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第1章~出会い、芽生え~
第1章~出会い、芽生え~
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「ぁ…ぁっ」
抑えることの出来ない声に、羞恥心はとっくに限界を超えていた。
「我慢する必要なんて、無いんだ」
「わ、分かって…るっ」
普段、人に触れられない場所に接触の免疫がある訳ない。
「それとも…まだ、緊張してたり…?」
「そ、そんな訳ない」
下半身が、自分のものでは無いような感覚だ。
上半身の突起部をただ触れられただけで、こんなに身体が感じてしまう。
「まぁそうだな、もし緊張してたら、こんなに勃たないもんな?」
彼は、僕が恥ずかしがるのを知っててわざとそう言うのだ。
「う、うるさい。お前がこんなとこ触るのがひゃっ」
思わず出てしまう声に、自分でも驚いた。彼は、そのまま指で突起を弄びながらニヤリと笑った。
「どうしたい?どうして欲しい?」
彼の言葉に、僕は苦し紛れに言った。男としてのプライドなんて、投げ捨てて。
「ィ、イかせてくれ」
「…ふふっ、2人でイこうな?」
彼はそう訂正すると、僕の腰を持ち上げた。そして普段挿入される事のない場所に、彼が入ってくる。僕は慣れてしまった事に、虚しさを感じながら、すぐ、快楽の頂点へ連れ去られ、意識は吹っ飛ぶ寸前だ。
彼も止めどなく溢れる愛汁に、顔をしかめる。
「お前は、本当に、気持ちイイ」
あぁ、今ではこんな関係になってしまっている、彼との出会いは何だったか…。
味わった事のない感覚に、全身が痺れ意識と共に僕はついに、快楽の海へ投げ出された。
誰か…。
手を伸ばすと、それは踏み付けられた。まるで、虫を潰すかのように。
「可哀想…抵抗すれば?」
足を踏み潰し、ゴミを見るように蔑む彼に、僕はどうも思わなかった。
いや、何も思いたくなかったのかもしれない。今の状況を考えると、自分が惨めに感じるから。
自分で自分を蔑む必要は無い。この状況では、自分しか、味方はいないのだ。
「何か喋ってよ」
手に一層圧が掛かる。だが、僕は痛いとも思わない。感覚が壊れてしまったのか。はたまた、心の痛みの方が強いのか。
「君たちの方が可哀想だ。人間をいじめる事を楽しむ自分達が、カッコイイとでも思うのか?」
口に出た言葉は自分を守るための強がりだった。
僕を痛みつける足が、離れた。すぐにまた新たな圧を掛けられるのだろう。と呆れていると、頭上から力強い声がした。
「カッコ悪いな。俺は少なくとも憧れの欠片も抱けない」
そう聞こえたかと思うと、先程まで手を踏んでいた彼が僕の横でうずくまった。呆気にとられていると、顔のすぐ近くに手が見えた。見上げると、声の主が手を差し伸べていた。
「あ、有難うございます」
彼は、僕の言葉に八重歯を出し笑った。
「お、お前っ。同級生に、それも同じクラスの奴に敬語とか…真面目かよ」
彼の笑顔は眩しかった。まるで、向日葵のように明るく、見ているこっちが自然と笑みを零してしまうような。
「俺は澤沼龍都。って同じクラスなんだから、自己紹介は要らないか」
彼はそう勝手に満足をすると、僕の手を引き立ち上がらせてくれた。
「よろしくな、大翔。また何かあれば力になるぜ」
カッコイイと思った。同じ性別なのに、ここまでカッコイイと感じたのは、なにが原因だったのだろうか?
中学から、同じ高校に上がり、僕らはまだ一緒だった。
今でも、僕は彼に同じ感情を抱いている。カッコイイ、憧れる。見習いたい、と。
だが、その関係と状況を覆す出来事が起こった。
抑えることの出来ない声に、羞恥心はとっくに限界を超えていた。
「我慢する必要なんて、無いんだ」
「わ、分かって…るっ」
普段、人に触れられない場所に接触の免疫がある訳ない。
「それとも…まだ、緊張してたり…?」
「そ、そんな訳ない」
下半身が、自分のものでは無いような感覚だ。
上半身の突起部をただ触れられただけで、こんなに身体が感じてしまう。
「まぁそうだな、もし緊張してたら、こんなに勃たないもんな?」
彼は、僕が恥ずかしがるのを知っててわざとそう言うのだ。
「う、うるさい。お前がこんなとこ触るのがひゃっ」
思わず出てしまう声に、自分でも驚いた。彼は、そのまま指で突起を弄びながらニヤリと笑った。
「どうしたい?どうして欲しい?」
彼の言葉に、僕は苦し紛れに言った。男としてのプライドなんて、投げ捨てて。
「ィ、イかせてくれ」
「…ふふっ、2人でイこうな?」
彼はそう訂正すると、僕の腰を持ち上げた。そして普段挿入される事のない場所に、彼が入ってくる。僕は慣れてしまった事に、虚しさを感じながら、すぐ、快楽の頂点へ連れ去られ、意識は吹っ飛ぶ寸前だ。
彼も止めどなく溢れる愛汁に、顔をしかめる。
「お前は、本当に、気持ちイイ」
あぁ、今ではこんな関係になってしまっている、彼との出会いは何だったか…。
味わった事のない感覚に、全身が痺れ意識と共に僕はついに、快楽の海へ投げ出された。
誰か…。
手を伸ばすと、それは踏み付けられた。まるで、虫を潰すかのように。
「可哀想…抵抗すれば?」
足を踏み潰し、ゴミを見るように蔑む彼に、僕はどうも思わなかった。
いや、何も思いたくなかったのかもしれない。今の状況を考えると、自分が惨めに感じるから。
自分で自分を蔑む必要は無い。この状況では、自分しか、味方はいないのだ。
「何か喋ってよ」
手に一層圧が掛かる。だが、僕は痛いとも思わない。感覚が壊れてしまったのか。はたまた、心の痛みの方が強いのか。
「君たちの方が可哀想だ。人間をいじめる事を楽しむ自分達が、カッコイイとでも思うのか?」
口に出た言葉は自分を守るための強がりだった。
僕を痛みつける足が、離れた。すぐにまた新たな圧を掛けられるのだろう。と呆れていると、頭上から力強い声がした。
「カッコ悪いな。俺は少なくとも憧れの欠片も抱けない」
そう聞こえたかと思うと、先程まで手を踏んでいた彼が僕の横でうずくまった。呆気にとられていると、顔のすぐ近くに手が見えた。見上げると、声の主が手を差し伸べていた。
「あ、有難うございます」
彼は、僕の言葉に八重歯を出し笑った。
「お、お前っ。同級生に、それも同じクラスの奴に敬語とか…真面目かよ」
彼の笑顔は眩しかった。まるで、向日葵のように明るく、見ているこっちが自然と笑みを零してしまうような。
「俺は澤沼龍都。って同じクラスなんだから、自己紹介は要らないか」
彼はそう勝手に満足をすると、僕の手を引き立ち上がらせてくれた。
「よろしくな、大翔。また何かあれば力になるぜ」
カッコイイと思った。同じ性別なのに、ここまでカッコイイと感じたのは、なにが原因だったのだろうか?
中学から、同じ高校に上がり、僕らはまだ一緒だった。
今でも、僕は彼に同じ感情を抱いている。カッコイイ、憧れる。見習いたい、と。
だが、その関係と状況を覆す出来事が起こった。
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