいんだ?」
「うん……れいじ、ごめ……おれ、きもちいい。でもれいじがすきだから、おまえじゃねぇ、から……っ! れいじごめん……」
「しょうがないね。おしっこ漏らしちゃうくらい、気持ちいいんだもんね?」
「あぁ……?」

 首をわずかに動かすしかできない大鳥の後頭部を支え、下を向かせる。すると、それまで力のなかった目をかっと見開いた。

「はっ、やだ、なっ、違……ちがう、止ま……っ!」
「うんうん、もう止まるよ……ほら、勢いがない。きみ、今日はここに泊まるんだろう? 着てたガウンも……下に敷いてたバスタオルも……もちろんその下も、びしょ濡れだ。気持ちよくて、嬉しくて、おしっこ出ちゃったね。よしよし、大丈夫だよ」
「あ……あ……や、ちが、やだ……」

 わなわなと顎を震わす大鳥の頭をそっと枕に戻し、たくさん撫でてやりながらも、僕はその下半身に夢中だった。
 シーツも布団も乱れに乱れていたため、被害の範囲が広い。勢いよく出ていたものがだんだん弱々しくなり、ちょろちょろと止まる頃には……ひっくひっくと、大きくしゃくる声と我慢する低いうめき声が聞こえ始めた。
 腕で顔を覆い隠して、唇を噛んで。
 あんまり可愛くて萎んでいたものが早くも復活していくのを感じる。萎えたため結腸手前まで下がってしまったが、それを感じた大鳥が「うっ」と声を漏らすのがまた堪らなかった。

「動かして……いい?」
「ざけ、んなっ……」

 さっきはもっとしてって言ったくせに。
 しかし優しさを見せてここはそっとしておいて、一服する時間にすることにした。

「よいしょ……」
「はっ……?!」

 挿入したまま、大鳥の背に腕を回し腰を支えて抱き上げた。驚いて僕にしがみついてくれたので、そのまま立ち上がってソファーへ向かう。疲れからちょっとふらついてしまったら、大鳥は足も僕の背から腰にぎゅっと絡ませてくれたが、力が入って“いいところ”に当たったらしく鼻の抜けた声があがる。

「ちょ、あ、おまえ」
「そうそう、そうやって……コアラの真似、してて?」
「おろせよっ……」
「だめ。一服する」
「一人で、してろよぉ……くそっ」
「やだ。抜きたくない。それに君、さっき抱っこしたら、喜んでた。少し、元気にならない?」
「はっ……ばっかじゃねぇの……」

 悪態にいつもみたいな威勢はない。涙声で、鼻をグズグズと鳴らして、声量もなくて、かすれてて。
 ソファーに腰を下ろして膝には大鳥を乗せて。なんとか片手だけ伸ばして煙草の小さな箱を取り、底を叩いて煙草を浮かした。それを咥えて火をつける頃には……大鳥はまたひくひくとしゃくりだしたのでその背中を優しく叩き、撫でさすってやる。
 深く吸った煙草の煙を吐き出すと、物凄く気分が良くなってきて、この憐れな子をたくさん甘やかせたいし、たくさんいじめたくなった。既にやっていることだけれど。もっと、もっとだ。

「大鳥? 大丈夫?」

 返事はない。
 つん、と腰を上げて少しつついてみる。

「ひゃぅっ」
「うん、可愛い声」
「このやろ……っ」
「おしっこしちゃっても、別に……気にしないよ? お酒たくさん、飲んだから。仕方ない。さっきも目の前で、してくれたし……今更。ん、違うか……気には、してる。興奮しちゃった。二回とも。ごめんね? でも、嫌、じゃなくて。喜んだだけだから」
「はぁ? きっしょ……おまえ何言ってんの……」
「大鳥かわいいねって言ってる」
「きも……」

 もうこの子にきしょいとかきもいとか言われても何の感情も湧かなくなってきたな。感覚が麻痺するぐらいには言われている。
 しかしやられっぱなしは良くないので、仕返しに今度は一回ではなく、ゆるゆると浅くだが腰を動かし中を繰り返し擦ってやる。

「あっ……あん、あ……」
「あー……いいな……煙草と、スローセックス……」
「ん、ん、んぅ」
「本当に、がんばったね。全部、入ったね。痛くして、ごめんね。すっごく気持ちよかったよ。いいこ、いいこ」

 大鳥は僕に撫でられながらぎゅっと抱きつく手に力を入れ、声を出したくないのか静かに僕の首筋に唇を抑えつけていた。しかし暫くそうした後、なにか思い立ったのか我慢する声を漏らしながらそこから離れ、顔を上げ僕を正面から見据えた。

「おまえ、さ……どうしたいの……? ふざけんなよ、なんの意味があるんだよ、あ、れいじ、玲児とのセックスよりきもちいい、とか言わせて……そんなの、どうだっていいだろ、が」

 真っ赤な顔、汗で濡れた肌、潤む瞳。
 それでも鋭い眼光を取り返して、僕に尋ねる。


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