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愛情不足

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 舌を根の近くまで吸い、そのお返しにこちらも吸われ、唾液も混ざり境界が曖昧になる。んーんーと浅人が声を出すので舌を噛まれそうだなと離れたが、唇から舌先が出たままだったのでまたちゅっと吸った。中がきゅんきゅん締まってこちらを甘く刺激してくる。あーもう限界だ。イキたい、出したい。この中でこのまま出したら最高だな凄い気持ちいいだろうな。
 この感じを味わいたい気持ちよりももうイッてしまいたい焦燥感が上回った。
「浅人……っ、もう出したい……」
 うぅ、と低く声が漏れてしまう。そして握っていた浅人の性器を解放し、両手で腰を掴み乱暴に腰を打ち付けた。角度を調整し、少しずつずらしながら、お互いの気持ちいいところを強く擦り付けていく。
「ああああっ! あーっ、らめ、あぁぁっいくいくいくイッちゃう! イッちゃうぅ!!」
「はぁ……、ん、俺も、はぁっ……!」
 バチンッと互いの身体のぶつかる激しい音と共に、俺達は絶頂を迎えた。
 浅人のは自分の腹に、俺のは浅人の奥に、吐き出された。
 頭が真っ白になる。瞼を下ろし、天を見上げ、快感を素直に受け止める。後頭部に何かが突き抜けるような感覚だ。
 しかしそれもだんだんと引いていき、やべぇ中に出しちゃったと言いそうになった寸前で堪えた。こいつなら病気は問題ないだろうけどコンドームもしてないし、とかごちゃごちゃと頭に浮かんでくる。あとで風呂で出してやらないと。面倒臭い。
 下でまだ息の乱れて身動きのできない浅人を確認する。それに気付いて目が合うと、頬を赤くして微笑んだ。
「中で出したの? なんかあったかい……うれしい……」
「ん? ああ……」
 生返事をしながらティッシュで結合部を抑え、萎えた性器をぬるりと引き抜く。一瞬遅れてドロッと精液も吐き出されたが、量はそんなに多くなかった。昨日出雲ともしたからな。
 浅人が両手を伸ばしてくるので、シャワーを浴びたいのを我慢しつつ隣に寝転び、その身体を軽く抱き寄せた。二の腕に頭を乗せられ、気怠い身体にはちょっとキツかった。
「隼人、大好きだよー!」
 さっきまであんなに可愛く感じた言葉だったが、終わってしまえば大した感動もなかった。
 さっきの愛しいって感情は下半身がもたらす幻想か? 嘘だろ?
「隼人?」
「ん?」
 眉を顰めて不審な表情の浅人に急いで反応する。笑ったつもりだが、上手く笑えてるだろうか。浅人はじっと俺を見つめている。
「もしかして、僕として……後悔してる?」
「はぁ? なんで」
「してない?」
 してねぇよ。
 なんて、即答はできなかった。結局ヤルだけヤッてしまった今となっては何故流されてしまったのかと後悔している。けれどそんなこと言えるはずもなく。
「浅人は楽になった?」
「え?」
「ほら……出雲に、されたこと」
 本来の目的が達成されていればまだ自分が許せると、質問に質問で返してしまった。浅人は少しの間ぽかんと口を開けたまま何も言わなかったが、あーと声をあげてうんうんと頷いた。
「うん、隼人の記憶で塗り替えたよっ! すっごく気持ち良かったもん……」
 うっとりとした声で囁き、腕枕に頬ずりしながら目を細めた。
「これで僕達恋人同士だね」
「は? 恋人?!」
 思わぬ台詞に素っ頓狂な声が出て、腕枕してることなんか気にせず俺は上半身を起こした。
 恋人? 恋人ってなんだ。何言ってるんだ。
「恋人とかそんな話はしてない」
「なんで? だって僕ら、お互いを受け入れ合うって話したじゃない。慰め合う仲になろ?」
 浅人も上半身を起こし、一方的に抱きついてキスをしてきた。頭が痛くなってきた。
「ちょっと待てよ……お前が忘れたいって言うから俺は」
「あんだけ好きって言わせてそんなつもりじゃないとか言わせないよ?」
 浅人はふふっといつもの調子で笑うが、その言葉には有無を言わせない強さがあった。ついさっきまで涙に濡れていた瞳はその影もなく、勝気に挑むようにこちらを見つめてくる。
「僕が酷いことされた責任とってくれるんでしょ? 大丈夫だよ。僕も忘れさせてあげるから」
 ふっくらと艶やかな唇が笑い、俺の首筋に口付け、すきと呟いた。
 酷いことをされた責任。
 その言葉だけが俺に重くのしかかる。しかし俺は玲児と。玲児のことこいつで忘れるなんて到底考えられない。
 けれども玲児を思い浮かべても思い出す言葉は“お前とは絶対一緒にならない”や“浅人を幸せにしてやれ”という、まるで今の状況を肯定するようなものばかりだった。そんな玲児に“お前はそれでいいのかよ”と虚しく問いかける。
 玲児にも出雲にも浅人にも腹が立ってきた。
 確実にこの三人に追い詰められている。
 浅人は俺が動揺しようが嫌な態度を取ろうが揺るがない。笑顔を見せるだけだ。
「大好きだよ、隼人。これからよろしくね?」




 キンと耳の奥まで冷える寒さに一瞬身震いし、両手に温かい息を吹きかけた。空を見上げるとどこまでも高く暗い空に星がいくつも見え、明日は晴れるだろうことを教えてくれる。
 それにしても寒い。何をやっているんだろう俺は。
 隼人からの電話やあの出雲という男の話がやはり気になって、俺は隼人のアパートを訪ねたのだ。しかし生憎留守だったので少し待っていようとアパートの階段の一番下に腰掛け、もうかれこれ一時間以上経っていた。時計の針は二十二時を回っている。ここから自宅まで一時間以上かかることを考えるともう諦めた方がいいのはわかっていた。もう帰ろうと何度も思ったが、立ち上がることができない。ここで帰ってしまったら、もう一生隼人とまともに会話なんかできないのではと思った。
 昼間の自分の言動を後悔している。隼人とやり直すつもりがないというのは本当だ。けれどももう少し話を聞いてやれば良かった。思えば俺はいつもあいつの話をちゃんと聞いてやれない。それは自分の弱さのせいだ。これ以上辛い思いをするのは嫌だからと耳を塞いでしまう。全ての可能性を否定してしまう。
 もう一度手の平に息を吹きかけた。すると頭上に気配を感じ、見上げると隼人がいた。
「玲児? なにやってんだよ、こんなとこで……」
 隼人はこちらに手を伸ばし、途中でやめた。行き場の失った手は自らのマフラーを解き、それを俺の首にかけ巻いてくれた。背の高い隼人は座ったままの俺に合わせて、膝に手を置いて屈んでくれた。
「いつからいたんだよ? 連絡くれれば」
「した……が、どうせ見てないだろうと思った」
「マジか、ごめん」
 ジーパンのポケットから携帯電話を取り出し、中を見て“本当だ”と呟く。隼人は自分が必要な時以外に携帯電話を開かない。メールの返信なんて滅多に返ってこないのが普通だった。
 だからそのことはいい。
 それよりも、目の前に隼人がちゃんと現れてくれたことがただただ嬉しかった。もう見慣れたと思っていたのに、一時間以上も待っていたからだろうか。幅の広い二重の目や、口角の自然と上がった下唇の方がほんの少し厚い唇に、心臓が高鳴って仕方なかった。あまり見ては変だと思いながらもじっと見つめてしまう。
「そんなわけ、ないんだが……」
「ん?」
 優しい声だ。たった一音だけなのに心地よくて隼人がかけてくれたマフラーに顔を埋める。隼人のにおいがする。涙が出そうになった。
「もう会えないかと考えてた」
「なんだよ、それ」
 隼人が吹き出す。
「そんなわけねぇじゃん」
 マフラーの形を直しながら微笑み、これでよし、と頷いてくれた。暫く隼人はそのマフラーに触れていたが、そっと手を離した。
「やっぱそれ、お前の方が似合うわ。返すよ」
「む? これ……」
「結構使ってたから使用感凄いけど」
 屈んでいるのが疲れたのか、隼人は俺の前にしゃがんだ。目線が俺より低くなる。
 マフラーを確認すると、確かに見覚えがあった。グレーと紺の二色のそれは、中学生の頃……俺達の仲が壊れる寸前に、隼人に貸すという名目であげたものだった。
 なんで気が付かなかったんだろうと、自分の馬鹿さ加減に言葉が出なかった。思えば隼人がこれを巻いていた記憶がある。つい最近だ。あれからずっと、ずっと使っていたのか。どんな気持ちで。何も考えずに? いやそれならばあのような言葉が出てくるだろうか。
 困惑して助けを求めて隼人を見ると、眉を八の字に下げて寂しそうに笑っていた。
「ありがとな。暖かかったよ」
「隼人……ずっと使っていたのか?」
「んー?」
 顔をそっぽに向けて、知らないとでも言うように肩をすくめる。
 ずっと外で待ち、冷えきった首元にマフラーは本当に暖かかった。でもそれはあまりにも隼人のにおいが染みついていて、目の前に彼自身がいて、こみ上げてくる何かを抑えきれなくなりそうだった。
 隼人は本当に、すぐ目の前にいる。すこし手を前に出せば届く。
 マフラーを外したせいで、ジャケットの下に着たVネックのシャツがあまりにも無防備に見えた。くっきりと浮かぶ鎖骨が綺麗だ。飛び込んでそこにキスしたい。
 今まで我慢してきたものなど身勝手に全て捨ててしまいたい。今、手を伸ばせばそれができるだろうか。いや、今でなければできない。
 俺は手を伸ばそうとした。伸ばそうとしたのに。
 それを知ってか知らずか隼人は信じられないことを口にした。
「俺、浅人と付き合うことになった」
「え……?」
 目を逸らしたまま、拗ねたように少し唇を尖らせて話す。
「出雲にやられた責任とれって。んで、俺がずっと忘れられない奴……忘れさせてくれるんだってさ」
 頭の中で隼人の言った言葉を反芻した。しかしどれだけ考えても頭が理解することを拒否した。
 そんなわけない。
 ありえない。
 そう思うこと自体がおかしいと俺は気が付けなかった。ありえない事なんかじゃない。浅人が隼人のことが好きだと言うのだって知っていたのに。
「なん……で……」
 自分の全ての細胞が否定している中、やっとそれだけ絞り出せた。隼人は膝に腕を乗せて頬杖をつき、俺を睨む。
「なんで? なんでっつった? そりゃねぇだろ。お前言ったよな、浅人と付き合えって」
 言われて初めて気が付く。確かに自分がそれを望み、隼人に頼んだことを。二人が幸せになれればそれでいいと思っていたことを。
 それなのに頭の中は何故どうしての言葉で埋め尽くされている。数時間前までやり直したいと話してくれていたのに。俺ばかり見ていると言ってくれていたのに。どうして。
 本当に俺は身勝手な男だった。
 無意識に隼人は浅人と付き合わないと思っていたのかもしれない。それなのに偽善ぶってそんなことを言ったのだ。あまりの自己嫌悪に目頭が熱くなるほどの忌々しさを感じる。
 隼人の言うことに何も反論などできない。浅人と付き合ってやれ、お前とは一緒にならない。過去の自分がそう言っているのに今なんと言える?
 隼人は俺をじっくり眺めてから深くため息を吐いた。
「忘れられるはずない……けど、絶対一緒にならない相手より、傍にいてくれる奴の方がいいかもな」
 眉を顰めたまま、隼人が笑う。寂しそうな顔だった。そうして目を伏せて髪をかきあげる。そうするのは、困っていたり、参っている時だ。
 俺は、俺は、自分も隼人も望まない選択を彼にさせてしまったのか。でも、浅人は。これを望んでいた。今更覆すことなどできるはずがない。
「そうか……」
 声は信じられないくらいに震えていた。震えて、そしてしゃくりあげる。苦しい。苦しい。
 隼人は俺の顔を見てぎょっとし、顔を歪ませる。辛そうに。そして頬に手を伸ばしたかと思うと、その手は躊躇し、首に巻かれたマフラーを縋るように掴んだ。
「泣くなよ」
 頼むから、と隼人は顔を伏せる。
 何かと思って自分の頬に触れると、濡れていた。
 自分が泣いていることに気付いたらまずかった。ああ、とても悲しいんだ。苦しいんだ。その事に気付き、息が詰まるほどしゃくり上げ、少しずつ声を漏らしながら涙を流した。
「なんで泣くんだよ、お前の言う通りにしただけだろ?」
「むっ……そうだ……」
「じゃあ泣くなよ……マジでお前ふざけんなよ。浅人やお前のために俺は……ふざけんなよ」
 顔を逸らしてはいるが、その顔が怒りに目を吊り上げ歯を食いしばっているのがわかる。
 何か、何か言いたいが何も言葉が出てこない。何か話そうとしたら、嫌だと言ってしまう。隼人が他のやつと一緒になるなんた嫌だと言ってしまう。
 浅人は傷ついている。しかし隼人がそばにいれば安心だろう。やっぱり付き合わないでほしいなんて絶対に言ってはいけない。
「なんとか言えよ」
 そう言われても首を横に振るしかできない。あとは涙を止めなくては。しかし止めなくてはと焦るほどに涙は流れていく。
「玲児……なんで俺と一緒にいたいって、そう言ってくれないんだよ?!」
 抑えていた声はだんだん大きくなり、最後には完全に怒鳴り声へと変わっていた。こんなに近くで隼人に怒鳴られることなんてほとんどなく、怖くて目を瞑る。
 隼人はいつも俺に優しかった。でも、一緒に入れるわけなんてないんだ。だってお前は。
「ごめん、ちょっと今冷静になれねぇわ」
 立ち上がる気配がし、頭上から声が響いた。歪む視界で見上げると、隼人は俺の横をすり抜けて階段を上がろうとしていた。
「もう遅いし帰れよ。ほんっともう……疲れた」
 カンカンカンカン……軽い金属音が冷たい空気に響いていく。隼人が行ってしまう。
 俺は立ち上がり、階段の上に視線をやった。すると隼人の足の動きが止まる。
「いや待てよ……お前ん家、ここから一時間はかかるよな。どうす……」
「お前と一緒になんてなれない!」
 隼人の話を遮って急に大きな声を出した俺に隼人は驚いただろうか。その背中は話すのをやめたままピクリともしない。こちらを見はしない。
「だって隼人は……隼人は俺に触ることもできないではないか! そんな相手とどうやって傍にいろと言うんだ?!」
 はぁっと一息吐くと、それは白く浮かんで消えていった。
 酷いことを言ったのはわかっている。隼人が俺に触れない原因が自分だということもわかっている。
 けれども俺に彼とやり直す勇気を与えてくれない一番の原因は、それだった。
 走れなくなった自分の足。
 俺を触れなくなった隼人の手。
 それは自分たちに対する戒めのようで、その事実が形となって俺達の仲を否定する。
 隼人は相変わらず何も言わない。こちらに振り向きもしない。しかし突然、拳を振り上げアパートの柵を殴りつけた。
 キィィィィンと嫌な音が夜空へ高く果てなく響き、無言の背中はその音が鳴り止む前に姿を消した。
 隼人が行ってしまった。
 膝を落とし、その場で蹲る。
 付き合っていた頃、俺がへそを曲げるとすぐに笑って抱き締めてくれた隼人。頭を撫でる手は優しくて暖かくて。大きな骨ばった手で俺の頬を包んで口付けて。時には俺の手をとり、手の甲へと口付けて。
 あの暖かい手で触れてもらえない。俺が拒み続けたから。大好きな手を汚いと罵ったから。
 堪えきれず、しゃくりあげる。声が漏れる。涙がまたぶり返し、地面や自分の手にボタボタと落ちていく。
 こんなに涙を流してももう抱き締めてはもらえないのだ。
 暫くはその場で動けず、声を出して子供のように泣いていた。アパートの住民の迷惑だろうとか、道行く人に見られるだろうとか、気にならないわけでは当然なかったが動くことができない。
 涙を流したまま途方に暮れていたら、アパートの駐車場にBMWが入っていくのが見えた。見覚えのある車種に身構え鼻をすする。中から現れたのは襟の開いたスーツ姿にトレンチコートを軽く羽織った和人さんだった。彼はこちらにまっすぐ歩み寄ってくる。
「ねぇ聞いてよ。もう夜も遅いから家まで送ってやってくれだってさ。まさかこの和人さんのことパシリに使うなんて隼人くんって本当に生意気だよねー?」
 和人さんの思わぬ登場に驚いて涙は止まり、焦って濡れた瞼を手の甲でごしごしと拭った。泣いていたのはバレバレだろうが、できる限りいつもの表情で和人さんに目を向けると、彼はニッコリと微笑む。
「帰ろうか、玲児くん。君なら喜んで送っていくよ」
 小さく華奢な手を差し伸べられ、俺はその手を取って立ち上がった。
「隼人がそう頼んだのですか?」
「そうだよー? 喧嘩でもしたの? なーんか物凄い沈んだ声でアパートの周辺探してみてくれって言われてさ。とりあえずアパート来てみて良かった」
「ありがとうございます……」
 隼人が……俺のことを心配して。
 また涙が出そうになるが、またすんと鼻を啜って堪える。そんな俺に気付いてかわからないが、和人さんは俺に車のキーを渡し、少しだけ話すから先に車へ乗っててと階段を上がって行ってしまった。
 それを見送り、駐車場にある車へと向かう。ドアロックを解除して後部座席に腰を落とすと、どっと疲れがこみ上げ、瞼を下ろした。車のシートに身を沈めながら、夢の中へと入っていく。
 夢の中では隼人が俺を迎えてくれ、俺はその胸に躊躇なく笑顔で飛び込み……抱きしめ合うのだった。

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