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一章:話の始まりはこうだった
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世界が変わったというのは、抽象的な意味ではない。
文字通り私の体は空中に放り出され、強烈な浮遊感に襲われた。
鈍い衝撃音と尻の激痛が襲ってきたのは同時。
「いったあああ……」
涙目になるのが分かったが、恥も外聞もない。
そのくらい尻が痛かった。もっと肉がついてたらマシだったのだろうか。
食費を切り詰め過ぎたことを後悔しながら辺りを見回す。
ギイ。
視線を上げたすぐそこ。一メートルもないくらいの距離に。
巨大な鷲? いや鷹?
猛禽類ということだけは分かる大きな鳥が、三羽も。私の目の前で、揃いも揃って巨大な頭をキョンと傾げていた。
人は本当にパニックに陥ると無になるものらしい。
私の脳は早々に思考を停止し、固まった。
――ギイ。ギイッ?
人一人簡単に飲み込めそうな嘴くちばしの隙間から、今まで一度も聞いたことのない奇怪な音がする。
途端、『このままでは食われる』という本能的な恐怖が襲ってきた。
顎が勝手に震えだし、奥歯がガチガチと鳴り始める。
逃げなきゃ……!
巨大鳥たちを刺激しないように、じわじわと後ずさろうとして後ろ手を地面につけたその時。私は手の感触に強烈な違和感を覚えた。
コンクリートじゃない。
草の生えてる柔らかな地面だ――。
ここは、どこ。私の安アパートじゃないここは。
生い茂った草の青い匂いが鼻をつく。鬱蒼とした暗さは、大きく枝を広げた木々のせいだとようやく認識する。
ここは、森だ。
見知らぬ森のど真ん中に、私はいる。
ひくひくと唇の端が痙攣する。
恐怖と驚愕をいっぺんに脳内に突っ込まれ、いっそ笑い出したい気分になったその時。
――ギイーッ!
巨大鳥の中でも一番羽の量が多い一羽が、突然大きな鳴き声を上げ、両翼を広げた。
まるで、早く食べたいと言わんばかりに。
「ぎゃああああああああ!!!!!」
そして冒頭に戻る。
私はとにかく叫んだ。喉が焼け付くように痛むが、息継ぎの時間も惜しい。
私が叫びだした途端、こちらの思わぬ反撃に驚いたのか、三羽が一斉に後ずさった。
今だ!
どこにそんな力が残っていたのだろう。私は素早く立ち上がり、一目散に駆けだした。
ありえないほどの速度で足が回転する。
前につんのめりそうな角度で体を傾け、両腕を思いきり振る。
これほど必死に走ったことが今までの人生にあっただろうか。
「なに、なんなの、ふざけんなっ。こんなのっ、許さない! 絶対に……っ」
恐怖から逃れようと、しゃにむに声に出す。
罵声と共に涎が出た。正気を失いかけているのが分かる。
気が触れた女は、鳥の化け物に喰われてしまいました。おしまい。
そんな結末が脳裏をよぎり、今度は泣きたくなった。
「おかあさああんっ! おとおさああんっ!」
とっさに喉の奥から絞り出した言葉は、もうずっと昔に封印したはずのものだった。
いい年してみっともないとほんの少し我に返る。
返った瞬間。私の足元から、スカッと地面が抜け落ちた。
いやこれ、地面が抜けたんじゃない。
改めて認識した時にはすでに、凄まじい速度で私の体は落下を始めていた。
道が途切れて崖になっていたことに気づかず、思い切り空中にダイブしてしまったらしい。
「いやああああああああっ!!」
ここに落ちた時とは比べものにならないほどの落下感に全身が総毛立ち、風に煽られた髪がバタバタと視界ではためく。
――ああ、こりゃ死ぬな。
どっちにしろロクな人生じゃなかったし、楽になってもいいかな。
きつく目を閉じ、諦めかけたその時。
グッっと首が締まった。
何か鋭い尖ったものに、スーツの襟首を掴まれ上に放り投げられる。
ぐるぐる目が回り、何が何だか分からない。
誰かに落下を止めてもらったことだけはかろうじて分かった。え、でも誰かって誰――……?
ここは空中で、パラグライダーでも操縦してなければ普通の人は飛んだり出来なくて……。
目まぐるしく考え始めた瞬間、生温かな大きなぬめりと鋭い歯のようなものの間に胴体を挟まれる。
ああ、私、あの鳥に食べられたんだ。
認識したのと、気絶したのは同時だった。
次に目を覚ました時、私は柔らかなベッドの上にいた。
ああ、良かった……! 夢だった!!
安堵のあまり涙が出そうになったけど、待てよ、と体が違和感を訴える。
……ベッド? うちにそんなものはない。普段使っているのは、ぺらぺらの薄い布団だ。
瞼の上に両腕を重ねて乗せ、私は深呼吸を繰り返した。
とりあえず、状況を整理してみよう。
どこからが夢? ビデオを借りて、家に帰ったところまでは確かにいつもの週末だった。
だけど突然、玄関の床が抜けて――……。
鬱蒼とした森。巨大な猛禽類。崖からダイブ。
感じた恐怖も驚愕も風圧も痛みも、全てが身体に刻みつけられている。
夢にしてはリアル過ぎた。
天井のむき出しの梁をちらと確認し、もう一度固く目を閉じる。
部屋には木の香りが充満していた。ますます確信が深まる。
「ここは、私のいた場所じゃない」
一つ目。
心でカウントして、声に出してみた。
みっともなく震えた声は、それでも確かに自分のもので、ほんの少し心が落ち着く。
「知らない誰かの家のベッドで寝てる」
二つ目。
誰かが、私を助けてくれたのだろう。それは間違いない。
泥はねで汚れたはずの足先をこすり合わせてみたけど、サラサラだった。
肩まできちんと掛けられてある毛布は、ちょっと獣くさいけど、気遣いを感じる。
「巨大鳥がいた」
三つ目。
これが夢じゃないとして、私のいた世界では考えられないほど大きな鳥をこの目で見た。
そいつに食われたと思ったけど食われていなかった。
うん。ここだけが夢なのかもしれない。
なんとか正気を保つことが出来ている、と判断し、私は次の行動に移った。
肘をつきながら上半身を起こしただけで、身体中がバキバキと音を立てる。
慣れない有酸素運動と落下運動で、私の貧弱な体は大ダメージを受けていた。
だが、ぱっと見たところ外傷はない。血も出てないし、骨も折れてない。
あ、でもスーツの上着がない。
ブラウスにタイトスカート。ストッキングも脱がされているし、靴もその辺には見当たらない。
あれ、靴はどこで脱いだんだっけ。
どこにいったのかな、私のジャケット。
三着しかないスーツを大事に着まわしてるんだから、無くなったら困る。
この期に及んで週明けの出勤のことを気にしていると。
トントン、ガチャ。
ノックの音とほぼ同時に、部屋のドアが開いた。
文字通り私の体は空中に放り出され、強烈な浮遊感に襲われた。
鈍い衝撃音と尻の激痛が襲ってきたのは同時。
「いったあああ……」
涙目になるのが分かったが、恥も外聞もない。
そのくらい尻が痛かった。もっと肉がついてたらマシだったのだろうか。
食費を切り詰め過ぎたことを後悔しながら辺りを見回す。
ギイ。
視線を上げたすぐそこ。一メートルもないくらいの距離に。
巨大な鷲? いや鷹?
猛禽類ということだけは分かる大きな鳥が、三羽も。私の目の前で、揃いも揃って巨大な頭をキョンと傾げていた。
人は本当にパニックに陥ると無になるものらしい。
私の脳は早々に思考を停止し、固まった。
――ギイ。ギイッ?
人一人簡単に飲み込めそうな嘴くちばしの隙間から、今まで一度も聞いたことのない奇怪な音がする。
途端、『このままでは食われる』という本能的な恐怖が襲ってきた。
顎が勝手に震えだし、奥歯がガチガチと鳴り始める。
逃げなきゃ……!
巨大鳥たちを刺激しないように、じわじわと後ずさろうとして後ろ手を地面につけたその時。私は手の感触に強烈な違和感を覚えた。
コンクリートじゃない。
草の生えてる柔らかな地面だ――。
ここは、どこ。私の安アパートじゃないここは。
生い茂った草の青い匂いが鼻をつく。鬱蒼とした暗さは、大きく枝を広げた木々のせいだとようやく認識する。
ここは、森だ。
見知らぬ森のど真ん中に、私はいる。
ひくひくと唇の端が痙攣する。
恐怖と驚愕をいっぺんに脳内に突っ込まれ、いっそ笑い出したい気分になったその時。
――ギイーッ!
巨大鳥の中でも一番羽の量が多い一羽が、突然大きな鳴き声を上げ、両翼を広げた。
まるで、早く食べたいと言わんばかりに。
「ぎゃああああああああ!!!!!」
そして冒頭に戻る。
私はとにかく叫んだ。喉が焼け付くように痛むが、息継ぎの時間も惜しい。
私が叫びだした途端、こちらの思わぬ反撃に驚いたのか、三羽が一斉に後ずさった。
今だ!
どこにそんな力が残っていたのだろう。私は素早く立ち上がり、一目散に駆けだした。
ありえないほどの速度で足が回転する。
前につんのめりそうな角度で体を傾け、両腕を思いきり振る。
これほど必死に走ったことが今までの人生にあっただろうか。
「なに、なんなの、ふざけんなっ。こんなのっ、許さない! 絶対に……っ」
恐怖から逃れようと、しゃにむに声に出す。
罵声と共に涎が出た。正気を失いかけているのが分かる。
気が触れた女は、鳥の化け物に喰われてしまいました。おしまい。
そんな結末が脳裏をよぎり、今度は泣きたくなった。
「おかあさああんっ! おとおさああんっ!」
とっさに喉の奥から絞り出した言葉は、もうずっと昔に封印したはずのものだった。
いい年してみっともないとほんの少し我に返る。
返った瞬間。私の足元から、スカッと地面が抜け落ちた。
いやこれ、地面が抜けたんじゃない。
改めて認識した時にはすでに、凄まじい速度で私の体は落下を始めていた。
道が途切れて崖になっていたことに気づかず、思い切り空中にダイブしてしまったらしい。
「いやああああああああっ!!」
ここに落ちた時とは比べものにならないほどの落下感に全身が総毛立ち、風に煽られた髪がバタバタと視界ではためく。
――ああ、こりゃ死ぬな。
どっちにしろロクな人生じゃなかったし、楽になってもいいかな。
きつく目を閉じ、諦めかけたその時。
グッっと首が締まった。
何か鋭い尖ったものに、スーツの襟首を掴まれ上に放り投げられる。
ぐるぐる目が回り、何が何だか分からない。
誰かに落下を止めてもらったことだけはかろうじて分かった。え、でも誰かって誰――……?
ここは空中で、パラグライダーでも操縦してなければ普通の人は飛んだり出来なくて……。
目まぐるしく考え始めた瞬間、生温かな大きなぬめりと鋭い歯のようなものの間に胴体を挟まれる。
ああ、私、あの鳥に食べられたんだ。
認識したのと、気絶したのは同時だった。
次に目を覚ました時、私は柔らかなベッドの上にいた。
ああ、良かった……! 夢だった!!
安堵のあまり涙が出そうになったけど、待てよ、と体が違和感を訴える。
……ベッド? うちにそんなものはない。普段使っているのは、ぺらぺらの薄い布団だ。
瞼の上に両腕を重ねて乗せ、私は深呼吸を繰り返した。
とりあえず、状況を整理してみよう。
どこからが夢? ビデオを借りて、家に帰ったところまでは確かにいつもの週末だった。
だけど突然、玄関の床が抜けて――……。
鬱蒼とした森。巨大な猛禽類。崖からダイブ。
感じた恐怖も驚愕も風圧も痛みも、全てが身体に刻みつけられている。
夢にしてはリアル過ぎた。
天井のむき出しの梁をちらと確認し、もう一度固く目を閉じる。
部屋には木の香りが充満していた。ますます確信が深まる。
「ここは、私のいた場所じゃない」
一つ目。
心でカウントして、声に出してみた。
みっともなく震えた声は、それでも確かに自分のもので、ほんの少し心が落ち着く。
「知らない誰かの家のベッドで寝てる」
二つ目。
誰かが、私を助けてくれたのだろう。それは間違いない。
泥はねで汚れたはずの足先をこすり合わせてみたけど、サラサラだった。
肩まできちんと掛けられてある毛布は、ちょっと獣くさいけど、気遣いを感じる。
「巨大鳥がいた」
三つ目。
これが夢じゃないとして、私のいた世界では考えられないほど大きな鳥をこの目で見た。
そいつに食われたと思ったけど食われていなかった。
うん。ここだけが夢なのかもしれない。
なんとか正気を保つことが出来ている、と判断し、私は次の行動に移った。
肘をつきながら上半身を起こしただけで、身体中がバキバキと音を立てる。
慣れない有酸素運動と落下運動で、私の貧弱な体は大ダメージを受けていた。
だが、ぱっと見たところ外傷はない。血も出てないし、骨も折れてない。
あ、でもスーツの上着がない。
ブラウスにタイトスカート。ストッキングも脱がされているし、靴もその辺には見当たらない。
あれ、靴はどこで脱いだんだっけ。
どこにいったのかな、私のジャケット。
三着しかないスーツを大事に着まわしてるんだから、無くなったら困る。
この期に及んで週明けの出勤のことを気にしていると。
トントン、ガチャ。
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