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77話 出立
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短い足が、うっすらした自らの影を追うようにトテトテ忙しく地面を叩いている。
街道は、朝露色に濃くなってしっとり静か。
「……乗るか?」
真下を向いていた私は、顔を上げてきっぱり首を振った。
「乗なない」
背負子を下ろそうとしていたリトが、眉尻を下げて情けない顔をする。
リトの後ろには、出立に相応しい広々した空。
私たちは今朝、まだ暗いうちにあの町を出たのだ。
――うつらうつらするまぶたを押し上げ、私はちゃんと町を見ていた。
朝からいい匂いのする店は、赤い扉が目印のパンの店。扉の下の方は、色が禿げている。
大通りの荒い石畳、私が毎度のようにつまづく出っ張り、一つだけ変な色をした石、橋げたについた派手な傷。
私たちが町を出た後、赤い扉はもっと禿げていくだろうか。いや、塗り替えられるかもしれない。お店ごと変わるかもしれない。石畳は、削れて丸くなるかもしれない。欠けてもっと荒れるかもしれない。
きっと、今あるものは今しかないだろう。
ちゃんと、全部覚えて行こう。
甘く香ばしいパンの香りを吸い込んで、口の中にじわっと唾液が溢れた。
そうだ、もしかすると、パンを焼く匂いは変わらないかもしれない。それって、凄いことだな。
私の手を引くリトが、スッと物陰に姿を隠した。
武器や皮やらを身に付けた団体は、冒険者だろう。リトはそういった人の目を避けるように進んでいる。
「バレたら面倒だろ? 町を出るまでは慎重にな。追いかけて来られちゃ、たまったもんじゃねえ」
見上げる私に肩をすくめてみせ、苦笑した。
追いかけて来るのか。そんなにまで、リトがこの町に残っていて欲しい人がいるのか。
「一応、冒険者としちゃトップクラスなんだよ。居なくなると死活問題だからな。ま、だから俺頼みにならねえよう、長居しねえんだけど」
「りと、たよりにさえたくない?」
頼られたくないから、町を転々とするのだろうか。そんな風にも見えなかったけれど。
「まあ、それもあるな。あんま目立ちたくねえし」
そう言って素早く私を抱えると、馬車の影に隠れるようにして町の門を潜ったのだった。
「――なあ~乗ってくれよ……まだ町からいくらも離れてねえぞ」
リトは再びそう言って背中の背負子を示した。
乗らない。だって私は手を繋いで歩く方が好きだし、乗るとリトの顔が見えなくなる。
街道を外れるなら仕方ないけれど、今はいいだろう。
頑として首を振る私に、リトは弱り切った顔で頭を掻いた。
「早くから出た意味なくなるっつうの……馬車の奴らには顔を見られてるからな、今のうちに離れとかねえと」
「……じゃあ、らっこ」
「抱っこはいいのかよ!」
不承不承両手を上げると、掻っ攫うような勢いで抱き上げられた。
抱っこなら、いい。
左肩にもたせかけられるまま、分厚い体に腕を回す。ぎゅう、と力を入れたはずが、ずり落ちて定位置の左腕に尻を落ち着けた。
大きな歩幅がのっしのっしと私を揺らして、広い背中ではリトのしっぽ……じゃなく髪も左右に揺れる。
通り過ぎていく馬車馬の尻にも、リトのとそっくりなしっぽ。
「馬車、いちゅ乗る?」
「次の次の町ってとこかな」
声を潜めたリトが、ちらりと視線だけで後ろを振り返った。
まだまだ先……がっかりだ。
なんでも馬車での移動は、足が付くのだそう。どっち方面に向かったかがバレやすいから、追っ手がいるかもしれないうちは使わないんだとか。
追っ手……いないと思うけれど。
なんだか本当に夜逃げをしているみたいだ。大事なものだけ持って、次の町へ。
私は、リトとペンタを。
ペンタは、私を。
リトは、私を。
おや……なんだか、夜逃げも悪くない。
私はリトの固い服に頬を寄せ、こっそり笑ったのだった。
「……あたやしい、町」
「何も珍しいモンはねえけどな」
腕の中で忙しなく向きを変える私に、リトが落ち着け、と笑った。
リトの長い脚で歩けば、ものの数時間で次の町にたどり着いた。
ここは、私たちが居た町より規模が小さい。だけど大きい町から町への中継地として、そして大きな町へ出稼ぎに行く人たちのホームタウンとして、わりと賑わっている。
街灯も、石畳も、お店も、人も、さっきまでの町と同じように見えるけれど、別の町だ。
石畳の隙間から生えた草のひとつさえ見逃さぬよう、目を皿のようにして眺めまわすうちに、ふと嫌な予感がした。
わき目もふらずに歩くリトの先に、町の裏門が見える。
「りゅー、まだ町見る!」
「見ねえよ、隣町だぞ? 通り抜けるからな」
「なない! りゅー、行かない!」
的中した予感に、焦った私はリトの腕から逃れようと身を捩った。
リトは、私を潰さないよういつも加減している。勝機はある。
縮んで、反り返って、両手を突っ張って、目いっぱい四肢をばたつかせて。
「うおお、お前は魚かよ!! ピチピチすんじゃねえ、落ちる、落ちるっての!!」
――しばしの攻防を経て。
私は声も出せないほどに呼吸を乱し、肩で息をしていた。
ダメだった……やはり、幼児のAIではBランクに勝てなかった。ドラゴンだけど、無理だった。
リトの上着でぐるぐる巻きにされた私は、残された唯一の反抗として盛大にむくれている。
その視界の中では、どんどん遠くなる町の門。
ああ、まだ見ぬお店も、屋台も、食べ物もあったろうに。
考えるほどに惜しくて、悔しくて。
への字につぐんだ口元に、ぎゅむと何かが押し込まれた。
「はあ、こんな序盤も序盤で使うことになるとはな……」
「…………」
口の中にある、小さな何か。そろり、と舌で確かめると、一気に口内に唾液が溢れた。
甘くて、華やかで、上等のお菓子のような。
思わず噛みしめた途端、突き抜けるように香った。
この、果実の香り。覚えのある……
「ピィ!」
悲鳴のような声を上げたペンタが、私の肩へ滑り降りて来て、あろうことか口の中に手を突っ込もうとする。
きゅっと唇を固く結んでリトに視線で訴えると、苦笑したリトが何かをちぎってペンタに渡した。
小さな腕で大事に抱えたそれを見て、私はキッとリトを見上げた。
「ぺんたの、大きい!」
「小動物と争うんじゃねえよ、あれはほとんど種だ」
種か。じゃあいい。
私は口の端を伝った唾液をリトの服で拭い、リトの持つ実へ手を伸ばそうとして、断念した。
「これ、取って」
「暴れねえか?」
うんうんと頷いたのを確認して、リトがぐるぐる巻きの上着を解いた。
「あっ、こら出すな、汚ねえ」
気になっていた口の中のものを取り出すと、半透明に透けたほの赤い物体。記憶にあるものと違う姿に首を傾げていると、リトはハンカチを取り出しながら言った。
「干したレッドジェムがあったからな、買いだめといたんだが……ペンタよりお前に食われてなくなりそうだな」
「分け分けする。ぺんたに、種どーじょ」
「それは、分け分けって言うのか……?」
なるほど、果物を干すとこんな風になるのか。
唾液で濡れた干しレッドジェムは、透き通るように美しい。ついでに私の指もよだれできらきらしている。
レッドジェムを大事に口へ入れ、さりげなく手を下げた。
その過程で、裏表しっかりリトの服になすりつけながら。
「お前っ、今俺の服で拭いたか?! 拭いたな?! ハンカチ出したろうが!」
「知やない」
反対の手をリトの背中で拭きながら、私は素知らぬ顔で視線を逸らしたのだった。
◇◇◇◇◇◇
いつも読んで下さってありがとうございます!
ちょっと雰囲気違いますが幼児ともふもふの活躍する書籍化作品、
「もふもふを知らなかったら人生の半分は無駄にしていた」
1月9日、16巻発売です!
こちらだと外部リンクになりますが、Web版は読めますよ!
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大通りの荒い石畳、私が毎度のようにつまづく出っ張り、一つだけ変な色をした石、橋げたについた派手な傷。
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きっと、今あるものは今しかないだろう。
ちゃんと、全部覚えて行こう。
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リトは再びそう言って背中の背負子を示した。
乗らない。だって私は手を繋いで歩く方が好きだし、乗るとリトの顔が見えなくなる。
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「……じゃあ、らっこ」
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抱っこなら、いい。
左肩にもたせかけられるまま、分厚い体に腕を回す。ぎゅう、と力を入れたはずが、ずり落ちて定位置の左腕に尻を落ち着けた。
大きな歩幅がのっしのっしと私を揺らして、広い背中ではリトのしっぽ……じゃなく髪も左右に揺れる。
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声を潜めたリトが、ちらりと視線だけで後ろを振り返った。
まだまだ先……がっかりだ。
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追っ手……いないと思うけれど。
なんだか本当に夜逃げをしているみたいだ。大事なものだけ持って、次の町へ。
私は、リトとペンタを。
ペンタは、私を。
リトは、私を。
おや……なんだか、夜逃げも悪くない。
私はリトの固い服に頬を寄せ、こっそり笑ったのだった。
「……あたやしい、町」
「何も珍しいモンはねえけどな」
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リトの長い脚で歩けば、ものの数時間で次の町にたどり着いた。
ここは、私たちが居た町より規模が小さい。だけど大きい町から町への中継地として、そして大きな町へ出稼ぎに行く人たちのホームタウンとして、わりと賑わっている。
街灯も、石畳も、お店も、人も、さっきまでの町と同じように見えるけれど、別の町だ。
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きゅっと唇を固く結んでリトに視線で訴えると、苦笑したリトが何かをちぎってペンタに渡した。
小さな腕で大事に抱えたそれを見て、私はキッとリトを見上げた。
「ぺんたの、大きい!」
「小動物と争うんじゃねえよ、あれはほとんど種だ」
種か。じゃあいい。
私は口の端を伝った唾液をリトの服で拭い、リトの持つ実へ手を伸ばそうとして、断念した。
「これ、取って」
「暴れねえか?」
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「あっ、こら出すな、汚ねえ」
気になっていた口の中のものを取り出すと、半透明に透けたほの赤い物体。記憶にあるものと違う姿に首を傾げていると、リトはハンカチを取り出しながら言った。
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「お前っ、今俺の服で拭いたか?! 拭いたな?! ハンカチ出したろうが!」
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