終わりよければ総て良し

花影

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本編

設定あれこれ

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●ファラ 16歳 
ジャルディード当主の孫娘
周囲に甘やかされ、好きなことを存分にさせてもらったおかげで馬術、弓術、剣術に優れる。
愛馬は皇帝に献上されるはずだったジャルディードでも屈指の名馬。ちなみに持っている剣も家宝ともいえる代物を祖父から与えられている。
自分を理解してくれる従兄のラシードを家族以上に慕っている。


●ラシード 26歳 
本名はアブドゥル・ラシード・アル・カウン。
ファラの母方の従兄で元皇太子。
叔父に疎まれ行方不明とされていたが、10年の歳月をかけて下準備をしてくれた仲間たちのおかげで復権。
女装が趣味だが、全ては窮屈を嫌がるファラを着飾らせるための研究の一環。


●ザイド 22歳 
大貴族アルマース家の嫡男
実はファラの事が好きで一連の騒動を引き起こしている。
宰相をしている父親の威光を振りかざしてジャルディードごとファラを手に入れようとした。


●ファイサル3世 享年62歳
前皇帝でラシードの父親。ラシードが10歳の時に他界。
奥方一筋だったが、その奥方の勧めででラシードの母を側妃に迎える。
最後まで妻や息子の行く末を案じていた。


●ナディア 享年60歳
ファイサル3世の正妃。夫の死後も国の為に尽力を尽くす。


●アイシャ 44歳
ラシードの母。ファラの叔母。芸術の分野に秀でた下級貴族の出身。
18歳でファイサル3世の側妃となりラシードを産む。
ナディア亡き後は後ろ盾が亡くなり旧都で幽閉される。
裏でラシードの友人達が手をまわしていたので、それほど窮屈な生活ではなかったらしい。


●ジャッシム1世 58歳
ファイサル3世の弟。兄亡き後に繋ぎで即位したが、優秀な甥に嫉妬した挙句周囲の換言に惑わされて帝位を簒奪する。
実は優柔不断で気が弱い。ラシードを死に追いやった自責の念に駆られて酒に溺れ、心を病み、体を壊してあっけなく死亡。


●ジャルディード家
ファラの生家。軍馬の育成で有名。建国当初に帝国に請われて傘下に入ったいきさつがあり、皇帝により自治などの権限を与えられている。
ファラの祖父が長を務め、その長男がファラの父親。叔父は3人いていずれも家業を手伝っている。ただ、2番目の叔父は帝都に居住し、ジャルディード側の窓口として働いている。
ファラの兄は2人。従兄は7人。いずれも将来有望な若者たちで、ラシードの復権にも手を貸している。
ちなみにファラの母親は3人姉妹。いずれも楽才に恵まれ、求婚者が後を絶たなかったらしい。彼女自身は琵琶が得意。一番上の姉が婿を取って家を継いでいる。


●アルマース家
帝国屈指の大貴族。現在の当主(ザイドの父親)はジャッシム1世を支持して宰相を務めている。
以前からジャルディードのもつ技術を狙っていた。
ラシード復権後は取り潰しとなり、領地は没収。ちなみにその半分はジャルディードに与えられた。


●離れの召使さん達
彼女達の大半はナディア付きの元女官。密かにラシードの存命を伝えられた彼女達は宮城を辞し、彼の世話をするためにジャルディードにやってきた。
婚礼後はファラ付きの女官として復帰。彼女の心強い味方となる。


●ライラ 42歳
ラシードの異母姉。アルマース家と対立する貴族に嫁いでいる。
夫と共に陰ながらラシード復権に協力した。
皇女時代、アイシャに箏を習うが、才能は無かったらしい。それでも彼女を師匠と仰ぎ、姉の様に慕っている。


●ラシードの友人達
ラシードが大学在籍時に知り合った。大半が下位から中位の貴族の子息。それぞれが得意分野を生かし、根性で各部署の次官に上り詰めて政を内側から掌握していった。
最後の頃に出てきた立派な鎧を着た部下もその1人。帝都までの帰り道、いちゃつくラシードとファラに充てられたかわいそうな人。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
これにて一先ず完結といたします。

書き始めた当初はラシードの母親の方を姉にしていましたが、設定を練り直した結果ファラの母親の方を姉に変更。
それに伴い、作中でラシードがファラの母を「叔母」と呼んでいたのを「伯母」に変更いたしました。
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