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This is reality
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無事伯父さんと合流できたので、
先生の説明を聞くために先生を訪ねる。
まだ放課後という事もあり、中等部の生徒たちもまだいるみたいだ。
俺が廊下を歩いていると様々な話が飛び交う。
「ほら、あれって」「ああ、あの人」俺の噂は未だに健在らしい。
まあ、SNSにメイド姿をさらした挙句、退学になればそれはそれはヤバい女だ。
噂といえば、
この女学院には、誰もが憧れる存在がいたらしい。それはとても可愛くて、清楚で、愛らしい。
そんな子がいたらしいのだ。その子は皆に慕われ、隣の男子校で崇められていたらしい。
だがそんな憧れの存在など俺は知らなかった。寧ろ見たこともない。
そんな子がいたらとっくに俺が拝みたいくらいだ。っといいますか、拝めさせてください。
相談室で、先生の説明が終わると伯父さんはうーんと唸った。
「特に問題は、ないのですが、ちょっとした心配があるのですが」
先生はそれを聞くと、「何が心配ですか?」っと尋ねた。
「変な虫つきませんか? だってほら、茜ちゃん可愛いし、話し方アレだけど真面目に超絶に可愛いし…」
それを聞いた先生はあーっと真剣に返答を考えている。
いや待ってください。そこは真剣に考える所ですか。そもそも俺が可愛いの部類にはいるわけがない。
「確かに服部は可愛いですけど。戌野岡は可愛い子が多いと聞きますので、まだ緩和されるかと思います」
キリッとした顔で先生が返すと伯父さんはよしっとガッツポーズをした。
「茜ちゃん聞け!先生も公認だぞ!!やっぱり茜ちゃんは可愛い!!!」
電話越しに毎度、茜ちゃんは可愛いねーっと冗談交じりなのか言っていた伯父さんはかなり俺を可愛がっている。
最近の俺はそれが嫌で嫌で仕方がない。多分、これが反抗期というやつなのかもしれない。
「だーーーっ! 伯父さんもういいから、それ以上言ったら次朗伯父さんにチェンジしてもらうよ!!?」
俺がそう言って、もう一人の伯父さんである。次朗さんに電話をかけようとする。
そうすると、伯父さんは慌て始めた。
「いやいやいや。待って茜ちゃん!元ちゃんが怒られたっていいの!?」
伯父さんは己が不利になるとつい自分の名前を出して下手に回ろうとし始める。
俺はそれを確認すると手元に持っていたスマホをポケットの中になおした。
「じゃ、元ちゃんは大人らしく大人しくしてね」
俺が笑顔で言い放つと伯父さんは大人しくなった。そうだ、最初からそうしておけばよかったんだ。
先生がその光景を見ながら顔がこわばっている。
「いつも、こうなの?」
先生がそう問うと俺は笑顔でこう答えた。
「だから、しつこいって言ったじゃないですか」
伯父さんの承諾も貰い安心しきっていた。
伯父さんと自分の家まで帰っていると、ある車が通りかかった。それは父の車で、伯父さんに気づいたのか車を止めた。
助手席の窓が開くと高い声が響いた。
「あら、元さん久しぶり。珍しいわね帰ってたの?」
その声の主は母だった。伯父さんはそれを見てにこやかに笑った。
「ええ、茜ちゃんに会いたかったもんだから」
それを聞いた母はやっと俺の存在に気づいたらしく。いつもの通り、溜息を吐いた。
「元さんて本当、物好きよね」
それを聞いた伯父さんはははははと笑っているだけだった。
そうすると、後部座席のドアが開いた。その中には見慣れた人が座っていた。清楚で耽美な綺麗な人。
「お姉ちゃん…」
俺がそう声を溢すとお姉ちゃんはじっと俺を見つめた。
「ここ結構坂だからきついでしょ。乗れば?」
淡々と話すお姉ちゃんに伯父さんは嬉しそうに、言葉を返した。
「百合ちゃんどうもありがとう。光哉と違ってやさしーっ」
笑いながら、伯父さんは俺を車までエスコートしてくれた。
伯父さんの言葉に反応したのか、父が地味に怒っている。
それを見た俺は珍しくも、ふふっと含み笑いをするのだった。
先生の説明を聞くために先生を訪ねる。
まだ放課後という事もあり、中等部の生徒たちもまだいるみたいだ。
俺が廊下を歩いていると様々な話が飛び交う。
「ほら、あれって」「ああ、あの人」俺の噂は未だに健在らしい。
まあ、SNSにメイド姿をさらした挙句、退学になればそれはそれはヤバい女だ。
噂といえば、
この女学院には、誰もが憧れる存在がいたらしい。それはとても可愛くて、清楚で、愛らしい。
そんな子がいたらしいのだ。その子は皆に慕われ、隣の男子校で崇められていたらしい。
だがそんな憧れの存在など俺は知らなかった。寧ろ見たこともない。
そんな子がいたらとっくに俺が拝みたいくらいだ。っといいますか、拝めさせてください。
相談室で、先生の説明が終わると伯父さんはうーんと唸った。
「特に問題は、ないのですが、ちょっとした心配があるのですが」
先生はそれを聞くと、「何が心配ですか?」っと尋ねた。
「変な虫つきませんか? だってほら、茜ちゃん可愛いし、話し方アレだけど真面目に超絶に可愛いし…」
それを聞いた先生はあーっと真剣に返答を考えている。
いや待ってください。そこは真剣に考える所ですか。そもそも俺が可愛いの部類にはいるわけがない。
「確かに服部は可愛いですけど。戌野岡は可愛い子が多いと聞きますので、まだ緩和されるかと思います」
キリッとした顔で先生が返すと伯父さんはよしっとガッツポーズをした。
「茜ちゃん聞け!先生も公認だぞ!!やっぱり茜ちゃんは可愛い!!!」
電話越しに毎度、茜ちゃんは可愛いねーっと冗談交じりなのか言っていた伯父さんはかなり俺を可愛がっている。
最近の俺はそれが嫌で嫌で仕方がない。多分、これが反抗期というやつなのかもしれない。
「だーーーっ! 伯父さんもういいから、それ以上言ったら次朗伯父さんにチェンジしてもらうよ!!?」
俺がそう言って、もう一人の伯父さんである。次朗さんに電話をかけようとする。
そうすると、伯父さんは慌て始めた。
「いやいやいや。待って茜ちゃん!元ちゃんが怒られたっていいの!?」
伯父さんは己が不利になるとつい自分の名前を出して下手に回ろうとし始める。
俺はそれを確認すると手元に持っていたスマホをポケットの中になおした。
「じゃ、元ちゃんは大人らしく大人しくしてね」
俺が笑顔で言い放つと伯父さんは大人しくなった。そうだ、最初からそうしておけばよかったんだ。
先生がその光景を見ながら顔がこわばっている。
「いつも、こうなの?」
先生がそう問うと俺は笑顔でこう答えた。
「だから、しつこいって言ったじゃないですか」
伯父さんの承諾も貰い安心しきっていた。
伯父さんと自分の家まで帰っていると、ある車が通りかかった。それは父の車で、伯父さんに気づいたのか車を止めた。
助手席の窓が開くと高い声が響いた。
「あら、元さん久しぶり。珍しいわね帰ってたの?」
その声の主は母だった。伯父さんはそれを見てにこやかに笑った。
「ええ、茜ちゃんに会いたかったもんだから」
それを聞いた母はやっと俺の存在に気づいたらしく。いつもの通り、溜息を吐いた。
「元さんて本当、物好きよね」
それを聞いた伯父さんはははははと笑っているだけだった。
そうすると、後部座席のドアが開いた。その中には見慣れた人が座っていた。清楚で耽美な綺麗な人。
「お姉ちゃん…」
俺がそう声を溢すとお姉ちゃんはじっと俺を見つめた。
「ここ結構坂だからきついでしょ。乗れば?」
淡々と話すお姉ちゃんに伯父さんは嬉しそうに、言葉を返した。
「百合ちゃんどうもありがとう。光哉と違ってやさしーっ」
笑いながら、伯父さんは俺を車までエスコートしてくれた。
伯父さんの言葉に反応したのか、父が地味に怒っている。
それを見た俺は珍しくも、ふふっと含み笑いをするのだった。
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