上 下
6 / 142

恋人の元セフレ(攻め)を優しくじっくりメス堕ちさせる⑤

しおりを挟む
 


 ※※※※※





 こいつに言いたいことなら山ほどある。
 緩急というものを知らないのか。
 ずっと触られてると痛くなるんだぞ。
 様子見て休憩しながら責めるんだよ。
 快感と痛みと苦しみは紙一重だと覚えろ。
 相手の呼吸をちゃんと見ろマジで死ぬぞ。
 相手が本気で嫌がってるかどうか見極める目を持て。
 だから下手くそだっつってんだよ。
 それなのに挿入するってなったら丁寧に丁寧に、優しくされて甘やかされて。
 身体も心も絆されて、油断したら……またきっつい快楽責め。
 調子狂う。
 そういう緩急じゃなくてさ。かき乱すやつじゃなくてさ。
 でも……まぁ、どうでもいい。こいつとは今夜が最初で最後だ。
 一度きりだと思えばこの快楽地獄も楽しめる。
 あと、出雲はこんな責めを毎日のようにされても、全然マジで大喜びしてるんだろうなと思った。
 あいつは感度良すぎて身体も脳もバグってる。こっちが引くくらい何しても悦ぶし、耐久いけるし、性感中毒だよあいつは。そこがヤバくて可愛かったけど。
 つまりはお前ら本当に出会えてよかったなと。
 特殊性癖の変態とド淫乱の二人で相性最高だよ。
 なんてことをずっと考えてる。意識の三〇%くらいを使って。
 これらを全部発語したいのだが、さっきから言葉が何も出てこない。

「か、がみ……待っ、待って、あ、ん、んッ……! そこ、いっかい、あ、あぁ」

 残りの七○%は、苦しい、気持ち悪い、止めてほしい、わけわかんねぇ、気持ちいい……やばいくらい気持ち良くて、このちぐはぐな感情がぐちゃぐちゃにかき混ぜられて入り乱れて、大混乱だ。

「ここ、やだ? じゃあ、もう少し奥……さっき触ったとこまで、進もうか」
「はッ……⁉ ちが、ちがう、そうじゃ」
「このへんかな」
「ゔッ、う、あ、ああぁっ」

 身体が反射的にビクビクすんのが嫌になる。ゾクゾクして気持ち悪くて、感情が昂りすぎて泣きそうになる。悲しみでも感動でもなく、過度な快感で感情を揺さぶられても涙は出るらしい。

「きもち、いいぃ……っ。そこやばい、きもちい、頭飛ぶ……! きもちいぃぃ、やだぁっ!」
「大鳥って……本当は快感に、ものすごく……弱い?」

 また背骨を撫でられ、はぅっ、と間抜けな声と共に、枕から顔をビクッと上げてしまう。
 耐えきれなくて必死に枕にしがみついてるなんてカッコ悪すぎる……つーか、出雲がよくこれやってたな? こいつもしかして出雲がやってたから、俺にもやらせてんのか? 我慢できないと思って? あんなド淫乱と一緒にすんなよ!
 合間合間に脳内で悪態をついていても、前立腺とその少し奥を擦られるとそんな思考も全部停止する。
 いつの間にかすっごい足開いてる。膝を着いてはいるんだけど、足開いて尻を突き出すように上げて。
 こんな格好したらエグいぐらい悦いところに食いこむのに。
 あ、ほら、さっきよりグリグリくる。

「は、あ、あ、そこやだ、そこ、やだ……っ」
「大鳥はここ、好きだね。ほら、出雲が好きなとこ……ここも、一緒に擦ると……」
「ひあぁッ! そこ、も……っ、やめ、むり、むり。だからぁっ」
「無理、て……どういうこと?」
「まんこすっげぇのっ……! こんなの、あっこんなの、知らねぇもん! きもちいい、まんこきもちいぃ……っ。やだぁぁっ」

 これやばい、これやばい、これやばい……っ!
 まともな思考をしている割合がどんどん減ってく。雄ポルチオからヒダまで擦られるのがたまらなくて、前立腺も押されてて、ストロークが焦れったくて腰を揺する。こんな大股開いた犬みたいな格好で、腰をカクカク振ってるとかヤバすぎる。人がやってるのを今まで見てきたせいで、それがどれだけみっともなくてスケベな姿かわかってるから余計に嫌だ。
 でも、気持ち良くって気持ち良くって、こんな感じるの嫌なのに、加賀見のグロい、ガッツリ山なりに下へ曲がったあのチンコの先が、あんなキショいのに欲しくて堪んなくなる。
 もうなんの涙かわかんねぇけど、えぐえぐ泣きながら腰振ってる自分があまりに惨めったらしい。

「かがみ、あ、あ、もっと擦って、ほし、いぃ……っ。たんねぇの、もっと……っ」

 全然根元まで入ってないし、もっと奥まで入るんじゃないかって腰を左右に振って擦り寄せようとする。けれど加賀見はペチッ、と軽く尻を叩いて、姿勢を低くして背中に密着してきた。
 耳元にくると察しただけでゾワッとする。

「やだって言ったり、もっとって言ったり……どっち?」
「ふ、ぁっ……」

 こいつの声、やだ。低いような高いような、静かだけどよく通る声をしていて、スーッと骨まで響いてくる。
 いつもこんなだったっけ……ああ、でもこいつの声は普段から好きだった気がする。あんまり喋らないけど、聞いてると気の落ち着く声だ。

「大鳥?」
「あっ」

 すり、と中を優しく撫でられる。
 なんか出そうな感じする。ここ押すと出雲がだらだら潮吹いてたっけ。
 出雲の姿が思い浮かんで、その姿だけでピクっと腰が跳ねてしまった。へろへろな顔と声して、でもケツはめちゃくちゃ締めてきて。あいつ凄い気持ちよさそうだった。エロすぎて興奮した。
 俺もあんななるの? 絶対やだ、絶対無理。

「加賀見、俺…………俺……っ」
「うん?」
「あ、撫で、んな…………くそ……」

 後頭部を撫でられながら、動きを止めて俺の返事を待ってくれている加賀見に、何も言えなかった。やだって言えばいいのに。
 加賀見はそのまま暫く待ってくれていたが、少しずつまた腰を動かし始めた。甘い刺激に胸のあたりがきゅんと疼く。

「返事がないって、ことは……」
「は、あっ、え……? かがみ……?」
「もっとほしいけど……恥ずかしくて、言えない? 奥ゆかしいね」

 核心と共に、ぐっとまた気持ちいいとこにチンコの先を引っ掛けられる。ヒダを揺すりながら、気持ちいいところを亀頭で押されて、竿で前立腺も擦れて、だーっと快感が駆け巡って、下半身がぐずぐずになっていくのを感じる。
 ケツがまんこというか、頭ん中まんこになってチンコで掻き回されてる。犯されてる感が半端ない。
 気持ちいい、気持ちいい、ぐちゃぐちゃになるの気持ち良すぎて、こいつにセックス頼むんじゃなかった。

「あーっ、あーっ、やっばい気持ちいぃ……っ! すげぇ、もぉやだ、やだ、かがみ、きもちいぃ、お前のチンコやばいぃ……っ」
「やだやだ、言わない。気持ちよくなりな?」

 身体ん中掻き回されてるせいで、感覚の全部が研ぎ澄まされてる。耳にかかるちょっとした息も、後ろから乳首弾かれるだけでもイキそうになる。つかわかんない、これ、頭真っ白になってビクビクなんの、これ甘イキってやつなのか。

「うぅぅ、きもちいいよ、きもちい……あぁ、でもなんか、なんか出そうで、きもい。ちんこがむずむずしてたまんね……」
「うん? え? 出る? イクの?」

 ずっと冷静だったのに急に前のめりになって何だこいつ。

「わかんな、あ、待っ、あれ、出てる、出てる、かがみ、やだッ、なんか出ちゃっ……! あ、あぁぁ……おれ、うそだろぉ……」

 じゃばっじゃばっと二回、ちんこから液体が噴き出す。なんかイクのとは違う、押し出された。
 加賀見も多分気づいたのに、もう一回、じっくりと回すようにそこを押し撫でた。
 気持ちよくてたまんなくて背を反らしたら、加賀見に後ろから羽交い締めにされ、上半身を起こされる。膝立ちにさせられてく過程で、ぐっとまたチンコがさらに奥に埋まっていく。
 最後にまたじゃばっとチンコからなんか出た。起き上がっていたせいで、ギンギンに勃起したチンコから孤を描いて飛び散っていくのが丸見えであまりに屈辱的だった。

「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」

 表面張力が働いて限界まで溜まってる涙で視界が歪む。歪む視界で、自分の荒い息が耳の奥に響いている。呼吸一つするごとに思考がますます蕩けていく。

「大鳥……きみ、思ったよりいいね。僕好みの、反応」
「かがみ……」
「うん?」

 後ろにいる加賀見をできるだけ振り返りながら、腰を揺すってチンコを擦る。

「お前、あんま気持ち良くないだろ……?」
「……そんなことは」
「わかるんだよっ、くそ…………ン……入口ばっかきつくて、微妙だろ? はぁ…………だか、ら、つまり……ごめんな。ぜってぇ良くない、もん」

 中ってどう締めたらいいかもよくわかんねぇし、絡みつかなくて気持ちよくないのはわかる。現に全然普通だし、こいつ。俺がなんか漏らした時にチンピクしてたからちゃんと反応はする体質なのに、その時だけだ。
 つか変なとこで興奮すんなよ。つかチンピクされただけであんな気持ちいいってなんだよ。
 俺を気遣って、短めのストロークしかしていなかった加賀見が、俺の腰を持ち上げて自分も腰を引き、中の動きを確かめるように深く長く、挿入していく。

「ん、ん、んぁっ……!」
「ううん……まぁ…………でも、出雲に比べたら、とかで。どうしようも」
「それじゃ、嫌なんだよ……っ」

 もっといいところがあると、加賀見がゆっくり長く抜き差しする合間に、尻をちょっと上向きに突き出すようにしてみる。すると、腰にじんととろける気持ちよさが広がって、とろんと自分の肩(肩だけじゃないかも)が落ちるのがわかった。
 気持ちいい。
 最初こいつがどんなつもりでまず襲ってきたのかと思ったが、自分が過去に女や男と寝てきたことを思えば、どんなつもりでもないじゃん、と思い至った(結果としては俺が頼んだし、こいつももっとよくわかんねー独占欲が働いてるのかも知れないけど)。
 なんとなくムラっとしたとかで誘うよなって。別にセックスして何か変わるほど、セックスなんか重要なことじゃないじゃん。
 どうせするならお互い気持ちよくなって良いセックスしたほうが得だ。俺は今回限りのアナルプレイだし、こいつも初めて初物食ったわけだ。楽しまないなんてもったいなすぎる。
 めちゃくちゃ楽しんでトラウマぶっ潰してやる。

「お前何回出せる……? 加賀見も、気持ちよくなれよ? 回数こなして少しずつ具合良くなるケツなんて、もう体験できないだろ?」

 加賀見は黙っていたが、また中でチンコがピクピクしてる。やっぱこいつ変態だ。

「この固いまんこ、いっぱい擦ってほぐして、エロいまんこにすればいいじゃん。そしたらお前も、気持ちいいだろ……? 生ハメしても、種付けしてもいいから、とろとろのエロいまんこにして……お前の余裕ないとこも、見せろっ……」

 背後で加賀見の喉が鳴るのが聞こえる。身体じゃなくて、心臓がドキリと跳ねた。そんなのわかるわけないのに、後ろから手が伸びて胸筋で少し盛り上げっている胸を揉まれ、乳首を引っかかれた。

「ん……」
「僕のこと、そんなに気持ち良くしたいの?」

 言いながら今度は俺の耳をべろりと舐め上げ、ずっと放置していたチンコに手を伸ばした。後ろからあちこち触られるのエロくて興奮する。ぐしょぐしょに濡れたチンコの、亀頭だけを手のひらでくるくると捏ねるように責めてくる。

「はぁ、あ、チンコ、やべぇ、あ、中も、中も擦って……」

 落ち着かないそわそわした快感に、腰が引けて、内股になる。ずっと枕を抱いてたのに掴まるとこがなくて、ただ身体を反らしてビクビクする。めちゃくちゃキツい。逃げ場がなく、縋るように俺に触れる加賀見の腕を掴む。

「君にとって、男性器で掻き回されて、どろどろに気持ち良くなっちゃう場所は女の子なの? だからすぐに、自分のお尻をそんないやらしい呼び方、できちゃうのかな?」
「だって、まんこじゃん……チンコ挿れんの、すっげぇ気持ちいい。まんこの中かき混ぜられるのやばすぎて、お前のグロチンコ好きになりそ…………なぁ、もっとまんこほじって、お前もどろどろになれよぉ……? 不公平、だろ? おッ?!」

 すりすりと緩く腰を動かしていたのが突然、ぐんと突き上げられる。なんか変なとこ、中の狭いとこにグボッとハマった瞬間、閃光が走る。

「んぁッ、かが、みぃ? あっ、ひ、あ、あっ?!」

 中が揺れる、こじ開けられる、じわぁってチンコと密着してる部分からジンジン熱い幸福感が塗り広げられ、わけもわからないまま目の前が真っ白になる。

「あ、あぁ、あぁ、なんで、なんでぇ……っ? どうしよ、あ、かがみ、きもちいいのやばいぃ……っ」
「やらしい。はぁ……興奮してきた。一回、イクよ? ほら、君の処女だったお尻……どうして欲しいかもう一回、教えて?」
「ん、ん、う、んうッ! 待っ、あっ」
「大鳥、ほら、がんばって」
「え、えろいまんこぉっ! お前のチンコ、気持ちよくす、る、えろまんこに、するっ」
「あー……きみ、ほんとう……僕のこと、好きだねぇ? 今夜はいっぱい、エッチしようね」

 背中に伝わる心音が早くなって、中でチンコが固くなる感じがして、イキそうなのがわかる。自分でしようとしたら加賀見が俺のチンコも扱いてくれて、何がなんだかわかんないくらい熱に浮かされ気持ちよかった。

「あ、イクッ、イクッ、かがみ、おれっ……!」
「いいよ? イッて」
「だって、お前まだ……っ、あ、だめ、だめいくいくいく!」

 射精してんのにもうどこでイッたんだかわからないくらい全部がぐずぐずで、肺が震え吐く息とともに漏れる声がしゃくる。そんな訳のわからない状態で加賀見は俺の身体を押し倒し、後ろから伸し掛かって腰を押さえつけながらさらに激しく腰を振った。いいとこを無遠慮に、ただひたすらガンガン擦られる。

「大鳥……僕も、だすよ? 中でイクの、感じるんだよ……っ?」
「うん、うん……! あ、あ、あーっ……」

 イッてる……加賀見、ちゃんとイッてる。
 中に出てるとかそんなん全然わかんねぇけど(あいつら出てるぅーっとか言うけど演技なのか?)、加賀見の動きが止まって、逆にチンコは中でビクって動いたのがわかった。
 荒い息遣いが聞こえてきて、少し気分が良かった。こいつも必死で腰振ってんじゃん。

「あ、ン……」

 あーくそ、キモイ声。
 少し柔らかいチンコがぬるっと下がっていって、抜けるかと思ったら……なんでかまた入ってくる。コンドームがチンコから浮いてるのかなんか変な感覚がして気色悪く、肩越しに加賀見を睨む。

「お前……なにしてんの?」
「うん? たぷたぷして、おもしろい」
「やめろよ! 抜けって」

 加賀見は文句を言う俺に対し、無表情な顔の眉根をほんの少し寄せ、むくれた子供みたいな声を出した。

「はぁい」
「なんだよその返事! ガキみたいな声出すなよ、おっさんが」

 俺の返答が気に入らなかったらしく、加賀見の眉間がまたちょっと寄る。

「出雲は、可愛いって……言ってくれる……」
「お前それで喜んでんの? ただのおっさんじゃなくてキショいおっさんじゃん」

 身体は重くてだるくて全然動かせないが、ここぞとばかりに反撃する。やられっぱなしは腹が立つ。
 言い返せずに黙ってしまった加賀見にいい気味だと思っていたら、尻たぶを思いっきり掴んで左右に思いっきり広げられた。

「ちょっなんだよ!」
「うん? ここ……えっちにしようね?」
「んぁあっ!!」

 ずぶ、と音が身体ん中で響く。イッたし抜かれたしで落ち着いていた思考が、また瞬時にとろけだす。
 やっぱりこれ、尻じゃなくて頭に突っ込まれてるんじゃねぇの。

「気色悪いおじさんに、気持ち良くしてもらうの……好きなの? 困った子だな」
「う、かがみ、ごめ……っ、もちょっと、待っ、てっ」
「だめ」

 また、また前立腺と雄ポルチオばっかり擦ってくるの、なんで。一回擦れる度に気持ち良さに支配されて、もっと欲しくなって、チンコで擦ってもらうことで頭いっぱいになって、加賀見のグロいデカチン大好きになる。
 すっげぇ気持ちいい。

「かがみ、ごめっ、ごめんん、すき、このチンコ、すっげぇ好き……っ。きもちいい、きもちいいぃッ」
「よしよし……素直なほうが、いいね」
「うん、うん、ごめんっ、んあっ、アッ、そこぉ、そこもっと……っ」

 今夜だけ、今夜だけだと何回も掻き回される。
 今夜だけで全て貪り尽くしてしまうような行為に、目的がなんだったかわからなくなる。今夜だけでこの快感の全てを知り尽くしたい。
 休憩を挟みながら、復活してはどろどろにセックスした。前後不覚になって、喘ぎ声は掠れてきて、イキすぎて背筋や足の筋が痛くなってきた頃には、カーテンの隙間から陽の光が漏れ始めていた。








 ――ばちゅん、ばちゅんっ、ばちゅんっ

「あ、あ、あぁぁー……まんこでイク、まんこイク……はぁぁぁ……」

 イクって言うと気持ちいいとこを執拗に擦りながら突かれ、さっきから加賀見の思うままにドライでイッて、潮吹いて、射精してる。
 途中からベットに敷いたバスタオルがもうびしょ濡れだ。俺と加賀見の結合部からは汚い水音……いや、水音と言うより、何だか粘ついた音が響いてる。
 ずっとうつ伏せでケツ突き出して、チンコで掘られてるから腰から背中が痛いのに、やめられない。

「幸せそうな……やらしい声で、喘ぐようになってきたね。イクのも、上手になったね」

 イッてる最中に頭撫でられてるとゾクゾクしてたまらない。好きでもないのに甘えたくなる。
 俺の呼吸が落ち着いたのを待って、加賀見はデカチンを抜いた。ケツが名残惜しそうにヒクヒクと抜けてく加賀見に吸い付いていたが、そんなのお構い無しだ。ぽっかり空いたケツがスースーする。

「加賀見……? お前イッてなくね……?」
「うん…………ちょっと、疲れた」

 そう言って、三個目のコンドームを外していく。勿体ない。高いしネットでしか買えないんだぞそれ。
 ゴムをベット脇にあるゴミ箱に捨てると、まだ肩を上下させて激しく呼吸する俺の肩を掴み、うつ伏せから仰向けに転がした。久しぶりに目が合う……こいついつも冷めた顔して何考えてるかわかんねぇけど、こんなオスっぽい顔するんだ。視線が熱くて興奮が冷めきってはいないのがよく伝わる。
 加賀見はきれいな顔してる。
 服とか発言とかヤバくて埋もれてるけど。
 あの無機質な白い肌も、そんな風に赤く染まってしっとりするんだ。真っ黒い髪が崩れて、額のあたりに張り付いてる。自分でも気になったようで、大きな筋張った手でざっくりとその長い前髪をかきあげると、肉の薄い頬があらわになる。
 陶器みたいなのにその頬にまで汗が伝ってるのが……色っぽくて、ちょっと……胸にくる。なんかムカつくけど。セックスしてる間だけ好みじゃない女でも可愛く見えるのと同じ現象だとは思うけど。
 確かに、黒髪色白の物憂げな美人で、背がこんなバカでかくなけりゃ結構好みではある。ただ、俺より目線が少し上はデカすぎる。

「加賀見ぃ、俺まだしたい」
「元気だな……」
「元気になれよ、おっさん。ピチピチの大学生が誘ってるんだぜ?」
「はいはい……おじさんだから、疲れた」
「拗ねんなよ」

 ちょっとむすっとした顔の加賀見の腰に、両足を巻き付けて捕まえる。

「足、長い……がっちり……」
「しっかり足で抱きつけるだろ。逃げらんねぇよ?」
「ゴム、ない」
「あー、だからさ、生ハメしてみたい! そこまでしたらもうそれ以上やることねぇじゃん」
「やだ」

 膝を曲げてぐいっと俺より細い身体を引き寄せる。二人ともチンコの具合はそこまで元気じゃない。だらんとした加賀見のチンコを、自分のですりすりしてみる。ちょっと気持ちいい。

「お前が柔らかくした俺の中、生ハメして種付けで仕上げんの、よくね? 生でヤんのめっちゃ気持ちいいじゃん……こっち側でもやっぱ全然違うんじゃねぇの?」
「ううん……」
「なぁ、加賀見ぃ。いいじゃん。根元まで入れんのと結腸抜きは諦めたじゃん」

 色々試してみたくてやってもらったが、どうしても入らなかった。めちゃくちゃ痛いし、それを我慢してもだめだった。加賀見のチンコは三分の二くらいしか挿入できなかった。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

アダルトショップでオナホになった俺

ミヒロ
BL
初めて同士の長年の交際をしていた彼氏と喧嘩別れした弘樹。 覚えてしまった快楽に負け、彼女へのプレゼントというていで、と自分を慰める為にアダルトショップに行ったものの。 バイブやローションの品定めしていた弘樹自身が客や後には店員にオナホになる話し。 ※表紙イラスト as-AIart- 様(素敵なイラストありがとうございます!)

臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式の話

八億児
BL
架空の国と儀式の、真面目騎士×どスケベビッチ王。 古代アイルランドには臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式があったそうで、それはよいものだと思いましたので古代アイルランドとは特に関係なく王の乳首を吸ってもらいました。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

変態村♂〜俺、やられます!〜

ゆきみまんじゅう
BL
地図から消えた村。 そこに肝試しに行った翔馬たち男3人。 暗闇から聞こえる不気味な足音、遠くから聞こえる笑い声。 必死に逃げる翔馬たちを救った村人に案内され、ある村へたどり着く。 その村は男しかおらず、翔馬たちが異変に気づく頃には、すでに囚われの身になってしまう。 果たして翔馬たちは、抱かれてしまう前に、村から脱出できるのだろうか?

エルフと悪魔のエロを求めるチンチン道中!

ミクリ21
BL
アホエロです。

前後からの激しめ前立腺責め!

ミクリ21 (新)
BL
前立腺責め。

処理中です...