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1幕:安定の上に立つ焦燥
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絶対的な口調で言われ、心臓をぎゅっと掴まれたような気がした。
端正な顔が怒りでわずかに歪んでるのを見て、最初、言葉が出なかった。
『……どうして?』
動揺が身体中を巡って、心臓が逸り、声が震えた。
すると、彼は難しい顔で答えた。
『……会わせたくないからだ。特に母には……前も話した通り、僕も景斗も決して仲良くしていないし、舞子さんが会っても、きっと気分が悪くなるだけです。もうそんな話題は出さないでください』
『そんなこと決めつけなくても……確かに仲が悪いことは前に聞きましたけど、それくらいどこの家庭にだって――』
『わかったようなことを言うな。頼むから、ここは僕の言う通りにしてくれ』
『……なんでそんな自分が絶対みたいな言い方を――』
『自分のためじゃない、これは……』
そこからはもう散々だった。
どうして仲が悪いのか、何を理由に私が会っても気分が悪くなるだけだと思うのか、いくら聞いても答えてくれず、そっちだって大事なことを話してくれなかったこともあるだろうなんて関係ない話も持ち出されて、結局「もういい」と、子どもみたいな捨て台詞を最後に解散した。その後に生まれたのは、ただ渦巻く不安。
端正な顔が怒りでわずかに歪んでるのを見て、最初、言葉が出なかった。
『……どうして?』
動揺が身体中を巡って、心臓が逸り、声が震えた。
すると、彼は難しい顔で答えた。
『……会わせたくないからだ。特に母には……前も話した通り、僕も景斗も決して仲良くしていないし、舞子さんが会っても、きっと気分が悪くなるだけです。もうそんな話題は出さないでください』
『そんなこと決めつけなくても……確かに仲が悪いことは前に聞きましたけど、それくらいどこの家庭にだって――』
『わかったようなことを言うな。頼むから、ここは僕の言う通りにしてくれ』
『……なんでそんな自分が絶対みたいな言い方を――』
『自分のためじゃない、これは……』
そこからはもう散々だった。
どうして仲が悪いのか、何を理由に私が会っても気分が悪くなるだけだと思うのか、いくら聞いても答えてくれず、そっちだって大事なことを話してくれなかったこともあるだろうなんて関係ない話も持ち出されて、結局「もういい」と、子どもみたいな捨て台詞を最後に解散した。その後に生まれたのは、ただ渦巻く不安。
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