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泥沼編
軟禁生活はじめました②
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これでお酒は何缶目だったかなと思っていたら先生は缶を高く煽りそれを横に振って、なくなっちゃったと悲しそうに呟いた。
二人でささっと簡単に身体を拭き、高校の卒業アルバムだけ取りに行ってリビングへ戻れば先生はお酒を追加してソファに座っていた。そして俺が来たことに気付くと自分の膝をぽんぽんと叩いて手招きをする。下に何も履いてないんだよなぁとアルバムをテーブルに置き、Tシャツの裾を押さえて捲れないようにしながらお膝に失礼した。
しかしせっかく綺麗に座ったのに先生はTシャツにまた手を忍ばせて剃ったばかりの場所を撫でる。
「随分お気に入りみたいですが……落ち着かないのであまり触らないで欲しいです」
「やだ」
後ろから抱きしめられながら、両手は股間周りをさわさわと撫で回してくる。例の剃った箇所だったり、太ももだったり。性器に触らないのは一応気遣いなのだろうか。
「えっちなことしたいんですか?」
「ううん。別に。触りたいだけ、だよ?」
「俺は変な気分になっちゃうからやめてほしいんです、けどっ……」
内ももに触れた時、手の甲が萎えたモノにあたる。内ももをそのまま触られていると同時に手の甲で性器を撫でられるような状態になり、我慢できずにぎゅっと股を閉じて先生の腕をそこに閉じ込めた。
「動かせない……」
「もう、だめですっ!」
振り返って訴えると、ちゅ、と鼻にキスされた。それでも負けずにいたら足の間から出た指の先が、睾丸とお尻の穴の間をくすぐってくる。
「あっやだ……力抜けちゃいます」
「うん。抜いて?」
そういう意味じゃないのに耳元で言われると顔が熱くなる。反射的に余計に力を入れてしまったら追撃されてしまった。
「僕の言うこと、聞けないの?」
「あっ、ご、ごめんなさい……」
先生がトーンを落とした低い声を出すと逆らえなくなる。いくら先生を煽ったり誘ったりしたって結局主導権を握っているのは先生だ。
腿の力を抜いて、好きなようにされる他ない。先生は両方の太ももを撫で回しながら後頭部に顔を埋めてすんすん匂いを嗅いでいる。先生やっぱりちょっと気持ち悪いな。セクハラされている気分だ。
「出雲……足も、すべすべ。可愛いね。ぜんぶ、可愛い」
「さっきから可愛いしか言ってないですよ。それに……最近麻痺してきましたけど、ふとたまに冷静になるんですよ」
「なに?」
「いや……俺は別に可愛くないのにって」
先生からしたら若いし可愛げもあるのだろうが一般的に考えたら自分は可愛くないだろう。
小柄なわけでもないし、痩せてはいるかもしれないけれど華奢というほどでもない。顔立ちだってニコニコしていると言われるくらいで、なにか際立って良い部分もないと思う。
それこそ歳を重ねていったら、綺麗なお顔をした先生と比べてどんどん見劣りしていくのではないだろうか。
先生は首を伸ばして俺の顔を覗き込んできた。綺麗な平行二重のまぶたがじっとこちらを見つめてくる。
「こんなに、可愛いのに?」
「そんなこと思うの十代のうちだけかもしれませんよ? 若いからそう見えるだけです」
不貞腐れてそっぽを向いたら頬をつんつんとされた。もはや先生の方が可愛らしいのでは。
「他の生徒見て……可愛いとか、思ったことないよ?」
「ええ? それは嘘でしょう」
「ううん」
「じゃあ……夜のお店のお姉さんは? 綺麗な方いらっしゃるでしょう?」
先生は目線を宙にやり、テーブルに置かれたお酒に手を伸ばす。首を傾げながら、気にしたことないからわからないと缶に口をつけた。
「出雲が、可愛い。出雲だけ」
ぎゅっとされて首筋に顔を埋められる。
絶対そんなの嘘だと思うのに、そんなのありえないと思うのに。つい嬉しくなってしまって手を後ろに回し、また匂いを嗅いで首筋をくすぐってくるその頭を撫でた。
「あ、でも」
「なんですか」
「可愛いの、あった」
ちろりと首筋が舐められる。太ももを撫でる手も奥に入っていって際どいところを触れていて腰が引けた。
「ん、先生……や」
「ハムスター、可愛かった」
まーたこの人はムードを壊してくるな。俺に対する可愛いと同列に語られるべきものではないと思わずその単語を繰り返す。
「ハムスター?」
「ハムスター」
「俺の可愛さ、ハムスターと同じ系列なんですか?」
「系列……? 両方、かわいいよ?」
ハムスター。ハムスターか。
可愛いですけれども。俺とは比べ物にならないくらい、可愛いですけれども。小動物みたいな可愛さということなのだろうか。比喩表現? 先生は比喩とかするのでしょうか?
そのまんまの意味な気がする。
これからここにいたらずっと先生としか会話できないのか。もっと先生と会話するスキルを上げないと。
「でも、ハムスターはすぐ……どっか、行っちゃった」
先生の手がすべすべになったそこを撫で、ずっと放置していた性器に触れた。自然な状態のそこは先生の大きな手にすっぽり包まれて、むにむにとおもちゃでも遊ぶかのように弄られる。
「僕より、手がかかるんだって」
「飼ってらしたんですか?」
やっぱり今日の先生はおしゃべりだ。
せっかくだからちゃんと聞きたいのに、だんだんと立ち上がってきたものを握り扱かれ集中できなくなってくる。
「あの人が……もらってきた」
「あの、ひと……?」
「うん……お客さんにもらったって、言ってた……かな? わかんない」
あの人って誰かと聞こうと振り向けば、先生に唇を塞がれてしまった。甘ったるいお酒の匂いがする。なんの味だろう、ベリー系だろうか。甘い舌が奥まで俺の中に入ってきて舌の根元までぐりぐりとしてくる。
初めて口にしたアルコール飲料はジュースのようなのに苦味があって変な感じがした。
長いキスの後、唇を離した先生は俺の顔を見て楽しそうに舌なめずりをした。
「きみ……アルコール、弱そう。もう、顔が……赤いね?」
「わ、かんないです……飲んだことないので……」
「えらいね」
そう言って褒めるくせに先生は、今度はお酒を口に含んで顎を上に向かせてからキスをした。そんなに量はないが先ほどは存在を感じるだけだったアルコールが口内に流し込まれてくる。ん、とつい飲み込んでしまえば先生は顔を上げた。
「悪い子に……しちゃった」
少し飲まされただけなのに、いつもと違う感じがする。
いくらアルコールに弱いからってこんなに急激に酔いが回ってくるものなのだろうか。あ、だめだ、ふらふらする。
「可愛い君の、身体は……お酒なんて、受け入れないね。どうして、君はそんなに……僕を喜ばせるの?」
姿勢を正していることができず、先生の胸に寄りかかり全体重をかけてしまう。
頭を撫でてもらってる。気持ちいい。
先生はくたくたになってしまっている俺の身体を横抱きにして立ち上がり、ベッドルームへ向かった。
またエッチなことするのだろうか。先生といると一日中エッチなことばっかりされて、どんどん頭が悪くなってしまいそう。
ベッドに横倒された身体は何故かうつ伏せに転がされ、お尻の下あたりに馬乗りになってTシャツを肩までまくりあげた。
「まっすぐな、背骨」
人差し指が背中を撫でていく。それに心地良さを感じていたら、先生は後ろから口を塞ぐように手を伸ばし、唇を割って人差し指と中指を入れてきた。侵入してきた乱暴さと違い、指は優しく歯列をなぞる。
「歯並びも、完璧だね」
「う、あ……」
「君は、どこまでも綺麗で、正しい……こんなに可愛い子、他にいないよ?」
ぼーっとして何を言われているかよく分からないけれど、褒めてもらえているような気がする。別に褒められるようなことは何もしてないのに。
俺の上で先生がなにか動いてる気配だけを感じている。瞼が自然と落ちてきてこのまま眠ってしまいそうだった。
しかし突然、腰からお尻にかけて冷たい感触が走る。水……ちがう、朝も太ももに塗られたやつだ。とろとろしてる。先生はマッサージでもするかのようにお尻のほっぺにそれを塗り広げていく。
「あ……あ、あ……」
ぬるぬるして気持ちいい。既にベッドに沈んでいるのにもっと深いところまで沈んでいきそうな感覚。
ゆったりとした感覚に身を任せていたが、指が尻の割れ目をなぞっていき、意識していなかった穴をつつく。とろとろの指は抵抗も何もなく、にゅるりと中へ入っていった。
「ここだけ……すごく、だらしないけど」
「あっ……は、ぇ……? あ、あ、あッ……」
指を一本入れたばかりなのにもう一本増やされ、最初はゆっくり、しかしすぐにぐぽぐぽと音が鳴るほど激しく出し入れを繰り返されていく。ただでさえアルコールでよくわからなくなってるのにもう何が何だかわからなかった。
なんで今ベッドにいるんだっけ。
お尻が気持ちいいことしかわかんない。
うつ伏せで寝たまま腰を浮かせて突き出すと、指が気持ちいいとこにあたって全身がゾクゾクとした。そのまま腰を揺らして気持ちいいとこに擦りつけるのが止まらない。
「あ、あ、きもちいぃー……ここ、きもちいいよぉ……」
「腰……止まらないね。気持ちいいとこ、当てるのすき?」
「ん、ん……しゅき……しゅき……」
「可愛い……」
ため息とともに、指が抜けていく。抜けていく気持ちよさに震えたあと、すぐにお尻が切なくなって太ももを擦り寄せ見せつけるようにおねだりをした。
もっとほしい。こんなんじゃ足りない。
「抜いちゃ、やですぅ……もっとほしい、ほしいぃ……」
「うん」
耳にキスをされ、ベッドから離れていく気配がする。
「なんで……なんでぇ? やだぁ……」
ひどい、こんな状態のまま置いていくなんて。もどかしさに涙が出そう。もう自分でしてしまいたいくらいなのに腕が上がらない。
うう、と呻きながら枕に顔を埋める。ねむい。寝てしまいたいけどむずむずして寝られない。ああでも、うとうとする。
さらにアルコールが回っているのか視界がぐらぐらしていた。思考の遠くであんなに少ししか飲んでないのにこんなになるなんて、成人しても二度と飲んじゃダメだと考える。
そのまますんなりと眠ってしまえそうな感じがしてきた。目を閉じ、膝をついて浮かしていた腰を下げていく。
しかし、完全に寝落ちてしまう寸前に落ちていく腰を抱かれた。考えることもできずにただ衝撃を受けていたら、ズズッと指とは比べ物にならないずっしりしたものが欲しがっていた穴をこじ開けながら入ってくる。
「ひぁっ?! は、え、あぁっ? おちんちん? え?」
ずりずりと壁を擦りながら、まずは浅い、前立腺のところまで入ってきて沈んでいた腰が跳ねる。
あれ? なんだか懐かしい感覚がする。なんだっけ。気持ちいい、たくさん気持ちよくしてくれるの、なんだっけ。知ってるこのかんじ。
「あ、これ、これぇ……ハヤトの、だ……にゃんれ……ハヤトのおちんちん? え、あっ、アッ!」
ほんの数ヶ月前、まだ半年も経ってない。何回も何回も受け入れたのを思い出す。
さっきまで浅いところに入ってたそれは一度ぬっと抜けていくと、今度はぶじゅぅっと卑猥な水音をさせてずっとずっと触れていない奥まで貫いてきた。山下に入れられた時もここまで届かなかった。腸壁を無理矢理に押し拡げられる久しぶりの感覚に、舌を出してだらしない声が漏れる。
「は、ああっ、あぁぁ……っ! だめ、これなん、でぇっ? ハヤトだ、え、にゃにこれぇ……あ、なんで、そこ擦っちゃ、やぁぁっ」
ぐりぐりと奥を擦られ気持ちよくてたまらない。お酒でふらふらしてるのにこんなの、こんなの絶対だめ。酔っ払って夢でも見てるのだろうか。
ずるずると腸壁を擦り入口を強引に捲られる快感と共に、それが抜かれていく。
起き上がりたいのに動けない。混乱してただ枕に顔を押し付け、荒い息で呼吸を繰り返しながら自分を落ち着かせようとする。
しかしそれは許されず背中が重くなって乗られたと思ったら、額を掴むように手を当てられグイッと強引に顔を上に向かせられた。首が無理な体勢に反って痛い。
「大鳥……これくらい、だったんだ?」
頭上から下りてきて見せつけられたそれは、薄紫色のクリア素材でできた男性器の形を模している……いわゆる、大人の玩具と言われるものだった。はじめて見たのと自分に入っていたという事実から顔を逸らそうとするが、それはさせてもらえない。
「これで、拡張しても……意味ないね?」
後ろにいるため先生の顔が見えない。怖くて振り返れないし、そもそも押さえつけられてて動けなかった。
二人でささっと簡単に身体を拭き、高校の卒業アルバムだけ取りに行ってリビングへ戻れば先生はお酒を追加してソファに座っていた。そして俺が来たことに気付くと自分の膝をぽんぽんと叩いて手招きをする。下に何も履いてないんだよなぁとアルバムをテーブルに置き、Tシャツの裾を押さえて捲れないようにしながらお膝に失礼した。
しかしせっかく綺麗に座ったのに先生はTシャツにまた手を忍ばせて剃ったばかりの場所を撫でる。
「随分お気に入りみたいですが……落ち着かないのであまり触らないで欲しいです」
「やだ」
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「えっちなことしたいんですか?」
「ううん。別に。触りたいだけ、だよ?」
「俺は変な気分になっちゃうからやめてほしいんです、けどっ……」
内ももに触れた時、手の甲が萎えたモノにあたる。内ももをそのまま触られていると同時に手の甲で性器を撫でられるような状態になり、我慢できずにぎゅっと股を閉じて先生の腕をそこに閉じ込めた。
「動かせない……」
「もう、だめですっ!」
振り返って訴えると、ちゅ、と鼻にキスされた。それでも負けずにいたら足の間から出た指の先が、睾丸とお尻の穴の間をくすぐってくる。
「あっやだ……力抜けちゃいます」
「うん。抜いて?」
そういう意味じゃないのに耳元で言われると顔が熱くなる。反射的に余計に力を入れてしまったら追撃されてしまった。
「僕の言うこと、聞けないの?」
「あっ、ご、ごめんなさい……」
先生がトーンを落とした低い声を出すと逆らえなくなる。いくら先生を煽ったり誘ったりしたって結局主導権を握っているのは先生だ。
腿の力を抜いて、好きなようにされる他ない。先生は両方の太ももを撫で回しながら後頭部に顔を埋めてすんすん匂いを嗅いでいる。先生やっぱりちょっと気持ち悪いな。セクハラされている気分だ。
「出雲……足も、すべすべ。可愛いね。ぜんぶ、可愛い」
「さっきから可愛いしか言ってないですよ。それに……最近麻痺してきましたけど、ふとたまに冷静になるんですよ」
「なに?」
「いや……俺は別に可愛くないのにって」
先生からしたら若いし可愛げもあるのだろうが一般的に考えたら自分は可愛くないだろう。
小柄なわけでもないし、痩せてはいるかもしれないけれど華奢というほどでもない。顔立ちだってニコニコしていると言われるくらいで、なにか際立って良い部分もないと思う。
それこそ歳を重ねていったら、綺麗なお顔をした先生と比べてどんどん見劣りしていくのではないだろうか。
先生は首を伸ばして俺の顔を覗き込んできた。綺麗な平行二重のまぶたがじっとこちらを見つめてくる。
「こんなに、可愛いのに?」
「そんなこと思うの十代のうちだけかもしれませんよ? 若いからそう見えるだけです」
不貞腐れてそっぽを向いたら頬をつんつんとされた。もはや先生の方が可愛らしいのでは。
「他の生徒見て……可愛いとか、思ったことないよ?」
「ええ? それは嘘でしょう」
「ううん」
「じゃあ……夜のお店のお姉さんは? 綺麗な方いらっしゃるでしょう?」
先生は目線を宙にやり、テーブルに置かれたお酒に手を伸ばす。首を傾げながら、気にしたことないからわからないと缶に口をつけた。
「出雲が、可愛い。出雲だけ」
ぎゅっとされて首筋に顔を埋められる。
絶対そんなの嘘だと思うのに、そんなのありえないと思うのに。つい嬉しくなってしまって手を後ろに回し、また匂いを嗅いで首筋をくすぐってくるその頭を撫でた。
「あ、でも」
「なんですか」
「可愛いの、あった」
ちろりと首筋が舐められる。太ももを撫でる手も奥に入っていって際どいところを触れていて腰が引けた。
「ん、先生……や」
「ハムスター、可愛かった」
まーたこの人はムードを壊してくるな。俺に対する可愛いと同列に語られるべきものではないと思わずその単語を繰り返す。
「ハムスター?」
「ハムスター」
「俺の可愛さ、ハムスターと同じ系列なんですか?」
「系列……? 両方、かわいいよ?」
ハムスター。ハムスターか。
可愛いですけれども。俺とは比べ物にならないくらい、可愛いですけれども。小動物みたいな可愛さということなのだろうか。比喩表現? 先生は比喩とかするのでしょうか?
そのまんまの意味な気がする。
これからここにいたらずっと先生としか会話できないのか。もっと先生と会話するスキルを上げないと。
「でも、ハムスターはすぐ……どっか、行っちゃった」
先生の手がすべすべになったそこを撫で、ずっと放置していた性器に触れた。自然な状態のそこは先生の大きな手にすっぽり包まれて、むにむにとおもちゃでも遊ぶかのように弄られる。
「僕より、手がかかるんだって」
「飼ってらしたんですか?」
やっぱり今日の先生はおしゃべりだ。
せっかくだからちゃんと聞きたいのに、だんだんと立ち上がってきたものを握り扱かれ集中できなくなってくる。
「あの人が……もらってきた」
「あの、ひと……?」
「うん……お客さんにもらったって、言ってた……かな? わかんない」
あの人って誰かと聞こうと振り向けば、先生に唇を塞がれてしまった。甘ったるいお酒の匂いがする。なんの味だろう、ベリー系だろうか。甘い舌が奥まで俺の中に入ってきて舌の根元までぐりぐりとしてくる。
初めて口にしたアルコール飲料はジュースのようなのに苦味があって変な感じがした。
長いキスの後、唇を離した先生は俺の顔を見て楽しそうに舌なめずりをした。
「きみ……アルコール、弱そう。もう、顔が……赤いね?」
「わ、かんないです……飲んだことないので……」
「えらいね」
そう言って褒めるくせに先生は、今度はお酒を口に含んで顎を上に向かせてからキスをした。そんなに量はないが先ほどは存在を感じるだけだったアルコールが口内に流し込まれてくる。ん、とつい飲み込んでしまえば先生は顔を上げた。
「悪い子に……しちゃった」
少し飲まされただけなのに、いつもと違う感じがする。
いくらアルコールに弱いからってこんなに急激に酔いが回ってくるものなのだろうか。あ、だめだ、ふらふらする。
「可愛い君の、身体は……お酒なんて、受け入れないね。どうして、君はそんなに……僕を喜ばせるの?」
姿勢を正していることができず、先生の胸に寄りかかり全体重をかけてしまう。
頭を撫でてもらってる。気持ちいい。
先生はくたくたになってしまっている俺の身体を横抱きにして立ち上がり、ベッドルームへ向かった。
またエッチなことするのだろうか。先生といると一日中エッチなことばっかりされて、どんどん頭が悪くなってしまいそう。
ベッドに横倒された身体は何故かうつ伏せに転がされ、お尻の下あたりに馬乗りになってTシャツを肩までまくりあげた。
「まっすぐな、背骨」
人差し指が背中を撫でていく。それに心地良さを感じていたら、先生は後ろから口を塞ぐように手を伸ばし、唇を割って人差し指と中指を入れてきた。侵入してきた乱暴さと違い、指は優しく歯列をなぞる。
「歯並びも、完璧だね」
「う、あ……」
「君は、どこまでも綺麗で、正しい……こんなに可愛い子、他にいないよ?」
ぼーっとして何を言われているかよく分からないけれど、褒めてもらえているような気がする。別に褒められるようなことは何もしてないのに。
俺の上で先生がなにか動いてる気配だけを感じている。瞼が自然と落ちてきてこのまま眠ってしまいそうだった。
しかし突然、腰からお尻にかけて冷たい感触が走る。水……ちがう、朝も太ももに塗られたやつだ。とろとろしてる。先生はマッサージでもするかのようにお尻のほっぺにそれを塗り広げていく。
「あ……あ、あ……」
ぬるぬるして気持ちいい。既にベッドに沈んでいるのにもっと深いところまで沈んでいきそうな感覚。
ゆったりとした感覚に身を任せていたが、指が尻の割れ目をなぞっていき、意識していなかった穴をつつく。とろとろの指は抵抗も何もなく、にゅるりと中へ入っていった。
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「あっ……は、ぇ……? あ、あ、あッ……」
指を一本入れたばかりなのにもう一本増やされ、最初はゆっくり、しかしすぐにぐぽぐぽと音が鳴るほど激しく出し入れを繰り返されていく。ただでさえアルコールでよくわからなくなってるのにもう何が何だかわからなかった。
なんで今ベッドにいるんだっけ。
お尻が気持ちいいことしかわかんない。
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「可愛い……」
ため息とともに、指が抜けていく。抜けていく気持ちよさに震えたあと、すぐにお尻が切なくなって太ももを擦り寄せ見せつけるようにおねだりをした。
もっとほしい。こんなんじゃ足りない。
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「うん」
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ひどい、こんな状態のまま置いていくなんて。もどかしさに涙が出そう。もう自分でしてしまいたいくらいなのに腕が上がらない。
うう、と呻きながら枕に顔を埋める。ねむい。寝てしまいたいけどむずむずして寝られない。ああでも、うとうとする。
さらにアルコールが回っているのか視界がぐらぐらしていた。思考の遠くであんなに少ししか飲んでないのにこんなになるなんて、成人しても二度と飲んじゃダメだと考える。
そのまますんなりと眠ってしまえそうな感じがしてきた。目を閉じ、膝をついて浮かしていた腰を下げていく。
しかし、完全に寝落ちてしまう寸前に落ちていく腰を抱かれた。考えることもできずにただ衝撃を受けていたら、ズズッと指とは比べ物にならないずっしりしたものが欲しがっていた穴をこじ開けながら入ってくる。
「ひぁっ?! は、え、あぁっ? おちんちん? え?」
ずりずりと壁を擦りながら、まずは浅い、前立腺のところまで入ってきて沈んでいた腰が跳ねる。
あれ? なんだか懐かしい感覚がする。なんだっけ。気持ちいい、たくさん気持ちよくしてくれるの、なんだっけ。知ってるこのかんじ。
「あ、これ、これぇ……ハヤトの、だ……にゃんれ……ハヤトのおちんちん? え、あっ、アッ!」
ほんの数ヶ月前、まだ半年も経ってない。何回も何回も受け入れたのを思い出す。
さっきまで浅いところに入ってたそれは一度ぬっと抜けていくと、今度はぶじゅぅっと卑猥な水音をさせてずっとずっと触れていない奥まで貫いてきた。山下に入れられた時もここまで届かなかった。腸壁を無理矢理に押し拡げられる久しぶりの感覚に、舌を出してだらしない声が漏れる。
「は、ああっ、あぁぁ……っ! だめ、これなん、でぇっ? ハヤトだ、え、にゃにこれぇ……あ、なんで、そこ擦っちゃ、やぁぁっ」
ぐりぐりと奥を擦られ気持ちよくてたまらない。お酒でふらふらしてるのにこんなの、こんなの絶対だめ。酔っ払って夢でも見てるのだろうか。
ずるずると腸壁を擦り入口を強引に捲られる快感と共に、それが抜かれていく。
起き上がりたいのに動けない。混乱してただ枕に顔を押し付け、荒い息で呼吸を繰り返しながら自分を落ち着かせようとする。
しかしそれは許されず背中が重くなって乗られたと思ったら、額を掴むように手を当てられグイッと強引に顔を上に向かせられた。首が無理な体勢に反って痛い。
「大鳥……これくらい、だったんだ?」
頭上から下りてきて見せつけられたそれは、薄紫色のクリア素材でできた男性器の形を模している……いわゆる、大人の玩具と言われるものだった。はじめて見たのと自分に入っていたという事実から顔を逸らそうとするが、それはさせてもらえない。
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