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パートナーになれたみたいです 4 *

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 アーレン様は苦笑して、「下着を脱いで、こっちを向いて座り直せ」と言いました。
 私はおそるおそる一度アーレン様のお膝からおりました。そして――羞恥に顔を真っ赤にしながら下着をはずすと、おずおずとアーレン様のお膝にまたがりました。
 アーレン様は私を抱き寄せ、キスをしてくれました。唇を合わせ、舌をからめるキス。
 アーレン様の呼吸が分かる。それがとっても心地いい。彼の呼吸に合わせて、私も呼吸をする。
 唾液はとても甘くて、体の芯をほてらせる媚薬のよう。体の奥底がうずうずして、早く刺激してと叫んでる。
 アーレン様は私の手を取り、彼の股間へと導きました。
 そこはすでに大きく張り詰めていました。
 私の胸が期待に膨らみます。ああ、この硬いもので私を貫いてほしい。……ちょっと前まで処女だったくせに、私ってば本当にいやらしいんですね。
 でも、もう大きくしてるアーレン様だって同罪です。
 アーレン様がズボンの前を開けます。男性の服はそこが開くようになっているんです。チャックはないので開きっぱなしということで、この世界の男性は何と言うか……剛胆です。
 飛び出した彼の勃ちあがったもの。私は息を呑みました。相変わらず立派な持ち物です。それの硬さを思い出し、体の奥がじゅんっと蜜を吐き出します。
「自分で入れてみるか?」
 アーレン様が悪戯っぽく囁きます。
「え……で、でも」
「大丈夫だ。入れてみろ」
 何が大丈夫なんですかっ! もうアーレン様ってば、時々適当なんだから!
 でも……彼の『大丈夫』は私にある種の自信をもたらしました。うまくいかなくたって、アーレン様は馬鹿にしない。そういう確信です。
 私はその太くて硬いものにおそるおそる手を添えて……
「もう少し後ろだ。……そう、そうだ。そこだ」
 アーレン様のナビゲートでようやく自分の入り口を探り当て、ぐっと腰を落としました。
 大きな異物が体の中に入り込んでくる――
「ああああっ」
 腰を落としきった私は、大きくのけぞりました。熱い。アーレン様の魔力がそこに凝縮されているのが分かります。
 それが一気に私の中に放たれたものだから、魔力が大きく揺らいで――快楽をもたらしました。
 魔力が暴走するのは、流れが逆流したとき。
 けれどそうでないときの乱れは快楽になると、私はもう散々学んでいました。
 そういえばいつだったか、アーレン様が座学の際に淡々と説明したことがありました。魔法士同士がセックスをすると、溺れやすいのだと――
 アーレン様が動き始めました。下からゆっくりと擦るように私の奥を突き上げます。先端から微量の魔力をこぼれさせて、私の魔力の流れの乱れまで生み出しながら。
 私とアーレン様の場合では、アーレン様が一方的に私の体に魔力を流すだけなので、溺れるのは私一人です。
「あ……あっ、あっ、あんっ!」
 私は頭を振り乱して喘ぎました。
 下から突き上げられ、体と魔力二重に責め立てられて。つい、泣きそうな声で文句を言ってしまいます。
「ずるい、アーレン様……」
「何がだ」
「私ばっかり溺れてますよう。私だって、アーレン様に魔力を流してアーレン様を溺れさせたいですよう。私ばっかりずるい」
 するとアーレン様は私の腰を強く抱き、激しく腰を使いました。ただでさえ奥に当たりやすい体位、あまりにも強い刺激を連続して送られて、私は呼吸ができないほどもだえました。
「ああっ! ああっ! ああっ!」
「――これ以上、お前から快楽をもらったらさすがの俺もどうなるか分からんからな」
「え……?」
 アーレン様は腰の動きを止めません。硬い物が中をしきりに擦ってる。先端は私の子宮を突き上げ、まるでもっと奥を犯そうと狙っているよう。
 子宮口らしき場所に当たった瞬間に魔力を注がれたときには、体が吹き飛んでしまいそうなほどの快感が私を襲いました。ああ、駄目。アーレン様の灼熱の塊がお腹の中で燃えてる。私を焼き尽くしてしまいそう。
 もっと犯してと口走りそうになりました。もっと奥にほしい。入れる場所全体をもうとっくに埋めてくれているはずなのに、火のついた体は貪欲で、さらなる快楽を求めてる。
「お前も腰を振ってみろ。もっとよくなる」
 言われるがままに私はそろそろと自分も腰を動かしてみます。そうすると擦れる場所も当たる場所も変わってきて、さまざまな刺激が私を呑み込みました。
 アーレン様は私の腰の動きを手でサポートしながら、思うさま私を犯しました。いえ、この体位だと私が犯しているほうでしょうか?
「もう、だめ……っ、アーレン様、私、もう……っ」
 頭を振り乱し、私があられもなく声を放ったまさにそのとき――

 トントントン、とドアがノックされました。

 びくっ、と私は動きを止めました。快楽の波が一瞬にしてしゅううと収まっていきます。
「………」
 アーレン様の目が絶対零度の氷の目に変わりました。こ、恐い!
 彼は私に噛みつくようにキスをして、それから「おりろ」と言いました。ああ、声まで凍ってる!
 トントントン。ドアのノックがもう一度。
 私たちは慌てて服装を整えました。脱いでしまった下着は慌てすぎてはけそうになかったので、見えないところにいったん隠して。
 すごかったのはアーレン様です。あんなに雄々しかったものを一瞬でおさめてしまわれました。
 そしてアーレン様がドアを開けると――
「魔力修行おつかレさまデス! スコーンを焼いたノデ、いかがですか?」
 そこには天使のような笑顔のレンジュ君が……!
 手にスコーンの入ったお皿と二杯分のお茶。にこにことかわいらしい笑顔を振りまくレンジュ君。
 すっかり手の治った彼は、張り切って仕事をしたのに違いありません。ああ、怒れるわけがない!
「……いただこう。すまんな、レンジュ」
 良かった、アーレン様の声も溶けてます。さすがのアーレン様も、レンジュ君は怒れませんよね。
 というかそもそも修行中にあんなことしてた私たちが悪いのですよね。そこを忘れちゃいけなかった!
 けれど――
 レンジュ君から一式を受け取ったのは私でした。にっこりお礼を言うと、にっこり無垢な笑顔のお返し。
 レンジュ君が厨房に戻っていったあと――
「アーレン様、食べましょう食べましょう!」
 レンジュ君のおかげで心が洗われた気分で私がそう言うと、アーレン様は「お前はレンジュが気に入っているらしいな……」と鋭い目つきで私を見ました。
 え、何ですか? それはやきもちですか? 十四歳の男の子に!?
 私はにまーっとして、
「アーレン様ってやきもちやくと、ちょっと子どもっぽくなりますね?」
 口をとがらせるような風情が子どもみたい。私がそう言うと、アーレン様は一瞬で凍れる怒りの表情で言いました。
「夜になったら思い出させてやる。お前の恋人は誰なのか」
 もう、十四歳の子相手にやきもちやきすぎですよアーレン様!
 そう思いながらも――
 夜になったら。ただその言葉だけで思わず体の芯がじわっとあふれそうになって。
 そうしてやっと下着をつけていないことを思い出し、私はそそくさと隠した下着を取りに向かったのでした……
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