月闇の扉

瑞原チヒロ

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第一章 その日、青い光が飛んだ。

37 優しさではないもの

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 ――わたしを、力に変えてほしい。

 ユキナの言葉の意味を理解するのにかかった時間は、ほんの一瞬だった。しかし。

「本気で言っているんですか?」

 シグリィは真顔でユキナを見上げ、問うた。「それをすればあなたは本当に消えますよ。終わりだ」

 ユキナはにっこりと微笑んで、即答した。

『それは意外な言葉だね、シグ。君なら理解できるだろう?』

「―――」

 なんのこったと首をひねったのはジオだ。その隣では、カミルが冷静を装って黙り込んでいるものの、緊張を隠しきれていない。

 シグリィは口をつぐんだ。

 外からは、何度も爆発音が聞こえていた。詠唱なしで無造作に放たれている術の連発を、シグリィの結界がかろうじて防いでいる状態だ。

 岩山が何度も揺れ動き、あちこちからぱらぱらと石が落ちてくる。崩れる前に次の手を打たなくては。

 ため息がこぼれた。

 セレンが戻ってきてくれたなら、また別の方法があっただろうが。残念ながらそれをあてにする余裕はなさそうだ。あの闇色の少女は空を飛べる。となれば、カミルやジオが相手をするのも難しい――そもそも彼らは今、並の武器しか持ち合わせていないのだ。玄武の術を使えるらしいあの少女には、ほぼ通用しないだろう。

 シグリィ自身は怪我人だ。長時間戦うのはつらい。
 一発逆転を狙えるとすれば、確かにユキナの存在だけだった。

「……たしかに、そうですね」

『だろう? 遠慮なくそうしてくれればいいんだ』

 シグリィの独り言のような呟きに、ユキナは軽快な言葉を返す。

「ちょ――待て、待てよユキナ」

 慌てた声を上げたのはジオだった。先ほどから唯一動揺を全く隠せていない海の男は、柄にもない弱気な顔で、「ユキナ」と古い友人を呼ぶ。

「俺にはよく分からねェがよ、そんな簡単に決めていいのかよ。村の他の連中が聞いたらどう思うと思ってんだ? 親の術に利用されてるってのもアレだが、なんでまた犠牲になって消えるみたいなこと言ってんだよ――」

 シグリィはそんなジオを感慨深く見つめる。――故郷のガナシュではとてもかたくなな、下手をすれば情がないようにも見えた男が。

(いや……違うな)

 情がない、わけがなかった。シグリィは軽く首を振って思い直した。

 たった一人でこの島を心配していた人物なのだ。ただ、その愛情の表現方法がとてもひねくれていただけで。

 だとすれば――こうやって正直に心配を口にできる相手、自然にそう言える相手とは、ジオにとってどれほど偉大な存在なのだろうか。

『確かにみんなは止めるだろうね。だからみんなと顔を合わせないうちに済ませてしまいたいんだよ』

 ユキナはジオに顔を向け、困った顔をする。『このまま戦いを長引かせると、あの女の子は確実に村に手を伸ばすよ。そうなったら手遅れだ。今のうちに手を打つしかない』

「だ――だが、連中はお前に会いたいだろうよ!」

『会ってどうする?』

 ひたとジオの目を見つめる。
 男は完全に、言葉を失った。

『死んだ人間は、生き返ってはいけないんだよ』

 ゆっくりと視線をジオから自分の両手に下ろして、ユキナは呟いた。

『……ダメなんだ』

 洞穴の中を沈黙が満たした。
 その空気の中央で、細い指を握ったり開いたりしたユキナは、

『さあ、シグ』

 顔を上げて、シグリィを呼んだ。『頼んだよ。怪我をしているところ申し訳ないけど、これは君にしかできないだろうから』

 シグリィがそれに応えようと口を開きかけた、そのとき。

「ま……って」

 か細い声が、彼らの動きを止めた。

 全員が一斉に、声を主を見下ろした。

「ラナーニャ?」

 カミルの腕の中に力なくおさまったまま。ラナーニャの片手はシグリィの手を離れ、ユキナのスカートの裾を掴もうとしていた。

「まって……リーディナ、いやだ――私を、置いて、いかない……で」

 乾きかけていた涙が再び溢れ出す。まるで力の全てを涙に変えているかのように。

 ユキナはラナーニャの傍らにかがみこんだ。
 指で涙をすくって、優しく語りかける。

『ごめんね、ラナーニャ。わたしはリーディナじゃないんだ。最初見たときに分かったんだろう? 君はわたしに、、と言った』

「―――」

『君にこの姿を見せるのは、きっと残酷だったんだね。でもね、ラナーニャ。わたしはリーディナの半身だから、これだけは分かるよ』

 両手でラナーニャの頬を包みこむ。
 ユキナはそのまま顔を近づけ、額同士をこつんと当てた。
 目を閉じ、囁くように。

『――君が無事にこの術でここまで来られて良かった。リーディナのやりたかったことは確かに遂げられたはずだ。リーディナは――それに満足してる』

「――……」

『そしてわたしももうじき消える』

 顔を離し、ラナーニャの髪を撫でて、ユキナは悪戯っぽく笑った。

『でもそれは君のためじゃない。安心していい。わたしは、わたしの村を護るためにそうするだけだ』

 言い聞かせるように、一字一句をゆっくりと。

 まるで言葉を形にして、そっとラナーニャの前に置こうとしているかのようだった。少女が受け取ろうとするまで、それが消えてしまわないように。

 涙にぼやけていたラナーニャの黒い瞳が、色を深くした、気がした。
 ユキナはすっと彼女から離れ、体を起こした。

『さてと。シグ、具体的にどうするかは君に任せるよ』

 活発そうに輝くユキナの夕焼けの瞳に、シグリィは苦笑を返す。切り替えの早さは一級品だ。自分が消えることなど、本当に恐れていないに違いない。

 けれど。そう。その気持ちなら。
 ――ユキナの言う通り、シグリィにも理解できる。

 洞穴が大きく揺れた。落ちてくる岩石がどんどん大きさを増している。
 内部を照らしていた魔力の灯火も、そろそろ限界だ。

「分かりました」

 シグリィはそう言った。ユキナに手当てをしてもらった右手の指を動かし、痛みはあれど思うように動くことを確かめる。

「ただ――少し時間がかかる。時間稼ぎがいります」

『君は術を組むとき、洞穴の中にいる? 外に出る?』

「中にいなければ、あなたのご両親の力を使うことができません。とは言えこのままこの中にいるのは危険です。結界を張り直している場合ではありませんから」

『そうだね。ということは、君以外は外に出た方がいいかもしれない。ここへの攻撃を減らす意味でも――』

 さすがにユキナが眉間にしわを寄せて、腕を組んだ。『でも外に出ても、戦えるとは言いがたいよね、みんな』

「俺らは西の人間だぞ」

『あの子は空を飛んでるんだよ』

 唸るジオにあっさり言い返し、ユキナはため息をついて虚空を見やる。

『まあ、ぎりぎりまで中に留まって、準備できたら必要な人間だけ外に出る――なんてことをやると、入口辺りを狙い撃ちされるだけだし。やりようによっては外で走り回る方がいいのかも。ジオたちは体力に自信あるよね?』

「あ、当たり前だ」

『じゃあジオとそっちのお兄さんに囮になってもらおうか。まあうまくあの子を挑発できないと意味がないけど、あの子けっこう乗せやすい子だし――』

「待って」

 ユキナの言葉を遮ったのは、ラナーニャだった。

 シグリィは驚いた。ついさっきまで意気阻喪いきそそうとしていた少女が完全に正気づいていた。やつれきった顔のまま、それでも自力でカミルの腕から体を起こす――意外なほどスムーズな動作だ。
 しかしそれも当然かもしれなかった。彼女はユキナの存在によって精神的な刺激を受けただけで、それ以外は何もダメージを負っていないのだ。

 ――気持ちが快復したというのなら。

 ラナーニャは顔を上げ、必死の表情を見せた。

「私も、外に出る。囮になれる」

 シグリィは即座に否定した。

「無理だ。危険すぎる」
「平気だ。第一私だけ洞穴に残っていても、シグリィの邪魔になるだけだろう? それくらいなら外で走り回る方がいい。――それに」

 弱々しい笑みを浮かべて、ラナーニャは呟いた。

「……私の追手なら、私が一番囮に相応しいよ」

 追手。
 それだ。シグリィの心にずっと引っかかっていたもの。

 あの闇色の少女は――ラナーニャの追手。十中八九シレジア人なのだ。

『あの黒い女の子は、君の知り合いなのかな』

 ユキナがラナーニャを窺うように見る。『顔を見れば、分かるかもしれない?』

 ラナーニャは目を閉じた。

「――知ってる相手だと思う。声、聞き覚えがあるんだ。直接会えば、分かると……思う」
「ラナーニャ、それは」

 記憶が戻りそうなのか。そう言いかけて、シグリィは口をつぐんだ。

 すぐに瞼を上げた少女の横顔に、弱気を押し殺したような、壊れそうな気迫が満ちていた。

「外に出たい。足手まといになることは分かってる。でも、そもそも私の追手なんだ。何も知らずにいるのはつらいんだ。お願いだから」

 ラナーニャはカミルを見て、ジオを見て、ユキナを見て、そして――シグリィを見た。
 訴えかけるように。真心を、伝えようとするかのように。

 ――駄目だというのはとても簡単なことだ。けれど。

「分かった」

 うなずいた。「君を時間稼ぎの中心にする。カミルとジオさんに護ってもらう。倒すことじゃなく撹乱することが目的なら、不可能じゃないだろう。それでいいな?」

 ラナーニャが顔を輝かせた。
 一度は気の進まない様子をしたジオも、そんな少女を見て肚をくくったようだ。

「しょうがねえ。俺も加えてくれンだな? いっちょ暴れてやらあ」

 力こぶを作る男にユキナが笑った。『頼もしいね』と。

 カミルとジオに指示を与えながら、シグリィは頭の片隅で別のことを考えていた。

 ――リーディナ、と、今ここにいない人を呼んでいたラナーニャ。
 そして、ユキナにリーディナという人を重ねて、混乱した発言をしたこと。

 彼女の記憶は、確かに蘇りつつあるのだ。

 ほんの一日前まで、名を呼ばれることさえ拒絶していた。その彼女が、自ら〝追手〟に会おうとしている――

「カミル。最後の一手はお前に任せる」

 そう言って指示を締めくくる。「そのとき鬱憤を晴らせ。心配しなくてもセレンなら大丈夫だから、今は気にするな」

 年上の青年が虚を突かれたように硬直する。シグリィは軽く笑って、「だから、外ではラナーニャを頼む」と言い足した。

「……はい」

 カミルが自嘲のため息とともに言ったのを皮切りに、彼らは各々立ち上がった。

 どん、とまた一撃岩山を襲い、ぱらぱらと小石が降る。
 魔力の灯火は消える直前だった。互いの表情が暗がりに覆われ、はっきりと視認できない。

 最初に外に出るのはカミル、次にジオ、そしてラナーニャが出ることに決まった。ユキナはシグリィの隣にいた。相変わらず泰然と、これから起こるすべてが遊びかのような風情で。

「では」

 カミルが剣を抜き、ジオが棍棒を持って、外に向かった。
 その後ろにつこうとしたラナーニャを、シグリィは呼び止めた。

「ラナーニャ」

 少女が足を止め、振り向く。
 灯火が消え、その姿が完全に暗がりに没した。
 カミルたちが外に飛び出す足音、奇声じみた高笑いが順に聞こえてくる。

「君の思うようにすればいい。君の都合のいいように。私たちはそれを尊重するよ。君が納得できるように戦えば、それでいい」

「――……」

 どうして、とかすかな問いがあった。
 どうして、そんなに優しいんだ。

 優しさじゃない。シグリィは穏やかに答える。

「戦い慣れている自負と――それから、そうしなくては君と出会った甲斐がないからな。自分勝手とか自己中心的というものがあるのは、人それぞれに心があるからだ。私は君の心を殺すために君と知り合ったとは思いたくない」

「だったら」

 ラナーニャは弾かれたように言い返してくる。

「だったら、シグリィの心はどうなるんだ。カミルもセレンも、ジオも――」
「彼らは大人だ。振り回されるだけで終わったりはしない。それから私は」

 シグリィは、傍らにいるユキナのことを思った。

 悪戯好きそうな年長の娘も今は黙って、彼らの会話を聞いているだけ。否、聞こえないふりを――している。

 ――生前のユキナのことを、シグリィは知らない。
 だが今ここにいるユキナのことなら、分かる。

「……私は、
「シ、」
「行くんだ。君が会わなくてはいけない人のところへ」

 ラナーニャが言葉を詰まらせる気配がした。

 暗いとは言え、シグリィには少女の輪郭が分かる。耳を澄ませば呼吸さえ聞こえるような気がした。緊張に張り詰め、ともすれば彼女は呼吸をすることを忘れてしまうかもしれない、そんな危うさを秘めた音。

 それが、ひとつ大きく息を吸って。

「――行ってくる」

 そして、ラナーニャは最後に言った。

「死な、ないように、立ち回る、から」

 ――だから。

 それ以上の言葉はなかった。
 くるりと身を翻し、少女は外からかすかに光が差し込む入口へと駆けていく。

『……死なないように、か』

 ユキナが小さく呟いた。

『あれを言うのが一番、苦しいんだろうね』

「………」

『あの子にそう言わせた、その責任を取らないとね。必ず成功させないと』

 語尾に茶化すような、悪戯な響きがある。
 シグリィは苦笑した。

「成功させますよ」

 ――そうでなくては、〝私の〟意味がないから。

 ユキナは何も言わなかった。軽やかに聞こえないふりをして、彼女は入口を見た。
 ラナーニャが外へ出た瞬間、空気が変わった。

『勝負だね』

 外にある混沌とした気配がいっそう膨らんだ。おそらくはラナーニャの姿に反応して。それが吉と出るか、凶と出るか――



 洞穴の外は曇天に覆われている。
 それでも、ずっと魔力の灯火に頼っていた目に、自然光はまぶしかった。

 ラナーニャは思わず腕で顔をかばい、目を細めた。

 先に出たカミルとジオがいる。二人の背中に動揺はなく、大きくて頼もしい。
 先ほどから岩山を攻めたてていた攻撃は止んでいた。

 ――リーディナ。

 その名を思い出したあの瞬間。心の奥底にあった白い空間から、ひとつの情景が湧いた。
 とても愛しいあの人の命が奪われる光景。

 顔の前から腕をどかし、空を見上げる。
 思っていたよりもずっと低い位置に、その少女ひとはいた。

 ――〝会ったら分かると思う〟
 そうシグリィたちに説明したのは、半分くらい嘘だ。
 ラナーニャは呟いた。

「……思い出したくなかった。私が愛おしく思っていたのは、リーディナだけじゃ……ない」

 全て夢であったなら。幻であったなら。
 虚構うそであったなら、どんなにか嬉しかっただろう――

「信じたくなかったんだ」

 曇り空を背景にして、黒いドレスをまとった少女が、歓喜に打ち震えるのが見える。

 本当にきれいだ。ラナーニャは心からそう思った。彼女の濡れ羽色の長い髪も、宝石のような瞳も、本当に大好きだったのだ。思えばまともに言葉を交わすことさえ滅多になかった、そんな不自然な関係であっても。

 ラナーニャの知る彼女はいつも自信に満ち溢れ、とても誇らし気だった。それがどれほど魅力を増幅させていたことか――

 女神のようと言われながら、ずっとうつむいて生きてきた自分よりよほど、

 ――美しかったのだ、彼女は。

 黒いドレスの裾が揺れる。
 しなやかな両腕を開いて、闇色の少女が笑った。とても無垢で、そしてとても歪んだその笑み。

『お姉様……! 探したのよ、やっと出てきてくださったのね!』

 ラナーニャは唇を噛みしめた。血の味がするほどに。

『ああ、本当の体でお姉様にお会いできなかったのがとても残念! でも、オーディには自慢できてよ。オーディはこっちに力の欠片を飛ばすことさえできないのだから! うふふ、きっとのたうち回って悔しがるのだわ――愉快だこと!』

「……ひとつだけ、聞かせてくれ」

 空から落ちてくる調子のいい語り言をすべて聞き流して、ラナーニャは低く声を出した。
 闇色の少女が、興を殺がれたように口をとがらせた。

『なあに、せっかくいい気分なのに。でも仕方がないわね、お姉様のお望みなら。何をお聞きになりたいの?』

「――リーディナを」

 腹に精一杯の力をこめた。そうしないと、声がかすれてとても外に出そうになかった。

 震える。唇が。心が。

「リーディナを殺したのは、お前なんだな?」

 脳裏の片隅で、あの光景が何度も瞬いている。
 確かめるまでもなく、それは彼女自身が目にしたこと――

 信じたくなくて、幾重にも封印をかけて、真っ白に変えて、心の奥底に沈めたもの。

 風が吹いた。あるいは、風がばれたのだろうか。

 天と地。二人の少女の黒髪が、ふわりと広がる。

 それとともに、ラナーニャのよく見知った顔が――否、見知っていたはずなのにまるで別人の非情な顔が。

 満足そうに、笑った。

『その通りよ! お姉様がその目で見た通り! わたくしがこの手で殺したわ……!』

 ――夢であったならとすがる思いを残酷に打ち砕いて

 ラナーニャは初めて――荒ぶる心のままに、叫びを上げた。何が言いたかったのか己にも分からない、ただただ痛みに突き動かされて、喉を割らんばかりの力で。


「クローディアーーーーーーッ!!!」


 お姉様、と空の妹が嬉しげに応える。
 風は海の冷たさをのせて、ひんやりとラナーニャの心の傍を通り過ぎた。 
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