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04 キャスリーンは僕の癒し
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キャスリーンは、僕が聖剣を抜く少し前に婚約した女の子だ。
可愛らしく優しい彼女のことを、僕は昔から大好きだったんだ。彼女も僕のことを慕ってくれていたと思う。
だけど、そんな僕らの関係も、僕が聖剣を抜いたことで変化してしまった。僕は聖剣を使いこなすために修行にかかりっきりになってしまったからだ。僕は父上に、キャスリーンとの婚約解消をするようにお願いした。このままでは彼女を不幸にさせてしまうと思ったからね。だけど、こちらからのお願いで婚約したから、こちらから婚約を解消する訳にはいかなかったんだ。キャスリーンに落ち度はない訳だし、聖剣を抜いたから婚約解消します、なんて言えない。
だから僕は、キャスリーンにおバカな振舞いをして、彼女に呆れられようとしたんだ。僕に呆れたら、彼女の方から婚約解消なり、婚約破棄なり、なんらかの行動に出てくれるんじゃないかと思ったから・・・卑怯だよね、僕。自分でも嫌になるよ。
それで、実際に呆れられることには成功したんだけど、彼女は僕を見捨てなかった。呆れつつも、彼女は僕の婚約者で居続けてくれたんだ。父からも彼女の父である公爵に「キャスリーン嬢の意思で自由に婚約破棄してくれて構わない」って言ってくれてたんだけどね。
彼女はどうも、人を見捨てることができない性格なんだろうね。彼女は昔から多くの人間から愛されていた。勿論僕も彼女を愛している。昔から今まで。そう、婚約破棄した今もだ。彼女ほど魅力的な女の子なんて、世界中どこを探したっていないよ!僕にとって彼女は最高の女神なんだ。
彼女の性格は勿論昔から素晴らしいままだ。そして問題は・・・容姿だ。幼い頃はぺったんこだった胸やお尻が、成長と共にとんでもないことになっていったんだ。もう僕はドキドキしっぱなしさ!それでも僕は、彼女と婚約破棄するために、鼻血が出るのを堪えながら彼女の胸を凝視した。
・・・勘違いしないでほしいが、僕は彼女の胸を見たいから見ていたわけじゃない。あくまでも彼女に愛想を尽かされて婚約破棄されるためなんだ。いや、確かに彼女の巨大な双丘は魅力的だよ。胸とお尻の2つの双丘さ。僕も夜に何度も彼女の双丘を思い出した。剣を振っている時も思い出してしまって、剣をもう一本生やしてしまったこともしょっちゅうだ。
・・・ああ、わかったよ、訂正するよ。1%・・・いや5%・・・いや10%・・・ああ!わかったよ!白状するよ!99%!僕の私情で彼女の胸を凝視していたよ!彼女の去り際にはお尻も凝視していたよ!だって仕方ないだろう!?あれはもうね、ファンタジーなんだ!夢と希望が詰まったミラクルファンタジーなんだよ!
おっと、興奮して鼻血が出てしまったよ。少し落ち着こう。
まぁ、つまりは彼女は僕の癒しだったのさ。彼女の存在が、過酷な僕の剣の修行を継続させた。そしてつい最近までに至る訳さ。
・・・ああ、闇の化身の復活の兆候を知るまでにね。
可愛らしく優しい彼女のことを、僕は昔から大好きだったんだ。彼女も僕のことを慕ってくれていたと思う。
だけど、そんな僕らの関係も、僕が聖剣を抜いたことで変化してしまった。僕は聖剣を使いこなすために修行にかかりっきりになってしまったからだ。僕は父上に、キャスリーンとの婚約解消をするようにお願いした。このままでは彼女を不幸にさせてしまうと思ったからね。だけど、こちらからのお願いで婚約したから、こちらから婚約を解消する訳にはいかなかったんだ。キャスリーンに落ち度はない訳だし、聖剣を抜いたから婚約解消します、なんて言えない。
だから僕は、キャスリーンにおバカな振舞いをして、彼女に呆れられようとしたんだ。僕に呆れたら、彼女の方から婚約解消なり、婚約破棄なり、なんらかの行動に出てくれるんじゃないかと思ったから・・・卑怯だよね、僕。自分でも嫌になるよ。
それで、実際に呆れられることには成功したんだけど、彼女は僕を見捨てなかった。呆れつつも、彼女は僕の婚約者で居続けてくれたんだ。父からも彼女の父である公爵に「キャスリーン嬢の意思で自由に婚約破棄してくれて構わない」って言ってくれてたんだけどね。
彼女はどうも、人を見捨てることができない性格なんだろうね。彼女は昔から多くの人間から愛されていた。勿論僕も彼女を愛している。昔から今まで。そう、婚約破棄した今もだ。彼女ほど魅力的な女の子なんて、世界中どこを探したっていないよ!僕にとって彼女は最高の女神なんだ。
彼女の性格は勿論昔から素晴らしいままだ。そして問題は・・・容姿だ。幼い頃はぺったんこだった胸やお尻が、成長と共にとんでもないことになっていったんだ。もう僕はドキドキしっぱなしさ!それでも僕は、彼女と婚約破棄するために、鼻血が出るのを堪えながら彼女の胸を凝視した。
・・・勘違いしないでほしいが、僕は彼女の胸を見たいから見ていたわけじゃない。あくまでも彼女に愛想を尽かされて婚約破棄されるためなんだ。いや、確かに彼女の巨大な双丘は魅力的だよ。胸とお尻の2つの双丘さ。僕も夜に何度も彼女の双丘を思い出した。剣を振っている時も思い出してしまって、剣をもう一本生やしてしまったこともしょっちゅうだ。
・・・ああ、わかったよ、訂正するよ。1%・・・いや5%・・・いや10%・・・ああ!わかったよ!白状するよ!99%!僕の私情で彼女の胸を凝視していたよ!彼女の去り際にはお尻も凝視していたよ!だって仕方ないだろう!?あれはもうね、ファンタジーなんだ!夢と希望が詰まったミラクルファンタジーなんだよ!
おっと、興奮して鼻血が出てしまったよ。少し落ち着こう。
まぁ、つまりは彼女は僕の癒しだったのさ。彼女の存在が、過酷な僕の剣の修行を継続させた。そしてつい最近までに至る訳さ。
・・・ああ、闇の化身の復活の兆候を知るまでにね。
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