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19.全然仕方なくないから!
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「岡本は忘れてるかもしれないけど、私は去年の冬に電車で痴漢されたことがあって」
「覚えてるよ。あん時はクラス離れてるけど可愛い子いるなって事くらいしか知らなかったけど、電車で見てたら泣きそうな顔して震えだしたから絶対アウトだって思って声出したんだよな。あれ以来紗知のこと気になりだして、紗知に触っていいのは俺だけだったら良いのにって思うようになったんだよ」
ほんとに?
じゃあ私も岡本も、同じことがきっかけでお互いに好きになったってこと?
「……あの時はお尻を触られてただけだったんだけど、嫌で気持ち悪くて声も出なくてすっごい怖かった。でも今日はあの時とは全然違って、恥ずかしくてやめて欲しかったけど嫌じゃなかったし、怖かったけどそれはなんか気持ち良すぎてっていうか、自分が自分じゃなくなっちゃうみたいな感じで」
なんか沢山喋ってたら自分でも何が言いたいのかよく分かんなくなってきた。
「つまり! 私は岡本なら何されてもいいし、怖くないし、嫌じゃないし、岡本のこと大好きだから! 一生岡本と一緒にいていいなら、嬉しすぎる!」
「そんな簡単に『一生』なんて言っていいのか?」
「いいよ!」
勢いよく頷くと、岡本が私の頬に触れた。指先が耳をくすぐってくる。
「俺、そうは見えないかもしれないけどめちゃくちゃ重い男だし、独占欲強いし束縛体質だよ?」
「岡本に束縛されるなら私も嬉しいよ!」
「紗知が逃げないようにってこれからもエロい写真撮りまくるし、別れるって言ったら躊躇なくバラまいて紗知の生活も人生もぶっ壊すよ?」
「別れないから平気だよ!」
「……他の男にエロ写真見られても気になんないの?」
「え、やだけど。でもだって別れるって言わなければそんなことしないんでしょ?」
「ああ、まぁそりゃそうなんだけど。……なんっか調子狂うな」
岡本がため息をつきながらがしがし頭をかいた。
今度は私の方がずいっと岡本に詰め寄る。
「岡本こそ! 独占欲強いとか言いながら、私のえっちなとこ他の人に見せてもいいんだ!?」
「嫌だけど優先順位の問題だろ。紗知を逃がさないためには仕方ない」
「全然仕方なくないから! えっちな写真は撮ってもいいけど、誰にも見せないでよね! 私のえっちなところは岡本しか見ちゃダメだから! あと写り悪かったやつは岡本には見られたくないからちゃんと消して!」
真剣に言ったのに、岡本はぽかんて顔をした後に声を上げて笑いだした。
「覚えてるよ。あん時はクラス離れてるけど可愛い子いるなって事くらいしか知らなかったけど、電車で見てたら泣きそうな顔して震えだしたから絶対アウトだって思って声出したんだよな。あれ以来紗知のこと気になりだして、紗知に触っていいのは俺だけだったら良いのにって思うようになったんだよ」
ほんとに?
じゃあ私も岡本も、同じことがきっかけでお互いに好きになったってこと?
「……あの時はお尻を触られてただけだったんだけど、嫌で気持ち悪くて声も出なくてすっごい怖かった。でも今日はあの時とは全然違って、恥ずかしくてやめて欲しかったけど嫌じゃなかったし、怖かったけどそれはなんか気持ち良すぎてっていうか、自分が自分じゃなくなっちゃうみたいな感じで」
なんか沢山喋ってたら自分でも何が言いたいのかよく分かんなくなってきた。
「つまり! 私は岡本なら何されてもいいし、怖くないし、嫌じゃないし、岡本のこと大好きだから! 一生岡本と一緒にいていいなら、嬉しすぎる!」
「そんな簡単に『一生』なんて言っていいのか?」
「いいよ!」
勢いよく頷くと、岡本が私の頬に触れた。指先が耳をくすぐってくる。
「俺、そうは見えないかもしれないけどめちゃくちゃ重い男だし、独占欲強いし束縛体質だよ?」
「岡本に束縛されるなら私も嬉しいよ!」
「紗知が逃げないようにってこれからもエロい写真撮りまくるし、別れるって言ったら躊躇なくバラまいて紗知の生活も人生もぶっ壊すよ?」
「別れないから平気だよ!」
「……他の男にエロ写真見られても気になんないの?」
「え、やだけど。でもだって別れるって言わなければそんなことしないんでしょ?」
「ああ、まぁそりゃそうなんだけど。……なんっか調子狂うな」
岡本がため息をつきながらがしがし頭をかいた。
今度は私の方がずいっと岡本に詰め寄る。
「岡本こそ! 独占欲強いとか言いながら、私のえっちなとこ他の人に見せてもいいんだ!?」
「嫌だけど優先順位の問題だろ。紗知を逃がさないためには仕方ない」
「全然仕方なくないから! えっちな写真は撮ってもいいけど、誰にも見せないでよね! 私のえっちなところは岡本しか見ちゃダメだから! あと写り悪かったやつは岡本には見られたくないからちゃんと消して!」
真剣に言ったのに、岡本はぽかんて顔をした後に声を上げて笑いだした。
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