47 / 54
四章:大人になったラスと真実を知った私
最終話
しおりを挟む
ラスと夫婦になってから、2年の歳月が流れた。
多産と評判のただびとの筈なのに、妊娠の気配は今のところ全くない。
ユーグが言うには、一度この世界の時の流れから切り離されたことによって、私の体に何かしらの変化が起きた可能性があるそうだ。たとえそうだとしても、ユーグには感謝の気持ちしかない。彼があの時私に魔法をかけてくれなかったら、今の幸せはないのだから。
当事者の私がいいと言っているのに、ユーグの罪悪感は消えないらしく、時折すまなそうな目で私の平らなお腹を盗み見てくる。おそらく私の許可なしに魔法をかけた事実が、抜けない棘となっているのだろう。悪いことはするものじゃない。
その日ユーグは、大跳躍に出かけるラスを見送りにきていた。
私とラスが新居で暮らすようになってから、彼は毎回ラスのジャンプを見送りにくるようになっている。
何か欲しいものがあるなら買ってくる、とラスは声を掛けるのだけど、ユーグは『いや……うん、特に何も』と答えるのが常だ。
番を選んだタリム人は、親から離れて別に住まいを構えるしきたりを持っている。
私とラスは、元いた家から少し離れた場所に家を建てることにした。あんまり遠くに建てると、父さんや母さんとなかなか会えなくなる。それはすごく心細い、と訴えた私の我儘をラスは叶えてくれたのだ。
ラスと父さんとユーグの3人かかりでようやく去年完成したばかりの我が家は、平屋の一軒家だ。
ラスがジャンプへ行く度に細々とした雑貨を買ってきて貰ってるし、この先いろいろアレンジしてもっと住みやすくするつもり。
木の匂いがまだふんだんに漂う新居の前で、ユーグはまたもや私の腹をちらりと見た。それから悲し気に眉根を寄せる。
「あ、また見てる!」
指摘すると、慌てた様子ですぐに目を逸らす。
いつもはそこで話を終えるのだが、いい加減うんざりしてきていた私は、ユーグの前に回って視線を合わせた。
「もうそういうのやめよ? 私もラスも子どもはいなくてもいいって言ってるんだからさ。ね?」
ユーグはしょんぼり眉尻を下げ、「でも……」と反論してくる。
「やっぱり責任感じるよ。私が余計なことしたせいで、ミカを更に酷い目に合わせた気がする」
「それは違うって、何回も説明したじゃない。ユーグの魔法がなかったら、とっくに私は死んでた。だから、これで良かったの! 感謝こそすれ、恨むなんてとんでもない」
「ミカ……」
「この話はこれでお終い。次に私のお腹を見てこの世の終わりみたいな顔したら、切れるからね」
「また喧嘩してんの?」
旅支度を整えたラスが、家から出てくる。
22歳になったラスは、すっかり大人の男性、といった雰囲気だ。私が短く切ってあげた髪はラスの精悍な美貌を際立たせているし、体つきも前よりしっかりしてきた。ラスはしなやかな筋肉に覆われた逞しい腕を伸ばし、私の腰を引き寄せる。
「喧嘩じゃないよ。行ってらっしゃい、ラス。気を付けてね」
背伸びをして頬にキスしようとすると、彼は私の為に軽く膝を折ってくれた。
「ん。ミカも留守番、気をつけて。夜一人で怖かったら、実家に帰ってな。ユーグの家には行っちゃだめ。分かった?」
「了解。帰って来るの、楽しみに待ってる」
にっこり笑って頬に口づけた私を、ラスはぎゅ、と抱き締めた。
お返しとばかりに唇にキスされる。
「ん、んんっ……!?」
いや、待って。舌入ってる!
なかなかキスを止めようとしないラスの腕を何度も叩いて、ようやく止めさせる。
私たちのやり取りを食傷気味に見守っていたユーグは、呆れたように肩をすくめた。
「ラス~。私を威嚇するの、いい加減止めてくれない?」
「無理」
「なんで? どういうとこが無理なわけ?」
「独身でふらふらしてる上に、ミカに馴れ馴れしいとこ」
「そういう気持ちは全くないって、何度も言ってるでしょ。ミカは私の永遠のいもう……いえ、何でもありません」
気色の悪い台詞が続きそうだったので、冷ややかな視線でユーグを黙らせる。
ラスが噴き出し、私とユーグもくすくす笑う。
平和で幸せな毎日だ。
チームリーダーであるタジとの待ち合わせの岬まで、人型のまま飛んでいくラスを小さくなるまで見送った後、さて、とユーグを振り返る。
「朝ごはん、食べてこなかったんでしょ? 残り物で良かったら食べてく?」
「やった! ありがとー」
ユーグは無邪気に喜び、私の後についてきた。台所に入ると、さっさと食器棚から自分のカップを出し、ダイニングテーブルの上に置く。
私はそのカップにスープを注ぎ、隣にククチェとサラダを並べてあげた。
「いっただきまーす」
にこにこしながら食べ始めたユーグに、私はふと浮かんだ疑問をぶつけた。
「ねえ、結局私って、今何歳なんだろう」
ユーグは食事の手を止めないまま、うーん、と首を捻る。
「ミカの世界は一年が365日だったんだよね? こっちは320日だから、年の取り方はミカの方がゆっくりってことになるのかな。それともこの世界に落ちてきた時点でこっちと同じ年の取り方になるのか、私には分からない。とりあえず同じってことにすると、25歳でこっちに来てから7年でしょ? 間の4年は私の魔法が効いてた計算だから……28歳くらいかなぁ」
「なるほど。ラスとはそれでも、6歳も違うのか」
年下は守備範囲外だったはずなんだけど、今ではラス以外の男の人は考えられない。
例のキュリアが私にも作用してるんじゃないかと疑ってしまうほど、私の心は彼で占められている。
ユーグは「そうだね」と頷き、「あ、でも――」と瞳を瞬かせた。
「もし、ミカが元の世界の法則下で年を重ねるんだとしたら、毎年45日ずつ年の差は縮まるよ。6~7年で一歳ずつラスとは年が近くなる計算じゃないかな。おばあさんになる頃には年の差なんてなくなってる」
皺くちゃになった自分とラスを想像して、少し笑ってしまう。
2年前の自分に教えてあげたい。
大丈夫、あなたは生き延びる。
そして、老後の想像まで出来るくらい健康になってるよって。
「ユーグは? ずっとこのまま独身でいるの?」
気になっていたことの二つ目を口にすると、ユーグは思案気に視線を空に向けた。
「うーん……。前は死ぬまで一人でいるべきだ、って思ってたけど、最近はちょっと心が揺らいできたかな」
「じゃあ、嫁探しするってこと?」
「いや、私の番はもういる。二度と会えないだけで、ちゃんといるんだ」
ユーグはほろ苦く微笑み、静かに言った。
「二度と会えないのに、心が揺らぐ……?」
一体どういう意味だろう。
ユーグは純粋なタリム人じゃないから、次の番を探せるってこと?
「あー、今のなし! 私も大概女々しいな」
ユーグは冗談めかしてそう言い、話を切り上げた。よほど触れられたくない話題だったのだろう、朝食を食べ終えるが早いか、そそくさと家へ帰っていく。
どうやら彼にはまだまだ秘密がありそうだ。
私はやれやれと首を振り、腰を上げた。
食器を片付けた後、洗濯物を持って、近くの小川まで足を伸ばす。
下草の茂った地面をさくさくと踏みしめしばらく歩くと、せせらぎの音が聞こえてくる。
洗濯物の入った籠をよいしょと降ろして、透き通った水面を覗き込んだ。
川面に映る自分の顔を、久しぶりにじっと眺める。
私の人生、とことんツイていないと思っていた。
一人でせっせと小金を貯め、年を取ったらグループホームに入居して、いずれは無縁仏になるのだろうと覚悟していた。この世界に落ちた時も、父さんに食われたと思ったんだっけ。
ひんやりと冷たい川に手を浸し、ラスに昔よく歌って貰ったお手玉の歌を口ずさむ。
空の 遠くの そのまた 遠く
見えない 光が 輝く谷に
君の 求める 安らぎがある
どうか恐れず 翼をたたみ
流れる風に その身まかせて
心の安らぎを、私もこの世界でようやく見つけた。
お父さん、お母さん。
私はいつのまにか、こんなに遠くまできてしまいました。
心の中で亡き両親に告げてみた瞬間、一陣の風がふわりと私の髪を巻き上げた。
長く伸ばした黒髪で視界が覆われる。
――【おかあさん】
刹那、小さな女の子の声が風に紛れて耳に届いた。
かつての自分の声なのか、それとも……。
私は平らな腹に手を当て、まさかね、と独り言ちた。
それから2年後、双子の女児を産み、翌々年に双子の男児を産むことになる私は、『やはりただびとは凄い!!』とタリムの民を驚嘆させることになるのだが、それはまた別のお話。
多産と評判のただびとの筈なのに、妊娠の気配は今のところ全くない。
ユーグが言うには、一度この世界の時の流れから切り離されたことによって、私の体に何かしらの変化が起きた可能性があるそうだ。たとえそうだとしても、ユーグには感謝の気持ちしかない。彼があの時私に魔法をかけてくれなかったら、今の幸せはないのだから。
当事者の私がいいと言っているのに、ユーグの罪悪感は消えないらしく、時折すまなそうな目で私の平らなお腹を盗み見てくる。おそらく私の許可なしに魔法をかけた事実が、抜けない棘となっているのだろう。悪いことはするものじゃない。
その日ユーグは、大跳躍に出かけるラスを見送りにきていた。
私とラスが新居で暮らすようになってから、彼は毎回ラスのジャンプを見送りにくるようになっている。
何か欲しいものがあるなら買ってくる、とラスは声を掛けるのだけど、ユーグは『いや……うん、特に何も』と答えるのが常だ。
番を選んだタリム人は、親から離れて別に住まいを構えるしきたりを持っている。
私とラスは、元いた家から少し離れた場所に家を建てることにした。あんまり遠くに建てると、父さんや母さんとなかなか会えなくなる。それはすごく心細い、と訴えた私の我儘をラスは叶えてくれたのだ。
ラスと父さんとユーグの3人かかりでようやく去年完成したばかりの我が家は、平屋の一軒家だ。
ラスがジャンプへ行く度に細々とした雑貨を買ってきて貰ってるし、この先いろいろアレンジしてもっと住みやすくするつもり。
木の匂いがまだふんだんに漂う新居の前で、ユーグはまたもや私の腹をちらりと見た。それから悲し気に眉根を寄せる。
「あ、また見てる!」
指摘すると、慌てた様子ですぐに目を逸らす。
いつもはそこで話を終えるのだが、いい加減うんざりしてきていた私は、ユーグの前に回って視線を合わせた。
「もうそういうのやめよ? 私もラスも子どもはいなくてもいいって言ってるんだからさ。ね?」
ユーグはしょんぼり眉尻を下げ、「でも……」と反論してくる。
「やっぱり責任感じるよ。私が余計なことしたせいで、ミカを更に酷い目に合わせた気がする」
「それは違うって、何回も説明したじゃない。ユーグの魔法がなかったら、とっくに私は死んでた。だから、これで良かったの! 感謝こそすれ、恨むなんてとんでもない」
「ミカ……」
「この話はこれでお終い。次に私のお腹を見てこの世の終わりみたいな顔したら、切れるからね」
「また喧嘩してんの?」
旅支度を整えたラスが、家から出てくる。
22歳になったラスは、すっかり大人の男性、といった雰囲気だ。私が短く切ってあげた髪はラスの精悍な美貌を際立たせているし、体つきも前よりしっかりしてきた。ラスはしなやかな筋肉に覆われた逞しい腕を伸ばし、私の腰を引き寄せる。
「喧嘩じゃないよ。行ってらっしゃい、ラス。気を付けてね」
背伸びをして頬にキスしようとすると、彼は私の為に軽く膝を折ってくれた。
「ん。ミカも留守番、気をつけて。夜一人で怖かったら、実家に帰ってな。ユーグの家には行っちゃだめ。分かった?」
「了解。帰って来るの、楽しみに待ってる」
にっこり笑って頬に口づけた私を、ラスはぎゅ、と抱き締めた。
お返しとばかりに唇にキスされる。
「ん、んんっ……!?」
いや、待って。舌入ってる!
なかなかキスを止めようとしないラスの腕を何度も叩いて、ようやく止めさせる。
私たちのやり取りを食傷気味に見守っていたユーグは、呆れたように肩をすくめた。
「ラス~。私を威嚇するの、いい加減止めてくれない?」
「無理」
「なんで? どういうとこが無理なわけ?」
「独身でふらふらしてる上に、ミカに馴れ馴れしいとこ」
「そういう気持ちは全くないって、何度も言ってるでしょ。ミカは私の永遠のいもう……いえ、何でもありません」
気色の悪い台詞が続きそうだったので、冷ややかな視線でユーグを黙らせる。
ラスが噴き出し、私とユーグもくすくす笑う。
平和で幸せな毎日だ。
チームリーダーであるタジとの待ち合わせの岬まで、人型のまま飛んでいくラスを小さくなるまで見送った後、さて、とユーグを振り返る。
「朝ごはん、食べてこなかったんでしょ? 残り物で良かったら食べてく?」
「やった! ありがとー」
ユーグは無邪気に喜び、私の後についてきた。台所に入ると、さっさと食器棚から自分のカップを出し、ダイニングテーブルの上に置く。
私はそのカップにスープを注ぎ、隣にククチェとサラダを並べてあげた。
「いっただきまーす」
にこにこしながら食べ始めたユーグに、私はふと浮かんだ疑問をぶつけた。
「ねえ、結局私って、今何歳なんだろう」
ユーグは食事の手を止めないまま、うーん、と首を捻る。
「ミカの世界は一年が365日だったんだよね? こっちは320日だから、年の取り方はミカの方がゆっくりってことになるのかな。それともこの世界に落ちてきた時点でこっちと同じ年の取り方になるのか、私には分からない。とりあえず同じってことにすると、25歳でこっちに来てから7年でしょ? 間の4年は私の魔法が効いてた計算だから……28歳くらいかなぁ」
「なるほど。ラスとはそれでも、6歳も違うのか」
年下は守備範囲外だったはずなんだけど、今ではラス以外の男の人は考えられない。
例のキュリアが私にも作用してるんじゃないかと疑ってしまうほど、私の心は彼で占められている。
ユーグは「そうだね」と頷き、「あ、でも――」と瞳を瞬かせた。
「もし、ミカが元の世界の法則下で年を重ねるんだとしたら、毎年45日ずつ年の差は縮まるよ。6~7年で一歳ずつラスとは年が近くなる計算じゃないかな。おばあさんになる頃には年の差なんてなくなってる」
皺くちゃになった自分とラスを想像して、少し笑ってしまう。
2年前の自分に教えてあげたい。
大丈夫、あなたは生き延びる。
そして、老後の想像まで出来るくらい健康になってるよって。
「ユーグは? ずっとこのまま独身でいるの?」
気になっていたことの二つ目を口にすると、ユーグは思案気に視線を空に向けた。
「うーん……。前は死ぬまで一人でいるべきだ、って思ってたけど、最近はちょっと心が揺らいできたかな」
「じゃあ、嫁探しするってこと?」
「いや、私の番はもういる。二度と会えないだけで、ちゃんといるんだ」
ユーグはほろ苦く微笑み、静かに言った。
「二度と会えないのに、心が揺らぐ……?」
一体どういう意味だろう。
ユーグは純粋なタリム人じゃないから、次の番を探せるってこと?
「あー、今のなし! 私も大概女々しいな」
ユーグは冗談めかしてそう言い、話を切り上げた。よほど触れられたくない話題だったのだろう、朝食を食べ終えるが早いか、そそくさと家へ帰っていく。
どうやら彼にはまだまだ秘密がありそうだ。
私はやれやれと首を振り、腰を上げた。
食器を片付けた後、洗濯物を持って、近くの小川まで足を伸ばす。
下草の茂った地面をさくさくと踏みしめしばらく歩くと、せせらぎの音が聞こえてくる。
洗濯物の入った籠をよいしょと降ろして、透き通った水面を覗き込んだ。
川面に映る自分の顔を、久しぶりにじっと眺める。
私の人生、とことんツイていないと思っていた。
一人でせっせと小金を貯め、年を取ったらグループホームに入居して、いずれは無縁仏になるのだろうと覚悟していた。この世界に落ちた時も、父さんに食われたと思ったんだっけ。
ひんやりと冷たい川に手を浸し、ラスに昔よく歌って貰ったお手玉の歌を口ずさむ。
空の 遠くの そのまた 遠く
見えない 光が 輝く谷に
君の 求める 安らぎがある
どうか恐れず 翼をたたみ
流れる風に その身まかせて
心の安らぎを、私もこの世界でようやく見つけた。
お父さん、お母さん。
私はいつのまにか、こんなに遠くまできてしまいました。
心の中で亡き両親に告げてみた瞬間、一陣の風がふわりと私の髪を巻き上げた。
長く伸ばした黒髪で視界が覆われる。
――【おかあさん】
刹那、小さな女の子の声が風に紛れて耳に届いた。
かつての自分の声なのか、それとも……。
私は平らな腹に手を当て、まさかね、と独り言ちた。
それから2年後、双子の女児を産み、翌々年に双子の男児を産むことになる私は、『やはりただびとは凄い!!』とタリムの民を驚嘆させることになるのだが、それはまた別のお話。
0
お気に入りに追加
517
あなたにおすすめの小説
転生したら避けてきた攻略対象にすでにロックオンされていました
みなみ抄花
恋愛
睦見 香桜(むつみ かお)は今年で19歳。
日本で普通に生まれ日本で育った少し田舎の町の娘であったが、都内の大学に無事合格し春からは学生寮で新生活がスタートするはず、だった。
引越しの前日、生まれ育った町を離れることに、少し名残惜しさを感じた香桜は、子どもの頃によく遊んだ川まで一人で歩いていた。
そこで子犬が溺れているのが目に入り、助けるためいきなり川に飛び込んでしまう。
香桜は必死の力で子犬を岸にあげるも、そこで力尽きてしまい……
【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~
降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。
花鬘<ハナカズラ>
ひのと
恋愛
突然やってきてしまった異世界。
3食昼寝付き、やさしいメイドさん付きの超VIP待遇で、ただいま軟禁中――なのも、今日までのことらしい。
豪華絢爛な純白のドレスに着替えさせられ、どこかへ連行されていく。
いったい私はこれからどうなってしまうんだろう?
****
まさか異世界で結婚したとは気づいていないリツの、異世界言語習得記イン異世界。
破天荒すぎる異世界人を妻に迎えてしまった王子の新妻躾奮闘記ともいう。
※自サイトより転載(引っ越し中)
ゲームの序盤に殺されるモブに転生してしまった
白雲八鈴
恋愛
「お前の様な奴が俺に近づくな!身の程を知れ!」
な····なんて、推しが尊いのでしょう。ぐふっ。わが人生に悔いなし!
ここは乙女ゲームの世界。学園の七不思議を興味をもった主人公が7人の男子生徒と共に学園の七不思議を調べていたところに学園内で次々と事件が起こっていくのです。
ある女生徒が何者かに襲われることで、本格的に話が始まるゲーム【ラビリンスは人の夢を喰らう】の世界なのです。
その事件の開始の合図かのように襲われる一番目の犠牲者というのが、なんとこの私なのです。
内容的にはホラーゲームなのですが、それよりも私の推しがいる世界で推しを陰ながら愛でることを堪能したいと思います!
*ホラーゲームとありますが、全くホラー要素はありません。
*モブ主人のよくあるお話です。さらりと読んでいただけたらと思っております。
*作者の目は節穴のため、誤字脱字は存在します。
*小説家になろう様にも投稿しております。
【完結】殺されたくないので好みじゃないイケメン冷徹騎士と結婚します
大森 樹
恋愛
女子高生の大石杏奈は、上田健斗にストーカーのように付き纏われている。
「私あなたみたいな男性好みじゃないの」
「僕から逃げられると思っているの?」
そのまま階段から健斗に突き落とされて命を落としてしまう。
すると女神が現れて『このままでは何度人生をやり直しても、その世界のケントに殺される』と聞いた私は最強の騎士であり魔法使いでもある男に命を守ってもらうため異世界転生をした。
これで生き残れる…!なんて喜んでいたら最強の騎士は女嫌いの冷徹騎士ジルヴェスターだった!イケメンだが好みじゃないし、意地悪で口が悪い彼とは仲良くなれそうにない!
「アンナ、やはり君は私の妻に一番向いている女だ」
嫌いだと言っているのに、彼は『自分を好きにならない女』を妻にしたいと契約結婚を持ちかけて来た。
私は命を守るため。
彼は偽物の妻を得るため。
お互いの利益のための婚約生活。喧嘩ばかりしていた二人だが…少しずつ距離が近付いていく。そこに健斗ことケントが現れアンナに興味を持ってしまう。
「この命に代えても絶対にアンナを守ると誓おう」
アンナは無事生き残り、幸せになれるのか。
転生した恋を知らない女子高生×女嫌いのイケメン冷徹騎士のラブストーリー!?
ハッピーエンド保証します。
転生したらただの女子生徒Aでしたが、何故か攻略対象の王子様から溺愛されています
平山和人
恋愛
平凡なOLの私はある日、事故にあって死んでしまいました。目が覚めるとそこは知らない天井、どうやら私は転生したみたいです。
生前そういう小説を読みまくっていたので、悪役令嬢に転生したと思いましたが、実際はストーリーに関わらないただの女子生徒Aでした。
絶望した私は地味に生きることを決意しましたが、なぜか攻略対象の王子様や悪役令嬢、更にヒロインにまで溺愛される羽目に。
しかも、私が聖女であることも判明し、国を揺るがす一大事に。果たして、私はモブらしく地味に生きていけるのでしょうか!?
追放された悪役令嬢はシングルマザー
ララ
恋愛
神様の手違いで死んでしまった主人公。第二の人生を幸せに生きてほしいと言われ転生するも何と転生先は悪役令嬢。
断罪回避に奮闘するも失敗。
国外追放先で国王の子を孕んでいることに気がつく。
この子は私の子よ!守ってみせるわ。
1人、子を育てる決心をする。
そんな彼女を暖かく見守る人たち。彼女を愛するもの。
さまざまな思惑が蠢く中彼女の掴み取る未来はいかに‥‥
ーーーー
完結確約 9話完結です。
短編のくくりですが10000字ちょっとで少し短いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる