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第四章 竜の洞窟
4-1 竜との出会い
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その洞窟には、竜が封印されている。
リーンがそれを知ったのは、キエコーン一族に伝わる古い文書を読んだときだった。
一族の人間は、純粋な血を守ることにこだわったためか数が少なく、その上、夭逝する者が多かった。リーンの母は精神に障害があり、リーンが物心つく前に、夫と、自分の実の両親を殺して自殺したという。
遺されたリーンは、祖父に育てられることになった。
といっても、父の父であるその男はリーンのことを好いてはくれなかった。ただ、その時点で一族の血を引く人間が自分と孫だけになってしまったから、仕方なく引き取ったに過ぎない。
だが、リーンの魔導士としての才能には多少期待していたらしい。何の道具も使わず紙に火をつけて見せたリーンに、書斎の本をどれでも好きに読んでいいと許可を与えてくれた。それで勉強しろということだろう。
リーンはその期待通りによく勉強したが、家の中は息が詰まったから、本を持ったまま外へ出ては、しばしば屋根に登っていた。
そこが、リーンのお気に入りの場所だった。
端の方に立って見下ろすと、普段は見上げることしかできない木のてっぺんを眼下に見ることができた。
もっと高ければ、リューカ村全体を見渡すことができるだろう……。木材を組んで立てた家々、広がる畑――今は小麦が実って黄金色の海が広がっている頃だ――そんな想像をしては、ほうっと溜息をついていた。
そんなリーンがその文書を見つけたのは、祖父が病で亡くなった少し後のことだ。
文書には、キエコーン一族の中でも最高の力を持っていたと云われる、ジーラステラーという男の生涯について書かれていた。
中でもリーンの目を引いたのが、彼が竜と戦ったという記録だったのだ。
大きな翼を広げて空を飛び、人を喰う凶暴な竜だったという。
ジーラステラーは命と引き替えに竜を洞窟に封印したが、殺すことまではできなかった。偉大な魔導士の死を惜しむ――文書を書いた人物は、最後にそう結んでいた。
リーンは無性にその竜を見てみたくなった。
洞窟の場所が記されていた地図を頼りに探したが、見つけた洞窟は途中で行き止まり、奥の床に剣が一本突き立っているのみだった。
(そうか、封印、って……)
洞窟は、竜が出られないように閉じ込めるためのものなのだ。出口などないから、逆に外から中へ入ることもできない。
リーンは唇を噛み、すぐさま家へ取って返した。
そして、剣を使って行う封印の方法が記された文献を探した。
(封印の方法が分かれば、それを解く方法も分かるかもしれない)
文献はすぐに見つかった。文末の署名から、伝説の男、ジーラステラーその人が書いたものだと分かった。
だが内容の解読には、それからさらに一月近い時間がかかった。他人に読まれないよう、特殊な言語を使って書かれている部分も多かったし、記述された論理は飛躍が多くてリーンには最初理解できなかった。
しかし、順序立ててよくよく考えてみると、飛躍している部分には、間を埋める論理がきちんとあるのだった。
リーンにとっては幸いなことに、その文献には封印の方法と同時に、それを解除する方法も記されていた。
解読が終わるとリーンは喜び勇んで再び洞窟へ向かい、その方法を試した。
封印は、辺り一帯の土地を利用し、剣で固定することで行われていた。封印を解くには、その剣を抜けばいい。
とはいっても、そこには複雑な手順があった。逸る気持ちを抑え、ひとつひとつ、順を追ってやっていく。
洞窟の外の岩に刻まれた印を削って消し、剣の周囲に火を配置し、呪文を唱え……、そうして剣に手を掛けた。剣がほんのわずか、持ち上がる。
だが。
次の瞬間、手にビリッと痛みが走って、リーンは柄から手を離した。
それきり、剣は押しても引いても動かなくなってしまった。
(そんな。どうして……)
リーンが呆然としかけたとき、
ゴゴゴゴゴ……。
洞窟全体が大きく揺れた。
リーンは思わず尻餅をついた。
四方に立ててあった蝋燭がいくつか倒れ、辺りが急に暗くなる。
しかしそれでも、ピキピキパキパキと大音量の高い音がして、岩壁の一部が大きく裂けていくのを、リーンは見た。
「…………」
揺れが収まった後、壁には人が一人通れるくらいの幅がある裂け目ができていた。
リーンは吸い込まれるように、その奥へと歩み始めた。
そしてついに、リーンは竜と出会ったのだ。
洞窟の奥に広がっていた半球状の空間で。
『おまえ……、何者だ?』
竜は、発音が多少不明瞭ながらも、人間の言葉を喋った。
「私は、リーン。リーン・キエコーンです」
思わず、リーンは正直に答えてしまった。初めて間近に見る竜の迫力に圧倒されたのだ。
『キエコーン? おまえ、我を封印したあの男の子孫か!!』
竜が翼を広げた。それだけの動作なのに、リーンは風圧で吹き飛ばされそうになる。
『どうやら、わざわざ喰われに来たらしいな!!』
竜の声に、周囲の空気がビリビリと振動した。だがそのせいだけではなく、髪の毛から足の爪先まで震えのようなものが走るのを、リーンは感じた。
(喰われる……?)
痺れたように動けず立ち尽くしたまま、リーンは竜を見つめた。
竜の持つ強烈な存在感は、リーンの知る人々にはないものだった。
初めは広いと思えたこの空間も、目の前のこの竜の大きさを考えればあまりにも狭苦しい。
(私は……)
その時リーンが感じていたのは、恐怖ではなかった。
確かに、死への恐怖はリーンの心の中にあった。しかし、ある別の感情が、さらに強くリーンの心を占めていたのだ。
それは悦びだった。
自分の身体が、世界最強の生き物の血肉となることへの。
リーンには、目の前の竜が悠然と空を舞う姿が見えるようだった。
(相手が竜でも……、一目惚れってあるんだわ……)
リーンはぼんやりとそんな風に思った。
「……一つ、訊いてもいいですか?」
『何だ? 命乞いか?』
「いいえ。私はただ、あなたの名前を知りたいと思って……」
『聞いてどうする?』
「どう……『する』?」
リーンは首をかしげた。知って何かをしようと思ったわけではない。ただ「知りたい」と思ったのだ。
リーンのそんな様子を見て、竜は鼻を鳴らした。
『ふん。おかしな娘だ』
それきりリーンに興味をなくしたように、翼を畳み、昼寝する猫のように丸くなってしまった。
「あ、あの……」
『ん? まだ何か用があるのか?』
「私を食べるんじゃなかったんですか?」
『やめた。おまえ一人を食べたところで、ここから出られるようになるでもなし』
「…………」
リーンが失望したように黙るのを、竜は不思議そうな目で眺めた――とリーンは感じた。
『ますますおかしな娘だ。どうやら本当に喰われに来たらしいな』
竜の声には、感心したような呆れたような調子があった。
『死ぬのが怖くはないのか?』
「怖いです。でもそれで、あなたの空腹が満たされるなら、私はそれでもいい……。ただ一つの心残りは、あなたがこの狭苦しいところから外へ出て大空を羽ばたく姿が見られないことです」
それはリーンの偽らざる本心だった。
どこまでも広がる青空こそ、彼には似合うだろうに。
『ふっ。面白い。ならばリーンよ、我のために働く気はないか?』
「えっ……」
リーンは、初めて竜に名前を呼ばれ、胸が高鳴るのを感じた。
『外へ出るためには、この忌々しい封印を破らねばならん。さっき、封印の力が少し弱まるのを感じた。我に本来の力があれば、打ち破ることも可能だろう。だが、我も長い間封じ込められて魔力が弱っている。まずは、力を回復することが必要だ。そしてそのためには、力の源となる食料が要る』
「食料……? ヒトですか? つまり、私に、人間を捧げろと?」
『生きた動物なら何でも良いのだが、生け捕りの容易さと得られる魔力の大きさを考えれば、最も効率が良いのはヒトであろうな』
「生け捕り……」
リーンは呟いた。
『我に死体を喰う趣味はない』
当然のようにそっけなく言われた。
リーンが考える「生」の肉であっても、動物を殺して切り取ったものならば竜にとっては「死体」なのだ、とリーンは理解した。
竜が外へ出られない以上、彼が食料を得るためには生きた獲物を洞窟の中まで連れてこなければならない。あるいは、獲物の方から洞窟の中へ入ってくるよう仕向けなくては……。竜はリーンに、その案内人になれと言っているのだ。
断ったらどうなるのだろう。今度こそ、即座に喰われてしまうのだろうか。
しかしリーンはそのこと自体よりも、自分がいなくなった後、この洞窟を訪れる者がいなくなることを恐れた。
そうなったら、この竜は誰にも気付かれず、いつか弱って死んでしまう……。
そんなのは嫌だった。
自分でも、どうしてここまでこの竜に肩入れしたい気持ちになっているのか分からない。
それでも、どうしようもなく胸がドキドキして止まらない。この竜の役に立つなら何でもしてあげたい。
それまでの人生で、リーンがこれほど心の底から何かを望んだことなどなかった。
「……分かりました。やります」
リーンがそれを知ったのは、キエコーン一族に伝わる古い文書を読んだときだった。
一族の人間は、純粋な血を守ることにこだわったためか数が少なく、その上、夭逝する者が多かった。リーンの母は精神に障害があり、リーンが物心つく前に、夫と、自分の実の両親を殺して自殺したという。
遺されたリーンは、祖父に育てられることになった。
といっても、父の父であるその男はリーンのことを好いてはくれなかった。ただ、その時点で一族の血を引く人間が自分と孫だけになってしまったから、仕方なく引き取ったに過ぎない。
だが、リーンの魔導士としての才能には多少期待していたらしい。何の道具も使わず紙に火をつけて見せたリーンに、書斎の本をどれでも好きに読んでいいと許可を与えてくれた。それで勉強しろということだろう。
リーンはその期待通りによく勉強したが、家の中は息が詰まったから、本を持ったまま外へ出ては、しばしば屋根に登っていた。
そこが、リーンのお気に入りの場所だった。
端の方に立って見下ろすと、普段は見上げることしかできない木のてっぺんを眼下に見ることができた。
もっと高ければ、リューカ村全体を見渡すことができるだろう……。木材を組んで立てた家々、広がる畑――今は小麦が実って黄金色の海が広がっている頃だ――そんな想像をしては、ほうっと溜息をついていた。
そんなリーンがその文書を見つけたのは、祖父が病で亡くなった少し後のことだ。
文書には、キエコーン一族の中でも最高の力を持っていたと云われる、ジーラステラーという男の生涯について書かれていた。
中でもリーンの目を引いたのが、彼が竜と戦ったという記録だったのだ。
大きな翼を広げて空を飛び、人を喰う凶暴な竜だったという。
ジーラステラーは命と引き替えに竜を洞窟に封印したが、殺すことまではできなかった。偉大な魔導士の死を惜しむ――文書を書いた人物は、最後にそう結んでいた。
リーンは無性にその竜を見てみたくなった。
洞窟の場所が記されていた地図を頼りに探したが、見つけた洞窟は途中で行き止まり、奥の床に剣が一本突き立っているのみだった。
(そうか、封印、って……)
洞窟は、竜が出られないように閉じ込めるためのものなのだ。出口などないから、逆に外から中へ入ることもできない。
リーンは唇を噛み、すぐさま家へ取って返した。
そして、剣を使って行う封印の方法が記された文献を探した。
(封印の方法が分かれば、それを解く方法も分かるかもしれない)
文献はすぐに見つかった。文末の署名から、伝説の男、ジーラステラーその人が書いたものだと分かった。
だが内容の解読には、それからさらに一月近い時間がかかった。他人に読まれないよう、特殊な言語を使って書かれている部分も多かったし、記述された論理は飛躍が多くてリーンには最初理解できなかった。
しかし、順序立ててよくよく考えてみると、飛躍している部分には、間を埋める論理がきちんとあるのだった。
リーンにとっては幸いなことに、その文献には封印の方法と同時に、それを解除する方法も記されていた。
解読が終わるとリーンは喜び勇んで再び洞窟へ向かい、その方法を試した。
封印は、辺り一帯の土地を利用し、剣で固定することで行われていた。封印を解くには、その剣を抜けばいい。
とはいっても、そこには複雑な手順があった。逸る気持ちを抑え、ひとつひとつ、順を追ってやっていく。
洞窟の外の岩に刻まれた印を削って消し、剣の周囲に火を配置し、呪文を唱え……、そうして剣に手を掛けた。剣がほんのわずか、持ち上がる。
だが。
次の瞬間、手にビリッと痛みが走って、リーンは柄から手を離した。
それきり、剣は押しても引いても動かなくなってしまった。
(そんな。どうして……)
リーンが呆然としかけたとき、
ゴゴゴゴゴ……。
洞窟全体が大きく揺れた。
リーンは思わず尻餅をついた。
四方に立ててあった蝋燭がいくつか倒れ、辺りが急に暗くなる。
しかしそれでも、ピキピキパキパキと大音量の高い音がして、岩壁の一部が大きく裂けていくのを、リーンは見た。
「…………」
揺れが収まった後、壁には人が一人通れるくらいの幅がある裂け目ができていた。
リーンは吸い込まれるように、その奥へと歩み始めた。
そしてついに、リーンは竜と出会ったのだ。
洞窟の奥に広がっていた半球状の空間で。
『おまえ……、何者だ?』
竜は、発音が多少不明瞭ながらも、人間の言葉を喋った。
「私は、リーン。リーン・キエコーンです」
思わず、リーンは正直に答えてしまった。初めて間近に見る竜の迫力に圧倒されたのだ。
『キエコーン? おまえ、我を封印したあの男の子孫か!!』
竜が翼を広げた。それだけの動作なのに、リーンは風圧で吹き飛ばされそうになる。
『どうやら、わざわざ喰われに来たらしいな!!』
竜の声に、周囲の空気がビリビリと振動した。だがそのせいだけではなく、髪の毛から足の爪先まで震えのようなものが走るのを、リーンは感じた。
(喰われる……?)
痺れたように動けず立ち尽くしたまま、リーンは竜を見つめた。
竜の持つ強烈な存在感は、リーンの知る人々にはないものだった。
初めは広いと思えたこの空間も、目の前のこの竜の大きさを考えればあまりにも狭苦しい。
(私は……)
その時リーンが感じていたのは、恐怖ではなかった。
確かに、死への恐怖はリーンの心の中にあった。しかし、ある別の感情が、さらに強くリーンの心を占めていたのだ。
それは悦びだった。
自分の身体が、世界最強の生き物の血肉となることへの。
リーンには、目の前の竜が悠然と空を舞う姿が見えるようだった。
(相手が竜でも……、一目惚れってあるんだわ……)
リーンはぼんやりとそんな風に思った。
「……一つ、訊いてもいいですか?」
『何だ? 命乞いか?』
「いいえ。私はただ、あなたの名前を知りたいと思って……」
『聞いてどうする?』
「どう……『する』?」
リーンは首をかしげた。知って何かをしようと思ったわけではない。ただ「知りたい」と思ったのだ。
リーンのそんな様子を見て、竜は鼻を鳴らした。
『ふん。おかしな娘だ』
それきりリーンに興味をなくしたように、翼を畳み、昼寝する猫のように丸くなってしまった。
「あ、あの……」
『ん? まだ何か用があるのか?』
「私を食べるんじゃなかったんですか?」
『やめた。おまえ一人を食べたところで、ここから出られるようになるでもなし』
「…………」
リーンが失望したように黙るのを、竜は不思議そうな目で眺めた――とリーンは感じた。
『ますますおかしな娘だ。どうやら本当に喰われに来たらしいな』
竜の声には、感心したような呆れたような調子があった。
『死ぬのが怖くはないのか?』
「怖いです。でもそれで、あなたの空腹が満たされるなら、私はそれでもいい……。ただ一つの心残りは、あなたがこの狭苦しいところから外へ出て大空を羽ばたく姿が見られないことです」
それはリーンの偽らざる本心だった。
どこまでも広がる青空こそ、彼には似合うだろうに。
『ふっ。面白い。ならばリーンよ、我のために働く気はないか?』
「えっ……」
リーンは、初めて竜に名前を呼ばれ、胸が高鳴るのを感じた。
『外へ出るためには、この忌々しい封印を破らねばならん。さっき、封印の力が少し弱まるのを感じた。我に本来の力があれば、打ち破ることも可能だろう。だが、我も長い間封じ込められて魔力が弱っている。まずは、力を回復することが必要だ。そしてそのためには、力の源となる食料が要る』
「食料……? ヒトですか? つまり、私に、人間を捧げろと?」
『生きた動物なら何でも良いのだが、生け捕りの容易さと得られる魔力の大きさを考えれば、最も効率が良いのはヒトであろうな』
「生け捕り……」
リーンは呟いた。
『我に死体を喰う趣味はない』
当然のようにそっけなく言われた。
リーンが考える「生」の肉であっても、動物を殺して切り取ったものならば竜にとっては「死体」なのだ、とリーンは理解した。
竜が外へ出られない以上、彼が食料を得るためには生きた獲物を洞窟の中まで連れてこなければならない。あるいは、獲物の方から洞窟の中へ入ってくるよう仕向けなくては……。竜はリーンに、その案内人になれと言っているのだ。
断ったらどうなるのだろう。今度こそ、即座に喰われてしまうのだろうか。
しかしリーンはそのこと自体よりも、自分がいなくなった後、この洞窟を訪れる者がいなくなることを恐れた。
そうなったら、この竜は誰にも気付かれず、いつか弱って死んでしまう……。
そんなのは嫌だった。
自分でも、どうしてここまでこの竜に肩入れしたい気持ちになっているのか分からない。
それでも、どうしようもなく胸がドキドキして止まらない。この竜の役に立つなら何でもしてあげたい。
それまでの人生で、リーンがこれほど心の底から何かを望んだことなどなかった。
「……分かりました。やります」
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