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53話 ドラゴンベア
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「ドラゴンベアって……この辺りの地域では、絶滅したんじゃなかったっけ?」
依頼書を見て、ラナが首を捻る。
「そう言われてはいたけど……生き残りがまだいたのね……」
リーザが苦々しげな表情で言う。
「まあ、こいつは本物のドラゴンじゃなくて、ただの熊なんだろ? 今のあたしたちなら余裕だな!」
「貴方……知らないの? ドラゴンベアは、並みの魔獣よりは遥かに強いのよ? CランクやDランクの精霊の力で、太刀打ちできるわけがないわ」
「何だそりゃ!? それ、本当に熊か!?」
「ドラゴンベアは魔生物である、と考えられていた時代もあったらしいわよ。考えてもみて。Bランクの精霊の力で安全に倒せるなら、私達に依頼が来るはずがないでしょう?」
「ドラゴンベアの耐魔能力が異常に高いのは、その全てが魔獣だからだ、という説もありますね」
ソフィアさんが付け加えるように言った。
ドラゴンベアというのは、その存在自体が伝説のような生き物である。
後ろ脚だけで二足歩行することが可能であり、立ち上がった時は人間の倍近い身長になる。
その巨体でも俊敏に動くことが可能であり、前脚には、細い木ならばへし折るほどの力がある。
全身を覆う長い体毛と頑丈な皮膚は、生半可な攻撃魔法では傷付けることができない。
そして、分厚い筋肉と脂肪が、あらゆる攻撃から身を守るのだ。
Aランクの精霊を保有していても、勝利が約束されているとは言えない化け物である。
ミランダさんや他の宿の主人が、僕達に依頼を丸投げしたのも無理はない。
「ドラゴンベアってのが凄いことは分かったけど……ルークの攻撃魔法なら、簡単に仕留められるんじゃないか?」
「確かにね……。でも、結局ルークに頼るしかないなんて……」
リーザがため息交じりにそう言った。
今回の相手も動物なので、ソフィアさんに頼るわけにはいかない。
かといって、ラナやリーザやレイリスの攻撃では、ドラゴンベアに致命傷を与えることができない。
僕の魔法で仕留めねばならないことは明らかだった。
「……ですが、通常の攻撃魔法で体を撃ち抜いても、ドラゴンベアに致命傷を与えるのは難しいでしょうね」
ソフィアさんが指摘する。
「そうなのか?」
「かつて、Aランクの精霊を保有する冒険者が、ドラゴンベアに攻撃魔法を10発以上撃ち込んだそうですが……その熊は激しく暴れ回り、何人もの冒険者を道連れにしたそうですよ」
「当たり所が良かっただけだろ?」
「その内一発は、心臓を撃ち抜いていたそうです」
「はあ!? ドラゴンベアって、本当に魔生物なんじゃないのか!?」
「ドラゴンベアには、心臓が2つあるのよ。……まあ、それを差し引いても、ドラゴンベアが非常に頑丈な生物であることは確かだわ」
「こちらに損害を出さないことを考えれば、完全に首を刎ね飛ばすか、頭を潰すか……確実に命を奪うことが必要です」
「せめて、誰か回復者がいればいいんだけどね……」
「なあ、前から思ってたんだけどさ……そろそろ、回復者を誰かスカウトしたら……」
「それは嫌!」
レイリスが叫ぶように抗議する。
「そんなこと言っても……もしソフィアさんが怪我したらどうするんだよ?」
「とにかく嫌!」
「ラナ、レイリスをいじめないでください」
「別にいじめるつもりは……」
理不尽なことを言われて、ラナが困惑する。
前から思っていたのだが、ソフィアさんはあまりにも過保護だ。
言っていることは、明らかにラナの方が正しいのだが……。
「こちらに負傷者を出さずにドラゴンベアを倒す、となると……遠くからルークが攻撃魔法を撃ち込んで、ソフィアさんが障壁を展開して逃げられないようにする、というのがベストでしょうね……」
確かに、時間はかかるかもしれないが、それがベストだろう。
接近すれば、相手を即死させられなかった際に負傷するリスクが高まるし、広範囲攻撃魔法を使えば、周囲への悪影響が発生するからだ。
「レイリスとラナとリーザは、手出しをしないようにしてください。下手に相手を刺激すれば、狙われるリスクがありますから」
「そりゃ、そんな化け物に近付くほど命知らずじゃないよ」
「足手まといにならないように気を付けるわ」
「……」
話をまとめ、僕達は依頼の準備に取り掛かった。
「……なあ、大精霊は、あえて弱い奴を選んでるんだよな?」
依頼を出した村に行く途中で、ラナがソフィアさんに尋ねた。
「そうですが?」
「だったらさ、あたしが大精霊に適合する可能性だってあるんじゃないか?」
「それはありませんね」
「どうしてだよ?」
「ラナは好戦的だからです。貴方が大精霊に適合したら、その力を使って可能な限り活躍しようとするでしょう? そういう人間を、大精霊は選びません」
「……それって、不公平な感じがするな。ていうか、ルークってそんなに消極的な人間か?」
そう尋ねられても、僕は答えに困ってしまう。
「単に消極的なだけの人間だったら、大精霊は選びませんよ。ルークさんは、積極的に戦おうとはしませんが、必要があれば、力を使うことをためらいません。ヨネスティアラ様にせよ、エクセスさんにせよ、それは同じです」
「確かに、ルークって、いざとなると異常なほど大胆になるわよね……」
リーザが、深く納得した口振りで言った。
「ですが、大精霊はあくまでも例外です。好戦的であることは、一般的には精霊と適合するうえで好都合だと言われていますから。ラナだって、好戦的なおかげでダンデリアに適合したのだと思いますよ?」
「えっ、そうなのか?」
「貴方には、Dランクの精霊を飛び越えられるほどの才能はないでしょうから。ダンデリアの力を使う際に、身体が振り回されるような感覚があるのではないですか? それは、ラナが魔力を使いこなせていないからです。ある程度はダンデリアが補助してくれているはずですが、そうでなければ、走るのにも支障が生じているはずですよ」
「へえ。ダンデリアが、そんなところでも助けてくれてるんだな……待てよ? じゃあ、ルークがソリアーチェの力を使えるのって……」
「ソリアーチェが、ダンデリアの比ではないほど、適合の支援をしてくれているからでしょうね」
「……」
大きな精霊の保有者に対して、「精霊が凄いだけ」という批判がある。
それはよくある誤解だ。
本人に資質があるからこそ、大きな精霊が適合するのである。
その資質は、諸説あるものの、魔力を使いこなすための才能と経験だと言われている。
以前、ラナがソフィアさんに補助魔法をかけられて、Aランクの精霊の支援を受けたことがある。
しかし、ラナ自身にはAランクの精霊と適合する能力がない。
なので、ソフィアさんは、ラナが強力な魔力を使いこなすための能力自体を補助していたはずである。
仮に、ソフィアさんの腕がもっと悪ければ、ラナはまともに動くことすら出来なかっただろう。
だから、僕は同じ魔法を他人にはかけられない。
そんなことをすれば、僕が魔法をかけた対象が大怪我をするリスクだってあるからだ。
「魔力を使いこなす能力まで支援してくれるなら、結局、どれだけ大きな精霊の支援だって受けられるってことじゃないのか?」
「理屈の上ではそうですね。ですがそれは、精霊が余分な魔力を使って宿主を応援してくれている、ということです。精霊にそんなことをしてもらえるのは、よほど好かれている宿主だけです」
「結局それか……」
「大抵の精霊は好戦的な人が好きなのに、大精霊だけは違う、っていうのが不思議よね……」
リーザは、僕の方を見て首をひねった。
あえて弱い者を選び、絶大な力を与える大精霊。
彼女達には、僕達がまだ知らない秘密があるのではないか?
僕は、漠然とそんなことを考えていた。
そして、得体の知れない不安に襲われる。
その秘密は、強力な魔法を使い続けると病気になることとも無関係ではないだろう。
それを知れば、きっと色々な疑問が解消されるのだと思う。
しかし、その秘密は、暴いてはいけないのではないだろうか?
それを知れば、取り返しのつかないことになるのではないか……そんな予感がした。
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「そう言われてはいたけど……生き残りがまだいたのね……」
リーザが苦々しげな表情で言う。
「まあ、こいつは本物のドラゴンじゃなくて、ただの熊なんだろ? 今のあたしたちなら余裕だな!」
「貴方……知らないの? ドラゴンベアは、並みの魔獣よりは遥かに強いのよ? CランクやDランクの精霊の力で、太刀打ちできるわけがないわ」
「何だそりゃ!? それ、本当に熊か!?」
「ドラゴンベアは魔生物である、と考えられていた時代もあったらしいわよ。考えてもみて。Bランクの精霊の力で安全に倒せるなら、私達に依頼が来るはずがないでしょう?」
「ドラゴンベアの耐魔能力が異常に高いのは、その全てが魔獣だからだ、という説もありますね」
ソフィアさんが付け加えるように言った。
ドラゴンベアというのは、その存在自体が伝説のような生き物である。
後ろ脚だけで二足歩行することが可能であり、立ち上がった時は人間の倍近い身長になる。
その巨体でも俊敏に動くことが可能であり、前脚には、細い木ならばへし折るほどの力がある。
全身を覆う長い体毛と頑丈な皮膚は、生半可な攻撃魔法では傷付けることができない。
そして、分厚い筋肉と脂肪が、あらゆる攻撃から身を守るのだ。
Aランクの精霊を保有していても、勝利が約束されているとは言えない化け物である。
ミランダさんや他の宿の主人が、僕達に依頼を丸投げしたのも無理はない。
「ドラゴンベアってのが凄いことは分かったけど……ルークの攻撃魔法なら、簡単に仕留められるんじゃないか?」
「確かにね……。でも、結局ルークに頼るしかないなんて……」
リーザがため息交じりにそう言った。
今回の相手も動物なので、ソフィアさんに頼るわけにはいかない。
かといって、ラナやリーザやレイリスの攻撃では、ドラゴンベアに致命傷を与えることができない。
僕の魔法で仕留めねばならないことは明らかだった。
「……ですが、通常の攻撃魔法で体を撃ち抜いても、ドラゴンベアに致命傷を与えるのは難しいでしょうね」
ソフィアさんが指摘する。
「そうなのか?」
「かつて、Aランクの精霊を保有する冒険者が、ドラゴンベアに攻撃魔法を10発以上撃ち込んだそうですが……その熊は激しく暴れ回り、何人もの冒険者を道連れにしたそうですよ」
「当たり所が良かっただけだろ?」
「その内一発は、心臓を撃ち抜いていたそうです」
「はあ!? ドラゴンベアって、本当に魔生物なんじゃないのか!?」
「ドラゴンベアには、心臓が2つあるのよ。……まあ、それを差し引いても、ドラゴンベアが非常に頑丈な生物であることは確かだわ」
「こちらに損害を出さないことを考えれば、完全に首を刎ね飛ばすか、頭を潰すか……確実に命を奪うことが必要です」
「せめて、誰か回復者がいればいいんだけどね……」
「なあ、前から思ってたんだけどさ……そろそろ、回復者を誰かスカウトしたら……」
「それは嫌!」
レイリスが叫ぶように抗議する。
「そんなこと言っても……もしソフィアさんが怪我したらどうするんだよ?」
「とにかく嫌!」
「ラナ、レイリスをいじめないでください」
「別にいじめるつもりは……」
理不尽なことを言われて、ラナが困惑する。
前から思っていたのだが、ソフィアさんはあまりにも過保護だ。
言っていることは、明らかにラナの方が正しいのだが……。
「こちらに負傷者を出さずにドラゴンベアを倒す、となると……遠くからルークが攻撃魔法を撃ち込んで、ソフィアさんが障壁を展開して逃げられないようにする、というのがベストでしょうね……」
確かに、時間はかかるかもしれないが、それがベストだろう。
接近すれば、相手を即死させられなかった際に負傷するリスクが高まるし、広範囲攻撃魔法を使えば、周囲への悪影響が発生するからだ。
「レイリスとラナとリーザは、手出しをしないようにしてください。下手に相手を刺激すれば、狙われるリスクがありますから」
「そりゃ、そんな化け物に近付くほど命知らずじゃないよ」
「足手まといにならないように気を付けるわ」
「……」
話をまとめ、僕達は依頼の準備に取り掛かった。
「……なあ、大精霊は、あえて弱い奴を選んでるんだよな?」
依頼を出した村に行く途中で、ラナがソフィアさんに尋ねた。
「そうですが?」
「だったらさ、あたしが大精霊に適合する可能性だってあるんじゃないか?」
「それはありませんね」
「どうしてだよ?」
「ラナは好戦的だからです。貴方が大精霊に適合したら、その力を使って可能な限り活躍しようとするでしょう? そういう人間を、大精霊は選びません」
「……それって、不公平な感じがするな。ていうか、ルークってそんなに消極的な人間か?」
そう尋ねられても、僕は答えに困ってしまう。
「単に消極的なだけの人間だったら、大精霊は選びませんよ。ルークさんは、積極的に戦おうとはしませんが、必要があれば、力を使うことをためらいません。ヨネスティアラ様にせよ、エクセスさんにせよ、それは同じです」
「確かに、ルークって、いざとなると異常なほど大胆になるわよね……」
リーザが、深く納得した口振りで言った。
「ですが、大精霊はあくまでも例外です。好戦的であることは、一般的には精霊と適合するうえで好都合だと言われていますから。ラナだって、好戦的なおかげでダンデリアに適合したのだと思いますよ?」
「えっ、そうなのか?」
「貴方には、Dランクの精霊を飛び越えられるほどの才能はないでしょうから。ダンデリアの力を使う際に、身体が振り回されるような感覚があるのではないですか? それは、ラナが魔力を使いこなせていないからです。ある程度はダンデリアが補助してくれているはずですが、そうでなければ、走るのにも支障が生じているはずですよ」
「へえ。ダンデリアが、そんなところでも助けてくれてるんだな……待てよ? じゃあ、ルークがソリアーチェの力を使えるのって……」
「ソリアーチェが、ダンデリアの比ではないほど、適合の支援をしてくれているからでしょうね」
「……」
大きな精霊の保有者に対して、「精霊が凄いだけ」という批判がある。
それはよくある誤解だ。
本人に資質があるからこそ、大きな精霊が適合するのである。
その資質は、諸説あるものの、魔力を使いこなすための才能と経験だと言われている。
以前、ラナがソフィアさんに補助魔法をかけられて、Aランクの精霊の支援を受けたことがある。
しかし、ラナ自身にはAランクの精霊と適合する能力がない。
なので、ソフィアさんは、ラナが強力な魔力を使いこなすための能力自体を補助していたはずである。
仮に、ソフィアさんの腕がもっと悪ければ、ラナはまともに動くことすら出来なかっただろう。
だから、僕は同じ魔法を他人にはかけられない。
そんなことをすれば、僕が魔法をかけた対象が大怪我をするリスクだってあるからだ。
「魔力を使いこなす能力まで支援してくれるなら、結局、どれだけ大きな精霊の支援だって受けられるってことじゃないのか?」
「理屈の上ではそうですね。ですがそれは、精霊が余分な魔力を使って宿主を応援してくれている、ということです。精霊にそんなことをしてもらえるのは、よほど好かれている宿主だけです」
「結局それか……」
「大抵の精霊は好戦的な人が好きなのに、大精霊だけは違う、っていうのが不思議よね……」
リーザは、僕の方を見て首をひねった。
あえて弱い者を選び、絶大な力を与える大精霊。
彼女達には、僕達がまだ知らない秘密があるのではないか?
僕は、漠然とそんなことを考えていた。
そして、得体の知れない不安に襲われる。
その秘密は、強力な魔法を使い続けると病気になることとも無関係ではないだろう。
それを知れば、きっと色々な疑問が解消されるのだと思う。
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