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04 救世主様

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 主演の2人が去り、終劇となりました。

 取り残された私ですが、ここで殿下はさらに観衆の皆さんに向かって声を張り上げました。

「先ほどの婚礼の前に、グスタフがクリスティーナ嬢に言っていたことは全て嘘である!彼女の身の潔白は私が保証しよう!どうか、愚者の戯言に惑わされないで欲しい!」

 その言葉で、大広間の観衆の皆様は納得されました。

 レンデス殿下の御言葉ですから、間違いない訳です。


 説得力は

 殿下 >>>> グスタフ様

 だからです。


 そして、殿下は、唖然とする私にこうお話されました。


「クリスティーナ嬢、辛い思いをさせてすまなかった。君をグスタフから救うためには、彼の言質をとる必要があったのだ」

「い、いえ、殿下のおかげで、こうして私の汚名を払拭することができました。本当に感謝申し上げます。・・・ですが、なぜ、私を救ってくださったのですか?」

 私は殿下に非常に感謝しています。そして、それ以上に私は本当に不思議でした。
 なぜ、私のような者に、殿下のような天上の御方が御手を差し伸べてくださったのでしょうか?

「クリスティーナ嬢・・・婚約破棄された直後に、このような事を口にするのは不躾であるとは承知しているのだが、言わせてほしい。・・・私と結婚を前提としたお付き合いをしていただけないだろうか?」

「ええ~~~!?」

 私は殿下の爆弾発言に、はしたなくも、驚きの声を上げてしまいました。
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