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学園生活編
持久走
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快麻くんの更衣室の前で会いそのまま二人で、女子更衣室の前まで行くことにした。戻ったときに除きに行ったことがばれると気まずいので、今のうちに明かしておかないと。
「快麻くん、本当は迎えに来たんじゃなくて…」
「なくて…??」
いざ言おうと思うと言葉につまる。自分が言われたら引く自信があるからだ。
(まてよ、この心境向こうの人たちも察して黙っててくれるんじゃないか。私としたことが不覚だった。勝手に自分で詰んだと思い込んでいた。)
「ううん、なんでもない!迎えに来ただけ!」
私は曇りなき眼を演じた。
快麻はなんだなんだと思うような顔をしていたが、最終的には納得した。
「そんなことより早く行かないとまずいんじゃないか?」
私は気を取られすぎて、体育のための着替えということをすっかり忘れていた。急がないと先生を待たせてしまう。私と快麻は悪いことは知っていても廊下を走る他ならなかった。
天ちゃむと南条のいる場所が見える場所まで走ってきた。
「おーい、早く行かないとやべーぞ!」
南条が叫んだ。2人の所まで走ってくると、2人も続いて走る。
はぁはぁ
グラウンドに着いた。グラウンドには待ちくたびれて石の階段で寝ている体育教師の姿が。
「走ってきて損した。寝てるなら寝てるっていえよな!どうする?今日先生起こして、800mと1500m走る?それともこのままにして、ボールで遊んじゃう?」
睡眠中の体育教師の前で背を向け大声で南条が喋る。私たちは南条の後ろから起床した体育教師が見えている。南条の人生終了のお知らせだ。
「南条…後ろ見ろよ。は、はははははは。」
快麻が言う。
「ん?だから、寝てる先生をって、ええええええええ」
気づいたようだ。起床した先生はご立腹の様子だ。私と天ちゃむは第三者として傍観することにした。
「南条。全部聞いていたぞ。そんなに走りたいんだな。お前は快麻と一緒に1500mだ!」
筋肉質の惰眠を貪り尽くした体育教師に死の宣告をされた。南条は女子さながら男子と同じ1500m、女子の800mの倍近い距離を走ることとなった。
「そ、そんなぁぁぁぁあ」
南条の断末魔が聞こえたが、先生はささっと切り替えた。
「よし、みんな揃ったということで、走るぞ!まず800mの方から走ってもらう。天狐と朱里はあの白線のところに立ってくれ、2周すれば800mだ。」
「はーい!天ちゃむこっちよ!」
天ちゃむを連れて白線に着いた。私は遅くは無いが走るのが嫌いなのでモヤモヤした気持ちが付きまとう。
「それじゃいくぞ!よーい」
バンッッッッ!!
勢いよく合図のエアガンが打たれた。
私はスタートしたが、天ちゃむはひどく怯えた様子でその場に立ち尽くした。
「快麻くん、本当は迎えに来たんじゃなくて…」
「なくて…??」
いざ言おうと思うと言葉につまる。自分が言われたら引く自信があるからだ。
(まてよ、この心境向こうの人たちも察して黙っててくれるんじゃないか。私としたことが不覚だった。勝手に自分で詰んだと思い込んでいた。)
「ううん、なんでもない!迎えに来ただけ!」
私は曇りなき眼を演じた。
快麻はなんだなんだと思うような顔をしていたが、最終的には納得した。
「そんなことより早く行かないとまずいんじゃないか?」
私は気を取られすぎて、体育のための着替えということをすっかり忘れていた。急がないと先生を待たせてしまう。私と快麻は悪いことは知っていても廊下を走る他ならなかった。
天ちゃむと南条のいる場所が見える場所まで走ってきた。
「おーい、早く行かないとやべーぞ!」
南条が叫んだ。2人の所まで走ってくると、2人も続いて走る。
はぁはぁ
グラウンドに着いた。グラウンドには待ちくたびれて石の階段で寝ている体育教師の姿が。
「走ってきて損した。寝てるなら寝てるっていえよな!どうする?今日先生起こして、800mと1500m走る?それともこのままにして、ボールで遊んじゃう?」
睡眠中の体育教師の前で背を向け大声で南条が喋る。私たちは南条の後ろから起床した体育教師が見えている。南条の人生終了のお知らせだ。
「南条…後ろ見ろよ。は、はははははは。」
快麻が言う。
「ん?だから、寝てる先生をって、ええええええええ」
気づいたようだ。起床した先生はご立腹の様子だ。私と天ちゃむは第三者として傍観することにした。
「南条。全部聞いていたぞ。そんなに走りたいんだな。お前は快麻と一緒に1500mだ!」
筋肉質の惰眠を貪り尽くした体育教師に死の宣告をされた。南条は女子さながら男子と同じ1500m、女子の800mの倍近い距離を走ることとなった。
「そ、そんなぁぁぁぁあ」
南条の断末魔が聞こえたが、先生はささっと切り替えた。
「よし、みんな揃ったということで、走るぞ!まず800mの方から走ってもらう。天狐と朱里はあの白線のところに立ってくれ、2周すれば800mだ。」
「はーい!天ちゃむこっちよ!」
天ちゃむを連れて白線に着いた。私は遅くは無いが走るのが嫌いなのでモヤモヤした気持ちが付きまとう。
「それじゃいくぞ!よーい」
バンッッッッ!!
勢いよく合図のエアガンが打たれた。
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