脚フェチ王子の溺愛 R18

彩葉ヨウ(いろはヨウ)

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ディストネイルの狙い1

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あれからというもの、暫くは私がレティシアーナのフリをして解毒薬を投与するのに付き添い、やっと陛下は私がレティシアーナではなくエミレィナであることに気付いてくれた。

しかし、レティシアーナのことはまだ強く想いを馳せているようで、どうも毎日のように夢で魘されているらしい。


そう聞けばどうにかしてやりたいとは思うのだが、私の付き添いとして、必ずグリニエル様がいるから、下手に長く居座ることはできない。

それは私の身を案じてのことだとは分かっているため、私もとやかくは言わずに課せられた仕事としてそれをしているのだ。


今回、やっと私の手からでなくとも薬を飲んでくれるようになった為、私の役目は終えたのだが、暫くは仕事が入っていないということで、私は殿下のお茶を丁重に断り、家へと帰った。






「ルキアー。帰ったよー。」

誰もいないはずのその家にわざわざすぐに帰ったのは、銀色の毛並みに水色の目をした猫の世話をするためだ。そう、オークションの潜入調査をした時あの時ボロボロだった猫は、私の行動を見ていたクローヴィスによって私の手元に渡され、元気に過ごしている。

元々回復力がとても優れている子だったようで、すぐに歩けるようにまでなった。

ちなみにタマタマを確認済みの為、雄だと分かり、彼の顔を見てすぐに名前を決めることができた。


「ルキア。私夜も仕事なの。ご飯は置いていくからちゃんと食べてね。」

猫用のご飯はあまり好きではないらしく、私が食べるようなご飯をリゾットにしたり、お肉を食べたりするこの子の世話は、人がもう1人いるような生活だ。

その彼を、私は後ろ髪引かれながらも置いて、ルピエパールに仕事をしに行かなければならない。

「今日は泊まってこないといけないけど大丈夫かしら?」

ルキアは人の言葉が分かるようで、ニャーと返事をしてくれる。

私は安心して彼をひと撫でし、いつもの道を歩いて店へと向かった。




__________


「いらっしゃーい。今日は3美脚揃ってるよ。」


背中の傷のおかげで、暫く出勤することができなかったのだが、その間も店はいつもの通りに営業されていた。


その間に南のディストネイルから来たリンマナというスタッフが1人加わったようで、歳の割に幼い顔をした彼女は、新人でありながらも3美脚の次に人気という実力を持っている。
それならば私もこの店の看板を降り、裏スタッフとして情報収集することも可能だろうと思うのだ。




そして今日は久しぶりに3美脚が揃うと店先に掲げられており、とても賑わいをみせていた。





いつものように深くスリットの入ったドレスを身に纏い、私は店の中央で接客をすることなく過ごしていた。

すると、何やら嗅ぎ慣れない薬草の香りが、アルコールの臭いに混ざっていることに気付く。


辺りを見渡してもさして怪しい者はいない。


どこからするのだろうか。
そう思いながら、もたれていた椅子からゆっくりと立ち上がり、いつもなら歩くことのない、そのフロアを歩く。

どこからもホゥっと熱いため息が漏れる中、私はその香りのする客に目星をつけ、そのまま席へと戻ると、オーナーである隊長がこちらを見ている。

私が自身の席で足を組み、その膝に手をかけてもう一方の手で甲をトントンと2度叩くと、オーナーは口を開いたのだ。



「…今日はもう、店閉めだ。」

いつもよりは早いが、いい時間。
客たちは酔っていることもあって大して気にも止めていないように店を後にする。

その混雑する中、私はオーナーに向かって頷き、男を追ってもいいかという確認をする。
するとオーナーはフルフルと横に首を振るのだ。



何故だろうか。
医者であれば顔が国中に知られている為、彼が医者でないことは明白だ。それならば薬師だろうかと思ったが、追わない理由にはならない。

追うことで彼が薬師であると証明することができるのならそうするからだ。


するとその理由がすぐに分かった。




その薬師は疎になった客の中を歩き、リンマナの手を取って奥へと消えたのだ。


その様子を見届けた私はそういうことかと思い、頷いた。


「…クローヴィスを呼ぶ。部屋で待機していてくれ。」

奥の部屋へと私も続こうと、オーナーの隣を横切る時、私は彼の指示を確かに受け取り、頷きながらその場を去る。



私の数メートル先を歩いていた2人は、リンマナに用意されていた部屋へと入り、そのまま扉を閉じる。それを確認することができた私は、オーナーの指示通りに自分の部屋の扉を開けた。



「っ。」

扉を開けた途端、不意に後ろからガシッと腕を掴まれた私は、咄嗟に振り返り、相手の手を振り解こうとして止めた。





「やぁ、レィナ。久しぶりだね。」


「あ…っと。…エルさん?」

そこには平民のフリをした殿下がいて、私は攻撃をしようとしていた手の力を抜いた。


「ベールで見えはしないが、驚かせてしまったかな?」

ニコニコと笑う彼は、そのまま私の部屋へと入ってくる。


「あの、どうしてここに…?」

「いや、君に会いに来たんだ。フロアでは君と話せないだろうからね、こうやってまた部屋まで来たのさ。」

ここはスタッフの女の子とオーナーの同意の元でしか立ち入れない場所。しかし、今オーナーである隊長はクローヴィスを呼びに行っているためここにおらず、私はリンマナに気を取られていたため、気付かなかったのだろう。

…はたまた最初から隊長は殿下の相手をさせるつもりだったのかもしれない。そうでなければ部屋で待ってろだなんて言わなかっただろうと思った。



「はぁ…。」

今から殿下を一人で帰らせるなど、私にはできない。そう思うと、ここに泊まらせるしかないという答えに至った。


「分かりました。しかし、今回だけです。よろしいですか?」

私は彼の相手をしている暇はない。
頻繁に来られても困るのだ。


「そう言わないでおくれ。今日は相談があって来たんだよ…。」

相談。それは私にとって嬉しい言葉だ。
彼が私を頼ってくれるということは、彼の役に立ちたいと思う私の気持ちを鷲掴みにするようなほどに衝撃の大きいものだった。



「……きょ、今日だけですからね。」

私はそのまま部屋の中へと進み、彼を唯一の座る場所であるベッドへと座らせ、話を聞くこととなった。



「まず、この間はすまなかった。君が暫くこの店に出てこなかったのは、私のキツい言葉のせいだったのではないかと、ずっと気になっていたんだ。あの時は本当に申し訳なかったよ。」

この間の彼は、私の脚と好き人の女性の脚が似ているから吐口となってもらえて助かった。と言っていた。


私がその言葉にショックを受けて休んでいたと思ったのだろう。


「そんなことはありません。むしろ私の脚が役に立ったのなら光栄でしたわ。
私が休んでいたのは、の方で失敗をしてしまいまして、外出できなかったからです。」


私は麻薬調査をした時に傷を負い、それから暫くここへは来れなかった。だから休んでいたのだが、彼にそう伝えることはできないため、嘘は言わず、真実で答えた。

「…ああ。そうだったのか。
それなら安心したよ。怪我とかではなかったのかな、今も痛んだりとかは…。」

「大丈夫です。」


「そうか…。ならよかった。」

彼はホッとしたように一呼吸置くと、すぐにまた話し始めた。

「…ああ、なるほど、そうか。
本業の方で顔を知られているから、頑なにベールで見せないようにしているんだね。顔がバレたら仕事にも影響してしまうのかな。」



「っ。…ええ、そうです。だから、できるならここの部屋では1人で過ごしたいのです。」


「そうか…。前のようには脚にも触れられないと言うことか…。」

私はその言葉を聞いてはて、と思う。
未だに想いを伝えていないのだろうか。



「失礼ですが、まだ気持ちはお伝えになっては…」

「伝えていない…。」


「そうですか…」

こんなに素敵な男性に望まれるのだから、拒む者などほぼいないだろうに、彼の想い人はやはりなかなかに手強い人物なのだろうと思った。


「だから今回だけでなく、今後も、また脚を拝ませて貰いながら、悩みを、聞いて貰いたかったんだが…。
ダメだろうか?」

「っ。」

私は彼のお願いに弱い。
それが私にしかできないと言われれば尚更してやりたくなるのだ。


「……分かりました。でも、条件があります。今度からはちゃんと私と一緒に部屋に向かってください、そうでなければ部屋に入れませんからね。」


彼が私の後から部屋に来れば、私はベールを外してしまっているかもしれない。そうなれば私がエミレィナだとすぐにバレてしまうだろう。それだけは避けなければならないと、私は彼に念を押した。


「レィナは優しいね。嬉しいよ。」




「…はぁ…。それより、悩みとは何ですか。
聞くことしかできませんが、それでも宜しいのですよね。」


悩みを聞くことはできる。
しかし、解決してあげられるかは別なのだ。


すると、殿下は静かに口を開いた。


「…実は…。」


彼を悩ませるほどのものとは何だろうか。そう思って気を引き締めた。







「妹がもう乙女ではないらしいんだ…。」


「…………は?」


私は確かにもう処女ではない。しかし、彼がどうしてショックを受けるのかが分からなかった。


「私はね、妹には幸せになって貰いたいんだ。今まで付き合っている男はいないと聞いていたのに、初めてはもうどこぞの誰かに奪われているんだ。許せるものか。」


「…。」

彼はプリプリと音が聞こえるように怒っている。しかしそれは私にとっては正直怒られるようなことだと思っていない。


「…エルさん。悪いんだけど、それの何が悪いの?にでも嫁がせようと思っているから怒っているのかしら?
…そうでないのなら、気にするような事ではないと思うわ。」

「っ。」

私の言葉に彼はウッと言葉を濁す。


それもそうだ。彼は私に政略結婚を望んではいなかった。だとすれば処女でなくなるかもしれないことはとうに予想できていたことだろう。私の仮の婚約者と言われていたらしいブルレギアス様ですら、私の乙女の是非は気にしないと言っていたのに、彼が悩む理由が分からなかった。


「エミリーには…エミリーには幸せになって貰いたいんだ…。
それなのに、好きでもない奴とシタだなんて許せないんだよ。その男がいると考えるだけで、その男を殴ってやりたくなる。」

「…。」

なるほどな、という感じだろうか。
つまりは好きな奴とだけ結ばれて欲しかったというのだろう。

しかし、あの仕事をしていれば仕方のないことなのにとも思った。


「…やはりエミリーには仕事を辞めさせるしか…。」


彼はブツブツと強行手段を口にする。
仕方なく私は私の考えを提示してみた。


「あー、えぇと。…エルさん。私ももう乙女ではないから思うことなんだけれど、妹さんの初めての男を気にかけるより、最後の男を気にする方がいいんじゃないかと思うわ。
妹さんの幸せは最後の男に関わると思うの。どんな人に初めてを捧げてようが、最後に一緒になった人が素敵な人なら、妹さんは幸せになれるじゃない。そうでしょう?」


「…。」

私がそう言うと、殿下は黙り込む。
そんな彼がどんな顔をしているのかと気になった私が、彼の顔を覗き込むと、彼は私の方を向いて笑った。

「そうだな!確かにそうだ。今から害虫が寄り付かないように気を付けてやればいい話だ。 


何で私は気付かなかったんだろうか…!
エミリーに直接言わなくて良かったよ。
喧嘩になってしまうところだった。」


そんな彼に私も笑みが溢れた。
本当、殿下は私を大事にしてくれているなと思う。
そんな温かい気持ちに浸っていた私に、殿下は続けた。



「…ちなみに、レィナはケインとそういう仲だったりするのかい?」

「え?」

「さっき2人で仲良さそうに話していたじゃないか。前だって私を置いて2人で出て行ったし…。ねぇ?」

「…。」




彼はとてもワクワクしたように私に聞く。
そして私は、彼に嘘はつきたくない為、素直に事実だけを伝えた。

「…オーナーとは、そんな関係ではありません。ただの仕事仲間です。
ただ、をする上で、初めては彼に貰って頂きはしました。…ただそれだけです。」


私がそういうと、殿下は驚いているようだ。


「3美脚のトップがオーナーと…。
信じられないがすごいな。」

「まあ、お互いに恋心がないからできることですね。」




「そういうものか…?」

「エルさんだって、初めてはとうにないでしょう。それと同じです。」


王家の男児は婚約者を決めるまでに何人か愛妾を設ける。それは結婚しないと決め切っているもので、正室や側室とはまた違うものとされている。

愛妾はその男性と婚姻関係を結ばないとされているため、子を宿してしまわないように薬を処方される。



その者がいることはことなので、彼が既に経験があることなど分かっているのだ。


「た、確かにそうではあるが、そんなに取っ替え引っ替えしているわけじゃない。
…それに、前も言ったが、今では性処理に困っているんだよ…。」


先程まではハッハッと笑っていた彼だったが、目的を思い出し、私に寄ってくる。


「……ダメだろうか。」

「….…悪いけど、今日はできそうにありませんわ。後でオーナーが仕事の話があると言っていたから…。

…そうね、次回…ならどうかしら。」


今日はリンマナのことで手がいっぱいだ。
彼の性処理に付き合っている間に動きがあるかもしれないと思うと、私は頷くことができなかった。


「~~っ…。そうか。仕方がない。
それじゃ、その時間まで、脚に触れててもいいだろうか。」

「ええ。構いません。」


私はスリットから覗く脚を彼に差し出す。

すると彼は、ゴクリと生唾を飲みながら、私をベッド脇に座らせ直した。


「え?」

私がベッドの縁に座り、殿下はベッドから降りて私の目の前に跪く。


「っ。ちょっ…エルさん!」

彼を見下ろすなどできない私は慌てて彼を止めたが、彼はそのまま私のドレスをはだけさせた。


「こうやって脚を眺めたいんだよ。」


ジッとしてて。そう言った彼が私の脚をゆっくりと逆撫でしてくる。

「っっ…。」

彼の手はゴツゴツとしていて、それなのに優しいものだった。




「ん…。」

少し擽ったいのは私の脚の内側。
それも膝より上へと上がってきたところだ。


「…エル、さん。擽ったい…。」


以前の触り方よりも優しくなった手は、どんどん私の緊張を解していく、



「っひゃぁ…んんっ。」

急に左脚の太ももにキスをされた私はその行動に合わせて声を漏らすばかりだ。

「ん…ぁ…。」

恥ずかしい。擽ったい。
それなのに何故か気持ちがいい。

仕事と同じことをされているのに、相手が殿下というだけでこんなにも違うのだろうか。


「んぅぅ…。」

どうしても漏れてしまうその声を、抑えたくて私はベールに隠された口元を押さえた。


私は随分と彼に気を許しているのか、交わることとなっても構わないとすら思うのだ。

「…少し時間は空いてしまいそうだが、次も必ずくるよ。」

彼はそう言って私を抱きしめる。
いつもの香りが私の鼻をかすめる。

その香りは、私を悲しくさせるだけだった。





普段私を抱きしめてくれる彼と、今の彼は同じであって違う。

いつもの彼は私を妹として可愛がってはくれるものの、こうやって私を求めたりはしない。


私も彼の背に腕を回そうとしたとき、コンコンと部屋の扉が鳴る。




「レィナ。俺だ。」


私はその声にハッとして彼と離れると、扉を開けた。


「オーナー…。」

「レィナ、悪いな、ちょっと来てくれ。
エルも、すまない。ゆっくり休んでくれ。」


私は部屋から出る前に1度だけ彼を振り返る。

「ゆっくり休んでください。では、…今度。」


今回は前とは違い、ちゃんと次の約束をする。そうして、見えるはずはないのだが、にっこりと笑うと、その場を後にした。


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