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47 天敵の妨害工作!(1)
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「あら、先月のこれくらいの時期より売上がいいのね。カフェ・ベルトラが出店したっていうのに……」
マドレーヌから渡された帳簿を確認して、私は目を丸くした。
閉店後の店内で、当日残った材料で作る軽食が、最近の私たちの夕飯代わりになっている。
ソーセージの切れ端がてんこ盛りのパニーニを片手に、しげしげと数字に目を走らせる私に、マドレーヌは興奮したように言った。
「そうなんですよ、お嬢様! 駅での焼き菓子の販売が功を奏したみたいですね」
「そうよね。ありがたいことだわ!」
……怪我の功名とは、まさにこのことを言うのだろう。
ライバル店からの猛攻をかわすために急きょ出店した中央駅支店の売上は、ラインアップが焼き菓子のみという売店ながら、路面店に引けを取らないほどの売上を確保している。
しかも、汽車の最終が遅いのでホテルカフェと路面店の在庫一掃もできるという一石二鳥で、経営者としてはありがたい存在だ。
そして、最近では路面店のほうも活気づいている。
「カフェ・ベルトラ」の半額キャンペーンが終わり、オープン時はあちらに流れていたお客さんたちも、うちに戻りつつあるのだ。
そんな時に、常連客たちはこんなことを言ってくれた。
「やっぱり、カタリナちゃんの店のほうが断然おいしいよ。あっちの店は、メニューの見た目はそっくりだけど、やっぱり味が落ちるよ」
「そうそう。接客も事務的っていうか……あたたかみがないよね」
「新聞片手にゆっくりしたいのに、すぐ追い出されそうになるしな!」
常連のお客さんが言うことだから、少しは社交辞令も入っているかもしれない。
それでも、私にとっては十分すぎるほどの褒め言葉。
ライバル店のオープン時に感じた絶望は、いまは窮地を切り抜けたことで、揺るぎない自信に変わっている。
(……そうよ。やられたら、こっちもやり返せばいいこと! 正々堂々と、経営上での創意工夫でね)
外がカリカリで中がチーズとソーセージの切れっぱしたっぷりのパニーニを口に運びながら、このまましばらくカフェ経営ができる幸せに浸った。
その時、表の扉が開く……リオネル様と社員の方だった。
彼らは数日前に列車の延伸予定地の視察に行って、ここを留守にしていた。
建築とか公共事業とかそういう方面には疎い私だけど、机上だけで資材の計算ができないことはわかる。
最近は、事務所にいるよりも出張している期間が多いくらい忙しくしている。
だから、久しぶりに会うことができてうれしかった。
「……あっ、リオネル様! お帰りなさい!」
彼は私を見て、朗らかな笑顔を浮かべる。
いつもリオネル様は素敵だけど、きちんとした格好をしている姿はさらに素敵だ。
今日の出で立ちは、ダークグレーのチェスターフィールドコートに白いシャツ、首元にはチャコールグレーのアスコットタイ、頭には黒のシルクハットを被っている。
「ただいま戻りました……って、ずいぶんと遅くまでお店にいらっしゃるのですね」
と、彼は帽子を手に取った。
「閉店しているから裏口を使うべきだけど、灯りがついていて……ついこちらから入ってきてしまいました」
「ええ、いま食事がてら月中の帳簿の確認をしておりましたの。よろしかったら、お二人もご一緒にいかがですか? 大したものはありませんけど……」
それを聞くと、リオネル様はうれしそうにもう一人の社員に目配せする。
「ディラン君、お言葉に甘えるとしようか。荷物を事務室に置いてきてくれるかい?」
「わかりました、社長!」
もしかしたら、長旅で空腹だったのかもしれない。
しばしばパニーニをテイクアウトしてくれるディラン君も、目を輝かせて上の階に急いで行った。
「マドレーヌも食事にしましょう。用意は私がするわ」
「ありがとうございます! お嬢様が準備してくださるなんて恐縮ですわ」
「いえいえ。具材は、リオネル様とディランさんはチーズとソーセージ、マドレーヌはマルゲリータでいい?」
「私は大丈夫です、お嬢様」
それを聞いたリオネル様は、とても感心した様子だった。
「すごいですね、私はともかくディラン君の好みも覚えていらっしゃるとは」
「当たり前ですわ! 常連さんですもの」
「……そうですか」
少し複雑そうな表情で、リオネル様は手にしたシルクハットをいじりながらため息をついた。
「えっ、何か悪いことを言ってしまいましたか?」
思わずドキドキしてしまう私に、彼は苦笑いをした。
「いえ……ね。カタリナお嬢様が、ほかの男の好みを知っていることに嫉妬してしまいまして……」
「……!」
マドレーヌの前でそんなことを言われて、思わず顔が熱くなってくる。
「心を広く持たねばなりませんね。お嬢様のような魅力的な方が、ご自身で事業を起こして続けていらっしゃるのです。私もお嬢様を独り占めしたい気持ちを我慢しなくては」
「リオネル様……」
あたたかな彼の想いが、伝わってくる。
私だって、リオネル様を独占したい気持ちはもちろんある。
でも、仕事を頑張っている彼だから素敵だしカッコいいし、イケメンぶりが加速するんだと思う。
昔ながらの貴族のように、お金に困らないからと言って優雅に暮らしていたら、ここまでリオネル様が魅力的だと感じなかっただろう。
だから、彼も私のことをそういう風に見ていてくれているなら……すごくうれしいなって思う。
見つめ合う私たちに、部外者であるマドレーヌの咳払いが聞こえる。
「……あー、お二人でゆっくりお話されていてください。パニーニは私が作っておきますから」
私たちに配慮してキッチンのほうに向かう侍女に、この時ばかりは感謝した。
焼き菓子で利益が出ている分、彼女へのチップは奮発してあげよう。
マドレーヌから渡された帳簿を確認して、私は目を丸くした。
閉店後の店内で、当日残った材料で作る軽食が、最近の私たちの夕飯代わりになっている。
ソーセージの切れ端がてんこ盛りのパニーニを片手に、しげしげと数字に目を走らせる私に、マドレーヌは興奮したように言った。
「そうなんですよ、お嬢様! 駅での焼き菓子の販売が功を奏したみたいですね」
「そうよね。ありがたいことだわ!」
……怪我の功名とは、まさにこのことを言うのだろう。
ライバル店からの猛攻をかわすために急きょ出店した中央駅支店の売上は、ラインアップが焼き菓子のみという売店ながら、路面店に引けを取らないほどの売上を確保している。
しかも、汽車の最終が遅いのでホテルカフェと路面店の在庫一掃もできるという一石二鳥で、経営者としてはありがたい存在だ。
そして、最近では路面店のほうも活気づいている。
「カフェ・ベルトラ」の半額キャンペーンが終わり、オープン時はあちらに流れていたお客さんたちも、うちに戻りつつあるのだ。
そんな時に、常連客たちはこんなことを言ってくれた。
「やっぱり、カタリナちゃんの店のほうが断然おいしいよ。あっちの店は、メニューの見た目はそっくりだけど、やっぱり味が落ちるよ」
「そうそう。接客も事務的っていうか……あたたかみがないよね」
「新聞片手にゆっくりしたいのに、すぐ追い出されそうになるしな!」
常連のお客さんが言うことだから、少しは社交辞令も入っているかもしれない。
それでも、私にとっては十分すぎるほどの褒め言葉。
ライバル店のオープン時に感じた絶望は、いまは窮地を切り抜けたことで、揺るぎない自信に変わっている。
(……そうよ。やられたら、こっちもやり返せばいいこと! 正々堂々と、経営上での創意工夫でね)
外がカリカリで中がチーズとソーセージの切れっぱしたっぷりのパニーニを口に運びながら、このまましばらくカフェ経営ができる幸せに浸った。
その時、表の扉が開く……リオネル様と社員の方だった。
彼らは数日前に列車の延伸予定地の視察に行って、ここを留守にしていた。
建築とか公共事業とかそういう方面には疎い私だけど、机上だけで資材の計算ができないことはわかる。
最近は、事務所にいるよりも出張している期間が多いくらい忙しくしている。
だから、久しぶりに会うことができてうれしかった。
「……あっ、リオネル様! お帰りなさい!」
彼は私を見て、朗らかな笑顔を浮かべる。
いつもリオネル様は素敵だけど、きちんとした格好をしている姿はさらに素敵だ。
今日の出で立ちは、ダークグレーのチェスターフィールドコートに白いシャツ、首元にはチャコールグレーのアスコットタイ、頭には黒のシルクハットを被っている。
「ただいま戻りました……って、ずいぶんと遅くまでお店にいらっしゃるのですね」
と、彼は帽子を手に取った。
「閉店しているから裏口を使うべきだけど、灯りがついていて……ついこちらから入ってきてしまいました」
「ええ、いま食事がてら月中の帳簿の確認をしておりましたの。よろしかったら、お二人もご一緒にいかがですか? 大したものはありませんけど……」
それを聞くと、リオネル様はうれしそうにもう一人の社員に目配せする。
「ディラン君、お言葉に甘えるとしようか。荷物を事務室に置いてきてくれるかい?」
「わかりました、社長!」
もしかしたら、長旅で空腹だったのかもしれない。
しばしばパニーニをテイクアウトしてくれるディラン君も、目を輝かせて上の階に急いで行った。
「マドレーヌも食事にしましょう。用意は私がするわ」
「ありがとうございます! お嬢様が準備してくださるなんて恐縮ですわ」
「いえいえ。具材は、リオネル様とディランさんはチーズとソーセージ、マドレーヌはマルゲリータでいい?」
「私は大丈夫です、お嬢様」
それを聞いたリオネル様は、とても感心した様子だった。
「すごいですね、私はともかくディラン君の好みも覚えていらっしゃるとは」
「当たり前ですわ! 常連さんですもの」
「……そうですか」
少し複雑そうな表情で、リオネル様は手にしたシルクハットをいじりながらため息をついた。
「えっ、何か悪いことを言ってしまいましたか?」
思わずドキドキしてしまう私に、彼は苦笑いをした。
「いえ……ね。カタリナお嬢様が、ほかの男の好みを知っていることに嫉妬してしまいまして……」
「……!」
マドレーヌの前でそんなことを言われて、思わず顔が熱くなってくる。
「心を広く持たねばなりませんね。お嬢様のような魅力的な方が、ご自身で事業を起こして続けていらっしゃるのです。私もお嬢様を独り占めしたい気持ちを我慢しなくては」
「リオネル様……」
あたたかな彼の想いが、伝わってくる。
私だって、リオネル様を独占したい気持ちはもちろんある。
でも、仕事を頑張っている彼だから素敵だしカッコいいし、イケメンぶりが加速するんだと思う。
昔ながらの貴族のように、お金に困らないからと言って優雅に暮らしていたら、ここまでリオネル様が魅力的だと感じなかっただろう。
だから、彼も私のことをそういう風に見ていてくれているなら……すごくうれしいなって思う。
見つめ合う私たちに、部外者であるマドレーヌの咳払いが聞こえる。
「……あー、お二人でゆっくりお話されていてください。パニーニは私が作っておきますから」
私たちに配慮してキッチンのほうに向かう侍女に、この時ばかりは感謝した。
焼き菓子で利益が出ている分、彼女へのチップは奮発してあげよう。
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