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13.犯し続けてやる
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「ヨアキム……っ!」
「アリーサ、一体今まで何人の男をここに銜えた? どれだけの男に身体を許したんだ? 俺の事も俺だと気が付かずに、一声掛けただけでこんなところに付いてくる程だもんな。今のお前の事を知りたいと酒場で話しかけた男たちの何人もが、お前と寝た事があると言っていたぞ。その時の俺の気持ちが分かるか?」
「……それ、は」
ごり、と背中に硬いものを押し当てられた。
それはずっとそこになんとなく感じていたものではあったけど、でも敢えては主張してこなかったのに。
「まぁいい。アリーサがこれまでどれだけの男に股を開いていようと、過去の話だ。これからは俺だけしか許さない。手始めに孕むまでずっと、俺の子種を注ぎ続けてやる。孕んで飛び出た腹の女は、手軽に抱く女としては向かないからな」
耳元で暗い声がくすくすと笑った。
「そうして産んだら、また次の子を孕むまで犯し続けてやる。その次も、その次も、ずっとだ。生活については支障ない。俺は一生使い切れない程の金を既に稼いでいるからな。これからはアリーサと子供達と、ずっと一緒にいてやれる」
後ろから身体を持ち上げられて、そして固い先端を押しあてられた。
いま言っていたことを現実にしようとしているんだろう。
さっきの苦しいくらいの官能を思い出した身体が、宙に浮いたつま先を震わせる。
「……待ってたよ」
「ん?」
「私もヨアキムを、ずっと待ってた」
「……今更そんな言い訳を聞いて、俺が止めるのを期待しているのか?」
「言い訳じゃない、ただの事実だよ」
私がヨアキムがどうしているのかを知っていれば、きっとこうはなっていなかったのに。
でも過去は変えられないし、ヨアキムの苦しい思いは私には想像も出来ないものだろう。
「ずっとずっと、ずっと待ってた。ヨアキムがあの朝に『結婚しよう』って言ってくれたから、ずっと待ってた。村の男の子たちにバカにされても、私にはヨアキムだけだって思ってた。……でも」
二十になった頃だった。
私の事をずっと虐めていた男に湖の側で襲われそうになった。死ぬ気で抵抗したけど、力ずくで押さえつけられて。
『ヨアキムだって今頃お前の知らねぇ女とヨロシクやってんだよ! ガキの約束なんて本気にしてねぇで、現実を見ろ! いい加減俺のモノになれ!』
そう言われた。
「アリーサ、一体今まで何人の男をここに銜えた? どれだけの男に身体を許したんだ? 俺の事も俺だと気が付かずに、一声掛けただけでこんなところに付いてくる程だもんな。今のお前の事を知りたいと酒場で話しかけた男たちの何人もが、お前と寝た事があると言っていたぞ。その時の俺の気持ちが分かるか?」
「……それ、は」
ごり、と背中に硬いものを押し当てられた。
それはずっとそこになんとなく感じていたものではあったけど、でも敢えては主張してこなかったのに。
「まぁいい。アリーサがこれまでどれだけの男に股を開いていようと、過去の話だ。これからは俺だけしか許さない。手始めに孕むまでずっと、俺の子種を注ぎ続けてやる。孕んで飛び出た腹の女は、手軽に抱く女としては向かないからな」
耳元で暗い声がくすくすと笑った。
「そうして産んだら、また次の子を孕むまで犯し続けてやる。その次も、その次も、ずっとだ。生活については支障ない。俺は一生使い切れない程の金を既に稼いでいるからな。これからはアリーサと子供達と、ずっと一緒にいてやれる」
後ろから身体を持ち上げられて、そして固い先端を押しあてられた。
いま言っていたことを現実にしようとしているんだろう。
さっきの苦しいくらいの官能を思い出した身体が、宙に浮いたつま先を震わせる。
「……待ってたよ」
「ん?」
「私もヨアキムを、ずっと待ってた」
「……今更そんな言い訳を聞いて、俺が止めるのを期待しているのか?」
「言い訳じゃない、ただの事実だよ」
私がヨアキムがどうしているのかを知っていれば、きっとこうはなっていなかったのに。
でも過去は変えられないし、ヨアキムの苦しい思いは私には想像も出来ないものだろう。
「ずっとずっと、ずっと待ってた。ヨアキムがあの朝に『結婚しよう』って言ってくれたから、ずっと待ってた。村の男の子たちにバカにされても、私にはヨアキムだけだって思ってた。……でも」
二十になった頃だった。
私の事をずっと虐めていた男に湖の側で襲われそうになった。死ぬ気で抵抗したけど、力ずくで押さえつけられて。
『ヨアキムだって今頃お前の知らねぇ女とヨロシクやってんだよ! ガキの約束なんて本気にしてねぇで、現実を見ろ! いい加減俺のモノになれ!』
そう言われた。
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