4 / 12
第一章 初恋
第四話 勉強会
しおりを挟む
一学期末のテストが近づく6月後半。今日は、細田君の家でみんなで勉強会をすることになった。これには、いろいろな苦労というか、道のりがあった。
部活の見学に行った後から、細田君と目が合うことが多くなった気がする。今迄はそんなことなかったのに、今更なんでなんだろうと思っていたものの、理由はよくわからなかった。そんなある日、琴美が今回のテストがかなり不安だから勉強を教えてほしいと言われた。それを聞いたまな香が、なら何人か呼んで勉強会をしようと言い出した。琴美も賛成してたのもあって、私もその話に乗ることにした。
その日のうちに、私は栞ちゃんにまな香は冬也と細田君に参加を募ってみた。ありがたいことに全員来てくれることになった。最初は図書館はどうかという話になっていた。でも、教えるのには不向きではないかという理由で誰かの家はどうかという話になった。私の家は、近々母が帰ってくるから難しかった。他もそれぞれに家は難しそうだという中、細田君だけは大丈夫だと言ってくれた。よって、場所と人数は決まった。
問題は、日程の問題だった。日程だけがどうにも合わず、気づけば6月も半ばになっていた。連絡を取りやすくするために作ったグループも1週間前に
私『いつなら大丈夫そう?』
まな香『いつでも大丈夫』
冬也『日曜のがありがたいかな、日曜ならいつでも大丈夫』
琴美『私も同じくいつでも』
栞『私もいつでもいいよ!!』
勇利『ごめん、ちょっとわかんないや
確認でき次第連絡する!!』
のまま止まっている。
これは結構厳しい家だったりするのかもしれないと、気の毒になっていた。でも、遊ぶわけでもないしあくまでも勉強会だから許してくれるのではないかと思っていた。冬也に、何となく聞いてほしいと頼んでみた。
すると、その日の放課後すぐに通知が鳴った。画面を見るとそれはやはり細田君からだった。
勇利『ごめんお待たせしました!!今月の最終週の日曜はどうかな?』
私『了解!私は大丈夫だよ』
その後、みんな「ok!」とスタンプを送信した。やっと日にちも決まって、あとはその日が来るのを待つだけになった。
「あっそうだ。雪菜、もしかしてだけど、あとは当日まで大丈夫とか思ってんじゃないよね?」
と、帰り道でいきなりまな香に言われた。
「え、そうだけど。何か間違ってる?」
私は全くわからずにきょとんとしていた。まな香は信じられないといった呆れた顔をされた。
「あのね!初めて私服見てもらうタイミングですっごいダッサイ格好なんてできないでしょ?ただの勉強会だなんて思わないほうがいいと思うよ」
「そ、そうなのかな。さすがにジャージとかで行くつもりはないけどそんなに気合入れるつもりもないかな」
「あーもーほんとにそうゆうとこだよ。たまーにあんたがフラれる原因もそうゆうとこにあるんだよ。とにかく、勉強会の前の日は、うちで服決めるからね。ハイ決定。」
と、強引に話を進められその日はお互い親が帰ってきていたためにそれぞれの家に帰った。
そして、勉強会の前日私は、ある程度の服をもってまな香の家に行った。まな香に服を見せると即座にこれとこれを着てみろと言われて着替えた。そして着替えてみせるとこれこっちに変えてと、言われてまた着替えた。これを10回は繰り返して、やっと決まった。午前中から始めたはずだったのに、気づけば3時になっていた。2人で近くのカフェに行ってお昼を食べて、テスト範囲の確認と一緒に行く時間を決めて家に帰った。
このようなことがあって、勉強会をすることになり細田君の家のある街に向かう電車に乗っている今に至る。もうすぐそっちの駅に着きます、と送信した。なぜかその指が少し震えていた。
部活の見学に行った後から、細田君と目が合うことが多くなった気がする。今迄はそんなことなかったのに、今更なんでなんだろうと思っていたものの、理由はよくわからなかった。そんなある日、琴美が今回のテストがかなり不安だから勉強を教えてほしいと言われた。それを聞いたまな香が、なら何人か呼んで勉強会をしようと言い出した。琴美も賛成してたのもあって、私もその話に乗ることにした。
その日のうちに、私は栞ちゃんにまな香は冬也と細田君に参加を募ってみた。ありがたいことに全員来てくれることになった。最初は図書館はどうかという話になっていた。でも、教えるのには不向きではないかという理由で誰かの家はどうかという話になった。私の家は、近々母が帰ってくるから難しかった。他もそれぞれに家は難しそうだという中、細田君だけは大丈夫だと言ってくれた。よって、場所と人数は決まった。
問題は、日程の問題だった。日程だけがどうにも合わず、気づけば6月も半ばになっていた。連絡を取りやすくするために作ったグループも1週間前に
私『いつなら大丈夫そう?』
まな香『いつでも大丈夫』
冬也『日曜のがありがたいかな、日曜ならいつでも大丈夫』
琴美『私も同じくいつでも』
栞『私もいつでもいいよ!!』
勇利『ごめん、ちょっとわかんないや
確認でき次第連絡する!!』
のまま止まっている。
これは結構厳しい家だったりするのかもしれないと、気の毒になっていた。でも、遊ぶわけでもないしあくまでも勉強会だから許してくれるのではないかと思っていた。冬也に、何となく聞いてほしいと頼んでみた。
すると、その日の放課後すぐに通知が鳴った。画面を見るとそれはやはり細田君からだった。
勇利『ごめんお待たせしました!!今月の最終週の日曜はどうかな?』
私『了解!私は大丈夫だよ』
その後、みんな「ok!」とスタンプを送信した。やっと日にちも決まって、あとはその日が来るのを待つだけになった。
「あっそうだ。雪菜、もしかしてだけど、あとは当日まで大丈夫とか思ってんじゃないよね?」
と、帰り道でいきなりまな香に言われた。
「え、そうだけど。何か間違ってる?」
私は全くわからずにきょとんとしていた。まな香は信じられないといった呆れた顔をされた。
「あのね!初めて私服見てもらうタイミングですっごいダッサイ格好なんてできないでしょ?ただの勉強会だなんて思わないほうがいいと思うよ」
「そ、そうなのかな。さすがにジャージとかで行くつもりはないけどそんなに気合入れるつもりもないかな」
「あーもーほんとにそうゆうとこだよ。たまーにあんたがフラれる原因もそうゆうとこにあるんだよ。とにかく、勉強会の前の日は、うちで服決めるからね。ハイ決定。」
と、強引に話を進められその日はお互い親が帰ってきていたためにそれぞれの家に帰った。
そして、勉強会の前日私は、ある程度の服をもってまな香の家に行った。まな香に服を見せると即座にこれとこれを着てみろと言われて着替えた。そして着替えてみせるとこれこっちに変えてと、言われてまた着替えた。これを10回は繰り返して、やっと決まった。午前中から始めたはずだったのに、気づけば3時になっていた。2人で近くのカフェに行ってお昼を食べて、テスト範囲の確認と一緒に行く時間を決めて家に帰った。
このようなことがあって、勉強会をすることになり細田君の家のある街に向かう電車に乗っている今に至る。もうすぐそっちの駅に着きます、と送信した。なぜかその指が少し震えていた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
【完結】今夜さよならをします
たろ
恋愛
愛していた。でも愛されることはなかった。
あなたが好きなのは、守るのはリーリエ様。
だったら婚約解消いたしましょう。
シエルに頬を叩かれた時、わたしの恋心は消えた。
よくある婚約解消の話です。
そして新しい恋を見つける話。
なんだけど……あなたには最後しっかりとざまあくらわせてやります!!
★すみません。
長編へと変更させていただきます。
書いているとつい面白くて……長くなってしまいました。
いつも読んでいただきありがとうございます!
ずぶ濡れで帰ったら彼氏が浮気してました
宵闇 月
恋愛
突然の雨にずぶ濡れになって帰ったら彼氏が知らない女の子とお風呂に入ってました。
ーーそれではお幸せに。
以前書いていたお話です。
投稿するか悩んでそのままにしていたお話ですが、折角書いたのでやはり投稿しようかと…
十話完結で既に書き終えてます。
前略、旦那様……幼馴染と幸せにお過ごし下さい【完結】
迷い人
恋愛
私、シア・エムリスは英知の塔で知識を蓄えた、賢者。
ある日、賢者の天敵に襲われたところを、人獣族のランディに救われ一目惚れ。
自らの有能さを盾に婚姻をしたのだけど……夫であるはずのランディは、私よりも幼馴染が大切らしい。
「だから、王様!! この婚姻無効にしてください!!」
「My天使の願いなら仕方ないなぁ~(*´ω`*)」
※表現には実際と違う場合があります。
そうして、私は婚姻が完全に成立する前に、離婚を成立させたのだったのだけど……。
私を可愛がる国王夫婦は、私を妻に迎えた者に国を譲ると言い出すのだった。
※AIイラスト、キャラ紹介、裏設定を『作品のオマケ』で掲載しています。
※私の我儘で、イチャイチャどまりのR18→R15への変更になりました。 ごめんなさい。
義妹が大事だと優先するので私も義兄を優先する事にしました
さこの
恋愛
婚約者のラウロ様は義妹を優先する。
私との約束なんかなかったかのように…
それをやんわり注意すると、君は家族を大事にしないのか?冷たい女だな。と言われました。
そうですか…あなたの目にはそのように映るのですね…
分かりました。それでは私も義兄を優先する事にしますね!大事な家族なので!
危害を加えられたので予定よりも早く婚約を白紙撤回できました
しゃーりん
恋愛
階段から突き落とされて、目が覚めるといろんな記憶を失っていたアンジェリーナ。
自分のことも誰のことも覚えていない。
王太子殿下の婚約者であったことも忘れ、結婚式は来年なのに殿下には恋人がいるという。
聞くところによると、婚約は白紙撤回が前提だった。
なぜアンジェリーナが危害を加えられたのかはわからないが、それにより予定よりも早く婚約を白紙撤回することになったというお話です。
優しい微笑をください~上司の誤解をとく方法
栗原さとみ
恋愛
仕事のできる上司に、誤解され嫌われている私。どうやら会長の愛人でコネ入社だと思われているらしい…。その上浮気っぽいと思われているようで。上司はイケメンだし、仕事ぶりは素敵過ぎて、片想いを拗らせていくばかり。甘々オフィスラブ、王道のほっこり系恋愛話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる