94 / 116
第93話
しおりを挟む
その場所に辿り着いたのは、夜を迎えた後だった。
今夜は、新月の前の夜だ。
月明りがほとんどないため、周囲は完全な暗闇に近い。
「明日の夜に、スピーシアの使者がこの近くに来る。今夜は、ここで隠れながら休もう」
ルティアさんが、そう提案した。
そのタイミングで、僕は気になっていたことを話す。
「あの……今さらで申し訳ないんですけど」
「何かな?」
「スピーシアという人のことを、信用してもいいんでしょうか? 裏切って、警備隊に通報したりしませんよね?」
「そうだね……警戒はした方がいい。ダッドさんの紹介とはいえ、面識がない相手を完全に信用するわけにはいかないからね。それに、スピーシアが裏切るリスクがことだけが問題じゃないと思う。警備隊が、彼女のことをマークしているかもしれないからね」
「確かに、あの女はオットームの社会で目立つ存在だから、帝国の人間からマークされていることはあり得るわ。まあ……私は、スピーシアが裏切る確率の方が高いと思うけど」
ベルさんも、ルティアさんの言葉に同意した。
スピーシアは、僕達のためにルーシュさんが紹介してくれた人物だが、そのルーシュさん自身が、ベルさんを生贄にすることを検討しているのだ。
最悪の場合、レレとルティアさん以外の全員を始末してしまおう、と考えているかもしれない。
そんなことまで考慮すると、全く安心できる要素は無いのである。
「では、スピーシアによる裏切りなどには警戒することにして……それとは別に、ここで皆に伝えておきたいことがあります」
僕がそう言うと、皆が意外そうな顔をした。
中でも、クレアが一番驚いているように見える。
きっと、僕が積極的に何かを主張するなんて、以前の僕からは想像できないことなのだろう。
注目を集めながら、僕は、はっきりと宣言した。
「仮に、スピーシアが僕達に最大限の協力をしてくれたとしても……代わりに誰かの身体を差し出すように要求されたら、僕は全力で阻止します。最悪の場合……スピーシアを殺してでも、絶対に止めます」
僕の言葉に、皆が驚愕した。
中でも、ルティアさんは激しく動揺した様子で言った。
「ちょっと待ってくれ! 殺してでも止めるって……そんなことをして、その後はどうするつもりなんだい? 私達は、誰かの協力がなければ、ダッデウドの里に辿り着くのが難しい状況なんだよ? それに、スピーシアは、問題のある人物ではあるけれど……ダッデウドの社会でも、一定の評価を受けている人物だ。性的な行為を強要された被害者の中にさえ、恩義を感じている者がいる。全面対決したら、ますます私達は不利な立場になるはずだ」
「関係ありませんよ、そんなことは。ルティアさんだって言っていたでしょう? 後のことは後で考えるって」
「それとこれとは話が違うよ! 私がスピーシアを拒むことに失敗しても、私一人が酷い目に遭うだけで済むし、命を落とすようなことはないだろう? でも、ティルトが言っていることは、私達全員が死ぬリスクを、はね上げるようなことじゃないか!」
「僕達は元々、帝国を相手に無謀な喧嘩を売っているんです。今さら、その程度のことを気にしたりはしません」
「その程度って……! 君は、事態を軽く見過ぎているよ! そもそも、スピーシアが君より強かったら!? 魔力切れ寸前の君には、勝ち目なんて無いじゃないか!」
ルティアさんが言っていることは正しい。
客観的に見れば、それは明らかだろう。
だが、ここで引くわけにはいかない。
世の中には、正論をぶつけられても引き下がってはならない時、というものがあるのだ。
「仮に、僕がスピーシアに負けたとしても……皆のことは逃がします。絶対に、そんな女の好き勝手にはさせません」
僕がそう言うと、ルティアさんは唖然とした様子になった。
「ティルト……カッコいい……」
ミスティが、うっとりとした表情で僕を見つめてくる。
少し驚いた。
彼女のこんな顔は、初めて見たからだ。
タームは、ミスティは優しくされればすぐに惚れる、などと言っていたが……あれは間違いだったようである。
考えてみれば、ミスティは、タームが別荘の人間の大半を殺すところを見て、本気で惚れ込んだのである。
通常とは異なる価値観を持っていることは明らかだった。
「よく言ったわ、ティルト。安心して。私と貴方の2人なら、決してスピーシアに負けることはないわ」
ベルさんがそう言った。
「ベルさん、でも……僕は、クレアやミスティが指名された場合でも戦いますよ?」
「大丈夫よ。その場合でも、今回だけは貴方に協力するわ」
「本当ですか?」
「ええ。スピーシアは、多くのダッデウドに虐待を加えたわ。それだけで、殺す理由は充分よ」
欲望に忠実なダッデウドを完全に肯定している、ベルさんらしくない発言だった。
いかにダッデウドであっても、ダッデウドを虐待するような人物を許すつもりはない、ということだろうか?
いや……ひょっとしたら、ダッデウドの男から見向きもされなかったベルさんにとって、ダッデウドの男を性的に搾取する人物のことは許し難いのかもしれない。
「だったら……私も戦います!」
レレがそう言ったので、ルティアさんは、いよいよ困り果てた様子で言った。
「ディフイちゃんまで……」
「だって、誰かが犠牲になって他の人を助けようだなんて、間違っていると思います!」
「……ティルト。確かに、そういうのは良くないと、私も思うわ」
クレアが、僕を見つめながらそう言った。
「でも……すぐに暴力に訴えたり、相手を殺すことを考えるのは、違うと思うの。スピーシアさんが、どんなに酷い人だったとしても……話し合いで解決するべきだと思うわ」
「貴方、どこまで甘い考えを引きずるの? これまで、散々殺し合いを見てきて、何も学んでないのね」
ベルさんは、いつものように、呆れた様子で言った。
「私は、ティルトに……誰も殺してほしくなかった! 後戻りできない状態になったのは、ベルさんのせいです!」
「今は、責任なんて話をすべき時じゃないでしょ?」
このタイミングで、僕はついに、今まで言えなかった言葉を口にした。
「クレア……君には、僕達から離れて、別の場所で生きていってほしい」
今夜は、新月の前の夜だ。
月明りがほとんどないため、周囲は完全な暗闇に近い。
「明日の夜に、スピーシアの使者がこの近くに来る。今夜は、ここで隠れながら休もう」
ルティアさんが、そう提案した。
そのタイミングで、僕は気になっていたことを話す。
「あの……今さらで申し訳ないんですけど」
「何かな?」
「スピーシアという人のことを、信用してもいいんでしょうか? 裏切って、警備隊に通報したりしませんよね?」
「そうだね……警戒はした方がいい。ダッドさんの紹介とはいえ、面識がない相手を完全に信用するわけにはいかないからね。それに、スピーシアが裏切るリスクがことだけが問題じゃないと思う。警備隊が、彼女のことをマークしているかもしれないからね」
「確かに、あの女はオットームの社会で目立つ存在だから、帝国の人間からマークされていることはあり得るわ。まあ……私は、スピーシアが裏切る確率の方が高いと思うけど」
ベルさんも、ルティアさんの言葉に同意した。
スピーシアは、僕達のためにルーシュさんが紹介してくれた人物だが、そのルーシュさん自身が、ベルさんを生贄にすることを検討しているのだ。
最悪の場合、レレとルティアさん以外の全員を始末してしまおう、と考えているかもしれない。
そんなことまで考慮すると、全く安心できる要素は無いのである。
「では、スピーシアによる裏切りなどには警戒することにして……それとは別に、ここで皆に伝えておきたいことがあります」
僕がそう言うと、皆が意外そうな顔をした。
中でも、クレアが一番驚いているように見える。
きっと、僕が積極的に何かを主張するなんて、以前の僕からは想像できないことなのだろう。
注目を集めながら、僕は、はっきりと宣言した。
「仮に、スピーシアが僕達に最大限の協力をしてくれたとしても……代わりに誰かの身体を差し出すように要求されたら、僕は全力で阻止します。最悪の場合……スピーシアを殺してでも、絶対に止めます」
僕の言葉に、皆が驚愕した。
中でも、ルティアさんは激しく動揺した様子で言った。
「ちょっと待ってくれ! 殺してでも止めるって……そんなことをして、その後はどうするつもりなんだい? 私達は、誰かの協力がなければ、ダッデウドの里に辿り着くのが難しい状況なんだよ? それに、スピーシアは、問題のある人物ではあるけれど……ダッデウドの社会でも、一定の評価を受けている人物だ。性的な行為を強要された被害者の中にさえ、恩義を感じている者がいる。全面対決したら、ますます私達は不利な立場になるはずだ」
「関係ありませんよ、そんなことは。ルティアさんだって言っていたでしょう? 後のことは後で考えるって」
「それとこれとは話が違うよ! 私がスピーシアを拒むことに失敗しても、私一人が酷い目に遭うだけで済むし、命を落とすようなことはないだろう? でも、ティルトが言っていることは、私達全員が死ぬリスクを、はね上げるようなことじゃないか!」
「僕達は元々、帝国を相手に無謀な喧嘩を売っているんです。今さら、その程度のことを気にしたりはしません」
「その程度って……! 君は、事態を軽く見過ぎているよ! そもそも、スピーシアが君より強かったら!? 魔力切れ寸前の君には、勝ち目なんて無いじゃないか!」
ルティアさんが言っていることは正しい。
客観的に見れば、それは明らかだろう。
だが、ここで引くわけにはいかない。
世の中には、正論をぶつけられても引き下がってはならない時、というものがあるのだ。
「仮に、僕がスピーシアに負けたとしても……皆のことは逃がします。絶対に、そんな女の好き勝手にはさせません」
僕がそう言うと、ルティアさんは唖然とした様子になった。
「ティルト……カッコいい……」
ミスティが、うっとりとした表情で僕を見つめてくる。
少し驚いた。
彼女のこんな顔は、初めて見たからだ。
タームは、ミスティは優しくされればすぐに惚れる、などと言っていたが……あれは間違いだったようである。
考えてみれば、ミスティは、タームが別荘の人間の大半を殺すところを見て、本気で惚れ込んだのである。
通常とは異なる価値観を持っていることは明らかだった。
「よく言ったわ、ティルト。安心して。私と貴方の2人なら、決してスピーシアに負けることはないわ」
ベルさんがそう言った。
「ベルさん、でも……僕は、クレアやミスティが指名された場合でも戦いますよ?」
「大丈夫よ。その場合でも、今回だけは貴方に協力するわ」
「本当ですか?」
「ええ。スピーシアは、多くのダッデウドに虐待を加えたわ。それだけで、殺す理由は充分よ」
欲望に忠実なダッデウドを完全に肯定している、ベルさんらしくない発言だった。
いかにダッデウドであっても、ダッデウドを虐待するような人物を許すつもりはない、ということだろうか?
いや……ひょっとしたら、ダッデウドの男から見向きもされなかったベルさんにとって、ダッデウドの男を性的に搾取する人物のことは許し難いのかもしれない。
「だったら……私も戦います!」
レレがそう言ったので、ルティアさんは、いよいよ困り果てた様子で言った。
「ディフイちゃんまで……」
「だって、誰かが犠牲になって他の人を助けようだなんて、間違っていると思います!」
「……ティルト。確かに、そういうのは良くないと、私も思うわ」
クレアが、僕を見つめながらそう言った。
「でも……すぐに暴力に訴えたり、相手を殺すことを考えるのは、違うと思うの。スピーシアさんが、どんなに酷い人だったとしても……話し合いで解決するべきだと思うわ」
「貴方、どこまで甘い考えを引きずるの? これまで、散々殺し合いを見てきて、何も学んでないのね」
ベルさんは、いつものように、呆れた様子で言った。
「私は、ティルトに……誰も殺してほしくなかった! 後戻りできない状態になったのは、ベルさんのせいです!」
「今は、責任なんて話をすべき時じゃないでしょ?」
このタイミングで、僕はついに、今まで言えなかった言葉を口にした。
「クレア……君には、僕達から離れて、別の場所で生きていってほしい」
0
お気に入りに追加
66
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

薬漬けレーサーの異世界学園生活〜無能被験体として捨てられたが、神族に拾われたことで、ダークヒーローとしてナンバーワン走者に君臨します〜
仁徳
ファンタジー
少年はとある研究室で実験動物にされていた。毎日薬漬けの日々を送っていたある日、薬を投与し続けても、魔法もユニークスキルも発動できない落ちこぼれの烙印を押され、魔の森に捨てられる。
森の中で魔物が現れ、少年は死を覚悟したその時、1人の女性に助けられた。
その後、女性により隠された力を引き出された少年は、シャカールと名付けられ、魔走学園の唯一の人間魔競走者として生活をすることになる。
これは、薬漬けだった主人公が、走者として成り上がり、ざまぁやスローライフをしながら有名になって、世界最強になって行く物語
今ここに、新しい異世界レースものが開幕する!スピード感のあるレースに刮目せよ!
競馬やレース、ウマ娘などが好きな方は、絶対に楽しめる内容になっているかと思います。レース系に興味がない方でも、異世界なので、ファンタジー要素のあるレースになっていますので、楽しめる内容になっています。
まずは1話だけでも良いので試し読みをしていただけると幸いです。


【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる