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器用不器用
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リュノー襲撃から10日経過した、今回の件で話がしたいと城に呼ばれグレミオと二人っきりで…結局、国王戦の中止が正式に発表された。暴動でも起きるのかと少し不安だったが誰一人文句を言う国民はいなかった、貴族の反対派はすでにリュノーにはいない…文句あっても言える空気じゃないってのもあるんだろうがグレミオは国民に好かれてるんだな。
「食料の方も大丈夫だ、畑のある村には一切被害がなかったからな」
「それで税が増えたとかないだろうな?村の人達が苦しくなるくらいなら、もう少し狩ってくるぞ?」
「肉は本当に充分過ぎるほどだ、いくら肉の好きな種族だからって肉だけでいい訳ではないんだぞ?それにサリアとエマルからも物資が送られてくる事になっている」
「そういえばなんか言ってたな、金は?」
「今回の襲撃で被った被害額よりモンスターの魔石や素材でなんとでもなる…物ならな…」
戦死者は、リュノーの兵が17名、冒険者3名の計20名だ、怪我人は全員治療したので、後遺症など残る人はいないらしい、戦死者は俺が倒した亜種が出現した時に足止めをしてくれた人達だと聞いた…
「わしが前線に立てたならもう少し被害も減ったのだろうが、今回は情報が混乱し時間が掛かってしまった…トシから貰ったこの武器も使って見たかったんだがな…」
「まだ使ってないんだっけか?」
「忙しくてな、わしもモンスター討伐に参加したいのだが、そうも言っておられん」
イザベルさんと娘たちの籠手を羨ましそうに見てたので先日作ってあげたんだが、受け取った瞬間に城から飛び出そうとしてイザベルさんに籠手を取り上げられる寸前で止まった。
「この聖剣…聖籠手?ほどの性能はいらないのだが、武器の作成依頼を受けては貰えないだろうか?兵たちの武具が亜種には通じなかったと報告があってな」
「俺は聖剣しか作れないぞ?」
「あれだけの物が作れるのにか?ダークアイアンやミスリルでは作れないのか?」
「試したが無理だった、理由は良く解らないけど神鋼の加工しかできないんだよ」
ダークアイアンとミスリルの武器は上級冒険者の憧れのような素材の武器らしい、両方とも鉱石自体はそこまで珍しい物ではなく発掘されるが加工できる職人がリュノーには少ない、最初の頃にヒカリの持っていた素材は全部試したが神鋼以外の加工はできなかったしな。
「器用なんだか不器用なのか解らんな」
「鉄の加工さえ無理だったぞ?サリアとかエマルの職人に依頼できないのか?」
「武器の大量発注は基本出来ない、帝国の様に他国の領土を狙って戦争を吹っ掛ける国もある…」
「そっか戦争になったら自分の首を絞めるようなものだもんな」
主要7ヵ国の中でも好戦的な国は帝国、ただでさえ戦力が1番ではないかと言われている国に武器なんか流れたらシャレにならないだろう…帝国に依頼で行っていた…あれ?名前なんだっけ?…山本…輝星だ!帝国の事も知りたいし今度連絡しないといけないな、冬の間はまったりできるんじゃなかったのかよ…
「食料の方も大丈夫だ、畑のある村には一切被害がなかったからな」
「それで税が増えたとかないだろうな?村の人達が苦しくなるくらいなら、もう少し狩ってくるぞ?」
「肉は本当に充分過ぎるほどだ、いくら肉の好きな種族だからって肉だけでいい訳ではないんだぞ?それにサリアとエマルからも物資が送られてくる事になっている」
「そういえばなんか言ってたな、金は?」
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戦死者は、リュノーの兵が17名、冒険者3名の計20名だ、怪我人は全員治療したので、後遺症など残る人はいないらしい、戦死者は俺が倒した亜種が出現した時に足止めをしてくれた人達だと聞いた…
「わしが前線に立てたならもう少し被害も減ったのだろうが、今回は情報が混乱し時間が掛かってしまった…トシから貰ったこの武器も使って見たかったんだがな…」
「まだ使ってないんだっけか?」
「忙しくてな、わしもモンスター討伐に参加したいのだが、そうも言っておられん」
イザベルさんと娘たちの籠手を羨ましそうに見てたので先日作ってあげたんだが、受け取った瞬間に城から飛び出そうとしてイザベルさんに籠手を取り上げられる寸前で止まった。
「この聖剣…聖籠手?ほどの性能はいらないのだが、武器の作成依頼を受けては貰えないだろうか?兵たちの武具が亜種には通じなかったと報告があってな」
「俺は聖剣しか作れないぞ?」
「あれだけの物が作れるのにか?ダークアイアンやミスリルでは作れないのか?」
「試したが無理だった、理由は良く解らないけど神鋼の加工しかできないんだよ」
ダークアイアンとミスリルの武器は上級冒険者の憧れのような素材の武器らしい、両方とも鉱石自体はそこまで珍しい物ではなく発掘されるが加工できる職人がリュノーには少ない、最初の頃にヒカリの持っていた素材は全部試したが神鋼以外の加工はできなかったしな。
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