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story 1
I want to crawl under the rug
しおりを挟む穴があったら入りたいとは今の気持ちの俺の事をいうのだろう。入学式の自分が冒した過ちに、今更、反省と羞恥心でいっぱいだった。
教室の自分の席に着席し、大人しくしていた。入学式も終わって、先生の話もちゃんと聞いたし、自己紹介も終わった。明日の予定もちゃんと聞いた。あとは帰るだけなのに、何故か我がクラスの生徒はなかなか出ていかない。何故なの…………っと俯きながら、拳をガンガンと机に叩きつけている様子を見ている周りは珍獣を見ているように痛々しい。そうか、俺がいるから話題を出しにくく、帰りずらいと言うことかと、ふと思う。
やめてくれ、俺が悪いから、思いっきり、迷惑だったし、パニクって噛んだし、最後に階段ずっこけたし、悪いと思ってますとも……!悪いと思ってるからそんな目で見ないでと机をまた叩き始めた、俺、将来ゴリラになりたいなっと思い始めた時だった。
ツンツンと肩をつつかれる。誰だと振り返ると、入学式の時、隣に座っていた男子生徒だった。あまりのことで、顔が強ばる。だって俺は、そういう耐性もなければ、言わば、男子恐怖症だったからだ。
「流石に机が可哀想だからやめときなよ」
ずっと背後で笑っていた声は聞こえていたが、ガン無視していた。隣に座っていた男子生徒はつまりは俺の後ろの席だった。
良く顔はみなかったけど、顔はいい方だと思うし、身長も標準よりは高い。少し大人びた顔に、少し安心する自分がいた。なんか、この男子は平気だ。強ばった顔が少し緩む。
「服部さんって背がちっさいけど、黒板見えそう?」
ああ、そうかと前をみると、俺より背が高い人が数名同じ列にいる。うーーんと見回すと、ま、いいかと思う自分がいた。
「大丈夫っ!俺、体柔らかいから避ければ何とかいける!!」
そう言って、左右に上半身を動かすと男子生徒は爆笑する。何処に爆笑する所があるのだろうかとまじまじ見つめると、男子生徒は耐えきれなかったようで、ぷいっとそっぽを向いた。
なんだこの男子、気さくに見えてシャイ…可愛いなっと、珍しく男子に関心を寄せた時だった。
「服部さんが特待生って話は本当?」
急に喋りかけてきた可愛い女子に俺の目が輝く。
「一応、特待生かな」
何でそんなことを聞くのか分からなくて、頭を傾げるとクラスの生徒が騒ぎ出した。
「マジで!?凄いんだけど!」
「ここの、特待生の枠ってかなり難関って聞いたんだけど……!」
「服部さん、凄すぎでしょ……。」
「相当頭いいんだね」
「どこの中学いたの?!なんで、私知らなかったんだろ……」
周りが騒ぎ立てるので、ちょっと戸惑いながら、帰りずらい雰囲気は結局自分のせいだったことに気づく。皆ただ、俺に興味心身だったのだ。特待生なだけの不細工な人間なのに。
知らなくて当然だよ。卒業したのは去年だし、俺よりも有名な子がいたから。見てないから、いたのは不確かだけど。きっと、岡品先輩のような女神なのだろう。
色々言われるがなかなか切り出せない、帰りたい今すぐに……。注目される人間でもないし、慣れていないから、戸惑う俺がいた。穴をくれ今すぐ、穴をっと思っているとある生徒が俺に駆け寄ってきた。
「服部さん一緒に帰ろう。バイトあるよね?」
そう言ってきた、彼と言ってはいいのか分からないが、中性的な男子生徒が手を伸ばしていた。
確かにバイトは今日あるし、入学式しかないから、いつもより早い時間に行かなきゃ行けない。でもなんで、この男子は知っているんだろうと目を丸くしていると、ほらほらと、机にかけてあるバッグを俺に渡す。これは、急かされている。
初めて見る相手なはずなのに、なんだか、慣れ親しんだ顔な気がする。何故だろうと思っている間に、その男子生徒に手を引かれてしまう俺がいた。
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