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08 アフォード出陣

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 あれから間もなくのことだった。

 闇の化身が完全に復活し、王国の上空は暗雲に包まれたんだ。
 そして、魔物の群れが森から王都めがけて押し寄せてきたんだ。
 この事態に対して、父はすぐに兵を防衛に当たらせた。

 そして、僕も聖剣スタンフォールを持ってすぐに出陣した。







ガアアアアア!
グオオオオ!

「ぐっ!魔物の数が多過ぎる!?」
「しかも1匹1匹が強いぞ!?このままでは持たない!」

 兵達が王都の防衛にあたるが、強大な魔物達の前に一人、また一人と倒れていく。
 このままでは王都に魔物が侵入するのも時間の問題だ・・・
 誰もがそう思い、絶望的な表情を浮かべた、その時だった。


ズバアアアアア!

「な、なんだ!?」
「光が・・・魔物を切り裂いていく!?」

 兵達は、目の前の状況に唖然とした。
 急に一筋の光が飛んできたと思ったら、その光が硬い魔物達の身体を次々に切断していったからだ。
 断末魔と共に地に伏していく魔物達。

 兵達はその光の元をたどると・・・

「で、殿下?!」
「アフォード殿下!?」

「え?ドアホ王子?」

 そこには、青白く輝く大剣を担いだ、王太子の姿があった。







「ここは僕が引き受けた!君たちはけが人をすぐに王都に運べ!」

「王太子殿下!?危険です!ここは戦場なのです!ああ!魔物が!」

 戦場に姿を現したアフォードに、慌てた兵が声をかけるが、また大勢の魔物達が直前まで迫ってきていた。

「はあ!」

ズバアアア!

 だが、その魔物達はアフォードの振った一太刀・・・聖剣から発せられた光の斬撃によって、全て切断されたのであった。たったの一太刀で多くの魔物達を屠った彼の姿に、兵達は呆然とした。

「急げ!見ての通り僕は大丈夫だ!倒れたものの命を救え!」

「わ、わかりました!」

 アフォードの言葉に我に返った兵達は、地に倒れた者達の救助に走るのだった。


 そして、1時間も経たない内に、魔物の大群は全滅した。

 それらは全て、アフォードの聖剣によって倒されたのであった。
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