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第5章 家族の物語
第4話
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遅くなってすみません。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
村を出立した俺はクレスト卿と別れて古の砦へ向かった。昨年はいろいろ忙しかったのもあって寄ることが出来ず、ここへ来るのも随分と久しぶりだ。
実はその砦を拠点に活動を続けてくれていた傭兵団との契約がこの春で終了していた。これを機にジグムント卿は現役を引退して第3騎士団の指南役として残り、他の団員は何かと騒乱が絶えない大陸の南方へ向かうことになっている。
だが、内乱に加担するわけではなく、野放しになっている妖魔の討伐を礎の里から依頼されてのことらしい。それでも全く関わらないと言う事は無いだろう。どうか無事に任務を終えることを願うばかりだ。そんな彼等は夏至祭が終わる頃には移動すると聞いていたので、その前に共に戦った彼等に挨拶しておきたかったのと、あの砦に居る彼に会いに来たのだ。
「お久しぶりです」
「ルーク卿!」
「よく来てくれた」
俺が着場に着くと、みんな作業の手を止めて集まって来た。彼等と挨拶を交わしていると、俺の到着を聞いたらしいジグムント卿もわざわざ出迎えてくれた。
「お忙しいのにお邪魔してすみません」
「雷光の騎士殿ならいつでも歓迎だ。少しごたついているがゆっくりして行ってくれ」
「ありがとうございます」
傭兵達と一通り挨拶を済ませると、相棒をアルノーとマティアスに任せ、砦の奥へ向かう。そして居住区との区画を仕切る厳つい扉を開けて居住区に入っていく。
「どちら様ですか?」
すると、7歳か8歳くらいの男の子が奥から出て来た。ここに子供がいるのは珍しい。見習い神官の服装をしている事から、目が悪くなった彼の身の回りを手伝っている子なのかもしれない。
「ルーク・ディ・ビレアと申します。ゲオルグ殿にお取次ぎ願えますか?」
「雷光の騎士様?」
子供は取り次いでいいのか迷った様子で首を傾げている。すると、奥から杖をつく音と共にゲオルグが出て来た。以前に比べてまた少し線が細くなったのではないだろうか?
「グート、彼は大事なお客だから、丁重にもてなしたい」
「はーい」
グートと呼ばれた子供は元気よく返事をすると、奥へ小走りに駆けて行った。
「元気な子だね」
「ああ。いろいろ手伝ってくれてとても助かっている」
ゲオルグに手を貸し、奥の彼の仕事部屋へと移動する。今は視力がほとんど落ちてしまっているため、自力での香油作りは出来なくなっていた。それをあのグートという子供が手伝ってくれているらしい。
「香草のお茶です」
2人分のお茶をこぼさないように用心しながら運んできたグートは、お盆をテーブルに置くと更に用心しながら俺達の前に茶器を置いた。慎重に作業する姿はほほえましい。彼は役目を終えると、「ごゆっくりどうぞ」と言って頭を下げると、お盆を持って部屋から出て行った。
「あの子が来てくれて俺は救われたんだ」
しばしの沈黙の後、ゲオルグは徐にそう呟いた。そしてポツリポツリとこの2年ほどの間の事を教えてくれた。
ゲオルグに寄り添ってくれていた老神官は一昨年の冬に他界していた。グートはその頃、妖魔に襲われた村でジグムント卿が保護した子だった。親は妖魔の餌食になってしまったのか名乗り出て来る者が無く、しばらくここで預かることになったらしい。
「老師が亡くなられてしばらくは何も手がつかなくて、ずっと無気力に過ごしていた。そんな俺にジグムント卿があの子の世話を押し付けたんだ」
近しい人を失う悲しみは俺にもよくわかる。だが、こう立て続けに縁のある人達の訃報を聞くと切なくなってくる。
「子供にどう接していいか分からなかったけど、あの子に振り回されているおかげで気がまぎれた。勉強に興味を持ってくれたから、前にウォルフからもらった教本が凄く役に立った」
グートを神殿に預ける話もあったのだが、ゲオルグになついてしまい、そのままここで預かることになった。そしてこの春、グートは神官の道に進む決意をし、見習いとしてゲオルグに師事することになったらしい。
「咎人の俺が師だなんて無理だと思ったけど、あの子が俺でなきゃ嫌だと言ってきかなかったんだ。出来るかどうかわからないけど、老師に教えてもらった事をあの子に教えていこうと思う」
「老師殿も喜んでいるんじゃないかな?」
「そう……かな? そうだと良いな」
俺の言葉にゲオルグは照れ臭そうに笑っていた。それからしばらくの沈黙ののち、俺は持参した包みをゲオルグに差し出した。
「これをもらってくれないか」
「これは?」
ゲオルグは包みを開けると、目を凝らしながら中身を確認する。中に入っていたのはウォルフが自宅で使っていた筆記用具を詰めた文箱だ。私物が極端に少なかったのだが、親しい人には形見となるものを持っていてもらおうと用意したのだ。
「ウォルフが使っていたものだ。形見として持っていて欲しい」
「いや、でも、ルーク卿が持っていた方が良いのでは?」
「俺は……俺達は一番大切な者を預かっている。だから、これはゲオルグが持っていてくれ」
文箱の中には筆記用具の他に拡大鏡も入っている。ウォルフが古書の整理をしていた頃に使っていた物だが、今のゲオルグは重宝するだろう。それに気づいた彼は、文箱を抱えると、俺に頭を下げた。
「ありがとう。大事にする」
「うん」
思ったよりも時間が経っていたらしく、遠慮がちに扉が叩かれてグートが入って来る。
「雷光の騎士様、ゆ、夕餉?を、め、召し上がって行かれますか?」
一生懸命丁寧な言葉遣いをしようとしている姿が微笑ましい。積もる話もあるし、傭兵団の皆と食卓を囲むのも心惹かれるお誘いだが、何しろ予定が詰まっていた。明日は一旦アジュガへ戻り、明後日には皇都へ出立する。長距離の移動が続くので、エアリアルの体調も整えてやる必要がある。
「申し訳ないが、そろそろお暇させて頂くよ」
「えっと、はい、わかりました」
グートは言われた言葉を一生懸命反芻しながら頭を下げて、部屋を出て行った。微笑ましいが、ちゃんと伝えられるだろうか? まあ、すぐに俺が行けば済む話だ。
「長居しすぎた。そろそろ戻るよ」
「そうか……ちょっと待っていてくれ」
ゲオルグは少し残念そうにしていたが、それでもすぐに顔を上げると棚の奥から何かを取り出した。見慣れた瓶に入ったそれは彼が作った香油だろう。
「これはグートと初めて作った香油なんだ。俺の現状報告にこれを彼の墓に供えてくれないか?」
「分かった。彼に報告しておくよ」
俺はそれを預かると、手巾に包んで懐にしまう。そして、ゲオルグと握手を交わして彼の作業部屋を後にした。そして居住区との境の扉を開けると、傭兵達が待ち構えていた。
「ルーク卿、お帰りになられるんですか?」
「ああ。残念ながら予定が詰まっている」
「一緒に一杯やりたかったが、それは残念だ」
「任務が無事に終わったら、また訪ねてきて欲しい。その時は一晩でも付き合うよ」
「そいつは楽しみが増えた。みんなでアジュガへ押しかけさせてもらおう」
「そうしてくれ。精一杯もてなすよ」
傭兵達とそう言って別れを惜しみ、ジグムント卿とは手合わせの約束をして古の砦を出立した。
フォルビア城に戻り、明日の移動に供えて早めに休もうと思ったのだが、ヒース卿がそれを許してくれなかった。城に着くなり案内された先には数種類のお酒を用意したヒース卿とクレスト卿が良い笑顔で待っていた。前日にあれだけ仕事を抱えていたのも、この時間を捻出するために仕事を前倒しでしていたかららしい。まあ、俺も酒は好きだから吝かではないけど。結局、3人で夜遅くまで飲んでしまった。
翌日の朝日は妙に眩しく感じたが、常備しているオリガの薬おかげで二日酔いに苦しまずに済んだ。彼女には感謝だ。あと、相棒の準備を整えてくれたアルノーとマティアスにも。
「辛そうですね」
「さすがに飲みすぎたな」
着場まで見送りに出てくれたヒース卿は少し辛そうだったので、こっそりオリガの薬を手渡すと感謝された。皇都へ出立する前にまだ終わらせないといけない仕事が残っていると聞いていたので、これで頑張って頂こう。
「では、またあちらで」
そんなヒース卿と皇都でまた会う約束をして、俺達はアジュガへ向けて飛び立った。向こうへ着いたら、皇都へ出立するまで少しのんびりできると信じて。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
健気なグート君が可愛い。
ちなみにドイツ語で「良い」という意味。
今後出てくる予定はないけど、つい……。
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村を出立した俺はクレスト卿と別れて古の砦へ向かった。昨年はいろいろ忙しかったのもあって寄ることが出来ず、ここへ来るのも随分と久しぶりだ。
実はその砦を拠点に活動を続けてくれていた傭兵団との契約がこの春で終了していた。これを機にジグムント卿は現役を引退して第3騎士団の指南役として残り、他の団員は何かと騒乱が絶えない大陸の南方へ向かうことになっている。
だが、内乱に加担するわけではなく、野放しになっている妖魔の討伐を礎の里から依頼されてのことらしい。それでも全く関わらないと言う事は無いだろう。どうか無事に任務を終えることを願うばかりだ。そんな彼等は夏至祭が終わる頃には移動すると聞いていたので、その前に共に戦った彼等に挨拶しておきたかったのと、あの砦に居る彼に会いに来たのだ。
「お久しぶりです」
「ルーク卿!」
「よく来てくれた」
俺が着場に着くと、みんな作業の手を止めて集まって来た。彼等と挨拶を交わしていると、俺の到着を聞いたらしいジグムント卿もわざわざ出迎えてくれた。
「お忙しいのにお邪魔してすみません」
「雷光の騎士殿ならいつでも歓迎だ。少しごたついているがゆっくりして行ってくれ」
「ありがとうございます」
傭兵達と一通り挨拶を済ませると、相棒をアルノーとマティアスに任せ、砦の奥へ向かう。そして居住区との区画を仕切る厳つい扉を開けて居住区に入っていく。
「どちら様ですか?」
すると、7歳か8歳くらいの男の子が奥から出て来た。ここに子供がいるのは珍しい。見習い神官の服装をしている事から、目が悪くなった彼の身の回りを手伝っている子なのかもしれない。
「ルーク・ディ・ビレアと申します。ゲオルグ殿にお取次ぎ願えますか?」
「雷光の騎士様?」
子供は取り次いでいいのか迷った様子で首を傾げている。すると、奥から杖をつく音と共にゲオルグが出て来た。以前に比べてまた少し線が細くなったのではないだろうか?
「グート、彼は大事なお客だから、丁重にもてなしたい」
「はーい」
グートと呼ばれた子供は元気よく返事をすると、奥へ小走りに駆けて行った。
「元気な子だね」
「ああ。いろいろ手伝ってくれてとても助かっている」
ゲオルグに手を貸し、奥の彼の仕事部屋へと移動する。今は視力がほとんど落ちてしまっているため、自力での香油作りは出来なくなっていた。それをあのグートという子供が手伝ってくれているらしい。
「香草のお茶です」
2人分のお茶をこぼさないように用心しながら運んできたグートは、お盆をテーブルに置くと更に用心しながら俺達の前に茶器を置いた。慎重に作業する姿はほほえましい。彼は役目を終えると、「ごゆっくりどうぞ」と言って頭を下げると、お盆を持って部屋から出て行った。
「あの子が来てくれて俺は救われたんだ」
しばしの沈黙の後、ゲオルグは徐にそう呟いた。そしてポツリポツリとこの2年ほどの間の事を教えてくれた。
ゲオルグに寄り添ってくれていた老神官は一昨年の冬に他界していた。グートはその頃、妖魔に襲われた村でジグムント卿が保護した子だった。親は妖魔の餌食になってしまったのか名乗り出て来る者が無く、しばらくここで預かることになったらしい。
「老師が亡くなられてしばらくは何も手がつかなくて、ずっと無気力に過ごしていた。そんな俺にジグムント卿があの子の世話を押し付けたんだ」
近しい人を失う悲しみは俺にもよくわかる。だが、こう立て続けに縁のある人達の訃報を聞くと切なくなってくる。
「子供にどう接していいか分からなかったけど、あの子に振り回されているおかげで気がまぎれた。勉強に興味を持ってくれたから、前にウォルフからもらった教本が凄く役に立った」
グートを神殿に預ける話もあったのだが、ゲオルグになついてしまい、そのままここで預かることになった。そしてこの春、グートは神官の道に進む決意をし、見習いとしてゲオルグに師事することになったらしい。
「咎人の俺が師だなんて無理だと思ったけど、あの子が俺でなきゃ嫌だと言ってきかなかったんだ。出来るかどうかわからないけど、老師に教えてもらった事をあの子に教えていこうと思う」
「老師殿も喜んでいるんじゃないかな?」
「そう……かな? そうだと良いな」
俺の言葉にゲオルグは照れ臭そうに笑っていた。それからしばらくの沈黙ののち、俺は持参した包みをゲオルグに差し出した。
「これをもらってくれないか」
「これは?」
ゲオルグは包みを開けると、目を凝らしながら中身を確認する。中に入っていたのはウォルフが自宅で使っていた筆記用具を詰めた文箱だ。私物が極端に少なかったのだが、親しい人には形見となるものを持っていてもらおうと用意したのだ。
「ウォルフが使っていたものだ。形見として持っていて欲しい」
「いや、でも、ルーク卿が持っていた方が良いのでは?」
「俺は……俺達は一番大切な者を預かっている。だから、これはゲオルグが持っていてくれ」
文箱の中には筆記用具の他に拡大鏡も入っている。ウォルフが古書の整理をしていた頃に使っていた物だが、今のゲオルグは重宝するだろう。それに気づいた彼は、文箱を抱えると、俺に頭を下げた。
「ありがとう。大事にする」
「うん」
思ったよりも時間が経っていたらしく、遠慮がちに扉が叩かれてグートが入って来る。
「雷光の騎士様、ゆ、夕餉?を、め、召し上がって行かれますか?」
一生懸命丁寧な言葉遣いをしようとしている姿が微笑ましい。積もる話もあるし、傭兵団の皆と食卓を囲むのも心惹かれるお誘いだが、何しろ予定が詰まっていた。明日は一旦アジュガへ戻り、明後日には皇都へ出立する。長距離の移動が続くので、エアリアルの体調も整えてやる必要がある。
「申し訳ないが、そろそろお暇させて頂くよ」
「えっと、はい、わかりました」
グートは言われた言葉を一生懸命反芻しながら頭を下げて、部屋を出て行った。微笑ましいが、ちゃんと伝えられるだろうか? まあ、すぐに俺が行けば済む話だ。
「長居しすぎた。そろそろ戻るよ」
「そうか……ちょっと待っていてくれ」
ゲオルグは少し残念そうにしていたが、それでもすぐに顔を上げると棚の奥から何かを取り出した。見慣れた瓶に入ったそれは彼が作った香油だろう。
「これはグートと初めて作った香油なんだ。俺の現状報告にこれを彼の墓に供えてくれないか?」
「分かった。彼に報告しておくよ」
俺はそれを預かると、手巾に包んで懐にしまう。そして、ゲオルグと握手を交わして彼の作業部屋を後にした。そして居住区との境の扉を開けると、傭兵達が待ち構えていた。
「ルーク卿、お帰りになられるんですか?」
「ああ。残念ながら予定が詰まっている」
「一緒に一杯やりたかったが、それは残念だ」
「任務が無事に終わったら、また訪ねてきて欲しい。その時は一晩でも付き合うよ」
「そいつは楽しみが増えた。みんなでアジュガへ押しかけさせてもらおう」
「そうしてくれ。精一杯もてなすよ」
傭兵達とそう言って別れを惜しみ、ジグムント卿とは手合わせの約束をして古の砦を出立した。
フォルビア城に戻り、明日の移動に供えて早めに休もうと思ったのだが、ヒース卿がそれを許してくれなかった。城に着くなり案内された先には数種類のお酒を用意したヒース卿とクレスト卿が良い笑顔で待っていた。前日にあれだけ仕事を抱えていたのも、この時間を捻出するために仕事を前倒しでしていたかららしい。まあ、俺も酒は好きだから吝かではないけど。結局、3人で夜遅くまで飲んでしまった。
翌日の朝日は妙に眩しく感じたが、常備しているオリガの薬おかげで二日酔いに苦しまずに済んだ。彼女には感謝だ。あと、相棒の準備を整えてくれたアルノーとマティアスにも。
「辛そうですね」
「さすがに飲みすぎたな」
着場まで見送りに出てくれたヒース卿は少し辛そうだったので、こっそりオリガの薬を手渡すと感謝された。皇都へ出立する前にまだ終わらせないといけない仕事が残っていると聞いていたので、これで頑張って頂こう。
「では、またあちらで」
そんなヒース卿と皇都でまた会う約束をして、俺達はアジュガへ向けて飛び立った。向こうへ着いたら、皇都へ出立するまで少しのんびりできると信じて。
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健気なグート君が可愛い。
ちなみにドイツ語で「良い」という意味。
今後出てくる予定はないけど、つい……。
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