【R18】恥ずかしくて好きな人から逃げてたら、無理やりに捕まえられた

水野恵無

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15.大好きだから!

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「まぁ別にいいじゃん。暑いからプールの水が最高に気持ち良くね?」
「それはそうかも、だけど」

 確かにさっきまで熱すぎるくらいで、制服の下に汗をいっぱいかいちゃってたからプールの水が気持ち良い。
 水泳部には悪いけど汚れも軽く落とせるし、濡れた服もこんだけ日差しが強ければ簡単に乾くだろうし。
 岡本と人には言えない悪いことしてるっていうのも、なんか二人だけの秘密みたいで悪い気はしない。

「……って」

 なんかさっきから岡本と普通に喋れてない?
 え、話せてたよね?
 ふって気がついた事実にテンションが上がった。
 すごいすごい、こんなにちゃんと会話出来たの初めてだ!

 嬉しくなって顔を上げたら、濡れた髪をかき上げる岡本を見てしまった。
 暑すぎる太陽はうんざりするのに、強い日差しに金髪と日焼けした肌の色が似合いすぎてる。
 顔を伝う水滴にドキドキして、いつもとは反対に目が離せなくなった。
 じっと見上げる私に気がついた岡本が笑う。その笑顔が反則すぎて――。

「好き」

 勝手に口が動いてた。
 いつもじゃ有り得ないことの連続で、私の心臓もドキドキすることに疲れたのかも。じゃなきゃ会話だけじゃなくて告白なんて、絶対に本人に向かって言えなかった。
 岡本の目が丸くなる。

「好き、岡本のこと、好き。えっと、私の一方的な片思いだって分かってるから返事は要らなくて、えーっとさっきのことも私は誰にも言うつもりないから、安心して欲しいっていうか。むしろなんか今まで態度悪くてごめんね。……謝って済む問題じゃないけど。ええっと何が言いたいのかって言うと、私は岡本を嫌いなんじゃなくて大好きだから!」

 勢いで言い切ったけど、岡本は驚いた顔のまま何も言わなかった。
 風で波立ってるプールの水面の音がなんか耳に痛いってくらい気になって、結局耐えきれなくなったのはいつもの通りに私の方だった。

「いきなり何言ってんのコイツって感じだよね、ほんと。忘れて……欲しくはないけど、気にしないで……欲しくもないんだけど! あーもうほんと、何言ってんだろ私。……あの、帰るね!」

 一方的にばーって喋って、プールを上がろうとした。
 プールサイドについた手を後ろから掴まれる。

「待って、紗知」

 岡本の手、やっぱりおっきい。
 さっきこの手に色んなところ触られちゃったんだっけって思い出して、プールに入ってるのに身体がまた熱くなった。
 色んなことが頭ん中を回って動けなくなってたら、そのまま後ろからぎゅって抱き締められた。
 ひゃあっ、って変な声が出る。
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