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婚約破棄
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「あなたのような優柔不断な女々しい人とは結婚したくありません!婚約破棄させてもらうわ!」
「そ、そんなぁ」
僕は突然、目の前にいる婚約者、フラン・バラモス侯爵令嬢から婚約破棄を突き付けられてしまった。
彼女は、そのままぷいっ!と踵を返して去って行ってしまった。
確かに僕は、彼女の言う通り、優柔不断かもしれないけど・・・こんな突然婚約を破棄されるなんてあんまりだよ!
そう思って彼女を追いかけたんだけど・・・
「ラウル様、お待たせしました。女々しい元婚約者との縁は切れましたので、婚約しましょう」
「俺は嬉しいよ、フラン嬢。君とあの男では不釣り合いだと思っていたからね。これからは俺が君を守ろう」
「まぁ!さすがラウル様。頼もしいわ!」
彼女は、長身のイケメンに寄り添っていた。
あ、あれは・・・!ラウル・レジーン公爵令息!
彼はご令嬢から熱い視線を浴び続けている貴公子で、学園でもアイドル的な存在だった。
そんな彼と、フランがあんなに親しげに接しているなんて!
僕はあまりのショックで頭が真っ白になった。
・・・
気づいたら僕は家に帰っていた。
そして、両親に婚約破棄された事実を告げると・・・
「この出来損ないめが!せっかくバラモス侯爵家との繋がりができそうだったのに、お前が不甲斐ないせいで台無しになってしまったではないか!」
「あなたは外見からして女々しいのです!背も低いし、声は高いし、身体は華奢ですし・・・もっと男らしくなさい!情けない!」
父も母も、僕を烈火のように責め立てた。
そ・・・そんな・・・。
学園で傲慢な態度をとっているフラン嬢のフォローを、僕はずっと我慢してやってきたんだ!彼女にもそれとなく注意をしてきたし、彼女が迷惑をかけた人達には僕が謝って穏便に済ませてきた。
それに、僕は学園での勉強は頑張って、成績はトップ3に入っているし、身体を鍛えるために毎日走ったり、剣の稽古をしたり、色々やってきたのに・・・。
というか、身長や声なんて、どうしようもないじゃないか!
必死で両親に訴えた僕だが、僕が1つ何かを言うと、2人合わせて10倍になって言い返される状態だ。
怒りで我を忘れたような2人には、全く理解してもらえなかった。
そして、2時間ほど延々と説教された僕は、解放された時には心がボロボロの状態だった。
なんで、なんでこんな目に逢ってしまうんだ。
僕が何をしたっていうんだ。
そんなことを想いながら自室に戻った僕は、姿見に映った自分を見つめる。
中性的な顔、肩まで伸びたサラサラの金髪、元婚約者のフランよりも低い身長、華奢な身体。
なんで僕は、男に生まれてきてしまったんだろう。もし僕が女だったら・・・。
ふと、そんなことを思ってしまった。
それがいけなかったんだ。
「そ、そんなぁ」
僕は突然、目の前にいる婚約者、フラン・バラモス侯爵令嬢から婚約破棄を突き付けられてしまった。
彼女は、そのままぷいっ!と踵を返して去って行ってしまった。
確かに僕は、彼女の言う通り、優柔不断かもしれないけど・・・こんな突然婚約を破棄されるなんてあんまりだよ!
そう思って彼女を追いかけたんだけど・・・
「ラウル様、お待たせしました。女々しい元婚約者との縁は切れましたので、婚約しましょう」
「俺は嬉しいよ、フラン嬢。君とあの男では不釣り合いだと思っていたからね。これからは俺が君を守ろう」
「まぁ!さすがラウル様。頼もしいわ!」
彼女は、長身のイケメンに寄り添っていた。
あ、あれは・・・!ラウル・レジーン公爵令息!
彼はご令嬢から熱い視線を浴び続けている貴公子で、学園でもアイドル的な存在だった。
そんな彼と、フランがあんなに親しげに接しているなんて!
僕はあまりのショックで頭が真っ白になった。
・・・
気づいたら僕は家に帰っていた。
そして、両親に婚約破棄された事実を告げると・・・
「この出来損ないめが!せっかくバラモス侯爵家との繋がりができそうだったのに、お前が不甲斐ないせいで台無しになってしまったではないか!」
「あなたは外見からして女々しいのです!背も低いし、声は高いし、身体は華奢ですし・・・もっと男らしくなさい!情けない!」
父も母も、僕を烈火のように責め立てた。
そ・・・そんな・・・。
学園で傲慢な態度をとっているフラン嬢のフォローを、僕はずっと我慢してやってきたんだ!彼女にもそれとなく注意をしてきたし、彼女が迷惑をかけた人達には僕が謝って穏便に済ませてきた。
それに、僕は学園での勉強は頑張って、成績はトップ3に入っているし、身体を鍛えるために毎日走ったり、剣の稽古をしたり、色々やってきたのに・・・。
というか、身長や声なんて、どうしようもないじゃないか!
必死で両親に訴えた僕だが、僕が1つ何かを言うと、2人合わせて10倍になって言い返される状態だ。
怒りで我を忘れたような2人には、全く理解してもらえなかった。
そして、2時間ほど延々と説教された僕は、解放された時には心がボロボロの状態だった。
なんで、なんでこんな目に逢ってしまうんだ。
僕が何をしたっていうんだ。
そんなことを想いながら自室に戻った僕は、姿見に映った自分を見つめる。
中性的な顔、肩まで伸びたサラサラの金髪、元婚約者のフランよりも低い身長、華奢な身体。
なんで僕は、男に生まれてきてしまったんだろう。もし僕が女だったら・・・。
ふと、そんなことを思ってしまった。
それがいけなかったんだ。
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