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第83話
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「今度の満月の夜に、グラートは大きな街を襲うわ。そこには、ダッデウドが住んでいる情報はないけど……念のため、私とティルトで、街中の様子を探りに行くから。ディフィはノエル達のことをお願いね?」
ベルさんは、いつものように指示を出した。
今回は、ダッデウドを救い出すための活動ではないので、多少は気が楽だが……僕の時のように、存在が把握されていないダッデウドが住んでいる可能性はある。
あまり気を抜くわけにはいかない。
ちなみに、ミスティには僕達の活動について説明したが、あまり意味が理解できていない様子だった。
そもそも彼女は、既に病気で亡くなっている自分の母親が、自身と民族的に異なるということがピンと来ないらしい。
ミスティ本人はダッデウドではないため、ダッデウドを救うという目的も、そのために帝国と戦うことになるという話も、必要性が認識できないようだ。
まあ……直接的な関係のない人間としては、無理のない反応なのだろう。
夜に備えて、僕達はまだ明るいうちに街へと近付いた。
ある程度の距離を保ち、日が沈むのを待つ。
「……誰!?」
突然、レレがナイフを抜いて、鋭い声を発した。
「相変わらず勘がいいな、ディフィちゃんは」
女性の声がして、木の陰から、フードを被った人物が姿を現す。
「貴方……ルディね? どうしてここにいるの?」
ベルさんが、姿を現した相手のことを睨み付けた。
あまり、仲間に対する態度のようには見えない。
「ダッドさんに頼まれたんだよ。ヴェルが暴走しているから、助けてあげてほしいって」
近付いてきた相手は、フードを脱いだ。
銀色の髪をショートカットにしている、綺麗な人だ。
間違いなく女性なのだが、少し中性的な雰囲気を持っている。
「姉さんが……? まったく、余計なことを……」
「それはないだろう? ダッドさんは、自分の娘をヴェルに預けたんだから。久し振りだね、ディフィちゃん」
ショートカットの女性がそう言うと、レレは顔を赤くして俯いた。
「ベルさん、この人は?」
僕が尋ねると、ベルさんはショートカットの女性を睨み付けた。
「この子はエデルディディア。私はルディと呼んでいるわ。姉さんの子飼いよ」
「子飼いという表現は心外だな。私は、ダッドさんの考えに共感して、ダッデウドとオットームが共存できる移住先を探しているんだ」
「そんなの、夢物語よ」
「ヴェルだって、移住については推進派だろう?」
「そうよ。そのために、里に住んでいるオットームは、全員始末するべきだと思ってるけど」
「相変わらずだね、君は……いや、そうでもないか。意外だね、ヴェルがオットームを2人も連れているなんて」
「どっちも成り行きで、仕方なくね……それで、貴方は何をしに来たの?」
「そうだ、急いでここから離れよう。見つかったら厄介だ」
「見つかるって、あの街の警備隊に、ですか?」
僕が尋ねると、ショートカットの女性は首を振ってから言った。
「帝国の軍隊に、だよ」
僕達は、急いで街から離れることにした。
「良かったよ。君達が、軍と接触する前に止められて」
「まさか、もう軍が出てくるなんて……南の王国への警戒を緩めても、大丈夫だと考えているのかしら?」
「そうなんだろうね。南の王国も、王族内部の対立や、干ばつによる不作の影響で、余裕がないらしいから……帝国に多少の隙があっても、付け入るのは難しいんだと思う。だから帝国も、南への警戒を緩めて、魔物退治に軍を派遣したんだろうね」
「……帝国の軍隊は、グラートの魔物に勝つでしょうか?」
僕が尋ねると、ショートカットの女性は首を振った。
「いや、それ以前に……あの街の近くに潜んでいたグラートは、軍に捕らえられたんだ」
「えっ!?」
「召喚の余裕を与えないために、即刻処刑された。だから、あの街が魔物に襲われることはもうないよ」
「……」
グラートの魔物がいなければ、混乱に便乗してダッデウドを捜索したり、救出したりすることは出来ない。
同様の事態が各地で続けば、僕達の活動は行き詰まってしまう。
いや、それだけは済まないだろう。
魔物への対処に労力を取られなくなれば、いずれは警備隊も、ダッデウドを狩ることに力を入れてくるからだ。
僕達には、想像以上に、時間が残されていないのかもしれない。
「それで、貴方はこれからどうするの? 帝国に、私の首でも差し出すつもり?」
ベルさんが、ルディと呼んでいる女性に尋ねる。
冗談めかしてはいるが、その可能性について本気で考えていることは明らかだった。
「そんなことはしないよ。ダッドさんの指示でもなければ、私にそんなことはできないし……ダッドさんはそんな指示を出せる人じゃない。そんなことは、ヴェルが一番よく分かってるだろ?」
「そうね。姉さんには、そんな計画を実行するだけの度胸はないでしょうね。あの人は、ディフィより幼い心の持ち主だもの」
2人の会話を聞いて、僕は思わずレレを見た。
レレは、悲しそうな顔で俯いている。
ルーシュさんは、いざとなればベルさんを自分の手で殺すことまで検討していた。
しかし、ルーシュさんの身近にいるはずの2人の評価は、その実像とはかけ離れているようだ。
彼女達は、ルーシュさんのことを美化している。
いや、舐めている、と言うべきかもしれない。
自分の妹を生贄にするなどという、残酷な決断は出来ないだろうと思い込んでいるのだ。
より身近な人間だからこそ、そのような誤解をするのかもしれない。
ショートカットの女性は、僕やレレの反応には気付かずに話を続けた。
「ダッデウドとしては、今後のために、意思を統一する必要がある。だからヴェル達には、救出活動はここまでにして、一度里に戻ってほしい。ヴェルの他の仲間にも、ダッドさんからの使者が、同じことを伝えに行っているよ」
「ここから里に戻るのに、どんなに急いでも2ヶ月はかかるわ。いいえ、実際にはもっと……3ヶ月以上の期間が必要よ?」
「だからこそ、早くしないといけない。警備隊や軍が、本格的にダッデウドを狩り始めるまでに、里に集まって方針を決めないと」
「……分かったわ。私達だけじゃ、今後逃げ回るだけでも大変でしょうから、貴方の力を借りるわね」
こうして僕達は、ダッデウドの救出活動を中断し、ベルさん達の故郷であるダッデウドの里を目指すことになった。
ベルさんは、いつものように指示を出した。
今回は、ダッデウドを救い出すための活動ではないので、多少は気が楽だが……僕の時のように、存在が把握されていないダッデウドが住んでいる可能性はある。
あまり気を抜くわけにはいかない。
ちなみに、ミスティには僕達の活動について説明したが、あまり意味が理解できていない様子だった。
そもそも彼女は、既に病気で亡くなっている自分の母親が、自身と民族的に異なるということがピンと来ないらしい。
ミスティ本人はダッデウドではないため、ダッデウドを救うという目的も、そのために帝国と戦うことになるという話も、必要性が認識できないようだ。
まあ……直接的な関係のない人間としては、無理のない反応なのだろう。
夜に備えて、僕達はまだ明るいうちに街へと近付いた。
ある程度の距離を保ち、日が沈むのを待つ。
「……誰!?」
突然、レレがナイフを抜いて、鋭い声を発した。
「相変わらず勘がいいな、ディフィちゃんは」
女性の声がして、木の陰から、フードを被った人物が姿を現す。
「貴方……ルディね? どうしてここにいるの?」
ベルさんが、姿を現した相手のことを睨み付けた。
あまり、仲間に対する態度のようには見えない。
「ダッドさんに頼まれたんだよ。ヴェルが暴走しているから、助けてあげてほしいって」
近付いてきた相手は、フードを脱いだ。
銀色の髪をショートカットにしている、綺麗な人だ。
間違いなく女性なのだが、少し中性的な雰囲気を持っている。
「姉さんが……? まったく、余計なことを……」
「それはないだろう? ダッドさんは、自分の娘をヴェルに預けたんだから。久し振りだね、ディフィちゃん」
ショートカットの女性がそう言うと、レレは顔を赤くして俯いた。
「ベルさん、この人は?」
僕が尋ねると、ベルさんはショートカットの女性を睨み付けた。
「この子はエデルディディア。私はルディと呼んでいるわ。姉さんの子飼いよ」
「子飼いという表現は心外だな。私は、ダッドさんの考えに共感して、ダッデウドとオットームが共存できる移住先を探しているんだ」
「そんなの、夢物語よ」
「ヴェルだって、移住については推進派だろう?」
「そうよ。そのために、里に住んでいるオットームは、全員始末するべきだと思ってるけど」
「相変わらずだね、君は……いや、そうでもないか。意外だね、ヴェルがオットームを2人も連れているなんて」
「どっちも成り行きで、仕方なくね……それで、貴方は何をしに来たの?」
「そうだ、急いでここから離れよう。見つかったら厄介だ」
「見つかるって、あの街の警備隊に、ですか?」
僕が尋ねると、ショートカットの女性は首を振ってから言った。
「帝国の軍隊に、だよ」
僕達は、急いで街から離れることにした。
「良かったよ。君達が、軍と接触する前に止められて」
「まさか、もう軍が出てくるなんて……南の王国への警戒を緩めても、大丈夫だと考えているのかしら?」
「そうなんだろうね。南の王国も、王族内部の対立や、干ばつによる不作の影響で、余裕がないらしいから……帝国に多少の隙があっても、付け入るのは難しいんだと思う。だから帝国も、南への警戒を緩めて、魔物退治に軍を派遣したんだろうね」
「……帝国の軍隊は、グラートの魔物に勝つでしょうか?」
僕が尋ねると、ショートカットの女性は首を振った。
「いや、それ以前に……あの街の近くに潜んでいたグラートは、軍に捕らえられたんだ」
「えっ!?」
「召喚の余裕を与えないために、即刻処刑された。だから、あの街が魔物に襲われることはもうないよ」
「……」
グラートの魔物がいなければ、混乱に便乗してダッデウドを捜索したり、救出したりすることは出来ない。
同様の事態が各地で続けば、僕達の活動は行き詰まってしまう。
いや、それだけは済まないだろう。
魔物への対処に労力を取られなくなれば、いずれは警備隊も、ダッデウドを狩ることに力を入れてくるからだ。
僕達には、想像以上に、時間が残されていないのかもしれない。
「それで、貴方はこれからどうするの? 帝国に、私の首でも差し出すつもり?」
ベルさんが、ルディと呼んでいる女性に尋ねる。
冗談めかしてはいるが、その可能性について本気で考えていることは明らかだった。
「そんなことはしないよ。ダッドさんの指示でもなければ、私にそんなことはできないし……ダッドさんはそんな指示を出せる人じゃない。そんなことは、ヴェルが一番よく分かってるだろ?」
「そうね。姉さんには、そんな計画を実行するだけの度胸はないでしょうね。あの人は、ディフィより幼い心の持ち主だもの」
2人の会話を聞いて、僕は思わずレレを見た。
レレは、悲しそうな顔で俯いている。
ルーシュさんは、いざとなればベルさんを自分の手で殺すことまで検討していた。
しかし、ルーシュさんの身近にいるはずの2人の評価は、その実像とはかけ離れているようだ。
彼女達は、ルーシュさんのことを美化している。
いや、舐めている、と言うべきかもしれない。
自分の妹を生贄にするなどという、残酷な決断は出来ないだろうと思い込んでいるのだ。
より身近な人間だからこそ、そのような誤解をするのかもしれない。
ショートカットの女性は、僕やレレの反応には気付かずに話を続けた。
「ダッデウドとしては、今後のために、意思を統一する必要がある。だからヴェル達には、救出活動はここまでにして、一度里に戻ってほしい。ヴェルの他の仲間にも、ダッドさんからの使者が、同じことを伝えに行っているよ」
「ここから里に戻るのに、どんなに急いでも2ヶ月はかかるわ。いいえ、実際にはもっと……3ヶ月以上の期間が必要よ?」
「だからこそ、早くしないといけない。警備隊や軍が、本格的にダッデウドを狩り始めるまでに、里に集まって方針を決めないと」
「……分かったわ。私達だけじゃ、今後逃げ回るだけでも大変でしょうから、貴方の力を借りるわね」
こうして僕達は、ダッデウドの救出活動を中断し、ベルさん達の故郷であるダッデウドの里を目指すことになった。
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